魔人と呼ばれる俺 第三話中篇「十二の戦い、司令官の俺」
――――――――
滑走路先端
俺「風呂上がりに浴びる夜風は涼しいな・・
と感傷に浸ってる場合でも無いな」
今日は夜間哨戒は組まれていない
…油断してるな
確かに先日まで俺の探知内には巣の周りを除けば一体も居なかった…
しかし今は別だ…12方向から同時に小型が1機ずつ近付いている
基地のレーダーに入るには後3時間
しかしこのタイプか…大丈夫かね…
…とりあえず先手を打つとするか
俺「ストライクウィッチーズ全機に通達する
ただちにブリーフィングルームへ集合
繰り返す
ストライクウィッチーズ全機に通達する
ただちにブリーフィングルームへ集合」
――――――――
ブリーフィングルーム
俺「これで揃ったか?
召集を掛けてから30分経過か・・
遅れは戦闘で取り戻さないとな
手短に説明する、この基地に小型ネウロイ12体が同時進行中だ
この基地のレーダーに入るまで後約149分
ネウロイの位置は時計の12を北として時計通りに来る
配置はこうだ
1時方向:
シャーリー
2時方向:宮藤
3時方向:ヴィルケ
4時方向:サーニャ
5時方向:ルッキーニ
6時方向:クロステルマン
7時方向:バルクホルン
8時方向:エイラ
9時方向:坂本
10時方向:ビショップ
11時方向:ハルトマン
12時方向:俺」
ミーナ「これは本当なのかしら?
それに油断しているわけではないけど小型ならある程度引き付けておいたほうが全員まだ固まって行動出来るわ」
俺「理由を説明しようとしていた所だ
先に言うがこの情報は正確だ
そして肝心な理由だが相手は人型だ
正直強さは未知数だ
強いかもしれないしそうじゃないかもしれない
俺以外の上位ウィッチを出来るだけ均等な位置に割り振ってある
正直頑張ってくれとしか言えん
従いたくないならそれでも良い
誰も来ないなら一人でやるだけだ、解散」
解散を告げ部屋を後にし格納庫へ向かう
…断言するがこの戦闘の最低勝利条件は全機出撃すること
俺一人では無理だ
ま、大丈夫ダロ
ルッキーニ「おーれー!」
ルッキーニが背中に乗ってきたがなんとか踏ん張る
子供は元気ダナ…
俺「どうしたルッキーニ?
従うなら早く格納庫に行け」
ルッキーニ「うーん!なんか俺寂しそうな空気してたからね!
格納庫まで走れー!」
俺「はいはい・・走るから掴まってろ」
後ろの視線が怖いしな!
――――――――
格納庫内発着所
俺「全員集まったか
じゃ、これを腕に付けろ」
俺は全員に機械仕掛けの腕輪を渡す
ゲルト「これはなんだ?
普通の腕輪じゃないくらいはわかるが」
俺「これは“リンクス”といってな普通は三人で使うもので装着者同士を魔力で繋ぎ
魔力共有、意思伝達出来るものだ
今回は綺麗に12等分されているから強力な多重六芒星を作れる
多重六芒星によって魔力も普段より高まるから頑張れ
特に坂本、気にせず烈風丸を使え
真・烈風斬も不可能ではない」
“リンクス”は敵も使うだろう…読み通りなら
坂本「・・俺は知っていたか
有り難く使わせて貰うぞ」
全員が疑いながらも装着していく
“リンクス”…起動
ミーナ「何も・・起き無いわね」
俺「まだだ・・全員が各々の位置に向かえば“リンクス”同士が線を結んで多重六芒星を形成してくれる
今は俺を信じて行け」
俺はエイラとサーニャに近寄る
俺「お守りだ
無理せず危なくなったら逃げろ」
二人の首にチョーカーを着ける
…お守りといっても何の効果も無いけどな
…二人だけ残してやれば良かった後ろの視線が…なんというか…
シャーリー「俺も中々やるな・・ここでこれとは・・」
ゲルト「どういうことだ?リベリアン」
エーリカ「トゥルーデ・・」
ゲルト「なんだ?ハルトマン
お前はわかるのか?」
宮藤「凄いね!リーネちゃん!
あんな風にプロポーズされたいよね!」
リーネ「そうだね!芳佳ちゃん!
