アットウィキロゴ

IV号戦車D型改F2型

※MUGENではアニメ作品『ガールズ&パンツァー』に登場する機体(詳細は後述)のみ参戦しているため、本項でもその個体を中心に記述。

史実のIV号戦車

戦間期にドイツが実用化した中戦車。
最初の量産型であるA型は1937年、最終型のJ型は1944年に登場した。
第二次世界大戦の全期間で独軍戦車部隊の主力を担った唯一の装甲戦闘車両でもある。

電撃戦で有名なドイツ機甲部隊の創始者とされているハインツ・グデーリアンらの要求によって開発された
(グデーリアンは戦車の運用について「厚い皮膚(装甲)より速い足(機動力)」との金言を遺した人物として、
 『ガルパン』作中でも触れられている)。
当時機甲師団に配属予定だった戦車大隊は四個中隊編制で、二種類の装備器材によって充足される計画だった。
三個中隊に対戦車カノン砲を備えた軽戦車、残る一個中隊に大口径カノン砲搭載の中戦車を配備する構想を描いていた。
後者が結実して完成したのがIV号戦車(Pz.Kpfw.IV)で、前者はIII号戦車(Pz.Kpfw.III)に発展した。

F型までが搭載した24口径7.5cm砲は、徹甲榴弾によって装甲厚40mmの仮想敵戦車を射距離500mで撃破可能な性能を有していたが、
英軍のマチルダI/II歩兵戦車や仏軍のB1bis重戦車との交戦で貫徹力不足を露呈、60口径5cm砲や34.5口径7.5cm砲への更新が検討された。
その後ソ連軍のT-34中戦車相手にその程度の強化策では不充分と判断され、より長砲身の7.5cm砲と新型徹甲榴弾の導入に踏み切った。
それが初速が倍に近い43口径砲でF2型とG型に採用され、G型の途中からは更に砲身を延長して初速を高めた48口径砲に変更している。
これにより敵主力戦車に対抗し得る火力を確保し、北アフリカ戦線では英軍から「マークIVスペシャル」と恐れられる程になった
(ただし24口径砲も威力を改善した成形炸薬弾の供給で、命中精度や内部破壊効果に難はあるものの対戦車戦闘能力が回復している)。

以降は質的な面で限界を迎えたIII号戦車に代わって中心的な存在となり、車台は各種自走砲のベースとしても重宝された。
一時は生産停止の危機に晒されながらもグデーリアンの献策で回避し、V号戦車パンターの就役後も暫くの間は数的な主力であり続けた。
IV号戦車も敵側戦車の改良や新鋭投入で陳腐化を免れなかったが、ベルリンが陥落して降伏を受諾する日まで活躍を続けている。

物凄くざっくり説明すると、戦車界隈におけるザク的な存在……というより、先方のオマージュ元の一つがIV号。

終戦のその日までドイツ陸軍を支え続けてきた主力ではあるのだが、
映画や漫画などではどうしてもより洗練された中戦車である「V号戦車パンター」や、
数々の伝説的な逸話を持つ重戦車「VI号戦車ティーガーI」といった花形的な存在の影に隠れ気味になってしまい、
『ウルトラセブン』や『マジンガーZ』で防衛軍やられ役の戦車として登場するのが目立った程度で、
「ミリタリーファンにはお馴染みでありながら一般層には全く知名度が無い」という、
良く言えば通好み、悪く言えばややマイナーな戦車という立ち位置に居たのが本車である。
ただ全く主役になった作品が無いわけでもなく、戦車劇画漫画の傑作『黒騎士物語』の前半での主役機がIV号H型であったり、
『宮崎駿の雑想ノート』収録エピソード「ハンスの帰還」では放棄されたIV号J型が主人公と避難民を脱出させるべく奮闘している。

そんな大部屋俳優的な存在だったIV号戦車だが、とあるアニメで主人公の乗車に抜擢された事で、一躍スターダムに駆け上がる事になる。
そのアニメこそが以下で解説する『ガールズ&パンツァー』である。


『ガールズ&パンツァー』におけるIV号戦車

Panzor vor(パンツァー・フォー)!
(戦車隊、前へ!)パンツのアホー?!

