電子戦隊デンジマン

登録日:2011/06/16(木) 19:17:33
更新日:2021/12/20 Mon 17:28:59
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見よ、電子戦隊!

ン!


『電子戦隊デンジマン』とは、1980年から1981年にかけて放送された東映特撮テレビドラマであり、『スーパー戦隊シリーズ』の第4作目である。全51話。




あらすじ

遥か3000年の昔、超異次元の悪魔ベーダー一族に滅ぼされたデンジ星から一つの巨大な岩塊状の巨大宇宙船・デンジランドが地球に降り立ち、永い眠りに着いた。

時は流れて現在。ベーダーの襲来を察知して再起動したデンジランドの中でデンジ星の生き残りであるロボット・アイシーが目を覚ます。
ベーダーの攻撃で混乱する街でアイシーは5人の若者をスカウトした。デンジランドに集まった彼らはアイシーから話を聞かされ、電子戦隊としての装備一式を与えられた。
デンジマンとなった5人は街で暴れるベーダー怪物・ムササビラーに立ち向かう。

こうして、地球を守る為にデンジマンとなった5人の若者とベーダー一族との、長く苛烈な戦いが幕を開けた……!




概要

バトルフィーバーJ』に続くマーベルコミックス連携作品であり、スーパー戦隊シリーズ第4作目として扱われる作品。
それまでのシリーズで練られた要素を固め、「○○戦隊」「○○マン」「色別のメンバー」「変身アイテム」「ヘルメットのゴーグル」「変形機構も備えた巨大ロボット」など、『スーパー戦隊』としての多くのフォーマットを確立した作品である。

そのため、少しでもスーパー戦隊を知っている人からは「本当の意味でシリーズの出発点」と見られる人気作であり、本作なくして現在のスーパー戦隊シリーズはなかったと言っていい。

当時はSFブームだった影響で初期のエピソードは怪奇色が強く、一般人が残酷に殺される描写が多々あり、怪奇色が鳴りを潜めた中盤でも一般人が無惨なを遂げることが多かったりと、後年のシリーズに比べて一般人の被害が大きい。
終盤ではバンリキ魔王の登場によって徐々に崩壊していくベーダー一族が作品の中核を成した。

なお、次回作である『太陽戦隊サンバルカン』は長いシリーズでも唯一明確に世界観が共通しており、ヘドリアン女王の再登場を始め登場人物の口からデンジマンの存在が語られている。
黄山役の津山栄一氏によれば『サンバルカン』にデンジマンの5人がゲスト出演する事も検討されていたらしい。

この作品から16年後の『激走戦隊カーレンジャー』までサブタイトルの書体が写研のゴナになる*1



電子戦隊デンジマン

デンジ犬アイシーに選ばれた5人の戦士。3000年前に滅ぼされたデンジ星人の子孫であるらしい。
「デンジスパーク!」の掛け声で指輪型の「デンジリング」に内蔵された超繊維「デンジロン」で出来た強化スーツデンジ強化服を身に纏うことで変身を完了する。
ヘルメットの額に電子頭脳と力の源である「デンジストーン」が内蔵されている。
なお、シリーズでは初めてメンバー全員が民間人の戦隊であり、普段はアスレチッククラブのインストラクターとして働いている。
世間に広く認知されているようで、インターポールから依頼が来たり防衛軍の基地で待ち伏せしていたりしていたこともあった。
ちなみに第29話にはゲストキャラクターとしてポール伊崎*2登場したが、5人と同じデンジ星人の子孫という設定から「今だったら6人目の戦士になっていたかもしれない」と言われているとか。


赤城一平/デンジレッド
(演:結城真一)
デンジマンのリーダー。熱い性格だが、冷静に物事を判断する。
相当に腕の立つ武道家であり、OPで黒人ボクサーを一発KOしたり分厚い氷柱を手刀で叩き割る姿が印象深い。またクラブでは空手教室のコーチであり指導者としてもかなり優秀だと思われる。
戦闘では空手とボクシングを活かした戦法を取る。得意技は「デンジ真空蹴り」。