しかも二人にだよ!爛れた関係だね!」
俺「・・・はぁ?」
何言ってんだこいつら…
特にこの阿呆巨乳娘は
(マスター…このチョーカーにはそんな深い意味があったんですか…)
いや、これただのお土産なんだが…
ルッキーニ「この首輪に付いてるピカピカ何!?」
俺「首輪じゃなくチョーカーって言え
それはプラチナだ、人に贈るのに安物じゃあれだからな
つか早く行くぞおまえら」
エイラーニャ「・・・・・」ボフッ
俺「おい、何故倒れる!?」
倒れかけた二人を抱き留める
一体何があったんだ…
ミーナ「あらあら・・俺さんには後で執務室に来ていただかないとね」ゴゴゴ
何故!?
リーネ「あんな風にプロポーズされたいね!芳佳ちゃん!」
宮藤「そうだね!リーネちゃん!」
全然意味がわからん
俺「よくわからんが俺は先に行くからこの二人が起きたらちゃんと行けよ」
二人を布を敷いた床に横たわらせストライカーを装着する
俺「行こうか“Gale”・・馬鹿を殴りに」
- ―Yes-Boss
- ―Striker-“Gale”.Low-Ignition
俺「お前は気の利くストライカーだな・・」
- ―Thanks-Boss
- ―Are-you-OK?
俺「どうだろうな・・ま、頑張るしかないだろ
俺からお前らへの命令だ
死ぬな、必ず生きて帰れ
危なくなったら逃げろ
隙があれば喰らい付け
以上だ・・幸運と魔神の加護を我等に」
ゆっくりストライカーを発進させ滑走路の半ばに達した辺りで一気に加速させる
シャーリー「死亡フラグ立てまくったぞあいつ・・これで帰ってきたら奇跡だな」
ミーナ「そうかしら?帰って来るに決まってるじゃない・・主人公なんだから」
もっさん「何を言ってるんだミーナ?」
エイラーニャ「・・・・・ハッ!?」
エイラ「お、俺ハ!?」
もっさん「あいつならもう行ったぞ
起きたのなら私たちも行くぞ」
エイラ「もう行ったのカヨ・・協調性がナイナァ・・」
俺《こちら12番機、聞こえてるぞ、協調性が無くて悪かったな・・》
エイラ「ぬ、盗み聞きスンナ!」
俺《ちっ・・じゃあインカム切るからな・・》
サーニャ「俺さん・・切っちゃ・・駄目ですからね?
エイラは寂しがり屋だから・・」
俺《・・了解
暫くは切らないからサーニャも安心して戦って来い》
エイラ「私は別に寂しがり屋じゃ無いゾ・・」
俺《寂しがり屋かどうかは措いといてだな
切らない方が俺が安心するという事で良いだろ
だから早く出撃しろ・・お前ら》
――――――――
12時方向…敵前
俺「悪いが一旦通信を切る
全機敵前にて待機、合図があるまでは手を出さない限り相手は攻撃しては来ない」
一旦インカムを切り敵を見据える
俺「こんばんは、人型ネウロイ
・・まあ君だけはネウロイ化した人間だがな」
???《流石ですわね
通告します、貴方とストライクウィッチーズを消すようにという指令が下りました
それにより我が軍は貴方を除隊しましたわ
私としては非常に不愉快ですがどうしようも無いのですわ》
俺「私は大切なものを護る為なら何だってする・・が弱ったな
大切なものを護る為に大切なものを倒さないといけないとはな
まあ友がお前をネウロイ化させた上CCSを使って
複数のネウロイを差し向けるだろう事は大方わかっていた
先手を打って一対一の状況を作るためにこの隊列をお前に教えたしな
どうしようかアリサ?対象が私だけなら全軍撤退させる代わりに倒されても良かったのだが
そうも行かんしな」
アリサ(???)《流石ボスですわ・・でも私も引けませんの
ボスのストライカーを破壊することで撃墜としますわ
どこかで誰かと幸せに暮らしてくださいな》
俺「仕方ない・・だがお前を殺しはしない
俺は出来る限りこの手を血に染めないと今誓った
お前の忌まわしい力だけを拒絶する!」
友2「ちょっと待て二人とも!
