「彷徨える毛根の貴公子 ボボボーボ・ボーボボ参上」
週刊少年ジャンプにて連載されていた同タイトルのハジケバトル漫画『ボボボーボ・ボーボボ』の主人公。
名前を漢字で書くと「
母母母ー母・母ー母母」……と言った事があるが多分その場限りのネタ。
「七人の母(ぼ)です」
アニメ版でのCVは
子安武人
氏。
PS2のゲーム『ハジケ祭』では
アニソン界の帝王・水木一郎氏がボーボボの声を担当した。
子安氏ボイス集(『Jスターズ』) |
『ハジケ祭』スペシャルアニメ
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自らの鼻毛を自由自在に操る「鼻毛真拳」の第7代伝承者。
年齢は27歳。
毛狩り隊の恰好が
それっぽい事も含め、この辺の設定は『
北斗の拳』のパロディ
(ちなみに子安氏は『新・北斗の拳』において
ケンシロウを演じてたりする)。
サングラスに身長約2mのムキムキな体躯、そして金髪のアフロヘアーが特徴。
アフロは開閉可能で、無限大の夢が詰まっている。
悪の独裁国家「マルハーゲ帝国(アニメ版ではマルガリータ帝国)」の皇帝「ツル・ツルリーナ四世」が始めた、
罪無き人々の頭髪を直にぶち抜く行為「毛狩り」によって故郷「毛の王国」と父・TSUYOSI(ツヨシ)を失う。
それ以降は体毛を武器にする五大毛真拳の一つ「鼻毛真拳」を身につけ、マルハーゲ帝国を壊滅させるべく戦っている……はず。
……一応、これが本筋&基本設定なのだが、本作を一言で表現するならば「カオスそのもの」であり、ボーボボの過去回想だけでも、
等々の不条理ギャグが頻出する。
アニメ化の際
「これほど理解不能な番組は初めてだ」「こんな番組が子供達に対してどんな影響を与えるのか心配だ」などと放送局審議会で言われ、
それさえも「正論すぎる」「何も言い返せんかった」との感想がネット世論の半数を占めたほどなので、
この項目を見ても意味が分からないかもしれないが、
とりあえずそういうものだと思って読んでほしい
(そんな作風のためかネット上ではお笑い芸人のコウメ太夫氏や『
絶体絶命でんぢゃらすじーさん』等と共に、
「AIに対抗し得る人類の希望」なんて評価されてたりも……)。
基本的には悪を憎み強きを挫く正義漢。
……なのだが多分にいい加減でシリアスな場面でも常にボケ続ける上、
仲間を
盾にしたり武器にしたり、
敵が回想シーンに入る前に叩き潰したりと割と容赦無い性格。
ただし常識人(ツッコミ)であるヒロインのビュティだけは例外で、敵に狙われたり捕らわれた際は命懸けで助けに行く。
普段はぞんざいに扱う仲間も本当に危ない時は助けに行くので、きちんと加減は考えているのかもしれない。
サングラスには「コンマ」という名前があり、ボーボボのパワーを与える事で自意識を持ったナマモノへと変化する。
サングラスのレンズは普段は台形だが、ボケる時などでは丸型に変わってしまう事も。
装着すれば常人でも頼りになるんだかならないんだかよく分からない力が得られ、上下逆に装着すれば潜在能力(ガネメ)を解放できる。
体毛(鼻毛・ワキ毛・スネ毛・ウデ毛・
髪の毛)を武器に戦う五大毛真拳の中でも鼻毛真拳は下位に属するものの、戦闘能力は高い。
ていうか名称に反して鼻毛を使う技よりそうでない技の方が多い
*1。
毛を伸ばして戦うという前提上、近距離~遠距離まで幅広く対応可能。
全く役に立たないボケ技も数多いが、「奥義」級の技となれば仲間と
フュージョンしたり、
固有結界よろしく異世界を作り出すものなどもあったりと侮れない。
また、ワキ毛を操る「ワキ毛真拳」(本来の使い手である姉「ブブブーブ・ブーブブ」よりも先に技を披露している)や、
ティッシュの箱を足に履いて戦う「ティッシュ真拳」、チェーンソーを振り回す「
チェーンソー真拳」なども使う。
嫌いな食べ物はピーマン。
原作第1話では、本人曰く「しょっぱい」という理由で残したら前述の通りにやられ、磔にされながらバイクで現れるという前代未聞の初登場シーンとなった
(連載前の読み切りやアニメ版では、毛狩り隊に襲われたビュティを鼻毛真拳で救うという王道展開になっている)。
第2部開始時点でも克服できなかったようで、登場早々にクレーン車で宙吊りにされながら大量のピーマンを食わされる目に遭っていた。
