ジンライ


「ゴッド・オン!」

1988年より放送されたアニメ『トランスフォーマー 超神マスターフォース』のキャラクター。DGGスレイヤーではない。
日本語版の声は『サザエさん』のじん六さん役などの 竹村拓 氏。ジンライ登場以前にも第6話のゲストキャラ、クリスを演じている。
『トランスフォーマー』シリーズとしては日本国内ではこれが四作目にあたる。
同作は今までのシリーズとは大幅に設定・世界観が改変されており、
トランスフォーマーの力を手に入れた人間がトランスフォーマーに変身するという世界観であり、
トランスフォーマー達も逆に人間や魔物への擬態を行う。

人間が「マスターブレス」と呼ばれるブレスレットを身につける事で「マスターフォース」と呼ばれる強化服を纏い、
そこから更に魂の結晶体「アイアコーン」(見た目はエンジン(前後に薄いけど))に変形、
人型に変形した「トランステクター」にアイアコーンが「ゴッドオン」(合体)することで完成する。
「天超魂」「地超魂」「人超魂」という3つのエネルギーを持っており、これを使いこなすことで様々な超パワーを生み出す、傷を治すなどの能力が使える。
三つの超魂を完全に使いこなし、神の域に達したものが「ゴッドマスター」と呼ばれる。

そのような設定上、意思を持つ他のTFとは違い人間が動かすロボットである(ただし操縦と言うよりは融合に近い)。
ジンライも本来は日本の長野県出身の青年の名前。自由を求めて渡米後、気ままなトレーラーの運転手として生計を立てていた。
当初サイバトロンの一員として戦いに加わって使命や組織に縛られる事を嫌っていたが、
家族や故郷がデストロンの攻撃によって危機に晒された事、
トレーラー運転手仲間たちがジンライを付け狙っていたハイドラー&バスター兄弟の罠によって命を落とした事で、
サイバトロン戦士として戦う道を選ぶ。その後、プリテンダー達による話し合いの末司令官として任命された
(コミック版では「ロボットモード時の姿がコンボイの再来かというぐらい似ている」事から、
 前作の総司令官フォートレスよりサイバトロンの指揮権を譲り受けている)。

なお、彼が登場したのは第10話と意外に遅く、それまではプリテンダーのメタルホークが実質主役の扱いを受けていた。
え?じゃあ第10話以降はどうなったのかって?そりゃ勿論…
そもそもプリテンダー達は天超魂か地超魂のどちらか片方しか使えないので…。
そしてゴッドマスターはデストロン側の方が先に登場しており、
メタルホーク達が苦戦する所に遂にサイバトロン側ゴッドマスターが現れる、と言うストーリー展開だった。

また本作には「ヘッドマスターJr.」と言うのも登場しており、
こちらはマスターフォースに変身した少年達がTFの頭部に変形して「ヘッドオン」する
戦闘力はゴッドマスターに遠く及ばないがストーリー的には「第二の主人公」として活躍している
(アメコミで言うサイドキック、日本で言うなら「少年探偵団」や「少年ライダー隊」」と言った所)。
なお「Jr.」の付かない「ヘッドマスター」は純粋な機械生命体であり、前述のフォートレスもヘッドマスターである。

ロボットモード時はコンボイにそっくり、というかほぼコンボイそのものの外見をしている。そして崖落ちという伝統芸も受け継いでいる
(コンボイが車体前部がボディ前部となるのに対し、ジンライは変形中に車体が反転し、後部がボディ前部となる等若干の違いはある)
背景設定としては、ジンライが合体するトランステクターは、
元々敵勢力であるデビルZがG星雲89から盗み出したものの中に入っていた新しいコンボイのトランステクターであり、
マスターである"星の勇者"が合体してスーパーコンボイになるためのものだった。
しかし、地球人のジンライが偶然このトランステクターと合体してしまったため、
コンボイのそっくりさんが偶然にも一人増える事になったのである。
この設定は本来作中で語られるはずだったが、想像以上にジンライの人気が出たことが原因で、
関連のビデオ作品で語られるだけにとどまっていた。
また、ラジオドラマ『トランスフォーマー キスぷれ』では元々コンボイの為のニューボディだったととも語られている
(ただし『キスぷれ』はパラレルワールドである。まぁアメコミ業界ではパラレルワールドも正史扱いだったりするけど)。

