暗黒四天王(ウルトラシリーズ)

登録日:2009/06/20 Sat 05:27:42
更新日:2025/01/06 Mon 23:51:06
所要時間:約 5 分で読めます




円谷プロ制作の特撮作品『ウルトラマンメビウス』4クール目にて登場する、暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人の配下である四天王

それぞれ役割が邪将、謀将、豪将、知将に分担されており、
各エピソードはウルトラマンウルトラセブン帰ってきたウルトラマンウルトラマンエースの客演回となっている。


■『邪将』巨大ヤプール


別名:異次元超人
体長:50m
体重:8万2千トン
CV玄田哲章

『ウルトラマンA』から登場した、何度倒されても怨念の力で復活する異次元人。
詳細は「異次元人 ヤプール」の項目を参照。

『メビウス』だけでも、劇場版『メビウス&ウルトラ兄弟』、中盤、終盤に登場し、圧倒的なしつこさを誇った。

四天王としては新参で、四天王に参入できたのはメフィラス星人曰く「皇帝の気まぐれ」。
長らく空位になっていた邪将の地位を任されるが、他の四天王メンバーをいずれ超獣に改造しようと考える等、皇帝に完全な忠誠を誓っているのかは不明。

四天王一番手として出陣。
この時既に二度も辛酸を嘗めさせられたメビウスに対し、宇宙同化獣ガディバを使ってその戦闘データを入手。実戦投入したエースキラー2号機にガディバを同化させメビウスキラーへとグレードアップさせて、メビウスを追い詰める。
更にメビウスキラーに辛勝しながらも、体力を著しく消耗したところを狙ってメビウスを傍にいた海洋学者 ジングウジ・アヤ、そして悪徳ジャーナリスト ヒルカワ・ミツヒコ共々、異次元へと誘拐。
極限状態の中で次々に醜く汚いエゴを曝け出すヒルカワの行動を見せつける事で、メビウスに心理的ダメージを負わせ、その上で仲間に引き入れようと唆した。
しかし、アヤやウルトラマンAからの励ましで、人間を守る信念を損なわなかったメビウスに誘惑を跳ね除けられ、最後は一騎打ちの末にメビュームバーストを受けて爆死した。

メビウスとの戦いでは新技として右手の鎌から放つブーメラン状の怪光線を披露した。
かつてエースとの戦いで見せた念力も使用してメビウスの動きを止めたりしたが映像技術の発達のおかげでより分かりやすいエフェクトになっている。

なお、ヒルカワに化け物呼ばわりされたヒビノ・ミライは過去最大のショックを味わっている。

『タロウ』第29話、第30話でベムスターを引き連れ改造ヤプールとして復活したり、
劇場版『メビウス&ウルトラ兄弟』で倒されながらも続く『メビウス』第24話で怨念体として即座に再活動出来たことに関しては、書籍でエンペラ星人の関与が指摘されている。
しかし『メビウス』終盤で異次元の封印を破り、実体で復活したことについてはこれといった説明・設定が無い。


■『謀将』デスレム


別名:策謀宇宙人
体長:55m
体重:1万5千トン
CV:郷里大輔

かつてM78星雲・光の国で起きた大戦争にも従軍していた、デスレ星雲人の戦士。
Y状の目と、筋肉と骨が逆転したかのような異形の風貌が特徴。
扇状になった巨大な左腕、デスレムクローを振りかざし、空間を歪ませて火球を召喚して攻撃する技「デスレムインフェルノ」を持つ(技名は『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』より)。

「策謀宇宙人」の異名の通り卑劣な謀略を好み、から帰還したGUYS人質にし、手が出せないメビウスを一方的にフルボッコする。
その為、捕らわれのGUYSが市民からの非難対象となり、GUYSメンバーとして身を置くメビウスにかつてない程の人間不信を味わわせる。
群衆を利用したあまりの精神攻撃にミライは郷に対し、「地球に来てこんなに恐ろしいと思ったことはない」と心の内を吐露している。