戦車を扱う架空の競技「戦車道」を描いた2012年のテレビアニメ『ガールズ&パンツァー』に登場する戦車。
主人公の西住みほ率いる「あんこうチーム」の搭乗する、所謂主役機として活躍している。
以前の大洗女子学園戦車道部が廃部になってから長い間車庫に放置されていたが、車体に錆が浮いていた以外はかなり状態が良く、
自動車部の軽い整備だけで戦力化出来た。
ドイツ戦車の黒森峰、英国戦車の聖グロリアーナ、シャーマン戦車派生オンリーのサンダース大付属、ソ連戦車のプラウダなど、
他の各学園が国ごとのテーマに沿った車両で揃えられている一方、乗員・車両ともに正しく寄せ集めとしか形容出来ない大洗の車両の中では、
元々ドイツ戦車に乗り慣れたみほが差配している事もあって安定感が抜群であり、最初から最後まで戦力の中核として活躍した。
ちなみに、戦車道ド素人ばかりの乗員によってほとんど私室のようにファンシーなクッションやお菓子などを持ち込まれた内装は、
外見からは想像出来ない程にアットホームな雰囲気になっており、みほが過去に引きずられ過ぎない要因にもなっている。
当初は短砲身のD型だったが、途中で戦車砲を長砲身の75mm砲に換装してF2型風に、決勝戦では増加装甲(シュルツェン)を追加してH型風に改装された。
項目名にあるように、MUGENに参戦しているのはF2型風だった時期のもので、
TV版第8話から10話で描かれた全国大会準決勝戦にしか登場していないレアな形態だったりする。
史実でも古い型の車両が後方に戻された際に最新型に準じた装備の追加、変更が行われる事は珍しく無かったのだが、
当車両はほぼ全体に亘って細かい改修が行われており、修理・改修を担当した自動車部(後のレオポンさんチーム)の、
並々ならぬ腕前を垣間見せる仕上がりとなっている。
IV号戦車(4:54~)

+ 原作アニメ『ガールズ&パンツァー』について
アクタス制作のオリジナルテレビアニメで、
戦車を使った武道である「戦車道」*1が華道や茶道と並び大和撫子の嗜みとされている世界を描いた物語。

兵器である戦車を少女達が運用するという、ミリタリー要素と萌え要素を併せ持つ作品で、
戦車の描写はリアルに描きつつ、あくまで「戦車道」は武道・スポーツ、部活動の一環であり、血生臭い描写は一切無い。
戦車が撃たれようが引っくり返ろうが潰されようが、「車内は特殊コーティングで保護されている」*2のでご安心下さい。
ストーリーの主軸は高校生である主人公とその友人達の「学園もの」「スポ根もの」である。
その一方、様々な国をモチーフにした個性豊かな登場人物達や名戦車・珍戦車の活躍も魅力の一つ。

少女達が様々な障害を乗り越え一丸となって試合に挑んでいく青春物語や、リアリティ溢れる戦車戦シーンなどから好評を博し、
放送終了後にOVAが製作され、また2015年には完全新作の劇場版が上映された。
舞台となった茨城県大洗町が積極的に町興しに活用した事もあって知名度も高まり、
さらに戦車ゲーム『World of Tanks』に後述のあんこうチームボイスパックが実装されるなどのコラボもあって、
今や空軍をモチーフとした『ストライクウィッチーズ』に次ぐ、ミリタリー美少女ブームを引き起こした作品となった
(奇しくも本作放送の翌年には、海軍モチーフの作品も好評を博してブームを引き続き牽引する事となる)。

単に女の子を戦車に乗せているだけではなく、ガチガチのミリタリー界隈の人達がこぞって参加しているだけの事はあり、
作中で描かれている戦車戦シーンは戦車の挙動から様々な戦車映画のオマージュやら、とにかく大量のネタが突っ込まれており、
例えば前述の『黒騎士物語』のポスター(および『黒騎士物語』をパロディした『縞騎士物語』のポスター)も、実は作中にチラッと登場している。
結果、派生作品では主人公であるバウアー大尉(と『縞騎士物語』の主人公バウアー中尉)をモチーフにしたバウアーというキャラが出演。
その後なんの因果か作者である小林源文氏の手により公式漫画『劇画ガールズ&パンツァー』が発表された……されてしまったなど、
ミリタリー方面でも好評を持って受け入れられている。

劇場版ではそのクォリティの高さ、情報量の多さなどにより、
観た者は語彙が減少し、「ガルパンはいいぞ!」以外の言葉を喋れなくなるという噂が出るほどの人気を博した。
兎に角、ガルパンはいいぞ!