逆に好きな食べ物としてパン類を挙げており、食パンに変身してまで和食派への対抗意識を燃やす程の洋食派。
第2部で食パンそのものな敵キャラが現れた際は、頭から巨大クリオネをねじ込みながら和食派への鞍替えを宣言するという、見事なまでの手のひら返しを見せたが
「食パンにはバター」というこだわりもあり、
鼻毛道場に現れた食パンの「自分にもジャムを塗ってくれ」という頼みを無視しながら、巨大メダカに弱点のジャムを延々と塗りたくった事も。
また直接言及されていないものの、カレーパンも好物らしく、
首領パッチに対しては食われた恨みからハチの巣にしたり、マッスル・ドッキングの巻き添えにしたりしている。
鼻毛真拳の元ネタはもちろん
北斗神拳。
他にもパロディとして
かめはめ波や
マッスル・スパークなど、作者が大好きな80~90年代ジャンプ作品の技を使う。
頻度は低めとはいえ
ジョジョネタも完備しているが、後に
実は吸血鬼だったボーボボが
ジョジョキャラをやるとは誰も思わなかっただろう。
ここまでは他のマンガでもよくある事だが、酷い時にはそれで勝負を決めてしまう事があるのがボーボボならでは。
場合によっては
作者本人がツテを使って武藤遊戯本人(
高橋和希直筆)を召喚する。
ちなみに遊戯はオシリスの天空竜を召喚したのだが、残念な事に作者の画力が違いすぎて…(当然自虐ネタである)。
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そんな伝説の一幕がこちら |
なお、『 ジャンプスーパースターズ』ではスーパータッグで澤井版オシリスの天空竜を呼び出す。
グラデーションが細かい本家とベタ塗りの澤井版という形で画力の差も再現されているので、興味がある方は見比べてみよう。
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放送局と制作会社が違ったためアニメでは
カットされた。
『デュエルモンスターズ』以前にテレ朝で放送された東映版ならワンチャンいけたかもしれんが
というか吐血表現を含め、アレな要素が多すぎてアニメは
キャラクターの
見た目が変更されたりカットや規制だらけだった。
そのせいか原作終盤で「
アニメなんてあったの?」と自虐するかのような発言も飛び出している。
誤解無きよう言っておくと、「規制で大分マイルドにされてしまったがハジケっぷりは健在」と原作ファンからは好評を得ていた。
作者も大御所の東映アニメーションに作ってもらえた事で先輩達と肩を並べられたと語っている。
東アニ制作ではない先輩達もチラホラ居たがそれを突っ込むのは野暮というものである
シリーズ構成及びメインライターは、ナンセンスかつ毒気が強いギャグに定評のある
浦沢義雄氏が務めており、
そのせいか、話によっては原作以上に過激かつ暴走しているものがしばしば見受けられる
(浦沢氏は人間以外の生物や無機物が普通に喋ったり、それらが社会の荒波に呑まれて傷付いたりする世知辛くカオスな展開を好むので、
怪人を芋羊羹で巨大化させた前科があるとはいえ、ボーボボの脚本家として白羽の矢が立ったのもある意味納得である。
原作における回想シーンなどを寸劇として再現した「ボーボボ劇場」からも、氏の作家性を強く感じられるかもしれない)。
また、
全てのスポンサーが撤退して打ち切りが確定しても、スタッフや声優陣が資金を出し合って半年間延命し続けたという、
これまた最高にハジケまくった逸話もあり、アニメ史に残る作品とも言えよう。
そして令和には『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』や『しかのこのこのここしたんたん』がそのカオスぶりから「令和のボーボボ」と評された。
ボーボボと比較は荷が重過ぎるという意見もあるが
……とはいえ、ハジケまくった末の弊害はしっかりとあったようで、
収録では固有名詞や放送禁止用語を発しない限り全くNGが出ず、アドリブも入れ放題だったのだが、
それは
そもそも誰もボーボボを理解できず正解が見えなかったため、とりあえず各々が感じ取って出力したものを正解にしようという方針からであった。
この「特定の禁止事項に触れなければなんでもアリ」の環境が当時の子安氏&小野坂氏のコンビを増長させてしまい、