幾ら殺し合わないからといって二人を戦わせるわけにはいかない!
ボスが除隊されたって二人は仲間だろ・・・」
俺「友2・・来たのか・・
ならお前はルッキーニを助けに行け
そしてこの戦いが終わったらアリサとアリサの妹を軍から見つからないよう助けてやれ
俺の最後の命令だ・・従え
俺は必ずアリサのネウロイ化の力だけを消す」
友2「ならお前が力を使って終わりで良いだろ!
アリサもボスに力を使わせたくないのはわかってるけど我慢しろって!」
アリサ《行って下さいませ友2さん
私も今だけボスの翼を奪うだけです絶対に命を奪ったりはしませんわ》
友2「くっ・・もう勝手にしてくれ・・
でもな・・絶対死ぬなよ二人とも」
俺「あいつは優しすぎてたまに融通利かないときがあるからな・・
ただの
模擬戦みたいなもんなんだがな」
アリサ《否定はしませんけどただの模擬戦で説明はつかないと思いますわ・・
後で友2さんには謝らないといけませんわ》
俺「そうだな・・はじめるか」
アリサ《そうですわね》
インカムの電源を入れ全機に接続する
俺・アリサ「《全機に通達!戦闘を開始する!
“リンクス”接続開始!
1に5と9を!2に6と10を!3に7と11を!4に8と12を!
5に1と9を!6に2と10を!7に3と11を!8に4と12を!
9に1と5を!10に2と6を!11に3と7を!12に4と8を!
多重六芒星の陣起動!》」
アリサ《始めましょうボス・・
“天槍”のアリサ・・貴方を楽園へと導く為に無力化させていただきますわ》
アリサが二本の槍を構える
ネウロイ化した意味あまり無くない?とか突っ込んだら負けだ
俺「始めようかアリサ・・“エンゲージ”
“オラーシャの狂った魔人”の俺・・我が力にてお前の力を無力化させる」
二本の扶桑刀を構え魔力を送り込む
決して語られる事の無い憎しみ無き1つの戦いと
11の人型ネウロイとウィッチ達の激動の戦いが始まった
――――――――
1時方向…シャーリー
シャーリー「?なんか腕輪から線が二本出たな
へぇー・・本当に魔力に満ち溢れてる気分だな!
さっさと終わらせて誰かを助けに行けるようにしないとな!
よし!手加減しないからな!」
人型が放つビーム群をかわしながら銃を撃つ
しかし人型も素早くかわしていく
シャーリー「速い!多分あたしと同じくらいだ
でも技術は私の方が上さ!」
人型のビームをシールドで防ぎわざと減速し相手の後ろを取る
これで優勢になったが油断はしない
優勢と劣勢は紙一重
深追いまではしない
シャーリー「とりあえず背中を撃つ!」
今度は当たった
コアは…微かに見えた!
こいつは腹部辺りにコアが有るみたいだな
人型が振り返る瞬間に一旦射線から退く
ルッキーニが居ればこんな戦闘すぐに終わらせられるのに
人型が接近して来る
今度はあたしの後ろを取る気か
逆にあたしが取って今度こそコアを砕く!
固有魔法を使い加速し引き離す
固有魔法がある分こっちが速い!
人型1《・・・・・》
人型が少し変型する、より速く動く為に空気抵抗を少しでも減らすために
シャーリー「変型した!?
このままじゃ追いつかれる!」
俺《12番機から1番機へ
焦るな、まだアドバンテージが無くなったとは限らない
あの人型が慣れない速さで正確に動けるとは限らないからな!
後少ししたらUターンしろ
相手がお前より軌道の大きいUターンをした場合一気に接近してコアを撃ち抜け!
コアの位置はわかるか?》
シャーリー「大丈夫だ!やってみる!」
俺《無理はするなよ》
シャーリーはビームをかわしながらUターンする
シャーリーを通り過ぎた人型もUターンを試みる
だがシャーリー程上手くは無かった
彼の言う通り所詮は付け焼き刃だった
人型がシャーリーの接近に気付いた時には遅かった
多数の銃弾を浴びコアが砕かれる
シャーリー「1番機コアを破壊!」
――――――――
2時方向…宮藤
宮藤「腕輪から線が二本出てる・・あんまりいつもと変わり無いような・・
でもみんなが側に居るような感じがする!」
いきなり人型が太いビームを放つ
既に戦闘は開始されている
宮藤はシールドを張り堪える
宮藤「この人型はあの時のネウロイとは違う・・
倒さないといけないんだ!」
人型のビームをシールドで防ぎながら銃撃を行いコアを探す
しかし相手の再生力が高く思うようにいかない
こんな時に誰かが居れば私は防御に集中して誰かに攻撃に集中して貰えるのに
宮藤「あれ?あんまり疲れない・・
まだまだ力が出る!