+ あんこうチームについて
大洗女子学園所属の戦車チーム。
所謂主人公チームであるためスポットが当たる事が多く、また作中では常に戦果を出しており、
大洗女子学園チームの中核と言える。使用戦車は上記の通り、IV号戦車。

主人公。2年生。由緒ある戦車乗りの家系の子女。
戦車道の経験者ながら一年前の「とある出来事」から、戦車道を避けるようになり、戦車道の授業の無い大洗女子学園に転校してきた。
内気ではあるが、友達想いで優しい心の持ち主。
趣味がコンビニの商品棚を眺める事だったり、ボコボコにされるなんか小さくてかわいいクマが大好きだったり色々心配
過去を知る生徒会から戦車道の選択を強制されて落ち込むも、新しくできた友人の沙織と華の影響もあり、再び戦車道と向き合う事となる。
戦車の操縦は本人曰く苦手。指揮官としての適性が高い事から、戦車長と隊長を務める事となった。
「よく見えるから」という理由で戦車から上半身を出して的確な指示を出すなど、戦車道に関しては豪胆とも言える*3。
非常に高い戦術立案能力(と、彼女の名前の由来となった実在の人物)からファンからは「軍神」と呼ばれている。

渕上女史の出世作でもあり、本作以降にもミリタリー題材の作品で立て続けにメインキャラを務めた事から、
一部界隈で氏に「国防声優」なる愛称が付けられた事も。

  • 砲手:五十鈴華(CV:尾崎真実)
2年生。みほのクラスメイトで、沙織と共に大洗での初めての友達になった人物。
華道の家元の出身。物腰は穏やかで大人らしい、落ち着いた性格。
やや天然だが、沙織の恋愛ボケ絡みの発言には容赦ないツッコミを入れる事が多い。
また、シリアスな状況では普段の控えめな言動からは想像出来ないほど大胆な言動を見せる。
アクティブな事に興味があり、戦車の砲撃に惹かれて戦車道を選択した。
華道経験由来の高い集中力を活かして砲手を務める。
実は非常な大食いで、食事シーンでは彼女だけ異様に食事の量が多い。
戦車道を選択した事で、母親に華道を蔑ろにしたと誤解され軋轢が出来てしまうが、徐々に認められていく。

  • 装填手:秋山優花里(CV:中上育実)
「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!」
2年生。主に装填手を務めているが、最初の対抗戦では砲手を、漫画版では臨時編成チームの車長を務め、
状況次第では車外での単独偵察から試合前の潜入調査までこなす何でも屋。
やや軍隊がかった、折り目正しい性格で、いざ戦車の事となるとハイになる(上記の台詞はテンションが上がった時に思わず叫んだ台詞)。
重度の戦車マニアであり軍事オタク。一年前の「とある出来事」をTV中継で観て以来のみほの大ファンであり、
現在でも「西住殿の取った行動は正しかった」と信じ、主張し続けている。
実戦こそ未経験ではあるが、戦車と戦車道に関する知識は深く、素人のチームを率いるみほにとっては心強い参謀役。
その趣味から歴女チームことカバさんチーム(特に守備範囲が近いエルヴィン)とも仲良くなっている。
みほに対する懐き振りと忠誠振りからファンに付けられた渾名は「忠犬ユカ公」。あとは「秋山殿」や「オッドボール三等軍曹」など。
本作のマスコット的な存在であり、対外的な露出は主人公であるみほに次いで高い。
特に戦車、ミリタリー要素が絡んだコラボ企画では必ずと言っていいほど彼女にお呼びがかかる。
前述の『黒騎士物語』のポスターを部屋に貼っているのも彼女で、実際にゲンブンゲームズとの公式コラボが実現している。

