登録日:2012/02/29 Wed 22:51:32
更新日:2025/01/30 Thu 22:47:05
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ユーロビートとは、ユーロのビートである。
【真面目な概要】
というのは冗談で、ユーロビートとは、ヨーロッパ(特にイタリア)で生まれたダンスミュージックの一種であり、主に1980年代中盤〜90年代頃に人気を博した音楽ジャンルでもある。
元々、ダンスフロアで流れているようなディスコミュージックというのは、他のジャンルと同じようにミュージシャンが実際に楽器を演奏して収録するのが普通であった。
しかしイタリアではディスコミュージックを演奏できるような音楽家(特にドラマー)が米英に比べて圧倒的に不足していたことから、機械的に自動で演奏できる機能を備えたシンセサイザーの技術が発達・普及していくと共に、電子音を中心としたディスコミュージックを模索していくこととなる。
これらの初期の例は「イタロ・ディスコ」と呼ばれ、やがて世界的なヒット曲もちらほらと輩出されるようになっていく。
それらが時代が進むにつれて徐々に洗練・先鋭化していくと「ハイ・エナジー(Hi-NRG)」というジャンル名で呼ばれるようになり、ある音楽雑誌がハイエナジーをユーロビートと呼んだことがきっかけで「ユーロビート」という呼称が確立されたのだ。
ユーロビートのことを「パラパラ」と呼ぶ人が多いが、厳密に云うとパラパラというのは
ユーロビートをバックに踊るダンスのことを指し、パラパラ=音楽ジャンルというわけではない。
諸説あるが「パラパラ」という言葉の語源は、A-haの世界的なヒット曲「Take On Me」のイントロを「♪パラパラッパ、パッパッパパラパラ…」と口ずさむ人が多かったことに由来していると言われている。
00年代初頭に
東京ディズニーランドでヒットした、ミッキーマウスマーチのユーロビートアレンジも「パラパラ」という言葉を浸透させるのに一役買った。
皆がまず真っ先に思い浮かべる“ユーロビートらしいユーロビート”といえばハイスピードでせわしない曲調をしているものと思うが、この手の曲の総称を、この路線を有名にしたコンピレーションアルバムの名前から「スーパーユーロビート」として、ハイエナジー寄りの旧来ユーロビートとは別ジャンルと主張する人もいる。
ユーロビートは、基本的に次のような構成を取っている…
イントロ(16〜24小節前後)→シンセリフ(8小節)→Aメロ(8小節)→Bメロ(8小節)→サビ(8 or 16小節)→… |
見てわかるように、結構単純な進行をしている。
しかも様式美が非常に強固に確立されているため、気をてらったようなアイディアを新規にねじ込むような余白は殆ど無いことが多い。
しかし単純であるが故、格好良く作るのはとても難しいのだ。
特にシンセリフはユーロビートの要と言われる位重要で、ここがダサいと全体がダサくなってしまう。
シンセリフにどのような音色が用いられているかは時代によって若干の変遷があるが(しかも、時代時代ごとに定番の音色がそれぞれテンプレ的に確立されていたりする)、90年代以降に主流になった「スーパーソウ」という音色は、非常にキレが鋭い音色であるぶん、少しでも音の長さを変えるとリズムのニュアンスが変わってしまうため、アレンジャーも非常に心血を注いでグルーヴを作り出している。
ユーロビートは「どの曲を聴いても似たり寄ったり」とネタにされることもあるが、これは先述の「シンプルで様式美が確立され過ぎている」以外にある事情も関係している。
というのもユーロビートのアーティストはぶっちゃけ絶対的な数が少なく、ごく少数のボーカリストが複数の名義を使い
回して分けて発表しているのだ。
例を挙げると「
NIGHT OF FIRE」を歌ったNIKOは、他にもMARKO POLO、D-ESSEX等の名義を持っている。そして現在は主にDEJO名義を使っている。
ユーロビートの女帝と呼ばれるクララ・モローニ(CHERRY)に至っては、ユーロビート黎明期から現在まで数えきれないほどの楽曲を多種多様な名義で発表してきた。
メインボーカルではなくバックコーラスとして参加している楽曲も多く、あらゆるユーロビート楽曲の1/3~1/4くらいは彼女が歌っているのではないかとまで言われている。そりゃ似たり寄ったりと言われても仕方ない。
ただしクララ本人の弁によれば「名義は主に曲の雰囲気によって使い分けており、それに合わせて歌い方のニュアンスも意識して変えている」とのこと。
またレーベルや時期によっても同じユーロビートとは思えないほど表現に幅があるため、そういった意味では「どれも同じ」と片付けてしまうのは間違いだろう。