思ってたより凄かったんだ・・これ・・」
弱気になってちゃ駄目!
みんな頑張ってるんだから!
まだ狙っていない頭を防御しながら撃っていく…あった!
コアを狙って撃つ…だが人型は余裕は無いと判断したのか今まで行わなかった回避行動を始めた
動きは速くは無いがコアに当てるのは高い再生力も相まり容易では無かった
おまけにビームも放ってくるし…
宮藤「私には出来ないなんて言わないけど私だけじゃ厳しい・・」
俺《12番機から2番機へ
無理せず危なくなったら逃げろ
シャーリーが撃破に成功したらお前の所に向かわせる》
宮藤「駄目です!それじゃあ魔法陣が弱まってみんなに迷惑掛けてしまいます!」
俺《わかった、ならアドバイスだ
この人型にはそれぞれ特性があるシャーリーの相手は“変型による加速”だった
お前の相手は“高い再生力”だ
ただ再生力以外は大した奴じゃないお前も動きながらビームを避けてみろ
案外隙だらけかもしれん》
宮藤「わかりました!試してみます!」
彼の言う通り動きながら避けてみる
始めはシールドを使うことが多かったが少しずつパターンが読めてきた
さっきよりやりやすい!
宮藤「これで・・終わりです!」
銃弾がコアに直撃し砕ける
アドバイスは貰ったけど一人で倒せた…信じられない
宮藤「二番機コアを破壊!やりました!」
――――――――
3時方向…ミーナ
ミーナ「腕輪から伸びたこの線・・魔力共有の為のパイプみたいなものかしら
なんだか身体が軽く感じるわ」
俺《・・・・・》
ミーナ「俺さんは後で執務室に出頭してくださいね?」
俺《12番機から3番機へ
まだ何も言ってないだろうが!》
俺の言葉と人型の放つビームをかわし銃弾を放つ
しかしそう易々と当たってはくれない
ミーナ「簡単にやられてはくれないみたいね」
人型と離れ距離を取ろうとするが離れた分人型が近付き距離が開かない
横に動けば同じように動き試しに近付けばその分離れる
ミーナ「この距離でどうにかするしかないわね・・」
ビームをかわしながら銃弾を放つがやはり避ける
もしかしてわたしが動かなければ避けなかったりするのかしら?
俺《アドバイスは・・正直無いな
この相手の特性は“空間把握”なんだが一対一の場面では役に立たんだろ・・
だが自分の特性で精一杯で相手の真似をするのがやっとかもしれない
ヴィルケが動かなかったら案外ただの的と変わらんかもな》
ミーナ「・・暗に私の固有魔法に対しても役立たずと言ってないかしら?」
俺《何言ってんだ?俺は固有魔法に対しては何も言ってないからかな!》
彼を弄るのは楽しいわね…でもやりすぎると刺されそうだから程々にしないとね
とりあえず今は集中しよう有効打はまだ与えていない
ビームをシールドで防ぎながら隙を見て銃撃する
回避こそされるものの半分も当たるようになった
私と彼の読み通りこの人型は単純な動きをするだけで手一杯みたいね
一対一のこの状況じゃ普通の小型より弱い
これを倒せばちょうど撃墜200機目…勲章ね
ビームをシールドで防ぎ隙を見て銃撃を
繰り返しながらコアを探す
…頭部にコアを確認!
コアを重点的に狙い…砕く
ミーナ「これがあるとあまり疲れないわね
これからの戦闘に使うことも視野に入れて置こうかしら
3番機コアの破壊に成功!」
――――――――
4時方向…サーニャ戦闘前
サーニャ「腕輪から出てるこの線・・俺さんとエイラに繋がってるんですね・・・
魔力と二人の温もりを感じます・・」
俺《12番機から4番機へエイラはともかく俺から温もりなんて感じるか?
