仮面ライダービースト


「さあ、ランチタイムだ!」

特撮『仮面ライダーウィザード』に登場する仮面ライダー
変身者は考古学者志望の青年「仁藤攻介」(演:永瀬匡)で、
専用のウィザードリングとベルト「ビーストドライバー」を使って変身する。

ビーストドライバーはファントム「ビーストキマイラ」が封じられた魔道具で、
ウィザードやメイジのようにゲートが内なるファントムを制御してパワーソースとする作中に登場する多くの魔法使いとは似て非なる、
ドライバーそのものに封じ込められたファントムをパワーソースとする原理のアイテムである。
ファントムの首領のワイズマン曰く「かつて魔法が科学と並ぶ学問として栄えていた時代にファントムを封印したもの」で、
劇中では「魔法使いのアーキタイプ(原型)」と呼ばれており、ウィザードやメイジのようなタイプよりもさらに前の世代の、
作中世界の魔法使いの起源となった代物らしい。
そのため他のファントムからは「指輪の魔法使い」と呼ばれるウィザードと区別され、「古(いにしえ)の魔法使い」と呼ばれる。

ウィザードやメイジと異なり、いつ、誰が、何のために、どのようにして作ったのかは本編終了後も明かされておらず、
それを突き止める事も攻介の目的の1つである。

キマイラが魔力を肩代わりして魔法を発動するため契約すれば魔力を持たないゲートではない人間でも魔法が使えるのが特徴だが、
ビーストキマイラが魔力を喰らう性質を持つファントムのため、契約者はキマイラに魔力を与えるため定期的にファントムを倒し続けなければならず、
魔力が枯渇した場合は死んでしまうという重い誓約が課される。
契約後はビーストドライバーではなく契約者の攻介の体に宿っているためドライバーを外しても契約は切れないが、
ドライバーが無ければ一切の魔法は使用できない。
コヨミのように魔法使いが魔力を外から与えるのは理論上可能だが普段はキマイラが嫌がって拒絶するため、
実行されたのは攻介が命の危機に瀕した小説版の時など緊急時の場合に限られる。
契約はキマイラに魔力を供給するビーストドライバーにより維持されているためこれを破壊すれば契約は破棄されるが、
魔法の力で”普通の方法では”破壊できないようにされているらしく、現実的ではない。
なお普通のゲート同様に、ウィザードがアンダーワールドでキマイラを倒すという方法もあるが、こちらは攻介が拒否している。

+ 変身者「仁藤攻介」詳細

「あーあー、分かってる!皆まで言うな!」

普段は適当な所にテントを張ってキャンプ生活を送っている住所不定の青年。
大学生で考古学を専攻しているが、キマイラの契約者となった本編時点では休学中。
「マヨネーズは世界で一番偉大な食べ物」と豪語するほどの重度のマヨラーで、
常にマヨネーズを携帯しており、劇中でもありとあらゆるものにかけて食している(その使用範囲たるやドーナツにまで及んだ)。
『in Magic Land』でラスボスにより世界が改変させられ、古代魔法学の権威となった際もマヨラーなのは変わらず、
晴人達と合流した時には手持ちが不足していたのか、川でマヨネーズを釣って補充していた

良くも悪くもマイペースで、ビーストの性質上一歩間違えば明日をも知れぬ命なのだが、
「ピンチはチャンス!」という信条を持ち、逆境にも挫けないポジティブな性格の持ち主で、
ビーストの契約者となった事も学者として大きなチャンスと見なしている。
一方でマイペース過ぎて自分の考えや立場を中々曲げようとせず、
他人が訂正しようとしてもすぐ「皆まで言うな」と人の話を遮って見当違いな指摘をする悪癖もある。

