登録日:2010/04/18 (日) 03:09:22
更新日:2025/03/28 Fri 19:03:12
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目次
基礎データ
型式番号:FX-550
全長:12.46m
本体重量:不明
武装:20mm機関砲×4
中口径キャノン砲×2
砲塔式大型キャノン砲×1
ウェポンベイ×2(対艦ミサイル×各1)
各種ストライカーパック兵装
…以下後述
特殊装備:垂直離着陸(VTOL)機能
備考:乗員2名
機体解説
大西洋連邦のP・M・P社が、
地球連合軍主力制空戦闘機「F-7D スピアヘッド」を原型として設計・開発した大気圏内用の戦闘攻撃機。
「グラスパー」とは「がっちり掴むもの」といった意味。機体名は「制空権を掴み取る者」のような意味が込められたのだろうか。
ストライクガンダムの戦術
支援機としても運用される。
重武装・多機能の制御を考慮して、コクピットはスピアヘッドと同じタンデム複座が踏襲されている。
機首全体の設計もスピアヘッドとあまり変わらないが、カナード翼は極端に縮小された。
また、G兵器開発のノウハウがインターフェイスに活かされた事で極めて良好な操縦性を持ち、錬度の低い初心者パイロットでも操縦する事ができる。
専用のシミュレーター(
戦場の絆ではない)なども用意されている。
本機は胴体後部のコネクタと翼部のハードポイントに
各種ストライカーパックをノンオプションで装備可能となっており、それらをスカイグラスパーの強力な武装として使用できる。
パージもノンオプションで可能なため、僚機として行動中のストライクの近くでパージして換装させることも可能である。
ただ、この運用方法については、同機を受領したばかりのムウ・ラ・フラガが
「俺は宅配便か?」とぼやいていた。そりゃそうだ。
単体での戦闘機としての空戦性能も高く、またパイロット次第では噴進機としては破格の旋回半径の小ささと、
非誘導兵器でありながら射界の大きい砲塔式大型キャノン砲のオフボアサイト性を活かして、MSと互角以上に戦う事が出来る。
原型となったスピアヘッドと同じく、本機はVTOL機である。
機体胴部腹面前後端に可動式のエンジンノズルを2基備え、これを任意の角度に動かして噴射する事によって、垂直離着陸、ホバリング、微速後退などができる他、
艦上からの発艦の際にカタパルトを必ずしも必要としない。
ストライクが地球連合軍から失われたため量産計画は一時頓挫していたが、
ダガーLの配備に伴い、新たに制式機がほぼ同仕様のまま量産される事になった。
その際、塗装はグレーを基調とした制式色になっている。
武装(未使用の物を含む)
◇本体
機種付近の左右に内蔵。
翼部の付け根に内蔵された大型機関砲。装弾数は多くない。
コクピット後方の上部に内蔵された大型砲。キャノンと付いているがビーム砲であり固定火器の中でも破壊力に優れる。
胴体下部に設置されており、以下の
ミサイルや爆薬など選択
装備可能。
- 中距離用対空誘導弾
- レーザー誘導方式1000ポンド通常爆弾
- 220mm径ミサイル(バスターやデュエルASのものと同型)
- 滑走路破壊爆弾
- 対艦ミサイル
- 250ポンド通常爆弾
- 1000ポンド通常爆弾
◇専用パック
ストライカーとは別に翼端部のハードポイントに装着するオプション装備。
接続部はストライクの
ビームライフルやストライカーの肩パーツと共通。
燃料タンクにハードポイントだけのもの。
コンフォーマルタンクにモノアイを搭載したもの。
固定装備である大口径機関砲と同じ物を二門ずつ装備。対地攻撃にも有効。
ECM、ECCM能力の向上用。
大気圏上層部まで短時間で到達、降下中の敵を迎撃するためのSRBパック。
◇共用ストライカーパックの運用
ストライカーの推進力を利用して機動力を底上げする。
また、両翼部にストライクのビームライフルや
シールドを装備する事も可能。
ちなみにこの装備で、大陸をまたいで(ただし本人の自己申告だが)航空した例が存在する。
320mm超高インパルス砲「アグニ」の使用により不足していた火力を補う。
また、右翼部に装備されたウェポンポッドは側面を向いている為、すれ違いざまに発砲するように使用する。