俺はそんなに温かい人間じゃないのは知ってるだろ?》
サーニャ「でも俺さんはもう出来るだけあんなことはしないって決めてるんじゃないですか?
それに私とエイラの前では初めから優しい温かい人でしたよ?」
俺《守れるかどうかもわからない決め事だ・・
それに優しい訳じゃない、ただの罪滅ぼしだ・・
サーニャ、戦闘開始だ
そいつの特性は“全方位短波探知”だ、これ自体はやっかいじゃないんだが
そいつはウォーロックと似て両腕からエネルギーを集中させ強力なビームを放ってくる
ウォーロック程威力は無いがその分チャージに掛かる時間も少ない
深追いせず堅実に一撃ずつ食らわせてやれ
危なくなったら言え、こちらから砲撃して支援する》
サーニャ「4番機了解しました・・」
牽制にフリーガーハマーから人型に向けて1発発射し回避した方向へも1発発射する
人型4《・・・・・!》
人型の脚部を破壊することに成功した
しかし人型が既に構えている…彼から聞いた強力なビームが来るのだろう
シールドで防げるかどうかはわからないので今は回避するしか無い
サーニャ「高威力ビーム・・来ます!」
通常のビームより太く赤黒いビームが発射される
なんだか・・嫌な感じがします・・
横へ回避しながら隙だらけに見える人型へ1発打ち込む
人型4《・・ォ・・ォオ!》
人型の手の甲から別のビームが発射され、ミサイルが落とされた
ミサイルを貫通したビームがサーニャを襲う
サーニャ「きゃっ!・・え?痛くない?」
私はビームを避けきれずに腹部に掠った筈…
服は確かに一部が焼け焦げているしかし素肌には何の形跡も無い
俺《大丈夫か?サーニャ?
ここから砲撃を行う・・出来るだけ動くなよ?
それで俺の砲撃が直撃する瞬間にフリーガーハマーを全弾発射させろ》
サーニャ「はい・・わかりました」
腹部の怪我が消えた謎があるけれど支障があるわけでは無いので後で考えよう
フリーガーハマーを構える
相手の人型も遅れながら構えた
お願い…間に合って!
しかし人型から高威力ビームが発射されようとしている
それでもサーニャは動かない
彼が必ず高威力ビームが来る前に砲撃で阻止してくれると
信じているから
その瞬間砲撃が人型に直撃する
慌ててフリーガーハマーから全弾発射させる
敵が最後の力を振り絞って放っただろう頼りない極細ビームが左肩を貫通した
それでもコアを破壊出来たなら良い
…まただ
服は確かに一部が焼け焦げているが素肌には何の形跡も無い
一体何なのだろうか
サーニャ「・・4番機敵ネウロイの消滅を確認」
――――――――
5時方向…ルッキーニ
ルッキーニ「みんな大丈夫かなー・・」
一人で戦うのはちょっと寂しい…でもみんなも一人で頑張っている
後でみんなと一緒にお風呂に入ろう…彼はきっと嫌がりそうだけど
寂しさを紛らわせるために少し彼をからかってみよう
ルッキーニ「ねぇねぇ、俺?聞こえてる?」
俺《12番機から5番機へ聞こえてる・・なんだ?
戦闘に集中しなくて大丈夫か?》
ルッキーニ「大丈夫!よくわかんないけど突進してくるだけだから!
あのね、これが終わったらみんなとお風呂に入ろうかなって思うんだけどどう思う?」
俺《ビームは撃って来ないのか?
そいつの特性は“高熱攻撃”といって
性能は低いが追尾性のあるビームを撃てる筈なんだが・・
今はそいつも遊んでるだけだろう
そのうち使ってくる筈だ、油断するなよ?
話を戻そう・・別に良いんじゃないか?
みんな疲れてるだろうし汗も流したいだろうしな》
ルッキーニ「そうだよね!
もちろん俺も一緒に入るんだからね!」ニシシ
俺《入るわけないだろ!まったく・・・ふざけてないで早く倒しちまえ
お前のところに俺の元部下を行かせたからコキ使ってやれ》
俺を弄るのはやっぱり楽しい
ブリーフィングの後に
俺の背中に乗ったときも凄く焦ってたしね!