とはいえ、晴人と出会うまで「魔法使いはファントムの魔力を喰うのが普通」と考えていたため、
出会った当初はファントムの小競り合いこそ起きたものの、ファントムの誕生がゲートの死亡に繋がると知ってからは、
可能な限りゲートのファントム化を阻止するために行動しており、自分の保身のために他者のファントム化を見逃すような真似はしていない。
晴人がキマイラを庇う形でレギオンによってウィザードラゴンを倒され魔力を失った時は、
「お前を倒さなきゃ晴人に顔向けできない」とけじめを付けるべく単身危険なレギオンに挑むなど、
性格に多少の難はあれども、正義感の強い好青年である。

家族については祖母の敏江が劇中で登場しており、幼い頃から彼女に厳しく育てられてきたため、今も頭が上がらない。
そんな経緯から実家の福井に連れ戻そうと上京してきた際も反発したが、大切な家族である事には変わりなく、
祖母がわざとファントム化してキマイラの飢えを満たすという無茶を試みた際は、「婆ちゃんに死なれたら俺が絶望する」と必死で引き止めた。

+ 終盤の活躍及びその後の作品の活躍
笛木奏/白い魔法使いが晴人含めた4人の魔法使いを拘束し東京の住民を巻き込んだ大規模なサバトを決行し、
他のライダー全員が捕らわれた状況で動くことのできるライダーとして白い魔法使いを止めるため奮戦するも力の差から一蹴される。
しかし、機転を利かせて白い魔法使いから奪った魔法の産物ならば全て特性を無視して破壊できる「ハーメルケイン」で、
普通の方法では破壊できないビーストドライバーを破壊し、現実世界にキマイラを解放するという荒業を決行。
これにより仁藤は変身能力を失ったが、魔力を喰らうキマイラがサバトで生じた魔力を全て貪り尽くした事でサバトは不発となり、
東京の住民絶滅とファントム化という最悪の危機は未然に防がれた。
そして、同時に仁藤もビーストの呪縛から解放された。

「俺を食い殺すなら遠慮はいらないぜ?」
「どこまでも面白いヤツだ!いいだろう、お前を呪縛から解放してやる!」

しかし、仁藤は彼のルーツを研究したいという学者の性から、
『戦国MOVIE大合戦』の時期にキマイラを修復したビーストドライバーに再封印し、再びビーストとなった。
……ファントム一派がほぼ壊滅した本編後に餌をどう調達するつもりだったのかは知らん。
『戦国MOVIE大合戦』ではキマイラが気に入ったとヘルヘイムの森の果実を山ほど持って帰っていたが、
キマイラがインベス化しない体質で大丈夫だったのだろうか?
仮面ライダー鎧武』の終盤にてヘルヘイムの森が地球を離れた事で、視聴者には仁藤の安否を心配する人もいたとか。
そのせいで『仮面ライダーブレイブ ~Surviveせよ!復活のビーストライダー・スクワッド!~』にて、
ビーストが原典で悪人や故人ではないにも拘らずビーストライダー・スクワッドの一員に数えられた際には、
「ヘルヘイムの森の果実を食べ過ぎてインベス化して倒された」だの「ヘルヘイムの森が無くなったせいで餓死した」等とネタにされる羽目に…

仮面ライダージオウ』では晴人役の白石氏がスケジュールの都合で間に合わなかったため、第7・8話のウィザード編で仁藤が登場。
タイムジャッカーの時間改変でファントムという概念自体が無かった事になっているが、
ライドウオッチを介してライダーになったので上記のリスクが消失していたらしく、劇中では問題にならなかった。
改変後の歴史でも晴人と接触する機会があったため、ウィザードライドウォッチはその時に託されたらしい。
ジオウが現代でアナザーウィザードを倒した影響で一時的に記憶と変身能力を取り戻し、
戦闘前に因縁があったゲイツと手合わせも兼ねて対決。
ゲイツが自分の攻撃を凌げるまでの強さを手に入れた事を確認すると、ウィザードライドウォッチを託して去っていった。
ちなみにこの時は永瀬氏が別作品への出演で坊主頭にしていたため、常に帽子を被っていた
なおこの際、ビーストライドウォッチの方はそのまま仁藤が持ち去ったが、後にゲイツマジェスティが所持しているので、
何処かのタイミングでソウゴかゲイツの手に渡ったのだと思われる。


