「グゴゴゴゴ……。誰だ?わが眠りを さまたげる者は?
わが名はエスターク……。今は それしか 思い出せぬ……。
はたして 自分が善なのか 悪なのか それすらも わからぬのだ……。
その私になに用だ?私を ほろぼすために やって来たのか?」
▶はい
「ならば しかたがないな。
私はほろぼされるわけには いかぬ。
さあ 来るがよい!」
天空三部作の世界でアッテムトの地下深く封印された地獄の帝王。
天空城にある図書館に保管されているエスタークについて書かれた本によれば、
元々は古の時代の魔族の王であり、「進化の秘法」を作りだした張本人であったが、
それを不完全なまま自らに使用した結果、究極の生物へと進化を遂げて不老不死の力を得ると同時に、
副作用で記憶のほとんどを失い、破壊と睡眠を繰り返すのみの存在となってしまい、
そしてマスタードラゴンや天空人と交戦の末に地下深くに封じられたという。
小説版によれば、マスタードラゴンが極力地上に干渉しないようにしているのは、
この戦いで互いに本気を出した末に地上に甚大な二次被害が起きたためとされる。
彼が開発した末に一度は闇に葬られた進化の秘法を、偶然にも錬金術師エドガンが再発見したことが、
弟子のバルザックの裏切りの末にピサロ達魔族に秘法が渡りさらなる厄介ごとに繋がったのを考えると、
間接的とはいえ本作における悲劇の元凶の1人だったとも言える。
また、ピサロら魔王軍はエスタークを「地獄の帝王」と呼び、復活後に自分達の城に迎え、
完成版の進化の秘法を施した彼を主戦力として人間達へ本格的に侵攻しようと企てていたらしく、
エスタークが実際に復活する前にも「帝王」「地獄の帝王」といったフレーズを時々会話に出している。
やがてアッテムト鉱山で発掘をしていた人間によってエスタークを封じていた居城が暴かれてしまい
*1、
それを知った主人公達は魔王軍合流を阻止するべく、先回りして覚醒直後に息の根を止めるため戦うことになる。
このように作品全体への影響を見ても非常に重要なポジションのキャラなのだが、
それに反して進化する前の素性は魔族の王であったこと以外は不明でよく分かっていない謎の多い存在でもある。
『IV』が発売されてしばらくしてからエニックスより出版された短編小説集的な書籍において、
「エスタークが意外なことに元々は魔族ではなかったことはよく知られている。
だが魔族でなければなんだったのかというと、天空人であったとか人間であったなどの諸説があり、はっきりしない」
という記述があり、後天的に魔族化した存在であることが示唆されているのだが、
当時のゲームはたとえ開発元から出版された書籍の記述でも小説などでは矛盾したり辻褄の合わない所があったため、
結局エスタークの身の上についてはゲーム内で語られている情報以外は、
ファンからよく考察されているものの全て憶測でしかない。
ストーリー上では中ボスポジションだが、シリーズで初めて
ラスボス以外に固有の戦闘曲が用意されるほどの別格の存在として扱われており、
後発のナンバリングであるSFC版『
III』のバラモス、『VI』のムドー、『VIII』のドルマゲスなど、
固有の戦闘曲を持つボスも大体同じような立ち位置を担っている。
玉座で眠っているエスタークの前に立つと会話無しで即戦闘に突入するが、リメイク版では戦闘前にわずかながら台詞が追加されている。
戦闘に入っても最初は眠っており、起きると2回行動で決まったローテーションで行動する。
眠っている時は防御やアストロン以外でダメージ軽減or無効化できない全体攻撃の「あやしい光」を必ず発動してくる。
ファミコン版では、毎ターン100の自動回復を備えてるためモタモタしているとジリ貧になりがち。
気合ためからの高い攻撃力による打撃や強力な「こごえるふぶき」を扱うが、覚醒直後で本調子でないこともありラリホーマが高確率で効くという特徴がある。
しかし、眠っている時の「あやしい光」連打の方が下手すれば起きている時より苦戦する場合もある。
『
V』では裏ボスとして登場。
ラスボスのミルドラースより圧倒的に強いため、彼の影をさらに薄くした
裏ボスだけにHPと攻撃力が極めて高い上、かなりの頻度で「凍てつく波動」を放ち、攻撃を一人に集中して行うなど、
レベルが低いと瞬殺されることもあったりする。
ヒャド系の武器がよく効くことでも知られており、早く倒すためには吹雪の剣や氷の刃を装備できる仲間モンスターおよびキャラクターが求められる。
ちなみに『IV』と同じく、いつも寝ていたためかラリホーマがよく効く。しかも『V』では「あやしい光」のような行動が無いため、
このことを知っているプレイヤーには眠らされた挙句フルボッコにされることも少なくない。ただし2回攻撃のため起きるのも結構早い。
ちなみに、本作以降のエスタークはこのカラーリングが基本になっているのだが、