でも俺の元部下って誰だろう?前に来た人かな?
あの人はなんか嫌だな…
それにしてもこの人型どんどん加速してきて避け難くなってきたなー…
すれ違いざまに銃撃するが速くて中々当てられず少し装甲を削るくらいにしかならない
再度来る頃には再生してるしなー…試しにあたしも突撃してみようかな…
人型を避けながら自分を加速していく
シャーリーがいれば楽なのにー
出来る限り加速した後こちらに向かってくる人型に正面から突っ込むが弾かれてしまう
なんで!あたしの方シールドの方が硬いはずなのに!
気がつけばビームが迫っている…多分あたしを弾いた時に撃ったんだ…
あたしここまでなのかな…死にたくないよ!
友2「フランカ!」
誰?フランカって…あたしの知ってる人?
誰かがあたしの腕を引っ張りあたしの前に立ちシールドを張る
彼以外の男のウィッチは知らないけど知り合いなのかな…
友2「大丈夫か?可愛いガッテーノ」
戦場で口説く人はあたしの知り合いにはいない…
ルッキーニ「あたしは大丈夫だけど・・誰?俺の言ってた元部下の人?」
友2「そうだ、あいつの・・元部下というより親友だ
俺が少しずつあいつの動きを止める・・その隙に君はコアを破壊してくれ」
ルッキーニ「う、うん・・
ねぇ・・お兄さんあたしの知り合い?」
友2「・・一応な
詮索は後にしてやるぞ」
人型に向かって両手を広げ集中する
妹を堕とさせはしない!
友2「フェルマータァ!!」
いきなり人型の速度が落ち、さして時間も掛からずのろのろとした動きに変わる
このお兄さん凄い…
友2「今だ!コアを砕くんだ!」
人型に向けて一気に銃弾を浴びせ…コアを破壊する
ルッキーニ「5番機俺の親友とコア破壊ー!」
友2「俺から聞いてはいたが元気そうで本当に良かった・・」ボソッ
ルッキーニ「うじゅ?
何か言ったー?」
友2「いや?なんでもない」
――――――――
6時方向…ペリーヌ
ペリーヌ「6番機から12番機へ
俺さん・・聞きたい事がありますわ」
この腕輪から出ている光線…あの二人と繋がってますのね
きっと二人とも頑張ってるのでしょうね
二人ならきっと大丈夫ですわ…
俺《戦闘に集中しろクロステルマン
言いたい事くらい後で聞いてやる》
ペリーヌ「今じゃないと駄目というわけではありませんが二人きりで話をしたいのですわ」
人型のビームを防ぐ
今までのとは違う…なにせビームが電気を帯びているからだ
俺《少しだけだぞ…
だが先に一つ言わせてもらう
そいつの特性は“ビームを電気に変換する”だ
ついでにトネールも効かないから使うなよ?
もし助けて欲しいなら早く言えよ?
俺からは以上だ》
ペリーヌ「トネールが効かない・・わかりましたわ
正直に言いますわ、わたくしは貴方が怖いですわ
人を殺して平然としていられる貴方が・・」
俺《・・俺は大切なものを護るためならなんだってやる
今は出来る限りこの手は汚さないと誓っているがやはり汚す事もあるだろう
汚れなんか俺一人が被れば良いんだ
大切なものが笑って過ごす為なら俺の意思なんか関係ない》
ペリーヌ「貴方は必要ならわたくしたちすらも手に掛けるでしょうね
そんな事は止めて欲しいですわ
確かに世の中綺麗な人ばかりとは言いません・・
しかし取り締まる方はちゃんと居るのですしその方達に情報を提供すれば良いだけでしょう」
ビームをシールドで防ぎ銃撃する
髪が逆立ってますわね…
俺《出来るだけそうしてるんだが初めの頃は癒着が酷くてな・・
最近はやっとほとんど任せられるようになった
まあ正直に言うけどな・・この部隊もさ・・今では大切なんだよ
だから手を掛けたりなんかしない
お前達は俺とネウロイだけを恐れていれば良い
俺はお前達を出来る限り護る》
ペリーヌ「・・それでもわたくしは昔から貴方が嫌いですわ・・」
通信が切られた
そういう自分が憎まれ役を買ってる所が嫌いなんですわ!
