迫水真次郎/サコミズ・シンジロウ

登録日:2011/03/20(日) 10:42:37
更新日:2019/11/19 Tue 20:14:14
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銀の目貫の太刀をさげはきて


奈良のみやこを練るは誰が子ぞ





【概要】
富野由悠季監督の作品『リーンの翼』の主人公(アニメ版の主人公は建前上エイサップ・鈴木なのだが、実質主人公はこの人)
最も話題にあがるOVA版の呼称にならってファンからの通称は『サコミズ王

戦前生まれで横浜で育ち、その頃の日本人の若者を体言したような性格をしており、十九歳で神風特攻隊に志願し、「人間爆弾」「有人ミサイル」として悪名高き特攻機「桜花」に搭乗して撃墜されたところをバイストン・ウェルに召喚される。

実践的な剣術を学んでおり、その剣術の思想「法定(ほうじょう)」は迫水の精神論となった。

高いオーラ力を持つリーンの翼の聖戦士だからか老けない。八十を過ぎても壮年の肉体を維持している。





ちなみに「リーンの翼」とはバイストン・ウェルに伝わる伝説で一度発動すれば
  • 生身で空を飛べる
  • 相手の位置が「気」でわかるようになる
  • 核兵器を防ぐ
  • 老化を抑制する
  • 四十機以上のオーラバトラーを一瞬で壊滅させる
  • 地上では自機を巨大化させる
などのチート効果をもっており、翼が生える沓(靴)も特別製である。





【オーラロードを通って】
十九歳でバイストン・ウェルに召喚された迫水は、召喚された直後からガロウ・ランと対決し危機に陥っていたが、流浪の武者アマルガン・ルドルに助けられてコモン界の衣服を近くの宿場町で用意してもらう。
その時に履いた靴こそが「リーンの翼」を発現する沓であった。

その後はアマルガンと一緒に各地を流浪して海賊などもしていたが、アマルガンが祖国を滅ぼした国、ガダバを倒すことを決意しそれに彼も従う。

ガダバを崩すためにはガダバに滅ぼされたキェ国の女王リンレイ・メラディの力が必要不可欠であり、彼女が囚われているレッツォ砦に攻め込む。
その際にずっと迫水についてきた少女が死んでしまった悲しみにより「リーンの翼」が初めて発現。これにより女王を奪還することに成功する。

女王リンレイとは共に幾多の戦いを潜り抜けたことで将来を約束するような仲となるが、聖戦士としての迫水の活躍ぶりに嫉妬を覚えたアマルガンに暗殺されそうになった際、制止したリンレイが迫水の代わりにアマルガンに斬られる。
その時に大量に放出したオーラ力により、迫水は地上に帰還して福岡県に落とされるはずだった原爆を防ぐ。


【建国への道のり】
オーラロードを通り地上に帰還した後、第三の原爆を防いだ迫水は未来の日本を目撃した。未来の日本に失望しつつ彼はリーンの翼の導きによりバイストン・ウェルに再帰還する。

迫水が消えて六年後のコモン界・ヘリコンの地に戻ってきた彼は以前、自分達がガダバを倒して建国したシッキェの国がすっかり堕落していることを知り、
新たにできた蓼科宗一郎を始めとする仲間達と、コモン界平定を目指すメッオの国と共に再び聖戦士として戦うことを決意する。

戦乱の中で妻をめとり、シンイチという息子もできた迫水であったが、シンイチは十歳の時にインフルエンザにかかって死んでしまい、妻も後を追うように亡くなってしまった。


【地上への帰還(OVA化された部分)】
メッオの国が国名を変えホウジョウの国となり、そこの王に君臨してヘリコンの地を平定してからはや六十年。老齢にさしかかった迫水は二番目の妻との間にできた子、リュクスと三番目の妻との不仲ぶりに頭を悩ませていた。