2年生。クラスに転校して来たばかりのみほに声をかけ、華と共に大洗での初めての友人になった人物。
恋愛ごとに大変な情熱を注いでいるが、空回り気味。所謂「恋に恋するオトメ」。
少々過剰気味の恋愛志向を除けば明るく人柄も良いため、あんこうチームの仲間を始めとして、
うさぎさんチーム達下級生や近所のご老人、果ては家の近所の三毛猫など……。
要は(当人の意図とは裏腹に)「年頃の異性」以外には良くモテる。
高校生なのに婚活雑誌を隅々まで読み込むレベルで恋愛にガッツキ過ぎなのが敗因と思われる
「戦車道を嗜む女性はモテる」という生徒会のプロパガンダに騙されて戦車道を選択するが、
みほの事情を知らずとも彼女が戦車道を強要されたと聞くと、彼女を庇って率先して生徒会へ抗議している。
「コミュ力が高い」という理由で(割と成り行きで)通信手を務める事になったが、携帯電話の早押し操作が得意な事で実力を発揮したり、
後に本格的に無線の勉強を始め、決勝戦の直前に第二級アマチュア無線技士免許を取得している。
無線操作のためセリフ以外での目に見える活躍は少ないが、各車に複雑な連携が要求される作戦では要として活躍していると思われる。
また最初は戦車の区別もつかなかったが、各国戦車の特徴をノートにまとめて勉強し、これによる分析でもチームをサポートしている。
加えて大洗に来てからのみほの最初の友達という事もあって、心理面で彼女の後押しをいつもしてくれる、チームの頼れる女房役といえよう。
ちなみに料理が得意で、その時にはコンタクトレンズから眼鏡に掛け替える。
余談だが、ノベライズ版では主人公を務め、彼女の視点で物語が描かれる。きゅらきゅらきゅらきゅら!

2年生。沙織の幼馴染。学年主席の成績で、学習能力が高い天才。
ただし、低血圧のため朝に非常に弱く、連続遅刻回数245回の記録を持つ。
進級も危ぶまれる事から、遅刻免除の恩赦特典に釣られて戦車道を選択した。
朝以外でも基本的にやる気のない物腰だが、意外に俊敏で心強い。
マニュアルを一読しただけで、巧みに操縦出来た事から操縦手となる
(ちなみに、この時読んでいた教本は「戦車を気難しい女性に見立てて扱い方を学ぶ」
 という旧ドイツ軍に実在した戦車教本にそっくりである)。
また両親とは幼いころに死別しており、祖母(おばぁ)の下で育てられたという生い立ちを持ち、
今のダウナー気味な性格になってしまったのは両親の死がきっかけと思われる描写もある。
ただやる気がないだけで友達思いで義理堅い人物であり、祖母の体調不良に動揺したり、
戦車道に参加するのも自分のために遅刻させてしまったみほへの恩返しがきっかけだったり、
いつも面倒を見てくれる沙織に頼まれて彼女の無線資格試験勉強を手伝ったり、
『最終章』では風紀委員救出のために率先して不良のたまり場に乗り込んでいる。

+ 僚車紹介
  • カメさんチーム(上段中央)
生徒会の生徒会長、副会長、広報の三人で構成されたチーム。搭乗車両は38(t)戦車B/C型 → 駆逐戦車ヘッツァー*4。
当初は嫌がるみほに戦車道履修を強要するなど強引な面が目立ち、砲手の河嶋桃がノーコンなため戦力的にも役立たずだったが、
全国大会準決勝戦の最中に戦車道復活の真意を明かし、生徒会長の角谷杏が砲手となって活躍した事で名誉を挽回した。
また、決勝戦では乗車を駆逐戦車仕様に改造。高い火力を持つ遊撃戦力および車体形状を活かした踏み台として活躍するようになった。

  • アヒルさんチーム(中段中央右)
廃部になったバレー部の復活を目指す四人組のチーム。搭乗車両は八九式中戦車甲型、所謂イ号。
乗車は第一次世界大戦中に開発された戦車なので火力・装甲ともに劇中最弱レベルであり、敵戦車撃破は期待出来ない。
一方で乗員の士気と操縦技量、状況判断力は極めて高く、優れた機動性を活かしてフラッグ車や偵察・撹乱要員として活躍する。
カタログスペック的には機動性も低いはずなので、自動車部がルール違反寸前の改造を施していると考えられる
そのため外伝漫画『リボンの武者』では、みほから「大洗女子でもっとも練度の高いベストチーム」とお墨付きを貰っている。
八九式を巧みに操り大活躍する一方で当人達も「もっと火力があれば」と力不足を嘆く場面もあったのだが、
同時に全国大会を戦い抜いたチームメイトとして八九式には並々ならぬ愛着があるらしく、乗り換える気は無いようだ。
なお公式設定資料集に基づく戦闘力比較では大洗女子学園トップ2とトップ3がいるという意味でも、もっとも強いチームである。
特に「佐々木あけび」はガルパン応援大使を務めるプロレスラー蝶野正洋氏一押しのキャラクターで、
「彼女はパッと出てきてセクシーだなと思った」と絶賛されている。