装備・能力

「セット!オープン!」

「L・I・O・N!ライオーン!!」

変身する際は「変~身」と中で溜めて伸ばす口上を用いる。
右肩に装着するマントに応じて、ウィザードのスタイルの如くキマイラが内包する様々な動物の力を駆使して戦う。
また、倒したファントムの魔力をビーストドライバーを通じてキマイラに喰わせる機能があり、
劇中では実現しなかったが、再生能力を持つフェニックスを復活する前に魔力を喰う事で倒せる可能性が示唆されていた。

単体の必殺技はビーストリングを再度ドライバーに装填し、足にライオンのような魔力を纏ってキックを放つ「ストライクビースト」。
専用武器「ダイスサーベル」はビーストの魔法リングをスロットに差し込む事で剣の内部にあるビーストダイスが回転し、
出た目に応じて必殺技「セイバーストライク」の際に打ち出す魔力弾の数が変わる効果がある。
「6」が出れば強力な必殺技を出せるが、「1」が出ると非常にショボい必殺技になる運任せの強い武器で、
「いかなる魔法使いもダイスの出目に干渉できない」らしいのでイカサマはできないが、
魔力を過剰に籠めれば出目が「1」でもそれなりの威力が出る。

規格はビーストの方が旧式のためウィザードはビーストの指輪を使えるが、逆にビーストはウィザードの指輪を使えない
MUGEN1.0専用のキャラをWinで使おうとするようなもの)。

+ 形態
  • ファルコマント
「ファッ・ファッ・ファッ・ファルコ!」

「ファルコウィザードリング」で右肩にハヤブサの力を纏ったマントを装備した姿。
飛行能力を有する他、橙色の竜巻を起こして攻撃できる。

  • ドルフィマント
「ド・ド・ド・ド・ドルフィー!」

「ドルフィウィザードリング」で右肩にイルカの力を纏ったマントを装備した姿。
治癒の魔法を放つ事ができる。『ガンバライド』では水流攻撃も使用している。
魔法の特性ゆえに登場回数は非常に少ない。

  • バッファマント
「バ・バ・バババ・バッファー!」

「バッファウィザードリング」で右肩に猛牛の力を纏ったマントを装備した姿。
最も直接戦闘に長けた形態で、地面を叩いて衝撃波を発生させる事も可能。
デザイアライダーは無関係

  • カメレオマント
「カカッ・カッ・カカッ・カメレオー!」

「カメレオウィザードリング」で右肩にカメレオンの力を纏ったマントを装備した姿。
パワーは乏しいが身軽な動きが可能となる他、カメレオンの頭部から伸びた舌をムチのように使って攻撃できる。
また、一時的に姿を透明化する能力も持つ。

  • 仮面ライダービーストハイパー
「ハイ・ハイ・ハイ・ハイパー!!」


「さあ、一気に食い尽くすぜ!!」

考古学者・中本治が発掘した「ハイパーリング」を使用する事で変身する強化形態。
同じく中本がリングと共に発掘した魔法銃「ミラージュマグナム」を専用武器とする。
必殺技はハイパーウィザードリングをミラージュマグナムに差し込み、
キマイラを実体化させた弾丸を放つ「シューティングミラージュ」。
またダイスサーベルも引き続き使用可能で、この形態ではセイバーストライクが全ての動物が出目の数だけ出る、という通常時の実質4倍の威力となっている。
フリンジ(腕についている派手な金色のヒラヒラ。わかりやすい所だとエルビス・プレスリーの衣装のアレ)を振り回して攻撃も出来る。

紀元前5~4世紀頃のアフリカのニオール文明の遺跡から発掘されたとされており、
これがビーストドライバーとキマイラの起源である可能性が高いが、
ドライバーの制作者とは別の誰かがビーストキマイラと互換性のある装備を別の時代に作った可能性なども有り得るため、定かではない。