下部に装着したパンツァーアイゼンによる牽制や対艦刀シュベルトゲベールを展開し、すれ違いざまに戦艦に攻撃するという戦闘機らしからぬ戦い方をする。
一応左翼部にはマイダスメッサーも装着されているが、流石に使用は出来ない。
劇中での活躍
C.E.71(『SEED』)
アークエンジェルが
地球に降下する際、第8艦隊から補給物資と共に2機搬入され登場。
1号機は
メビウス・ゼロから乗り換えたムウが搭乗し地上戦に投入されるが、2号機はパイロットがおらず予備機的な扱いになっていた。
その後、
バルトフェルド隊との決戦時に2号機にカガリが搭乗し、なし崩し的な彼女の乗機に。カガリがオーブで艦を降りてからはトールが2号機に搭乗した。
1号機はランチャーストライカーを標準装備として、機体の機動力を活かして「アグニ」で攻撃を行い、大きな戦果を上げた。
2号機もソードストライカーを使ってレセップスにダメージを与えている。
しかしインド洋周辺海域では、浮上してくるボズゴロフ級潜水空母の潮を浴びて怯んだり、その帰路で偶発的戦闘とはいえザフト軍輸送機と交戦して墜落するなど良いところがあまり無い。
その後、トールが乗った2号機は北太平洋の戦闘において、
アスランの駆る
イージスと戦うストライクを援護しようと乱入するも、
イージスが自機に向けて投擲したシールドにトールが反応できず、コクピットに直撃させられて撃墜され、トールも戦死した。
ちなみにこの撃墜(及びトール死亡の)シーン、全編通しても特徴的かつ印象的な描写であるためか、スペシャルエディション及びHDリマスター版では詳細に描き直されている。
1号機はアラスカ基地脱出の際、アークエンジェルに戻ってきたムウが使用したが、その後オーブでムウがストライクに乗り換え間も無く舞台も宇宙へと移ったため出番は無かった。
C.E.71(『DESTINY ASTRAY』)
カイトが南アメリカに来る際などに搭乗している。
ザフトがオーブを攻撃した際、ネオが脱出艇代わりにアークエンジェルからあてがわれ再登場。
しかしネオがアークエンジェルを助けるため舞い戻り
ミネルバを攻撃。
ミネルバにダメージを与えるが、自身も被弾してしまいアークエンジェルに収容された。
またその前後に、カガリがスカイグラスパーで出撃しようとしていた。
当然キサカによって止められていたが……。
C.E.73(『DESTINY ASTRAY』)
ジェスとカイトが地球に降りた際、哨戒中だった連合のスカイグラスパー編隊が登場。
しかし登場したイルドの
プロトセイバーの量子コンピュータウイルスで機体制御を奪われ、カイトの
テスタメントへの強制特攻を強いられてしまった。
バリエーション
◇コスモグラスパー
型式番号:FXet-565
武装:20mm機関砲×4
中口径キャノン砲×2
砲塔式大型キャノン砲
他
メビウスに代わる宇宙用航空機としてスカイグラスパーを再設計した機体。メインカラーは青。
基本スカイグラスパーと同型だがキャノピーは密閉装甲になり視界はモニター化。推進器は宇宙用に換装。
機体下部の左右に武装ステーションが設けられビーム砲や6銃身機関砲を搭載可能になった。
当然ストライカーパックも使用可能だが宇宙用に特化した新型エールパック(通称
コスモストライカー)を標準装備している。
立体化
PG、BB戦士、EXモデル、RGで発売。
PGにはエールストライカーが、RGにはソードストライカーとランチャーストライカーが付属する。
恐らくストライカーを付けられる分ストライクとの組み合わせで売れやすいためと思われる。
現在はRGが一番手に入りやすいが、ストライカーパックが独自規格なのでRGのストライクにしか接続出来ず、HGやEGのストライクとは互換性が無いので注意しよう。
ちなみにRGは1/144スケールでありながら、何とコクピットハッチが再現されている。
SEEDでは換装機能持ちで、ソードストライカー装備でのSAではまさかの原作再現。
エールやランチャーも燃費が良く、割りとまとも。
PORTABLEでは換装出来るが、燃費が劣悪。
追い討ちをかけるようにWARSからは換装すら出来なくなってしまった…が、CROSSRAYSで換装が復活した。
CROSSRAYSではストライカーパックなしが一番バランスが良くて使いやすいという妙なことになっているが。