  • カバさんチーム(上段左)
互いにソウルネームで呼び合う歴史オタク(所謂「歴女」)四人組で構成されたチーム。搭乗車両はIII号突撃砲F型。
常に歴史関係のネタ会話を絶やさないマイペースなチームで、現状を歴史関連の言葉に例えて「それだ!」と返すのが定番となっている。
その一方、全員が戦史に明るい上に車長がドイツ陸軍専門であるためか士気は高く、作戦や戦術への理解も早い。
乗車も旋回砲塔を持たない代わりに火力が優れており、車高の低さを活かした待ち伏せ戦術で多数の敵車両を撃破している。
また、戦車道を履修する以前は忍道、仙道を履修していたらしく、忍術や占術などの妙な技術を披露する事も
(所謂ニンジャではなく、実践的な諜報活動の授業であったらしい)。
また車長は前述通り秋山殿と趣味の範囲が重なっている事で仲が良く、プラウダ戦では二人で「雪の進軍」を歌いながら雪中偵察に出撃。
その明るい曲調と可愛い歌声に反して絶望そのものな歌詞に、国内外の非ミリオタ視聴者を震え上がらせた。兵卒の軍歌は世界中だいたいこんなんよ
なお、大洗女子ではこのチームのみリーダーが車長を担当しておらず、リーダーは装填手を担当している。

  • ウサギさんチーム(中段左)
生徒会のプロパガンダに引っ掛かったミーハーな一年生六人組で構成されたチーム。搭乗車両はM3中戦車リー。
当初は技量が低いどころか戦車知識が殆ど無く、士気も低かったために乗車を放棄して敵前逃亡する醜態を見せたが、
劣勢でも挫けないあんこうチームの姿を見て反省。少しずつ成長を遂げ、やがて戦況を左右するトリックスターに育っていく。
物語の終盤では戦術研究のためか全員で戦争映画(何故かコメディ色が強い『戦略大作戦』)を鑑賞しており、その知識を思わぬ形で活用した。
劇場版でも決戦に備えて『1941』を視聴しており、研究に余念がない。
常に他の人物とは違う方向(主に虚空)を見つめている凄まじく無口な少女がおり、
唐突に呟かれるその言葉が状況を(色んな意味で)引っくり返したりする事もあるため視聴者からは色々と注目されやすいチーム。
乗車は二つの砲塔を持つ事が特徴であり、それらを利用した誤差修正射撃、同時射撃が可能。そのため「軽重戦車キラー」を自称している。

  • カモさんチーム(中段右)
準決勝直前、戦力増強のために急遽戦車道に参加する事になった風紀委員三人組のチーム。搭乗車両はルノーB1bis。
全員が風紀委員伝統のおかっぱヘア、同じ声優で統一されている事が特徴。いつも遅刻を取り締まっているため、麻子との絡みが多い。
経験不足故に練度は低いものの愛校心は強く、初参加の準決勝では厚い装甲を活かして盾となり、フラッグ車を守り抜いた。
決勝戦では目立った活躍を見せる事は出来なかったが、劇場版では彼女達に大きな転機が訪れる。

  • レオポンさんチーム(中段中央左)
各チームの戦車を整備していた自動車部の四人組で構成されたチーム。搭乗車両はポルシェティーガー VK4501(P)*5。
劣悪な状態で放置されていた各車両を一晩で修理する非凡な整備能力に加え、高い操縦技術を併せ持つチート集団。
乗車も作中最強レベルの火力と装甲を併せ持つが、下手に扱えば動力・足回りが自壊する欠陥兵器なので彼女達にしか使いこなせない。
全国大会決勝戦が初陣だったが、他のチームに足回りをフォローされながらも要所で活躍し、勝利に大きく貢献した。
特に終盤単騎で敵軍を迎え撃つ姿はポルシェ博士も感涙モノであったろう。

