「自分が死ぬ時のことはわからんけど、生き様で後悔はしたくない」
週刊少年ジャンプ連載の漫画『呪術廻戦』の主人公。
名前の読みは「いたどり
*1 ゆうじ」。
「ゆうじん」ではないし、「ひさひと」だなんてそんな畏れ多い
アニメでの担当声優は
榎木淳弥
氏。
元々は仙台に住んでいる何の変哲も無い普通の高校1年の少年だった。
ただ、両親は物心付く前に他界しており、唯一の肉親だった祖父も病気により1話時点で死別しており、
本編時点では天涯孤独の身の上ではある。
ある日、高校の百葉箱に保管されていた特級呪物「両面宿儺の指」を偶然拾い、
両面宿儺の指を回収するために派遣された呪術師・
伏黒恵と出会った事で、彼の運命は大きな転換期を迎える。
伏黒から「呪い」の存在を聞かされ、その上に学校でオカルト研究会の先輩達が指の封印を解いてしまった事で、
無数の呪霊を呼び起こしてしまう異常事態に直面する。
「呪力には呪力しか通じない」という理屈のため一般人である悠仁は本来打つ手が無かったが、
呪霊に襲われた先輩と負傷した伏黒を助けるために、
その場にあった両面宿儺の指を飲み込み呪力を手に入れる。
本来、特級呪物は猛毒も同然でありまず人間が取り込めば即死するはずだが、なんと指は悠仁の体に適合し、
呪霊を退ける事には成功したが、代わりに指に封じられていた史上最悪の特級呪霊「両面宿儺」が悠仁の肉体を器として受肉。
……ところが、悠仁は宿儺から自力で肉体の主導権を奪還し、
特級呪物への稀有な耐性と宿儺を取り込んでも自我を保てる「器」としての素質を持っていた事が判明する。
とはいえ宿儺復活の危険性は変わりないため呪術界は彼を秘匿死刑に処そうとするが、
この現象により、誰も実現できなかった宿儺の消滅が(悠仁ごと滅ぼす形で)可能になったため、
特級呪術師「
五条悟」が上層部に提言し、「二十本ある宿儺の指を全て取り込ませてから死刑」という執行猶予が与えられる。
悠仁は死刑には納得していないが、祖父の「オマエは強いから人を助けろ」という遺言もあり、
呪いの被害に遭う人物を少しでも減らせるならと、宿儺の指を全て取り込む事を決意。
東京都立呪術高等専門に編入し、呪術師の道を歩む事になる。
生来が非呪術師であるため、基本的に生まれつきとされる「術式」の使用はできないが、
呪術に関わる前から、砲丸投げで約30m(世界記録越え)を記録するなど超人的な身体能力を有しており
(このため体育教師が本人に無断で運動部に転属させようとした程)、
更に呪力を手に入れた事で身体がより強化されたため、
呪力が少ない代わりに並みの呪術師を凌ぐ身体能力を誇る「天与呪縛」という体質の人間と同等かそれ以上の膂力を、
素の身体能力と呪力だけで実現している。
このため、戦闘スタイルは呪力を纏った肉弾戦のみだが、その威力が桁違いに高い一芸特化型である。
その上、
格闘スタイルがほぼ我流である都合から、
ジャンプ漫画の主人公なのに特に「必殺技」を持っていない。
一応劇中では、身体能力の高さ故に呪力が打撃に遅れて炸裂するディレイ攻撃の
二重の極み「逕庭拳」や、
逆に呪力と打撃が誤差0.000001秒以内に同時に乗った時のみ発動する「黒閃」などを使用しているが、
これらは厳密には「現象」の類であり、特に黒閃は意図的に繰り出せないなど技とは言い難い。
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両面宿儺について |
「許可なく見上げるな 不愉快だ 小僧」
呪術全盛の時代に術師が総力を挙げて挑んでも敵わず敗れたと伝えられる「呪いの王」。
担当声優は
諏訪部順一
氏。劇中では「宿儺」と呼称される。
彼の転生体ではない。 中の人は獣殿だが
本来の宿儺は4本の腕と2つの顔を持つ異形であったらしく、
死してなお力の源であった20本の指は呪物と化し千年間に渡って誰も消し去る事ができなかった。
強力な呪物があると他の呪いが寄り付かなくなるという性質のため、
毒を以て毒を制す魔除けとして悠仁の通っていた高校に指の内の1本が安置されていた。
しかし、千年以上の年月で封印が緩み、取り込む事で膨大な呪力を手に入れられる呪物に性質が変化し、
その強大な呪力を求めて高校には呪霊が集まるようになったのが、第1話の出来事である。
現在は悠仁の肉体を器として受肉しているが、悠仁の特異体質により肉体の主導権を奪う事ができず、
リミッターに等しい悠仁を忌々しく考え、虎視眈々と出し抜く機会を狙っている。