多くの作品においてストライクへの開発が可能であるため、序盤は使う必要がある。
なおCROSSRAYSでは初期配備の機体の中に連合軍の戦闘ヘリ(Lv4)があるので、どうにか1レベルあげてスピアヘッドへ開発。そこから本機→ストライクと成り上がらせる事も出来る。
家庭版に登場。
コスト200しかないが、ソードやランチャーが敵として出てくると少し厄介。
武装はバルカンとビーム砲が共通で、エールがブーストダッシュ性能がやや良く、ソードは対艦刀突進攻撃が、ランチャーはアグニ砲撃がある。
大気圏内とコロニー内ステージのみ使用可能で、レバーを上にするだけでステージの天井まで行くことができる。だが同じスカイグラスパーであれば空中戦ができるものの、通常MSだと射程範囲外なので決着のつけようがない。
機動戦士ガンダム Extreme vs. 2では、メビウス・ゼロに代わるアシストとしてストライクガンダムの格闘CSで登場。
ストライクのストライカーを換装しつつそれに応じた装備で召喚される。
エールストライク:ランチャーストライカー装備でアグニ2連射
ソードストライク:エールストライカー装備で回転しつつビーム連射
ランチャーストライク:ソードストライカー装備で対艦刀突撃
主1:エールストライカー
キャノン砲によるビーム射撃。機動力は上昇しない。
主2:ソードストライカー
パンツァーアイゼンを使って敵を引き寄せる。そのまま格闘に繋げられるがソードストライカーだからといって格闘が上昇しているわけでもない。
主3:ランチャーストライカー
アグニによる狙撃ビーム。射角も広いので扱いやすい、この機体のメインウェポン。
副:ミサイル
誘導性はあまり高くないので使い辛い。
SPA:アグニの照射
ロック変更可。
実はメビウスの改造段階を引き継ぐ上に補給持ちなのでかなり使える。
スペシャルでメビウスをフル改造したら…。
☆
スーパーロボット大戦J
エール、ランチャー、ソードに加え、IWSPも装着可能。
今回はムウの乗る1号機は修理装置、カガリの乗る2号機は補給装置が付いている。
携帯機特有のフル改造で、終盤~二週目は自由や正義より働くことも。
ただ、システムの都合で敵がなかなか狙ってくれない。
ちなみに本作とWでは宇宙適応Aなので地形適応の補強は必要ない。
☆
スーパーロボット大戦W
エール、ランチャー、ソード、IWSPに加え、ライトニングも装着可能となった。
そのライトニング参戦に伴ってか、今回は1号機2号機共に修理装置が付いている。補給装置を付けたいならライトニングを装着する必要がある。
登場パイロットも豊富で、多分現状のスパロボで最も輝いていた。
しかし参戦が遅すぎてスカイグラスパーが入る枠など、既に
ボスボロット辺りが占拠している。
なお、シナリオ上ではカガリが原作とは違いアークエンジェルに同行しないのに何故かスカイグラスパーは明けの砂漠で運用されているため、
プレイヤーからは借りパクしただの言われ、そしてそのせいでトールが乗る機体がないのに原作通りアスランに落とされる事態になるなど、妙にネタにされてる感がある。
☆
スーパーロボット大戦L
アイコンのみの登場。オーブ戦でネオが乗り込むが、カガリが駆るアカツキがデストロイの攻撃を防いだのを見て…。
余談
監督の前作である『
GEAR戦士電童』の支援戦闘機セルファイター/セルブースターは本機と開発構想や形状が似通っており、これが元ネタなのでは?と指摘するファンもいる。
追記・修正をお願いします。
- RG作ったがやっぱりMSと比べると小さいわ。まさか手乗りサイズとは -- 名無しさん (2013-07-20 14:05:09)
- RGだと!? -- 名無しさん (2013-12-05 22:43:48)
- そこそこ好きな機体 ただ、ムウさんはどうしてもメビウスのイメージ こっちはどうしてもトールのアレが思い浮かぶ -- 名無しさん (2014-04-07 03:04:47)
- コイツって、以外と小さいんだな。 -- 名無しさん (2014-09-14 01:27:30)
- ↑MSがでかすぎるんや´` -- 名無しさん (2014-09-14 01:29:56)