後にジンライが故郷長野県は八ヶ岳で発見したトレーラーコンテナ部分と「ダブルゴッドオン」する事でスーパージンライへ、
更に武装戦士ゴッドボンバー*1と「超神合体」する事で最高総司令官ゴッドジンライにパワーアップするという、
二段階のパワーアップを行っている。
ゴッドジンライ形態ではスーパージンライの5倍の超魂パワーを持つという凄まじいパワーアップを遂げており、
サイバトロン陣営にとって非常に大きな戦力となっている
(余談だがゴッドジンライとはゴジラを意識したネーミングという説もある)。

+ 海外版での設定
日本版では「コンボイとそっくりの別人」という設定だが、海外コミック版では「オプティマスプライム(コンボイの海外名)と同一人物」である。
住んでいる惑星ネビュロンがトランスフォーマー達に荒らされないよう*2
「ハイ・Q」というスキンヘッド科学者が惑星ネビュロンのエネルギーをトランスフォーマーにとって有毒なものに改変した所、
襲来したデストロン軍団は「ネビュロンのエネルギーは有害だから無害な(人間の)食料をエネルギーに変換しよう」という事で、
食料を文字通り食い荒らし始める。
エネルギー切れにより命尽きかけてもなお正義を貫こうとするオプティマスプライムの姿に心打たれたハイ・Qは、
スーツを身に着けて「パワーマスター」となり、オプティマスプライムのエンジン部分として合体して共に戦う事になる。
元々二人は別人だったが、共に戦う内にお互いの情報がお互いにバックアップされていったようで、
オプティマスプライムが死亡した際、ハイ・Qをコアとして蘇生させる事に成功している。

ちなみに玩具でもこの設定がそれぞれ継承されており、日本版でジンライが発売されるよりも前に、
アメリカでは先行してハイ・Qが付属した「パワーマスターオプティマスプライム」が発売されていた
(仕様の違いからハイ・Q&コンボイの海外版がジンライの廉価版と言われる事があるが、実際にはこちらが先なので
 ジンライが豪華版といった格好で販売されていると言った方が正しい)。

なお、ジンライと合体してパワーアップさせる武装戦士ゴッドボンバーも海外版では「Apex Bomber」という名前で呼ばれており、
初代コンボイのコンテナ内に格納されていた小型偵察車両ローラーを大改造した姿であるという設定が付加されている。原型留めてないってレベルじゃねーぞ!

同作のラストではトランステクターに心が宿り、人間から分離した状態でも存在できるようになったため、
独立したトランスフォーマーとしてジンライと別れ、宇宙へと旅立っていった。
…のだが、人間と分離したために3つの超魂パワーの内人超魂が使えなくなり、戦力としては弱体化した
それも物語終盤で、人間をやめたハイドラー&バスター兄弟に対し「これがお前達の捨てた人超魂だ」と叫びながら撃破した、
という展開があった矢先の事である(一応、H&B兄弟は人超魂の代わりにボスであるデビルZの力であるデビルパワーを得てはいたのだが)。
まぁ破壊大使オーバーロード(デビルZの部下だったので「大帝」ではない)達が改心しないまま地球を去っていったのを追う必要があったが、
地球人であるジンライを宇宙に連れ出して100万年レベルの戦いに付き合わせる訳にもいかないので、仕方のないことなのだろう。
ウルトラマンジャック達とは大違いだ。

+ そして続編では…
次作『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーV(ビクトリー)』にも彼は登場している。
人超魂を失ったせいか、ゴッドマスターであった頃の無敵の強さはなくなり、
現・地球方面総司令官スターセイバー(分類:ブレインマスター)と同等の力しかないが、
ライオカイザーを相手に素手で戦い、金属生命破壊砲の直撃に耐え続けるなど、かつてのガッツは健在。
前作の最終回でジンライ達と同じ経緯で独立した悪のロボット生命体となって宇宙に逃れたオーバーロードらを追っていた
(なお、オーバーロード達は自分達のマスターフォースに対し「お前達は用済みだ」と悪役らしい台詞を吐いて別れた)。
その決着をつけるとすぐスターセイバーの応援に駆け付けるが、
破壊大帝デスザラス(分類:ブレストフォース)の金属生命破壊砲を受けて戦闘不能になる程の重傷を負う。
元々トランステクターでしかなかった体をジンライ(人間)無しで元に戻すのは困難だったのか、
そのスパークと動力炉であったウルトラマトリクスのみを残し、
「ビクトリー計画」によって新たなるトランスフォーマービクトリーレオとして生まれ変わり、ゴッドジンライとしての最期を迎えた。
なおスターセイバーとビクトリーレオが合体するとビクトリーセイバーとなる。