しかしGUYSのエールとウルトラマンジャックの援護で策謀は破られ、メビュームバーストとスペシウム光線を受けて爆死した。


■『豪将』グローザム


別名:冷凍星人
体長:2~52m
体重:200kg~2万トン
CV:江川央生

かつてM78星雲・光の国で起きた大戦争にも従軍していた、グローザ星系人の戦士。別名「不死身のグローザム」
全身が銀色の氷で出来ており、頭から伸びた水牛のような角に各所から突き出たトゲと鋭角な外見。

不死身と言える程の再生能力と、本気になれば地球を氷河期に変えられるほど強大な冷気を操り、初戦でメビウスを口から吐く冷気によって氷付けにした。
また冷気を用いた攻撃の他、腕から伸縮自在の突起を刀に槍にと変形させて攻撃を仕掛ける。
伝説のウルトラ大戦争にも従軍し、体に受けた傷を瞬時に再生して戦い続けたという壮絶な活躍を見せ恐れられたのが異名の由来。
再生能力以外でもファイヤーウィンダムの火炎弾を火力数値マックスで放っても全く効果が無く、あまつさえメビウスのメビュームシュートやメビュームバーストの攻撃すらも寄せ付けない頑強な肉体も併せ持つ。

冷気ブレスは後に『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』で「ヘルフローズンブレス」と命名され、ブレスで凍結した敵をグローザムブレードで切り刻む「ブリザード斬」という必殺技も登場した。

自他共に認める根っからの武人気質な実力主義者で、他の3人が奸計を主軸とした作戦でメビウスを追い詰めた中、彼だけは一切謀は用いずに真っ向から戦いを挑んだ。
その絶対的な自信に反せず、能力や力量だけ見るなら四天王最強格の一人であり、ウルトラマン二名と戦っても互角の戦いを見せた。

メビウス救出作戦を展開するGUYSの前に立ち塞がるが、ウルトラセブンの乱入によってGUYSの妨害に失敗してメビウスが復活。
メビウスとセブンの必殺技で木っ端微塵にされてもなお大した痛手にはならず、平然と再生しようとした。
しかしこのとき、破片になって質量が小さくなった状態でGUYSのメテオールによる熱風の攻撃を大量に浴びたため、熱で身体を破壊する早さが自慢の再生速度を上回ってしまい、身体を完全に破壊されることで倒された。
メフィラスからは「人間をあまり甘く見ないほうがいい」と忠告されたが、
慢心から耳を貸さなかったため、前記のように甘く見ていた人間にやられる結果になった。

グローザムが登場する回は単純なウルトラセブン客演回ではなく、「磔になったウルトラマンを防衛隊がエネルギーを照射して助ける」というストーリーラインで、ウルトラセブンのガッツ星人回のオマージュとなっている。

大怪獣バトル(データカードダス)では、鎧を纏った姿「アーマードグローザム」として登場し、炎も操れるようになった。

ちなみに同族のグロッケンのセリフから不死身の再生能力自体はグローザ星系人の特徴ではなく、彼自身の特殊能力らしい。
しかし別宇宙だがプラズマギャラクシーのグローザ星系人のことを加味すると再生能力自体は普通のグローザ星系人も持っているようだ。


■『知将』メフィラス星人


別名:悪質宇宙人
体長:2~60m
体重:2万トン
CV:加藤精三*1


他の四天王とは別格の威厳を持つ四天王最後の刺客。
宇宙船から発する波動で人々の記憶を置き換え「メビウスが侵略者で、メフィラスがヒーロー」の世界を作り上げる。
この時、この計略に気づいた初代ウルトラマンに対し、「自分自身は手は出さない代わりに、そちらもメビウスには加担するな」と条件を申し出て、釘を刺していた。