- エールだけを装備したならまだいいが、ライフルとシールドつけるとホント宅配便でしかない・・・。せめてライフル撃てるんなら・・ -- 名無しさん (2014-09-14 01:46:23)
- ↑多分撃てたと思う。 -- 名無しさん (2014-09-14 01:48:00)
- でもそれって運用としてどうなのってオチ -- 名無しさん (2014-09-14 02:21:56)
- 連ザでソード装備でデストロイ×3相手にするの楽しかった。コスト低いから何度も行けるし -- 名無しさん (2014-11-08 14:59:50)
- スパロボでも、ソードグラスパー大活躍。 -- 名無しさん (2014-11-19 17:42:52)
- ゴジラΧメガギラスでも思ったんだが…グラスパーって何よ -- 名無しさん (2014-12-03 20:44:03)
- 機体名のスカイグラスパーは、「大空の掌握者」ということ -- 名無しさん (2014-12-03 22:28:01)
- ありがとうございます -- 名無しさん (2014-12-03 22:34:20)
- 最初見た時は後半になったらストライカーパックを全部装備してGアーマーみたいに使える発展型が登場すると思ってた -- 名無しさん (2015-09-27 11:52:34)
- スパロボでソードグラスパーで遊んだwなかなか強い -- 名無しさん (2016-01-17 12:02:12)
- 本体武装でビーム砲乗って無くない? -- 名無しさん (2017-11-22 01:34:07)
- 現実的に考えたらMSより強そうだが、まぁロボットアニメじゃよくあることやね -- 名無しさん (2017-11-22 15:10:42)
- 素のままでも飛びそうにないデザインで飛べて大火力武装も使えて反動や斬った時の衝撃で失速したりしない何気に超兵器(まぁ反動云々はMSでもそうだが) -- 名無しさん (2017-11-22 15:24:06)
- トールの首ば飛ぶ場面リマスターだと描き直されてないぞ、色合いをスペエディと変えただけ。同じではないが「新規作画」ではない -- 名無しさん (2018-05-01 22:44:38)
- ↑↑ 実際凄腕パイロットが乗って空中戦しかければ初期GATシリーズと良い勝負できる程度には強い。 -- 名無しさん (2020-07-27 15:26:37)
- MAが負けたのはAMBACが無い≒運動性不足だけじゃなくて、火力不足も理由だから火力が同等以上になってるグラスパーはそれだけでジンの牙城を崩せる兵器ではあるはず。しかも砲塔とかアプローチ方法はともかくMS的な特徴を入れてあったり戦闘機とMSの中間の兵器として作られてるんじゃないかな -- 名無しさん (2020-07-27 17:31:13)
- ゲームだとムウが元々乗ってるメビウスゼロが優秀なせいでしばしば弱体化したと言われがち -- 名無しさん (2021-09-15 22:12:27)
- カタログスペックだけ見ればとんだ重武装戦闘機である -- 名無しさん (2023-01-02 17:13:10)
- ストライク共用のパック装備したらめっちゃくちゃ重量バランス悪くなりそうなんだけど、特に影響出た感じないのがすごいよね -- 名無しさん (2023-01-02 20:44:17)
- ストライカーパックの輸送能力だったり間違いなくストライクとの連携ありきで作られてる機体ではあるんだが、実戦だとストライクもスカイグラスパーもほぼ各々別れて戦ってるせいで連携感薄いのよなぁ。まともに連携してたのってそれこそニコル死亡回くらいでは -- 名無しさん (2025-01-22 00:19:23)
- ↑劇中だと基本的にアークエンジェル側が数の上で劣勢だから、連携しようにそもそもお互いが手一杯になってる場面の方が多かったからなぁ。それでいてストライクがパックを変える時はアークエンジェルの側でやるからそこまで輸送してる描写も少ないしねぇ -- 名無しさん (2025-03-03 10:21:01)
- エールとランチャーはまだ分かるけど、ソードストライカーの使い方はさすがに無理があるだろう… -- 名無しさん (2025-03-28 19:03:12)
最終更新:2025年03月28日 19:03