「ボーボボの全てを理解した」「もう台本も要らない」「俺達天才だね~」と
勘違いさせたのである。
その勢いはとどまる事を知らず、他の現場でもそのノリのまま収録をしていたらとうとうストップがかかり、
監督や音響からかなりキツめに叱られ真実に気付き反省した……と、ボーボボ20周年インタビューやラジオで語っている。
尤も、子安氏に関しては『ビーストウォーズ』でただ一人アドリブを禁止されていたため、『ボーボボ』でその反動が一気に来た可能性もあったりするが
2019年の年末に放送されたテレビ朝日系の音楽番組『ミュージックステーション』の特番では、ゴールデンボンバーが歌っている所にまさかの登場。
確かにアニメはテレ朝での放送だったとはいえ、同じ局の
猫型ロボットや
嵐を呼ぶ園児を差し置いてのあまりに予想外すぎる登場に、
SNS上では「ボーボボ」がトレンドに割り込む事態となった。
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そして時は2021年4月1日、舞台は空の世界… |
2021年にボーボボ誕生20周年を迎え、様々なコラボやイベントが行われたが、
その中でCygamesのスマホRPG『 グランブルーファンタジー』に 参戦してしまった。
『 鬼滅の刃』に続く二度目のジャンプ作品とのコラボがこうなるとは誰が予想しただろうか。
しかもその次は『銀魂』とまたギャグ路線の作品だった。その次に来たのは麦わらの一味だったが
配信時期はボーボボの誕生日である4月1日、即ちエイプリルフールだが、参戦(プレイアブルキャラ化)自体は全く嘘ではない。
運営にハジケリストでもいたのか
コラボ内容も全く自重しておらず、 オイラとエイプリルフールの主役の座を巡って争ったり、
伝説の放送事故 「亀ラップ」*2を新録したりとやりたい放題であった(流石にアニメほどのテンポは無かったが……)。
同じくCygames運営であり、同年に開始した某擬人化競馬コンテンツにハジケリストにしか見えないと評判のキャラも出た辺り、
令和はボーボボに追い付いたのだろうか……。そのキャラの基となった馬は銀魂の脚本家が馬主の馬と仲がいい事だし、
向こうでの絡みが期待されているわけで…とか言ってたらそのコンテンツともコラボしてしまった
ちなみに、このコラボによって既にガチャピンに弄られた過去の改変は更にとんでもない事になっている。
互いの改変の辻褄を合わせると「主人公であるグラン(ジータ)がザンクティンゼルでビィ・ ガチャピン・首領パッチと仲良く暮らしている時に、
ルリアとボーボボとカタリナがところ天の助率いる帝国軍から追われている所を助け、共に旅立った」という事になるのだが、
そのメンバーが 「グランorジータ、ビィ、ルリア、カタリナ、ガチャピン、ボーボボ、首領パッチ」というあまりにも濃すぎる面子。
しかも今後もメンバーが増えていく可能性を秘めている。
互いに一発ネタであり、双方の意見を合わせる必要は無く元から居ない本編が正史と突っ込むのは野暮ってもんだ
「……以上、亀ラップ令和再録版をお送りしました」
「これ新録したの!?」
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そして時は2024年4月1日… |
2024年にはボーボボの舞台化が発表された。
公表日が公表日だったので多くのファンがネタだと思ったものの、後日本当だと発表され、
ハジケリスト(ファン)達の間では「何を考えているんだ」「本当に実現可能なのか」という驚愕と困惑の声が上がったが、
同年10月に予告通り本当に上演されたのだった。
しかも文化庁の文化芸術振興費補助金「子供舞台芸術鑑賞体験支援事業」対象作品となっている。
文化庁にもハジケリストがいる疑惑が浮上し、「陰ボーボボ論」なるワードがでっち上げられる自体に…
ちなみに文化庁は過去に『アサルトリリィ』という作品の舞台版も同事業の対象にした事があり、
そちらもボーボボとは別の意味でぶっ飛んだ作品であるため、ちょっとした物議を醸していた。
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令和に入ってようやく時代が追い付いたと言うべきか、今後もボーボボの快進撃は続いていくだろう。
「毛の痛み 思い知ったか!!」