GUYSの手でメビウスを倒させようとするが、メンバーが記憶を取り戻したために失敗。
自ら手を下すべく、姿を現した。

そこへ参戦した初代ウルトラマンと、メビウスの二人を相手に互角の戦いを繰り広げるが、ウルトラマンから「自分から条件を破った時点でお前の負けだった」と指摘された事で負けを認め、再度挑戦すると言い残し地球を去る。

……が、帰還中に皇帝直々の光線を食らい、爆死。

必殺技として右腕を突き出して発射される稲妻状の青い光線「グリップビーム」を持つがウルトラマンの大胸筋バリアに防がれてしまった。
グロマイトに放った光線もグリップビームと考えられるがこの時は左腕を突き出している上、エフェクトがウルトラ戦士の光線に似た線状タイプであった。
また、青い光弾を繰り出したりその光弾を念力で操作したりと多彩な能力も披露した。

ちなみに、GUYSに今までの絆を否定されたあげく銃を向けられたヒビノ・ミライは絶望し涙を流すほどに追い詰められていた。

劇中では『ウルトラマン』第33話に登場した初代メフィラス星人との関係性は不明であったが、書籍では兄弟の可能性を示唆しており、エイプリルフール企画では初代メフィラス星人が「あれは私の弟だ」と発言している。


■『邪将』アークボガール


別名:高次元捕食王
CV:佐藤正治

『メビウス』1クール目のボス敵ボガール。別名「ボガールマスター」
かつて邪将の地位を任されていたが、あまりの暴食っぷりに皇帝にキレられ、ブラックホール封印されていた。
しかし本編の最終話で皇帝が倒されたため、封印が解けて復活。

外伝『超銀河大戦』のボスを張る。
漫画やDVDなど、媒体によって倒され方が違う。




客演

2009年の外伝OV『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』にて、アークボガールを除いた四人全員が復活。
ヤプールはメビウスキラーを媒体として再生し、メフィラスは鎧を纏った「アーマードメフィラス」として登場した。
メフィラスは鎧の力の影響を受け、文字通り池沼となった。

4人は皇帝を蘇らせるため、100体もの怪獣を操ることができるアイテム「ギガバトルナイザー」を求めて暗躍する。
……のだが、グローザムを除く残り全員が妙なテンションとなっている。

メカザムを使った皇帝復活計画もウルトラ兄弟に阻止され、全員まとめて再度墓場送りに。

その後『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』で、デスレムとグローザムがベリュドラの一部として取り込まれた。

また、TVシリーズを再編集、再構成したウルトラキッズDVD『ウルトラマンメビウス 対決!暗黒四天王』が税込1890円で発売された。

漫画ウルトラマン超闘士激伝』では新章で登場。デスレムとグローザムは拳法集団・皇帝騎団として銀河最強武闘会に出場。
今大会の刺客枠であり、皇帝空間の戦いでネオスとメビウスに敗れるがウルトラマンの拉致には成功。
その後ジェロニモンの能力で蘇ったヤプール(首領ヤプールではなく彼に「昔の地球侵攻を担当した最下層レベルの者」と言われた方)
メフィラス大魔王を加えて四天騎星として立ちはだかる。



その他

●『メビウス』第43話放送後、公式サイトの登場怪獣ページに暗黒四天王も追加されたが、戦いの内容等が盛大にネタバレされた。

●デスレムとグローザムは「ウルトラ大戦争に従軍した」と明言されているのに対して、メフィラス星人とアークボガールにはウルトラ大戦争に関する記述資料がない。
そのため、ウルトラ大戦争以前にアークボガールが封印され、ウルトラ大戦争以降にメフィラス星人が四天王に参入したと考察するファンも多い。

●後にダークネスファイブという宇宙人5人組が登場した。
過去ウルトラ戦士を苦しめた強敵の宇宙人から選出されたため、構成メンバーの大半が暗黒四天王と同族となった。




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最終更新:2025年01月06日 23:51

*1 初代メフィラスの声も担当