+ 特殊形態…?
  • 魔法少女ビースト
「そうよ!私が噂の魔法少女、ビースト!
 あなたをパクッと食べてあげるわ♡」

第24話にて、祖母の敏江に魔法使いである事を知られたくなかった攻介が咄嗟に名乗った名前。
金色の部分をやたらキラキラさせて、甲高いオネエ言葉とやけにケツを強調させながら舞うような動きで戦った。
その姿はこの時戦ったファントム「ワータイガー」が「お前気持ち悪いぞ」と冷静なツッコミを入れる程であったが、
ワータイガーにとっては完全に虚を突かれる形となってしまい、ウィザードと2人掛かりだった事もあって終始圧倒され、撤退を余儀なくされていた。

この他、てれびくん超バトルDVDに登場した、ウィザードランドドラゴンの力を得た「ウィザードスタイル」という特殊形態がある。
ビーストはウィザードの指輪を使えないんじゃなかったのかって?みなまで言うな

  • ファントム「ビーストキマイラ」

「さぁ。我の為にファントムを倒し、魔力を食らうのだ」

ビーストドライバーに封印されていたファントム。劇中では主に「キマイラ」と呼ばれる。
担当声優は西村知道氏。一人称は「我」で、古風な口調で話す。

他のファントムがウィザードラゴンも含めて大なり小なり備えていた現実世界へ顕現したいという欲求が無く、
一番の目的は食事=魔力を得ることという風変わりな個体。
なので、率先して人間を害する事もしないが、一方で助けようとする意志も無い。
例外的に仁藤のことは餌の提供者という事を差し引いても気に入っている言動を見せている。
身体に備わる4つの頭部から強力な光線を発射する能力を持つ他、
他にも顔面付近に魔法陣を展開し、そこから出現させた巨大なライオンの頭部でファントムを一噛みで倒す必殺技「バイティングエンド」を持つ。

+ その他の作品では
ゲーム『仮面ライダー バトライド・ウォー』シリーズでは第1作から登場。
放送中に制作されていたためか、劇中では必殺技以外でほとんど使用しなかったダイスサーベルを使った剣術メインのキャラになっている。
必殺技発動で各種マントを装備可能。ザコ集団を蹴散らすのに便利なバッファ、広範囲を攻撃できるカメレオ、
自己回復能力を持つドルフィと、比較的使いやすい。
ちなみにファルコはバイクの代わりの移動力アップ。バイクを持たないライダーだからしょうがない。
『II』からはライダーキック技のストライクビーストも追加。コンボの締めやボス怪人のトドメの一撃に持ってこいの技である。
なお、劇中で散々使った「セイバーストライク」は未実装。

強化フォームのビーストハイパーは第1作では無料DLCの別キャラ、『II』以降は超必殺技扱いで登場。
通常フォームと打って変わってミラージュマグナムを使った射撃メインのキャラとなる。
『II』以降はフリンジスリンガーを使った近接戦闘もこなせるようになった。
なお、バイク搭乗操作をすると通常フォームに戻ってファルコマントを装着するというシュールな光景も見られる。


MUGENにおける仮面ライダービースト

Yiu氏、FRAGILE-rouge氏が製作したキャラと、ゆっくりFG氏により改変されたキャラが存在する。
以下はゆっくりFG氏のキャラについて解説する。
なお、キャラの改変・公開は可能だが、スプライトはYiu氏およびFRAGILE-rouge氏が製作したものなので無断使用は禁止との事。

マントの形態は通常技として再現されている他、
超必殺技ではダイスの目によって威力が変化する「セイバーストライク」やキック技「ストライクビースト」などを用いて戦う。
cnsファイルを弄れば「セイバーストライク」の出目を固定する事も可能。
外部AIはななび氏によるものが公開されている。


「ごっつぁん!」

出場大会



最終更新:2025年04月26日 15:56