ある日リュクスが自分の「リーンの翼」の沓を盗みだし、演習予定のホウジョウ軍についていってしまう。
そこを狙ったアマルガン率いる反乱軍との小競り合いの最中にリュクスが勝手に持ち出し履いた沓から「リーンの翼」が発現。
両軍を地上に招いてしまいリュクスはそこでエイサップ・鈴木という青年と彼女は運命的な出会いを果たす。
そしてバイストン・ウェルに帰還してきたリュクスと一緒についてきた鈴木君を見た迫水は、彼の第一印象を「ひ弱な若者」と思ったが、
その後鈴木君が初めての搭乗にも関わらず、新型オーラバトラー「ナナジン」を使いこなしたのをみて彼を聖戦士と勝手に認定し、リュクスの婿に迎えようとする。


エイサップ・鈴木君!!ホウジョウの国をリュクスと共に継いでくれ!!!


そんなこんなで鈴木君と一緒に地上界の東京に帰還した迫水王は地上界の堕落ぶりに絶望し、機体を巨大化し東京の町を破壊し始める。
更に地上界に出たことにより、彼の老化が急に始まっていく。
迫水王の暴走は止まらないかに見えたが、鈴木君の必死の説得とジャコバ・アオンの魔法で呼び寄せた特攻人形により正気を取り戻す。

そしてアッカナナジンから東京に落ちる筈であった水爆を奪取した彼は、自機と相殺させ……再び日本を救ったのであった。




リーンの翼が聖戦士のモノなら…、我が想いを守れ……!!!





敷島の 大和心を 人問わば 朝日に匂ふ 山桜花





一ヶ月後、迫水家の先祖を墓参りに来ていたリュクスを見守る一つの影があったが、それが迫水真次郎であったかは誰にもわからない……。


桜花たち……


【おまけ】
ちなみに、完全版第四巻付属の小冊子「バイストン・ウェルへの誘い4」で富野監督はOVA版迫水のことを「肩肘張って怒鳴ってるだけの人」と称している通り、OVA版の迫水はとにかくうるさい。
どのくらいうるさいかっていうとこの機体に乗ってる某御大将と同じくらいである。

更によくわからない言語「富野語」の使い手でもあり存在感の強さにますます拍車を掛ける。

さらにさらに小山力也さんの熱演のせいでエイサップ・鈴木君の存在感が……。
この辺は富野監督も思うところがあったのか鈴木君役の福山潤氏に後で謝ったりしていた。  


【搭乗機】
◆桜花
太平洋戦争末期に日本軍が開発した命を命と思わないような「特攻兵器」
ごく初期の対艦ミサイルを有人式にした代物なので、燃料(構造的にはロケット花火の火薬に近い)も片道分しかない。
米軍からは「バカ・ボム」「バカ爆弾」という蔑称を付けられた兵器だが、サコミズはこの機体に愛着を持っている。
この機体の技術は後の最新型「ビルバイン」にも転用されているとのこと。

◆マリア
迫水率いるメッオの国(後のホウジョウ国)が最初に開発したオーラバトラーであり、バイストン・ウェル史上二番目に出てきたオーラバトラーだと思われる。
性能は史上初のオーラバトラー「サッコウ(名前の由来はもちろん…)」に毛が生えた程度であり、迫水はこの機体のテストパイロットを務めていた。

◆パジャマリア
マリアの後継機。
マリアよりも数段性能が上がったが配備数が少なく、メッオの国は常に劣勢を強いられていた……がこれに搭乗した迫水が「リーンの翼」を発現したことで戦況は逆転。ホウジョウ国がヘリコンの地を統一した原動力となった。

◆オウカオー

全高:8.7m
体重:2518kg
オーラ係数:不明
必要オーラ力:不明
限界オーラ力:無制限
武装:機関砲
オーラ刀×2
ブーメラン
リーンの翼

ホウジョウ国の王、迫水真次郎の新型専用機。
滅多に人が手に入れることが出来ない強獣(バイストン・ウェルに住む生き物)が材料に使われており、高性能を誇る。
しかしそれゆえに開発には難航し、「産むのに苦労した子ほど可愛い」とのことから迫水王に昔の愛機「桜花」の名前をつけられることになった。