  • アリクイさんチーム(上段右)
オンライン戦車ゲームのプレイヤー三人組で結成されたチーム。搭乗車両は三式中戦車(チヌ)。
ゲーム上ではエース級の実力を持つが、リアルでの顔合わせはチーム結成当日な上、現実での戦車運用能力は皆無だった。
(奇しくも、搭乗する三式中戦車も終戦間際に配備・温存され、実戦を経験しないまま終戦を迎えた経緯を持つ)
初陣となった全国大会決勝戦では瞬殺されてしまうが、期せずしてフラッグ車のあんこうチームを庇う結果に終わった。
劇場版では実戦経験不足を補うために特訓を始めるのだが、その方向性がどこかズレており……。
ちなみにこの3人が遊んでいたゲーム……の元ネタ、『World of Tanks』は実際に本作とコラボを行っている。
2陣営に分かれた戦車隊の戦車戦のみで雌雄を決するゲームなので、戦車道の気分を味わいたい人にはオススメである。

最終章では「サメさんチーム(搭乗車両:Mk.IV)」が新たに加わったが、MUGENに参戦していないので説明は割愛する。

本機はグッドスマイルカンパニーの可動フィギュア「figma」としてフィギュア化もされており、
約1/12サイズのフィギュアを乗せられる他、電動走行も可能。
ガルパンのfigmaには展示用に各キャラの持ち場の座席と一部内装が付属するのだが、
幸い「全キャラ揃えないとIV号戦車が完成しない」などという阿漕(あこぎ)な商売をされる事は無かった。
全長約585mm、全高約220mmなんていうHGデンドロビウムと比較されるレベルのごついアイテムを買おうなんて考えるのは、
どうせ全キャラコンプリート済の猛者だけだという熱い信頼もあったろう
レビュー動画


MUGENにおけるIV号戦車D型改F2型

ゆ~とはる氏製作のものが公開されている。前述の『ガールズ&パンツァー』仕様で、乗員もあんこうチームのメンバー。
アニメで使った各種作戦の他、他の戦車をランダムにストライカーとして呼び出せる。
また相手のプロフィールを表示する特殊対応技(戦闘に役立つ効果は一切ない実質的な5ゲージ挑発)も存在しており、
氏の他キャラ以外にもサクラ氏の一部AAキャラやお家氏の一部キャラなどが対応している。
常時アーマーで弾数制限こそあるものの機銃や主砲の制圧力はかなり高い。

AIは搭載されていない。AI製作は許可不要だが、「AIを公開される時はメールか掲示板にてご一報をお願いします」との事。
また「動画でご使用の際は特殊なルールを設けていない限りはできるだけ最新版を使うようにしてください」とお願いしている。
プレイヤー操作

くねくね氏により、電光戦車に乗せる&簡易AIを追加するパッチが公開されていたが、現在は公開を終了している。
対でんこうチーム

2020年のバレンタインにはコン氏による外部AIも公開された。
いくつかのAI用スイッチが追加され、先述の特殊対応技の使用スイッチも存在。
原作終盤のH型仕様風カラーも同梱されており、対応ランクは狂下位〜上位。
プレイヤー操作(2:08~)

出場大会

出演ストーリー

プレイヤー操作

Ⅳ号戦車D型で遊んでみた! (操作キャラ)
R-9cで色々と戦う動画(part168、コン氏パッチ適用)
アルとかで年越しに対戦してみた (くねくね氏パッチ適用)


*1
余談ながら、歴史ある武道とは説明されていても「武道としての起源」は複数の説が挙げられていてよく分かっていないようだ。
曰く「馬上での薙刀」「馬上槍試合」「古代戦車、即ちチャリオットやそれに準ずるもの」などの説が有力であるそうな。
ちなみに女性に人気なのは「非力な女性であっても、戦車を用いれば強大な力を以て正々堂々と戦えるから」、
「日本に戦車が輸入された際、一対一で戦う武士道精神を重んじる男性には戦車は不人気であった」という理由から。
実際の日本軍では当初騎兵の代替として戦車が想定されて騎兵将校などが搭乗しているため、むしろ武士らしい兵器だったのだが、
流石にこの辺は「創作上の嘘」というか、「この世界ではこういう風に受け取られた事で歴史が変わった」というポイントである。