ゲーム作品におけるボーボボ
多数発売されており、GBAだけで4作、据え置きも合わせると計7作も出ている。あと、なんかカードゲームも出てる。
中でもGBA版『爆闘ハジケ大戦』は一見
ちびキャラドットの対戦格ゲー風ながら、
その内容は
格ゲーとしては全く成立していないと言われるほどゲームバランスが
ハジケてしまったものだった
(ちなみにジャンルは「
聖鼻毛格闘」である)。
ただしGBAにしては
ボイスや
カットインがやたら豊富で、キャラゲーとして見るならかなりの完成度。
ジャンプオールスターゲーム『Jスターズ ビクトリーバーサス』にも出演。取り敢えず子安氏が大変楽しそうで何より。
性能はと言うと、3つある
必殺技「鼻毛激烈拳」「ボンタン爆弾」「しみったれブルース」全ての技の拘束能力が高く、
「ボンタン爆弾」は弾丸を連射し、最後に首領パッチがヒット・ガード問わず接着し爆発、爆風をヒットさせると打ち上げてコンビネーション攻撃の始点になる。
また、首領パッチが別動で相手を追従しながらラッシュを長時間放つ「しみったれブルース」は、
近接メインのキャラは置かれるだけで詰む性能で、タイマンではまず負けない。
しかし地の火力が乏しく相方に依存する事になるので、斉木・
藍染・
ベジータ・
幽助・
両津といった最上位クラスのキャラよりは下となっている。
対して
超必殺技「最終奥義・鼻毛横丁」は自分中心の全方位攻撃なのだが、単発なのでガードされると盛大に隙を晒してしまう上、
タメがやたらあるので
見てからステップガード余裕でしたとなる。首領パッチで拘束して使おう。
「
Jアドベンチャー」では基本的にトラブルメーカーで、大会に出場したいがために
一護の船を奪おうとしたり、
かと思えば
バイトに行きたくない神楽にいい様に使われて
銀さんと戦ったり。
ちなみに頭の形が似ているという事で、『暗殺教室』の殺せんせーとはウマが合った模様。
MUGENにおけるボーボボ
MUGENでは樹(ju)氏の『爆闘ハジケ大戦』のドットをベースに作られたもの等、数体が確認されている。
某問題児を筆頭に他のキャラクターを召喚して戦わせるハイパーボーボボは凶性能。
しかしながらMUGENキャラの中でもマイナーなため、
見る機会は
同じ声で喋る他のキャラ達に比べて少ない。
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大会ネタバレ注意 |
【新機軸】空気読めない奴は汚ねえ花火だぜリーグ【作品別】ではジャンプ連合チームで出場。
満を持して最終戦に ジョナサン・ジョースターとタッグを組み初試合を行うが、ゲージ技の「熱炎漢浪漫」を連発。
カット絵により試合の状況を隠しまくり、ジョナサンをも巻き込んで試合を存分に振り回した。
その後の優勝決定戦においても熱炎漢浪漫を三連発し、全く自重しないある意味ボーボボらしい戦い方で、
ジョナサンの好サポートと共に貴重な一勝をジャンプ連合にもたらした。
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「ただしつけもの テメーはダメだ」
出場大会
【ハイパーボーボボ】
出演ストーリー
*1
ソフトンが開いたバビロン王国に向かった先で、ボーボボは自らの弱点を「必殺技が少ないため、見切られると後がない」と結論付けた。
ただしこれに対し本人は「技が少ないのではなく、神聖な技が多いので無暗に使いたくない」と公言している。
その後は技の出し惜しみをせずに序盤のボス、軍艦を撃退した。
だが、作者曰く連載前に考えてた話が軍艦戦までであった事もあり、その後の技のレパートリーが乏しいものになったと考えられる。
しかしボーボボは鼻毛と関係ないこれらの技を「鼻毛真拳」と称して使う事で、
技が少ないという弱点を克服しつつ、既に公言したように「技が少ないわけではない」と見栄を張っていると取る事ができる。
まあ、技名に「鉄球」がついてるのに、鉄球全然使わない人だっているんだし。
あくまでも考察であって本編のボーボボがその思考で動いているわけではないが。
さらに言うとこの発言をする前から(した後も)
一部の例外を除いて二度同じ技を使ったためしがないため、「どの口が言うか」状態であった。
最終更新:2025年07月13日 18:17