青梅大五郎/デンジブルー
(演:大葉健二)
本作のコメディ担当だがデンジマンのサブリーダーである。
明るくひょうきんな性格で、子ども達の人気者である。クラブではヨガ教室のコーチをしている。
孤児であったためか、本人も子供好き。
食いしん坊であり、ベーダーの食べ物を使った作戦には大抵引っ掛かる。
食べ物の中でも特にあんパンが「中毒」と言われるほど大好物で、常に持ち歩いている上にロッカーにも山のように詰め込んでいる。産まれた頃から大好きらしい。
元サーカス団員で、戦闘ではアクロバットを用いた動きで敵を翻弄する。「デンジスクリューキック」が得意技。

後年、「デンジパン」というパン屋を開業し、屋台を引き都内の幼稚園や保育園に無料であんパンを配っていることから、かなり儲けている模様。
そして、レンジャーキーを通じてゴーカイジャーにデンジマンの大いなる力を授けた。


黄山 純/デンジイエロー
(演:津山栄一)
知能指数200の天才大学生。類い稀な頭脳を活かしてベーダー怪物の分析など頭脳労働を担当している。
しかし、OPでは毎回実験に失敗している。
穏やかな性格で料理が得意。それを生かしてクラブでは料理教室*3のコーチをしている。
実はメンバー一の怪力で、変身後は一転してパワーファイターと化す。「ハンマーパンチ」や「デンジスープレックス」といった怪力技が得意技。
ちなみに漫画版ではキレンジャーを意識した巨漢になっている。津山氏も、自分とはギャップありすぎなキャラクターに困惑したらしい。


緑川達也/デンジグリーン
(演:内田直哉)
元刑事。寡黙な性格だが、一度熱くなると止まらない。愛称は「ミドちゃん」
父・達夫(演:長島隆一)も刑事だったが、1話でムササビラーに殺され、デンジマンとなりその仇を討つ。
元刑事だけあって警察に知り合いも多く、射撃と情報収集の腕前は高い。ギターの弾き語りが趣味。クラブでは乗馬教室のコーチ。
変身後はデンジマンNo.1の技の正確さをいかして素早い動きで戦う。得意技は「グリーンスピンキック」。
仲の良い歌手(現実でも役者兼音楽仲間)の仕事傾向に感化されたのか、後にゲッター2パイロットとなり、紐育を束ねる事になりもした。
そして炎神戦隊の映画で電磁戦隊の青(ないしは某アニメでの息子を崇める信者)と共に敵として立ち塞がった。
ちなみに演者は現在では声優としての印象が強い内田直哉。


桃井あきら/デンジピンク
(演:小泉あきら)
デンジマンの紅一点。元々はテニスプレーヤーであり、夢を追うあまり当初は戦いを拒んでいた。
明朗快活な性格で変装が得意。クラブではテニスと水泳教室のコーチ。
力が無い反面、反射神経に優れ、合気道を用いてベーダーと戦う。合気道を応用した投げ技の「デンジサンダー」が得意技。
スーパー戦隊の女戦士初の純粋な日本人でもある。


◆デンジ犬アイシー
(声:京田尚子)
一見普通のチャウチャウ犬だが、実はデンジ星の科学で作られたロボット犬にしてデンジマンの司令官的存在である。
テレパシーやバリア、メカの操縦まで何でもこなす。
ロボットだが普通のご飯がエネルギーで、結構味にうるさい。
最終決戦では……
アイシー役の犬は第36話の撮影中に病死しており、以降は別の犬やぬいぐるみのほか以前の映像の流用などで対応している。


◆デンジランドのコンピューター
(声:渡部猛)
文字通り。
あまりデンジマンに語り掛けることはないが、デンジ星の歴史などアイシーも知らない情報を教えたりする。


◆デンジ姫
デンジ星王家の王女。
ベーダー一族によって母なるデンジ星を滅ぼされたデンジ星人の生き残りであり、帆船型の宇宙船グレートクイーン号でデンジ星を脱出して宇宙をさまよった末に地球へと辿りついた。
遥か3000年前の人物だが、夢か幻か、グレートクイーン号と共にデンジマンやデンジ星人の子孫の前に姿を見せた。
戦隊初のお姫様キャラ。


◆松尾千恵子
城南署の婦人警官。通称「チーコ」。
緑川の顔馴染みで早い段階からデンジマンの正体にうすうす感づいていたが、グリーンの一言から確信に至る。
以後はそれとなくアスレチッククラブに怪しい事件の情報を持ち込むようになった。