人型を睨む
この怒りを全てぶつけてやりますわ!
人型に銃撃する
怯えてますの?少し人間くさいですわね
でも止めませんわ
ビームを避けながら銃撃を続ける
動きはたいしたことありませんわね
銃撃を続けている内にいつの間にかコアを破壊したようで人型が消えていく
…あら?もう終わりですの?
ペリーヌ「はぁ・・はぁ・・6番機コアを破壊ですわ!」
――――――――
7時方向…バルクホルン
ゲルト「7番機・・交戦を開始する」
人型が接近して来る
銃撃で応戦するが避ける気配が無い
突っ込んで来る気か!
シールドを張りレーザーに備える
しかし人型が右腕部を振りかぶりシールドに叩き付け右腕部の先からレーザーを放ちシールドごと私は弾かれる
いったいなんなのだこいつは!
ゲルト「7番機から12番機へ
聞いてるか!人型はこんな殴ったり蹴ったりしてくるものなのか!?」
俺《12番機から7番機へ
そんなことお前の相手しかやらん
アドバイスだ、良いか?そいつの特性は“物理混技”だ
要するに物理攻撃とレーザー攻撃を行う武人みたいな奴だ
両腕両足の装甲は硬いが他はそうでもない
腹部や胸部を狙え》
ゲルト「・・7番機了解
しかしなんでそこまで詳しくわかるんだ?」
俺《余計な詮索はやめておけ
ただ色々と知っているだけだ・・戦闘に集中しろ》
彼の事はよくわからない…筈だ
彼は加減というものを時々忘れている
誰かを護ろうとしているのは良いのだがその為の手段が時に残忍だ
そういえば彼には妹が居たな
写真が入っているというロケットの中は見せてくれなかったが…
あいつは妹の話しをするときだけは表情も柔らかかったな
妹好きに悪い奴は居ない
今回だって少し暴走しただけに違いない
おっと右から人型が…
回避しながら背に銃弾を浴びせる
あいつの言う通り脆いな
コアを撃ち抜くにはそう時間は掛から無い
再び人型が距離を詰め右腕部をシールドに叩き付け…拳大程のレーザーがわたしが体勢を崩してから放たれた
クリス…すまない…
俺《・・ちっ!
腹部と肩やられてんだから勘弁してくれよ・・
全機人型を撃墜したら帰投しろ!
・・ザメナ!》
…あいつは何を言っているんだ?ただの独り言か?
…私は…死にたくない!
せめて急所を外そうと体勢を変え脚を振り上げたがやはり間に合わずレーザーは胸部と肩の間に直撃する
ん?痛くないな…
恐る恐る傷口を触るが破けた服に素肌が有るのみだった
傷が無い…だと!?
よくわからない…だがまだ生きて…闘える
人型も戸惑っているように見える…そんな感情があるとはな
この機を逃さすわけにはいかない!
ゲルト「うおぉぉぉぉぉ!!!」
銃弾の雨を人型に浴びせコアを探す…そこか!
コアに銃弾を集中させ砕き散らせる
…こいつは手強かった…
ゲルト「7番機敵ネウロイの消滅を確認・・帰投する」
――――――――
8時方向…エイラ戦闘前
エイラ「・・・」ポヨポヨ
両手で胸を下から持ち上げたりしてみる
そりゃでかくはないけどサ…
俺《随分と余裕そうだな・・
阿保な事してないで戦闘に備えろ》
エイラ「ど、どっから見てんダヨ!変態!」
俺《軽く傷付いたぞ・・
全員見張って補助しないとなんかあったとき困るんだよ・・
死なれても嫌だしな
まあなんでもはっきり判る訳じゃ無いから安心しろ》
エイラ「何を安心すれば良いんダヨ・・
なあ俺・・聞きたい事があるんダヨ・・
正直に答えて欲しいんダナ」
俺《・・なんだ?》
エイラ「・・まだみんなに何か隠し事してないカ?」
俺《確かにしてるな
しかし言ってどうなるものでも無い
俺の事なんて気にするな》
エイラ「気にするなって言われてもナ…
私達は家族なんだからあんまり隠し事スンナヨ
そうだ、あのさ・・」
俺《もう戦闘開始だ、集中しろ
そうだな・・休暇溜まってるだろ?