オーラバトラーは生体機械なので、その日の調子によって筋肉の具合、神経の状態が変化する。
また搭乗者のオーラ力によって最大速度、航行速度が変わるため、具体的な性能に関するデータはわからない。

劇中では迫水王の強さもあってか、常に他のオーラバトラーを圧倒する強さを誇っていた。近距離での強さはもちろんのこと、刀から飛ばすオーラ斬波で遠距離にも対応可能な万能機。
しかしコクピット周りの計器は貧弱そのものであり、ガンダムなどでよくある360度モニターなんてものはないし、望遠機能も無きに等しく基本的に肉眼に頼るしかない。


【ゲームでのサコミズ】

  • Another Century Episode

『2』でOVA本編に先駆けたサプライズ参戦を果たし、『3』などにも参戦している。
搭乗機であるオウカオーは、機動力に特化したダンバインビルバインナナジンなどと比較すると中途半端な感はあるが、
「リーンの翼」を発動した後の制圧力はあの真ゲッターやウイングガンダムゼロに匹敵、もしくは上回るところもあるほどであり、対人戦で使う際はV-MAXを搭載する機体と同様に発動した後、一気に決めたい。
「リーンの翼」の発動は2と3ではAPが一定以下にならないとできなかったが、Pでは任意発動が可能となった。


  • スーパーロボット大戦シリーズでの活躍

スーパーロボット大戦UX
初参戦作品。エイサップ君が自軍側のため、第二部終盤までボスとして自軍の前に立ちふさがる。
オウカオーがバリアやHP&EN回復などを持つためにオーラバトラーでありながら非常にタフ。もちろん攻撃力も高いため、かなりの強敵である。
UXではよくあることだがアニメ版のみならず原作小説のネタも拾われており、原作のみに登場した「やええええっ!」という独特の気合も戦闘ボイスも採用されている。

現代日本に絶望し、ハイパー化するエピソードが再現された話では、乙姫の導きにより自軍による説得が行うことが可能。
エイサップ君とリュクス、ショウなどは言わずもがな、「命あるものたち」との対話を試みる刹那や一国の覇王である曹操は加算ポイントが高いのでオススメ。
地獄コンビで説得しようとするプレイヤーもいたことだろう。

上記のイベントに加えてフラグを満たすことで第三部中盤に加入。
まるで憑き物が落ちたかのように本来の凛々しくも穏やかな性格に戻り、エイサップ君との合体攻撃も追加される。
なんとボスの時とほとんど同じ能力を持ったオウカオーを伴って自軍に参加してくれる他、優秀なスキルや精神コマンドも持つため、
そのまま一軍入りすることもある強力なユニット。

クロスオーバーでは主に好敵手として、曹操と「王」としての誇りをかけてぶつかり合う。
また加藤は特攻隊時代の上司であったとされ、「加藤少将」と呼び敬意を以て接している(一特攻隊員の迫水とはかなりの階級差があるが、面識もあった模様)。
その過去故に、竜宮島を守るためにハザードが撃ったミサイルをマークフュンフで受け止めたが散った際には若い防人が愚かな大人の勝手で命を落としたことを嘆き、第二次蒼穹作戦でハザードが脱獄兵達を自爆特攻させた際には「これが人間のすることかァァァ!!」と完全に怒り狂った。
旧日本軍兵士であるためか「核」に対して抵抗感があるらしく、ストライクフリーダムガンダムなどの核動力の機体には「核を動力源にするなど…あってはならん!」と嫌悪感をあらわにする。

ちなみに色々と印象が強い「そうでもあるがぁぁぁぁ!!!」はDVE。合体攻撃でも喋る。

「本当はご自身で決めたいんでしょうが!」
「そうでもあるがぁぁぁぁ!!!」




「鈴木君には追記・修正を司る新しいwiki篭りをやってくれ!!!」


「そんなこと言って隙をつくらせるのか!」




「そうでもあるがぁぁぁぁ!!!」

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