カゲ三人組

登録日:2011/10/25 Tue 23:52:02
更新日:2025/04/13 Sun 21:54:01
所要時間:約 6 分で読めます





さあ、いくよ!マリリン!ビビアン!


んあ~!んあ~!


はい!おねえさま!


カゲ三人組とは、『ペーパーマリオRPG』に登場するマジョリンマリリンビビアンから成り立つ三人組の魔法使いである。

魔女のようなとんがり帽子を被ったカゲのような風貌をしており魔法と影隠れによる瞬間移動を得意としている。
下半身は地面とくっついており、デッカクドッカンを当てるとトルコアイスのように物凄い伸びる。
ストーリー中では二度マリオ達と戦うことになる。

本作に登場した敵組織メガバッテンに協力しており、総統のバツガルフゴロツキタウンの地下の『1000年の扉』に封印された伝説の魔物と封印を解くスターストーンの存在、魔物は封印を解いたものに従うという情報を与えていた。


長女のマジョリンは次女のマリリンには優しいが末っ子のビビアンには後述する理由から理不尽な程冷たい為、若干反感を持たれている。

三人組のテーマ曲もあり、序盤は間の抜けた曲調だが、中盤から曲調が変わり底の知れない不気味さが伝わる良曲である。
リメイク版ではより明るく怪しい曲調になり、ランペルを思わせる新規フレーズも追加された。
が、リメイク版では唯一再戦時のBGMが変わらない。

メンバー

マジョリン

カゲ三人組の長女にして三人の中のリーダー。
老婆の魔女のような風貌で常にニヤニヤと不敵な笑みを浮かべている。クリスチーヌからは余り近寄りたくないタイプだと言われた。
三人の中では一番背が低く、体力も低い。

ビビアンに対し、無実の罪を責めたり、無実だと分かっても謝らないなど、性格は余りよいとは言えない。ビビアンをひねくれもの呼ばわりしたが本当にひねくれているのはこちらである。

一度目の戦闘では吹雪の魔法による全体攻撃に加え、デカデカで仲間を強化したり、ミニミニでこちらを弱体化させてくるなど後方支援に特化している。二度目の戦いでは吹雪にこおりの追加効果がつき、行動回数を変化させる魔法を使うようになった。
ちなみにビビアンをいじめる彼女だが、デカデカによる強化はしっかりとビビアンにも行う。さすがにここで私情を挟むことはしなかった。

マリリン

カゲ三人組の次女。
おかっぱのような髪形でずんぐりとした丸い体型をしている。
三人組の中では一番背が高く体力と攻撃力も一番高い。

基本的に「んあ~」としか喋らないが、三人組の名乗り口上の時は「カゲ…」とだけ喋った。
クリスチーヌからは何を考えてるかよく分からないと評された他、「この人自身はあまり悪い人には見えない」とも言われている。
本人の感情は表に出さないがマジョリンの命令には忠実に従っている。また、リメイク版でのものしりリスト(やみのきゅうでん版)の彼女の説明によれば、マリリンの言うことはちゃんと身内間では伝わっているらしい。

一度目の戦闘では攻撃力2の雷魔法による全体攻撃とチャージをして攻撃力を4に上げるだけだが、二度目の戦闘では攻撃力7の雷魔法を連発してくる他、チャージをすると攻撃力が14にまで跳ね上がるので三人組の中では最初に倒しておいた方がいい。
まれに連続でチャージしてくることがあり、その時は攻撃力21でマリオと仲間に同時攻撃と、あのきらめくパンジーさんを超えて、範囲攻撃としては作中で最高の火力で攻撃してくる*1
つまりチャージしたからと言って、何も考えずに攻撃を避けるかげかくれを使うと裏目に出ることもあるので注意すべし。

ビビアン

カゲ三人組の末っ子。
三人の中では一番可愛らしい容姿をしており、髪形は先端がカールしたロングヘアーをしている。
クリスチーヌからも自分よりも可愛いのでは?と思われたり、ものしりリストの説明文に「その可愛さにみんなメロメロかもね」と書かれたり、整った容姿をしているのは意図的であろう。
三人組の中では身長はちょうど中間ほど。
長女が老婆なのに対し末っ子が子供であるのはなぜなのか不明。たまたまそう見えるだけで、意外とマジョリンが老け顔若いのか、血がつながっていない義理の姉妹なのか、はたまたそういう種族なのだろうか。