かつての大戦時等は別として、劇中の時代では「戦車は男性が乗るものではない」という認識が一般的になっている。
例外的に、外部作品とのコラボでは両津勘吉が戦車に乗り込んだ事もあり、
またラジコンマニアが戦車道ブームに乗っかって発展させた「ラジコン戦車道」なる男性ユーザーの多い競技も存在する模様。
加えてこの世界にも『黒騎士物語』のポスターが存在している事や、映画『戦略大作戦』の存在が確認できるため、
我々の世界の『ガルパン』のように「男性が戦車に乗って戦う」性別を逆転したフィクションが本作世界でも流行しているようである。

また、武道としての戦車道の理念として「礼節のある、淑やかで慎ましく、凛々しい婦女子」が理想の戦車道女子であるらしいが、
劇中には贔屓目に見ても淑やかで慎ましいとは言い難い人物、
あるいは(きちんと理由が説明されているとはいえ)礼節を欠いていると思われても仕方ない人物も登場している。
まあこの手のスポーツものには不可欠なキャラだからね
これは「高校生のスポーツ」という側面があり、競技人口が多い故の多様性によるものだろう。
また、高校戦車道では相手校に対する諜報行為等も公式に認められている他、解釈次第でルールの抜け穴を突く事ができるなどの描写もあるが、
「戦車道は戦争ではない」という精神に関しては、登場人物のほぼ全員が遵守している}

一方で外伝漫画『リボンの武者』の登場人物達は、それが気に入らずに、より苛烈で危険な「タンカスロン」なる競技に奔っている。
これは参加車両が10t以下の軽量戦車に限定される代わりに、1輌からでも参加できる個人(小チーム)種目なのに加え、
戦車以外の携行兵器の使用や、民家への放火による焦土作戦が認められていたりと、非公式競技ならではの過激さが特徴となっている。
誤解無きよう書いておくと戦車道で試合会場として提供された市街地に被害が出た場合きちんと弁償され、むしろ住人は喜んでいる。
問題は「不慮の事故での破壊」ではなく「故意に作戦として放火した」事で、作中では「はしたない(戦車道としてはマナー違反)」という扱いである。
なお、そんな過激な競技に参加している側から見た本編主人公、つまり大洗女子学園戦車道チームなども描かれているのだが、
大体白い悪魔を操って戦争を単機で引っくり返した天パめいた扱いなので、本編ファンも一読してみると良いだろう。

*2
これ以外にも、競技用の特別な砲弾を使用するなど
(設定資料の記載に拠れば装甲を貫通せず、内蔵された電子チップと専用の判定装置を利用して被害判定を算出する特殊砲弾。
 衝撃などで火災が発生している描写はあるが、劇中描写では戦車内にいる限りは着弾しても死傷するような事は無いと推測される)、
スポーツとしての安全性には最大限の配慮がされている、と説明されている。
恐らくだが史実では割と危険な代物であった「リベット接合組み立ての戦車」なども
(被弾の衝撃でリベットが車内で吹き飛び、乗員を殺傷せしめる事例が多数報告されている。
 これにより溶接組み立ての戦車が発展した。近い事を狙って起こす弾頭、粘着榴弾との関係は不明)、
それこそカーボン内張りなどで何かしらの対処がなされているのだろう。
また、後から特殊カーボンで補強する都合上、TVシリーズではマルダーシリーズやM10 GMCのような、
「オープントップ(戦闘室に開口部がある)車輌」は原則として参加できなかった。

その一方で(詳細は省くが)、
「(戦車道に詳しいはずの)ある人物が、僚車が崖から転落し激流に飲まれたのを確認。試合中にも拘らず即座に降車して乗員の救助に向かう」
というシーンがある事から、劇中に登場しなかっただけでスポーツ傷害と完全に無縁とは言えない可能性もある。
アニメの第10.5話(総集編)では、
「(上記のようなシステムが実用化された事により戦車道は安全になったが)他の武道と同様、絶対の安全はありません」
といった内容のセリフがある。