このモデルは元々は『IV』のラスボス・デスピサロの前半戦(1~3形態)のグラフィックである。
現在のデスピサロは「腹部に顔を持つ緑色の怪物の姿」が広く知られており、あちらと共演する作品でも基本的にこのモデルが使用される。
天空三部作と異なる世界線の『VIII』では3DS版で追加された裏ダンジョン「追憶の回廊」で登場。
本作の裏最終ボスに相応しくレベル99かつ全スキルマスターでも苦戦するほどの異様な強さ。
通常攻撃は300~500ほどのダメージを弾き出し、「イオナズン」や「メラゾーマ」はエスタークのみの特別仕様で通常の倍以上の威力。
灼熱もこの直前に戦う追憶のドルマゲス同様特別仕様で、全体に400以上のダメージ。
それに加え「地獄の竜巻」(バギ系、290~360ほどのダメージ)、「剣を突き立てる」(ギラ系、全体460~550ダメージ)と、とにかく全体攻撃が非常に激しい。
さらに「
必殺の一撃」という特殊攻撃があり、これは
必中かつ1000以上のダメージという即死技。
誰が呼んだか「ザキ(物理)」
素早さもなんと
メタルキングを超えており、特定の装備を整えたゲルダや
ゼシカくらいしか先手を取れない。
攻撃力は当然のようにカンスト999である、しかし上記した全体攻撃の数々の方が厄介である上に回避可能なため、通常攻撃の方がよほど有情である。
……とこのように全員がレベル99まで育てても苦戦する強さなのだが、お約束通りラリホーへの耐性に穴があるのが弱点。
『IX』では魔王の地図で登場(バトルロードとの連携だが配信は2009年で終了)。
『モンスターバトルロード』シリーズでは『バトルロードII』1~3章の後期バージョンにて
隠しボスとして登場。
無関係のボスからエスタークが唐突に現れるという形式のため、魔王戦での魔力ゲージ(プレイヤー側のゆうきゲージに相当)は引き継がれない
(この仕様は4章以降の隠しボス・ダークドレアムも同様である)。
HPこそ他の大魔王より低いものの属性耐性が満遍なく高く、雷・爆発・光以外に抵抗があり弱点を突けるのが雷呪文だけと、耐性面のスキが少ない強敵
(この「雷呪文」という属性だが、通常技として使用可能なものだと使い手が限られてくる「デイン」だけしか存在しないレアな属性。
複合属性であれば賢者で使用できる風呪文+雷呪文の「デギマ」などもう少し増える)。
技の攻撃力も他の大魔王より高いが、行動不能を誘発する技を一つも持たないため良くも悪くも力押しタイプの魔王だと言える。
『モンスターズ』シリーズでも他の魔王達と同様に登場しており、
『1』『2』ではデスピサロとキングレオ(共に進化の秘法繋がりのモンスター)を配合することで誕生する。
やはり『モンスターズ』でもミルドラースより強く設定されている
『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』では『IV』を下地にしているためエスタークについても掘り下げられ、
その出自は、マスタードラゴンに離反した天空人イシュカが世界を滅ぼすため生み出した「地獄の三神」で、
「エスターク」の名を持つ者は全部で三体存在するというのが正しい情報であり、
これまで知られてきたのは「エスターク・クーク」と呼ばれる個体、
他にも「エスターク・イスナ」「エスターク・ジュマ」が存在すると明かされた。
……しかし『IV』の情報とおもいっきり矛盾する上に、『IV』の情報源が天空城やマスタードラゴンなどで、
長い年月の中で歪曲したという訳でもないので、ユーザーからは本編とは無関係な本作独自のパラレル設定とみなされている。
エスタークという名称の初出は『ドラゴンクエストIV』より前に放映されたアニメ『勇者アベル伝説』で、
同作では汚染された毒水「死せる水」がなければ生きられなくなった古代人の帝国とされている。
MUGENにおけるエスターク
axois氏の製作したWinMUGEN専用キャラが公開中。
剣による攻撃や「メラゾーマ」「イオナズン」「灼熱」「輝く息」などの技で戦う。
オプション設定により試合開始時やLifeが減った時に眠っている状態になる原作再現があり、
眠っている間は防御力が上昇して常時
スーパーアーマーとなり、9P以上だと特殊行動で「妖しい光」を使用してくる。
出場大会
出演ストーリー
*1
なお、アッテムトは元はそこそこ盛況な鉱山の付近の町だったらしいのだが、
本編時点では毒ガスや毒沼が出現した上にモンスターも出るようになり、第5章では消滅集落同然の状態と化した。
噴出する毒ガスの正体はエスタークが放出する瘴気であるとも言われているが、
エスタークを倒しても毒ガスが止む気配は無かったため、少なくとも原因ではなさそうである。
いずれにせよ、主要産業である採掘はできない状態になった上にエスターク神殿の上なんて立地が判明した以上、
どの道廃墟化は時間の問題だったのだろうが……。
最終更新:2026年05月16日 14:29