本人はカゲ三姉妹と名乗りたいがマジョリンにはとある理由で聞いてもらえない。











実は彼女、言動と外見は完全に女の子だが体はオトコという俗にいう男の娘と呼ばれる存在であった。
先の三姉妹発言も直後に「どこが三姉妹だよ!あんたオトコじゃないか!!!」と姉からド正論でツッコまれている。
一応、「(体は)オトコなのに三姉妹を名乗るのはおかしい」というツッコミから、女2男1(体の性別では)なので体裁的に三姉妹を名乗れなかっただけだったことが窺える。それなら「三姉弟」でも良いのではと思わなくもないが。
その為かマジョリンからは激しいイジメを受けており、本人はマジョリンのオシオキを何よりも恐れている。
当時としてはかなり斬新すぎる設定で賛否両論なところもあったが、一部のプレイヤーの性癖を破壊したのは間違いないだろう。なお、ウスグラ村の住民からは女の子として認識されている。*2

大人の事情英語版・ドイツ語版では女の子になっており、チーム名が「シャドウ・シスターズ」になっている。
こちらではビビアンが「シャドウ・ビューティーズ」への改名を希望し、マジョリンから「あんたは『ビューティー』じゃない」と反対されるというこれはこれで陰湿さが増した内容になっている。

リメイク版では流石に時代に合わせてかオトコの娘というよりもトランス女性的な台詞に変わっている他、ビビアン自らカミングアウトする形になり、それに伴って海外言語でも設定が日本語版に合わせて統一された。
名乗りに対するツッコミも「三姉妹じゃなく三人組だといつもいってるじゃないかい!」というツッコミに変わったが、それによってそもそも心身どちらの性別関係なくチーム名は三人組であり、ビビアンのことは妹としてさえ見ていないという、よりマジョリンが意地悪になるという変更点も。
なおこの下りも海外版では変更されており、「スリー・シャドウズ」というチーム名をビビアンが「スリー・シャドウ・シスターズ」に変えたいと発言。
それに対してマジョリンが「シスターを付けたら神秘性が無くなるっていつも言ってるじゃないか」と返すという、日本語版とは逆にマイルドな印象に。ビューティー云々が引っかかったのだろうが、ちょっと面白い。
「心の中では妹」発言を「ビビアンだけ血が繋がっていない?」と勘違いした初見プレイヤーもいたとかなんとか。

戦闘では炎の魔法による全体攻撃をするが三人組の中では一番弱い。また彼女のみ通常攻撃は他の姉妹のような両手叩きではなくパンチである。


中盤でマジョリンから理不尽な仕打ちを受けていた自分を慰めてくれたマリオに惚れてマリオ達の仲間になり、カゲ三人組から離反する。

終盤では撃破後の三人組と会話した時やラスボスと対峙した時のセリフからマジョリンの事をそこまで悪く思っていないことがうかがえる。

シロスケランペル

中盤で離反したビビアンの代わりにカゲ三人組に入った新入り。
元々はウスグラ村に呪いをかけて楽しんでいたバケモノだったが、マリオに敗北して行き場を無くしていたところをたまたま出会ったマジョリンに脅されてメンバー入りした。
マジョリンには変身能力を使ったスパイ行動などいい様に利用された。なお、こいつの魔法は『相手に名前がバレない限りは無敵』という制約があるためか、シロスケの偽名で活動している。
というよりはマジョリンに名前を覚えて貰えてないようで、小さく「ランペルなんだけど…」と訂正している。もっとも、この時はマリオ相手かつ素顔という不利な状況だったのもあるのだが。
余談だがマリオや仲間の姿をコピーする行動は、テレサの服で透明になっていても無効化することはできない。

ストーリー中の活躍

  • ステージ2「ふしぎの森」
マリオを倒す為にメガバッテンが差し向けた刺客として初登場。
しかしマジョリンがメガバッテンから受け取ったマリオの手配書を紛失しビビアンにその責任を擦り付けている間に目の前にいたマリオをスルーするという大失態をおかした。初登場時からすでにネタキャラであった。
ちなみにマジョリン、マリリンと直接会話できるのはここだけ。
その後手配書が見つかり、事情により戻って来たマリオと改めて対面し戦いを挑んだが敗北し、先程ビビアンから没収したネックレス*3を落としながら敗走した。
なお、この際マリオがデッカクドッカンを使い、仲間がファイアフラワーを使うことでマリリン以外を一ターンで倒せ、マリリンのHPも2まで追い込める。

  • ステージ4「ウスグラ村」
秘密兵器イチコロバクダンを所持して再度出撃したが行った先でイチコロバクダンを落とし、再びその責任をビビアンに擦り付けた。
マジョリンとマリリンは一旦基地に戻りビビアンが泣きながらイチコロバクダンを探しているとランペルによって名前と姿を奪われ、カゲのような姿になってしまったマリオと出会う。
正体が分からなかったビビアンは、名前と姿を奪われたという大変な状況に置かれているにも拘わらず、イチコロバクダンを探すのを手伝ってくれたマリオへのお礼として、マリオの名前と姿を取り戻すための手伝いをすると提案する。

