父親であるエンデヴァーは非常に上昇志向の強い人間であり、故に生ける伝説としてNo.1に君臨する
オールマイトに対抗心を燃やし、
彼を超えることを強く熱望していたが、結局オールマイトを超えることができず
(エンデヴァーは〝ヒーローとして”は非常に優秀であり、オールマイトが規格外だった)、
以来代替として自分の子をNo.1にする事を考えるようになり、
より強い個性を持たせることだけを目的とした「個性婚」により、焦凍の母親「冷」と結婚した。
ちなみに兄が2人・姉が1人いたが、長男は事故で死亡し、残る2人もはエンデヴァーの理想的な個性ではなく、
焦凍と違いスパルタな訓練のない普通の(悪い見方をすれば父から無関心に見られた)生活を送り、
半面「見込み」があった焦凍はオールマイトを超えるために5歳からスパルタのような特訓を強要され、
やり過ぎな訓練に反対した冷は暴力を受け、焦凍の記憶の中では常に泣いていたと言われる程に追い詰められてた。
そしてある日、精神的に追い詰められた冷は焦凍の顔の左側に夫の面影を見て、衝動的に熱湯を浴びせるDVに及んでしまう
(本来は焦凍を優しく支え続けた善人であり、本当に衝動的な行動だった)。
この事件を切っ掛けに冷はエンデヴァーによって精神病院に隔離され、長きに渡る療養生活を過ごすことになる。
この件以降、焦凍は自分のエゴで母親を苦しめた父親に対して強い恨みを抱くようになり、
いつしか彼は母親の氷の力のみでNo.1ヒーローになることで、父親であるエンデヴァーを完全否定することを目標にするようになった。
このため、作品当初は「父親の力」である炎の個性を使うことを強く否定していたが、
上記の緑谷との戦いでオールマイトの彼がヒーローを志したのは父から強要されたからではなく、
幼き頃にオールマイトの姿に憧れを抱いたという原点があったことを思い出し、
以降は使用を拒絶していた炎を解禁するようになり、
また、自身の存在が母を追い詰めるという想いから入院以降一度も会っていなかった母親に会いに行くなど(幸いにも和解)、
精神的に大きく成長した。
エンデヴァーに対しては相変わらず反抗心を抱いていたが、それまで見向きもしなかったヒーローとしてのエンデヴァーの判断力や指揮能力を垣間見て、
「ヒーローとしては間違いなく一流」であることもきちんと目を向けるようになり、
同時にそれほどまでの才能と不断の努力を経てなおオールマイトという別格の存在のせいでNo2止まりにならざるを得なかった父の苦悩を理解し、
さりとて自分や家族を苦しめたことは納得できないため、以前ほどには嫌悪していないが、
どうにも割り切れない感情を抱くに至っている。