*3
戦車という乗り物は基本的に外部の状況を確認し辛い(外部視認用の窓自体はあるが、かなり小さい)ため、
史実において優秀な戦果を挙げた戦車長の多くも同様の行為を行っている。
そしてその多くが爆発による破片や狙撃手による狙撃で命を落としている。
あまりの死亡率の高さに旧ソ連では禁止令まで出た(そしてそんな事をしていたら戦いにならないので守られなかった)程である。
まあ戦車内に引きこもってたせいで真横に敵車両がいるのに気づかず側面ぶち抜かれたケースも多いから、どっちも危ないんだけど
戦車道では狙撃の心配はなく(戦車に搭載されている兵器以外での攻撃は禁止。ある意味当然だが)、砲弾も競技用の安全な物が使用されているが、
着弾時に発生する建造物の破片等による危険は当然存在する。
みほは長い戦車道経験で培った超人的な動体視力と反射神経によって破片を回避している模様。

*4
乗り換えたわけではなく、元々乗っていた38(t)戦車をヘッツァーに改造している。
実際のヘッツァーが38(t)戦車を参考に設計された事からの史実ネタである。
なお、厳密には設計がかなり違う別個の車両なので本作におけるヘッツァーはあくまでも「ヘッツァー風38(t)」という事になっている。
本来はグリーレ(38(t)の車体部分を流用した自走砲。オープントップなので先述のように戦車道には恐らく使用不可)等の、
ルール上戦車道に使用できない38(t)派生車両用の改造キットであるとの事。

*5
かのVI号戦車ティーガー……になり損ねた戦車。
「電気モーターなら無段階変速が可能で、重い上に故障しやすい変速機が要らない」という発想から生まれたのだが、
当時の技術では電気モーターの出力が低過ぎてちょっとしたぬかるみで止まる上、
両輪を別々のモーターで動かす為に同期が合わず真っ直ぐ走らない(普通の戦車は1つのエンジン出力を変速機で左右に振り分ける)。
バッテリーの性能不足により大型発電機とガソリンエンジンと燃料も積んでいるので逆に重くなる(ヘンシェル型55t。ポルシェ型57t)という体たらく。
更にはモーターの製造には戦略的に重要な資源である(かつ当時のドイツに不足していた)銅を大量に必要とする他、
発電機や電気モーターから発生するノイズにより無線も使えなくなったとか
(当時の兵器としては潜水艦にもモーターを採用した物が存在するが、
 これは水に浮かぶ船だからこそ当時の技術でも出力が足り、そもそも潜水中は無線が使えない。
 その他の欠点も潜水能力の為に妥協しただけである(でなければ水上艦も潜水艦方式を採用している)。
 また、現代のパラレル・ハイブリット車(ガソリンエンジンメインで電気モーターは加速時の補助動力)とは違い、
 ポルシェティーガーはシリーズ・ハイブリッド車なのでガソリンエンジンは発電にしか使われない。
 潜水艦の方は水上をジーゼルエンジンで発電しながら航行し、潜航時は電気モーターのみという切り替え方式である)。
ポルシェ贔屓だったヒトラー総統も流石に擁護できず、VI号戦車には堅実な設計に徹したヘンシェル案が採用され、ポルシェ案は廃案となった。
そのため、実際のこの車両には「VK4501(P)」という試作番号しか存在せず、
「ポルシェティーガー」とは後年に作られた(主に日本のファンからの)俗称に過ぎない。
そしてコンペに敗れた時点でポルシェティーガーは制式採用を見越して相当数の車両が生産されていたのだが、
訓練車両に回された一部を除き全車がエレファント駆逐戦車に改造された。
……というのが定説になっていたが、後に「実は数両が実戦に参加していた」事が判明し、戦車愛好家界隈が大騒ぎになったそうな。
まあ流石にそのまま使うのは厳しかったらしく、エンジン周りなど現地改修が施された上での運用だった模様。
なお、その脅威の性能については宮崎駿氏の漫画『豚の虎』を読めば嫌というほど良く理解できるだろう。
ちなみに、本作におけるポルシェティーガーの初お目見えシーンはこの漫画のパロディになっている。
そして主人公であるハンスとドランシ大尉が続編『ハンスの帰還』で敗戦に際して搭乗したのがIV号戦車であり、
決勝戦でのチーム参加は『宮崎駿の雑想ノート』新旧主人公機の共闘というオマージュ的な側面もある。


最終更新:2026年10月18日 10:29