◆デンジ星人
かつてベーダー一族によって滅ぼされたデンジ星の住人。
ウミツラーの先祖によって汚染されきったデンジ星から地球移住を夢見てデンジランドで脱出したものの、既に侵入していたウミツラーの軟体生物に襲撃された。
そしてなんとか軟体生物を駆逐したものの、彼ら自身はベーダーと戦う為の力をコンピューターとアイシーに託して眠りに就かせ、全滅してしまった。
その後、別個に星を脱出していたデンジ姫の一団が後から地球にたどり着き、地球人として生きることを選んだ。
デンジマン達はその子孫で、彼ら以外の子孫も本編や続編の『サンバルカン』にたびたびその子孫達が登場した。




アイテムと必殺技


◆デンジスティック
デンジマンが腰に下げている打撃用武器。投げつけて使ったり日本刀やバットなど様々な物に変形する。
地面に突き立てて火花を発生させることも。

◆デンジパンチ
デンジマンの腕に装着されるデンジα鋼で出来た銀色のグローブ。厚さ50cmの鉄板をブチ抜く威力がある。
使用前に拳を打ち鳴らして音を立てるアクションが印象的。
全員使用出来るが、主にデンジレッドが多用した。
ちなみにデンジピンクはチョップと平手打ち。
デンジマンの数ある技の中でも視聴者からの認知度はかなり高かった部類に入り、そのためか、ゴーカイジャーがデンジマンにチェンジした場合はかなりの高確率で披露される。

◆デンジブーメラン
レッドの号令でデンジスティックを構え、スクラムを組んで頭上で全員のデンジスティックを花弁のように合わせることで火花を噴き出す巨大なブーメラン合体・発動する必殺技
ベーダー怪物への決め技として最も使用された。

◆電子イナズマ落とし
5人同時にジャンプして相手の頭にデンジスティックを叩きつける技。デンジブーメランの次に多用された。




デンジマンのマシン


◆デンジマシーン
デンジレッド専用サイドカー。サイドカー部分に機銃を装備。
サイドカーにはデンジピンクが乗り込むことも多い。


◆デンジバギー
レッド以外の4人の乗るバギー。機関銃を装備。


◆デンジタイガー
陸海空を運行する万能戦闘母艦。武器は艦橋両脇から発射するミサイル
デンジファイターを搭載して戦地に運ぶ役割を持つ。


◆デンジファイター/ダイデンジン
デンジタイガーに搭載されている大型戦闘機。レッドの「ファイターチェンジ・ダイデンジン!」の掛け声でダイデンジンへと変形する。
ダイデンジンの武器はデンジ剣、デンジボール、ダイデンジンブーメランなど。
必殺技は「デンジ剣・電子満月斬り」。
なお、ダイデンジンはスーパー戦隊シリーズ初の変形ロボである。

詳細は該当項目にて。



戦った相手


ベーダー一族
ヘドリアン女王に率いられる汚れた大気とヘドロのを愛する、邪悪な一味。
詳しくは項目を参照。




余談

オープニングテーマで時折挿入される男声コーラスは「デン、デンジマン」もしくは「デンジ、デンジマン」と聞こえるが、実際には「デンジマン、デンジマン」と言っている。分かりづらいが耳を澄ませて聞いているとたしかに「デンジマン、デンジマン」と歌っているのが分かる。

放送当時の視聴者にも勘違いしている者は多かったとみられる。

一方で名乗り上げの決めゼリフは「見よ、電子戦隊デンジマン!」なのか「見ろ!電子戦隊デンジマン!」なのかは、資料によって若干の表記ゆれが見られる。




追記・修正はデンジマンにまかせろ!



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最終更新:2021年12月20日 17:28

*1 当作品は太字のゴナ。次作『サンバルカン』より細めのゴナになる。前作『バトルフィーバーJ』の後半でもゴナは使われているが、こちらは文字のパーツが加工されている。

*2 赤城の幼なじみの警察官で、演じたのは倉地雄平氏。フランス帰りのキザな人物という形で、『バトルフィーバーJ』にて氏が演じたバトルフランス/志田京介のオマージュが盛り込まれている。

*3 栄養学の指導なども行っていると推測される。