しかし途中で正体がマリオであることに気付いて、一度は困惑するが、大変な状況の中敵である自分を助けてくれたこと、そして道中の冒険により確かな絆が生まれていたことから、ビビアンは「マリオとのアイに生きる」と誓い、マリオと共にランペルを撃ち破りマリオの名前と姿を取り戻す。

  • ステージ6「ピカリーヒルズ」
その後、マリオ達の話を盗み聞きしスターストーンがピカリーヒルズにあることを察知。
新メンバーに加えたランペルにマリオ達の足止めを行い、先にスターストーンを手に入れるがそれは模造品であり本物はまんまとマリオに持っていかれることになった。

スーパーマリオくん』ではピカリーしんでんにてマジョリンとマリリンが登場。(ビビアンは他の1話で個別に登場)
マリリンが喋らないのは流石にあれなのかかなり饒舌になっている。
こちらではマリオ達より先に本物のスターストーンを手に入れている。
魔法を駆使してマリオ達を苦しめるが、偶然現れたクッパの助太刀によって倒されてしまった。

  • ステージ8「やみのきゅうでん」
スターストーンを7つ全てマリオに持っていかれたバツガルフはマリオ達を騙して『1000年の扉』を開けさせると言う作戦に変更し、ランペルが内部工作をすることで見事マリオに扉を開けさせることに成功する。

そして扉の向こうの「やみのきゅうでん」でマジョリン、マリリン、ランペルの三人はマリオと裏切り者のビビアンを始末するために襲いかかるが再び敗北して気絶した。

その後一足先に宮殿の玉座の間まで進んでいたバツガルフはマリオに対してカゲ三人組は計画実行の捨てゴマとして使ったことを明かし「ろくに足止めもできないクズども」と酷評された。


……しかし、バツガルフが封印されていた魔物カゲの女王を目覚めさせた際に事態が一変する。

蘇ったカゲの女王はバツガルフの命令を聞くどころか、黒いカミナリによってバツガルフを跡形もなく消し去ってしまう。
そこへ駆け付けたマジョリンは「女王さまが蘇られた!」と叫び、カゲの女王は「マジョリンか、久しいのう…」と呟く…

実はマジョリンは封印されていたカゲの女王の側近であり、メガバッテンやマリオ達を利用して女王の封印を解くために暗躍していた。道中で何度か口にしていた「あのお方」とはバツガルフではなくカゲの女王のことだった。
会話は最後の最後の僅かにしか存在しないものの、その部分だけでもマジョリンがカゲの女王に信頼されている忠臣だということがわかる。
OPでスターストーンが記された魔法の地図が入った箱をピーチ姫に開けさせたのも彼女。リメイク版だとセリフ音が一致しているほか、「ヒッヒッヒ」と笑うので分かりやすくなった。
ある意味、真の黒幕かもしれない。ビビアンとランペルにはマジョリンの計画は知らされてなかったようだ。(マリリンがマジョリンの計画を知っていたかは不明)

封印されていたカゲの女王は1000年前の存在の為とてつもなく長命の種族のようだ。
因みに初めてやみのきゅうでんに入った際、ビビアンは記憶にないが懐かしい感じがするという感想を漏らしている。

カゲの女王戦ではその場にいるはずなのに女王の加勢をしない。下手に手を出せば邪魔になりかねないと思ったのだろうか。

最終的にカゲの女王がマリオに滅ぼされた後は意気消沈してもう悪事を働く気はなくなり、戻って来たビビアンに対しもう虐めたりはしないと約束した。
ちなみに雷に打たれたバツガルフはエンディングで、脳みその入った頭部分だけでちゃっかり生存していた。


「ビビアン!追記修正しなかったらどうなるか分かってんだろうね?」

「メ、メンバー規制…」

「分かってるならとっとと編集しな!」

「んあ~」

「そうだ 追記・編集してやるさ!」

「あんたは だまってな!」

「ア…アイム・ソーリー…」

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最終更新:2025年04月13日 21:54

*1 恐ろしいことに、単体攻撃ではこれを超えてくる敵が2人もいる

*2 一方、おなやみセンターの依頼で登場するクリボーのクリチェロは、ビビアンを一目見て彼が男の子である事をいとも簡単に看破していたが、リメイク版では後述する理由からその辺りの描写がカットされている。

*3 クラウダが落とした物をビビアンが拾った直後、マジョリンが自分の非を棚上げして取り上げていた