指が1本でも残っていれば理論上は完全復活できるらしく、自分の指の一部を取り込んだ悠仁の殺害にも躊躇は無く、
実際に一度心臓を抜いて殺してしまったが、伏黒の事を「唯一の好奇」として気に入った事から、
伏黒を傍で見守れる存在として悠仁を生かす事に決め、ある契約を結び彼の心臓を治癒している。
不完全な復活の状態でもそこらの特級呪霊を凌駕する呪力を備えているだけでなく、
一見しただけで相手の能力のメカニズムを瞬時に見抜くなど、横暴な言動に反して頭も切れる。
また、彼の領域展開「伏魔御廚子」は敵を閉じ込める事に特化している一般的な領域展開と異なり、
あえて空間を分断せず「相手に逃げ道を与える」という縛り(制約)を自身に課す事で領域の性能を底上げし、
術式が必中になる領域の範囲を最大半径約200mまで拡張する事を実現している
(劇中で「キャンパスを用いず空に絵を描くに等しい神業」とまで言われる絶技)。
加えて、攻撃だけでなく反転術式(回復)も人間のそれを凌駕している。
「分を弁えろ 痴れ者が」
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『呪術廻戦』作品概要
本作は『ジャンプGIGA』で短期連載されていた『東京都立呪術高等専門学校』をパイロット版兼前日譚とした作品であり、
前作の設定および世界観を共有している他、前作のキャラクターも続投で登場している。
前作は後に『呪術廻戦』0巻として発売されており、(渋谷編までは)読まなくても不都合は無いが、
読んでいないとダイジェストに感じる部分はある。
2021年には『劇場版 呪術廻戦0』として映画化され、興行収入100億を超えるヒット作となった。
前作は
乙骨憂太という少年が主人公で、作者曰く当初は週刊連載化の予定は無かったらしいが、
これが好評を博した事と、単行本化した際に本誌連載の番外編として出版した方がたくさんの人に読んでもらえるという話を受けた事で、
世界観を共有した『呪術廻戦』の企画を立ち上げたという。
1巻は発売後即品切れが続出し重版が決定するなど大反響を呼び、
2020年10月からアニメも放映され、2021年3月にはシリーズ累計発行部数4000万部を突破している。
丁度連載開始の同時期に同誌で連載されていた『
鬼滅の刃』のヒットも相まって、
Web小説時代以前のラノベ全盛期以来となるダークファンタジーブームの筆頭として『鬼滅の刃』と共に名を挙げられている。
作風はホラーテイスト強めで、かつ敵味方問わずかなりの頻度でキャラが死ぬ。
レギュラーキャラだろうが善人だろうが本当に容赦無く死ぬ。
ちなみに
作者の性癖のせいで太ももが豊満な女性キャラが多い
(作者は兄の結婚式でウェルカムボードを書いて兄嫁を傷付けるまで普通の太さを描いてると思っていたらしく、
それ以前まで「太い」と主張する担当とかなり衝突したらしい)。
また、作風は全くもって異なるものの、
作者は『ボボボーボ・ボーボボ』のファンである事を公言しており、
作中の所々にオマージュらしき描写が見られる。
MUGENにおける虎杖悠仁
Joey Jostar氏の製作した『
JUS』風
ドットの
ちびキャラが公開中。
MUGEN1.0以降専用。
機動力は高く2段ジャンプも可能。
攻撃面はパワータイプで一撃が高火力な上に
コンボ性能も優秀。
強攻撃は若干大振りな部分はあるが、着弾の瞬間と当たり
判定の出現が合致しない「逕庭拳」などがあり、
見た目以上に攻撃を避けにくい。
また、宿儺モードになるモードチェンジ技も存在し、
この状態になると攻撃の
発生及び攻撃範囲が劇的に強化される。
AIもデフォルトで搭載されている。
また、同じJUSキャラ製作者交流サイトで活動しているMeowBlast氏による改変版も存在する。
スプライトが差し替えられており、モーションが増えている。
出場大会
*1
「虎杖(いたどり)」は同名の植物が由来。道端などに生える小さな
タケノコのような草。
文字は中国発祥で、茎に
虎のような縞模様が入っている事から「虎杖」と名付けられたとされる。
日本ではこの植物は根に腹痛や打撲の痛みを取る薬効があることから「いたどり」と呼ばれ、後に「虎杖」をその当て字として借用したようだ。
なお、欧米や欧州では侵略的外来種として指定され、繁殖力に加えてコンクリートやアスファルトさえも突き破る成長ぶりから、
土地にイタドリが生えていた痕跡があると、銀行が土地担保でローンを組む事を許してくれないのだとか。
最終更新:2024年12月01日 23:54