MUGENにおけるジンライ

トランスフォーマーキャラを多数製作しているOmega Supreme氏による「ゴッドジンライ」が存在している。
基本的には元のキャラクターがコンボイにそっくりなため、こちらのグラフィックもコンボイがベース。
コンテナを基地にトランスフォームさせての攻撃の他、ストライカーによる攻撃、
スーパージンライ・ゴッドジンライへ合体・パワーアップする事もできる。
ただし、元々ジンライの時点で一般的なキャラよりも大分でかい上、スーパージンライにパワーアップすると更に一回り大きくなるので、
小さいキャラに対して必殺技がかなり当たりづらくなってしまうという弱点がある
(元々は氏の製作しているトランスフォーマーのキャラはコンプゲー向けのキャラのため、
 それをベースとしたジンライもそれを想定しているのは仕方ない点ではあるのだが)。
ゴッドジンライにパワーアップした状態は必殺技の攻撃判定がかなり拡大されるため、比較的当てやすくなる。

この他、Gino Sodano氏による改変キャラとして、
タツノコプロのロボットアニメ『闘士ゴーディアン』の主人公機「ゴーディアン」が作られている。
同氏製作のコンプゲー『THE WAR』用のキャラだが、MUGEN1.1専用キャラとして単体での使用も可能。
コンプゲー紹介動画
(DLリンク有り。ゴーディアンの出番は7:41から)

出場大会



*1
デストロンの戦力強化に対抗する為、太陽系司令官グランドマキシマスの発案したジンライ強化案に基づく「ボンバー計画」により、
地球人協力者とサイバトロン技術者の共同開発で建造された純地球製のトランスフォーマー
複雑な変形機構を持たず、装甲車形態から一旦パーツごとにバラバラに分離し、再合体する形で人型形態にトランスフォームする。
このバラけたパーツをスーパージンライの強化パーツとして「超神合体」させる事で、最高総司令官ゴッドジンライは完成する。

設定上は自我を持たず、そのせいか劇中一度も喋らない為、「感情の無いロボット野郎」などとなじられる一幕もあったが、
実際は明確な意思を持っており、他の仲間達とも普通にコミュニケーションを取れていた。
仲間が湖の底に向かった事を伝える為に、後続の仲間に必死にジェスチャーで伝えようとするちょっとコミカルな場面などもあった。
自我がないとは一体…?

*2
正義vs悪という構図で数百万年間戦争を続けているサイバトロンとデストロンだが、元は同じ星で生まれた種族であり、言わば内戦。
その内戦の為のエネルギーを求めて他の惑星に出張してはそこでも争い、酷い時は惑星を破壊したりしているため、
「トランスフォーマー」という種族がまとめて「銀河評議会」のブラックリスト入りしている。
…という設定が、関連作品やコミック版などで登場する事がある。
「2010」でもトランスフォーマーどうしの戦闘に巻き込まれ、娘が両足に障害を負った事から、
トランスフォーマー全体に対して強い恨みを持った地球人の科学者モーガンが、
宇宙ペストと呼ばれるトランスフォーマーにも感染する疫病を散布するため、コンボイの遺体を利用したりしている。
このようにトランスフォーマー自体を快く思わない人物や、
彼らの争いによって惑星が荒廃する事を心配する人物が居るというのは、関連作品などでちょくちょく見られる設定である。

ただし本作のラスボスであるデビルZの来歴は不明。
元々は肉体を持たず、中盤以降はブラックザラック(前作の恐怖大帝メガザラックと同一人物?)の体を乗っ取って活動した。


最終更新:2024年05月26日 19:35