これが終わったらサーニャと二人で街に行くと良い
ああ、運転手には俺の元部下が来てるからそいつを使えば良いからな
だからそれを楽しみに頑張れ》
話しが途中で遮られた
私が言いたかった事と大差は無い
ただ俺が提案した計画には俺が入っていない
エイラ「なあ、俺は来ないのカ?」
返事は無い…戦闘に集中しているのだろうか
エイラ「後で聞けば良いカ」
まだ動かない人型に先制攻撃する
しかしぎりぎりで回避される
なんか既知感が…
俺《アドバイスを忘れていた、そいつの特性は“機動予測”だ
お前程正確ではないのが救いだな
撃ち続ければいつか当たる
そいつは脆いから頑張れ》
エイラ「わかっタ!」
回避する先を予測しながら人型に銃撃する
時折レーザーを撃ってくるが当たらなければなんでもない
少々撃ちすぎたがなんとかコアを砕く
エイラ「8番機コア撃破!」
俺《サーニャも撃破に成功した、良かったな
しかしお前本当にヘタレなのか?》
エイラ「ヘ、ヘタレ言うナー!
そう言う俺もヘタレダロ!」
俺《告白したくらいで壊れるほどやわな関係じゃないだろ、頑張れよ
俺はな・・大切な人を傷付ける可能性が天文学的確率ぐらい低くてもあるのなら何もしない大ヘタレだよ
でもお前は違う・・サーニャだってお前が好きな筈だ、わかったな?
お前に・・俺の可愛い元だが義妹を任せたぞ》
通信が切られた…切らないって言ったじゃないカ…
決めた…私は思いを伝える
伝える前に居なくなってしまったら後悔するに決まっているカラナ
俺の意味深な言葉も気になるケドナ…
――――――――
9時方向…坂本
もっさん「おお・・魔力が満ちて来るぞ!
これなら勝てる!」
俺《必要無いとは思うが一応アドバイスだ
そいつの特性は・・》
もっさん「真・空爪烈風斬!!」
真・烈風斬を衝撃波に乗せ人型のコアを砕く
俺《・・俺の抜刀術其ノ一と真・烈風斬を混ぜないでくれないか?
というか自力で覚えたのかよ・・》
もっさん「はっはっはっ!
なに、ウィッチに不可能は無い!9番機敵ネウロイを撃墜だ!」
俺《・・・・・》
――――――――
10時方向…リーネ
俺《そいつの特性は“弾道調整”的確に撃って来る、気をつけろ》
リーネ「は、はい!」
腕輪から出る光線…二人に繋がっている
頑張らないと!
俺《よく狙え・・相手もよく狙って来る
勝負は一瞬
先に狙いを定めて撃った方の勝ちだ》
わかってるから黙っていて欲しい…集中出来ない
リーネ「・・・・・ここ!」
相手が回避すると仮定してその先にも数発撃ち込み逃げ場を無くす
コアから外してしまう事も考え気を抜かない
遅れて人型もレーザーを撃ってくるが私の撃った弾丸が直撃し軌道が逸れる
私の弾丸も少しコアからズレしまっていたようで露出したコアが見える
リーネ「これで・・終わりです!」
今度こそ正確にコアを砕く
やったよ芳佳ちゃん!ペリーヌさん!
リーネ「10番機敵コアを破壊!」
――――――――
11時方向…ハルトマン
人型がコアを露出させている…挑発のつもりだろうか
俺《・・とどめを刺してやれ・・》
エーリカ「どういうこと?」
理由がわからない
言われなくても倒すに決まってるのに
俺《知りたいのか?とか言うほどたいした事でも無いが
ただの自殺志願者だ、普通だろ?》
エーリカ「そんなネウロイ聞いたこと無いけど普通なのかな・・」
俺《たまに居るもんだ
やる気を起こす前に仕留めろ》
なんだろう…ネウロイだからって無抵抗な相手を撃つのはなんだか気が引ける
でも撃たないといけない…躊躇っちゃいけないんだ!
銃口をコアに向け一度深呼吸し…引き金を引き弾丸をコアに撃ち込む
程無くコアは砕かれる
エーリカ「11番機・・コアを破壊」
最終更新:2013年01月30日 14:36