ちなみに上記と逆に複数のボーカリストで一つの名義を共有しているケースもあり、例えばLOU GRANTやDERRECK SIMONSは元々1997年に死去したジーノ・カリアが使っていたもの。
ジーノの場合は少し特殊だが、そうでなくても名義が同じなのに歌い手が変わっているというケースはそれほど珍しくない。
【有名なユーロ楽曲】
ユーロの中で一番と言っていいほど超有名曲。
どの位有名かというと、ユーロを知らない人でも「
峠で車がレースをしてる時に掛かっている曲」「SMAP×SMAPで木村拓哉が踊っていた曲」とか「長州小力が人差し指を立てながら踊っていた曲」
「ちんちん」と言えば高確率に伝わる位である。
詳しくは
こちらの項目にて。
- Mickey Mouse March(Eurobeat Version)(DOMINO)
こちらも木村拓哉が踊っていたことで有名。
今では信じられないが、2000年のディズニーランドのパレードでは
ミッキーマウスやミニーマウスがこの曲に合わせてパラパラを踊っていた。
動画サイトのディズニー作品を用いたMADでもよく使われている。
安室奈美恵がカバーしたことで有名。他にも「太陽のシーズン」や「ハートに火をつけて」などもユーロビートのカバー曲である。
MAXの代表曲もユーロビートのカバー曲。MAXは他にもユーロビートをカバーした曲が多く、安室と共に第二次ユーロビートブームの中核を担った。
- DRAGOSTEA DIN TEI (EUROBEAT REMIX)(O-zone)
「
恋のマイアヒ」のタイトルのほうが有名な曲。
長州小力のNOFと共にユーロビートブーム再燃となるかと思われたが、のまねこ騒動で……
パチスロ「吉宗」で採用されていた曲。
浜崎あゆみによく似た声質とイタリア製ユーロビートにも引けを取らないクオリティーは衝撃をもって迎えられた。
FASTWAYの「777」と共にユーロビートに
パチンコ・パチスロのイメージを植え付けた功罪はあるものの、和楽器バンドにカバーされる等この曲が後年の和製ユーロに与えた影響は大きい。
ちなみに吉宗は
アニメ化したものの、この曲は
大人の事情でOP・EDでも本編でも流れなかった。
- Never Gonna Give You Up(Rick Astrey)
80年代の頃の、初期のユーロビートを象徴する世界的なヒット曲のひとつ。
日本人が聴いたらチューチュートレインに聞こえるかもしれない。
歌っている人は元々別ジャンルからの転向組であり、軽やかで明るい曲調に反したやたら太くて存在感のある声が最大の特徴。
80年代カルチャーを後になって振り返るとダサく感じるのは向こうの人にとっても同じであるらしく、時代遅れとなってからは釣り動画のネタとして使われたことさえあったが、そのおかげで再注目され、現在では見直されている。良かったね。
ネタ・ガチ共に抜群の知名度があるためか、2020年ごろになってAI技術が発展してからはAI技術の実験台のような使われ方をされる機会が増え、本来歌っていないはずの歌手に強引にカヴァーさせたり機械翻訳で外国語の訳詞を当てはめたり、無理やり萌えアニソン風の曲調にアレンジしてみたりなど、恰好の素材として今もなお擦られまくっている。
なお、同時期にリリースされた「Together Foever」も、とある事情から日本では永らく定番曲としてお馴染み。
- You Spin Me Round (Dead Or Alive)
こちらも上記のNever Gonna Give You Upと同じく80年代の初期の頃のユーロビートの代表作の一つで、ビジュアル系の容姿をしたピート・バーンズがボーカルを務めたDead Or Aliveの初のヒット曲にして全米チャートに上がった名曲。
ちなみにNever Gonna Give You Upとこの曲はイギリスの音楽プロデューサーチームストック・エイトキン・ウォーターマンが手掛けた作品である。
80年代のユーロビートの曲の大半が彼らがプロデュースしたと言っても過言ではなく、例としては……
・I Should Be So Lucky (Kylie Minogue)
・Venus (Bananarama)
・Toy Boy (Sinitta)
が代表作として上がる。これらの曲も一度は耳にした事はあるはずなのでぜひストック・エイトキン・ウォーターマン共々ググって見て欲しい。
- Turn It Into Love(Kylie Minogue)
80年代後半のHi-NRG時代、これもやはりアイドル歌手のカヴァーによって注目された曲。こちらもストック・エイトキン・ウォーターマンらがプロデュースした曲でもある。
アイドルデュオ・WINKが「愛がとまらない」の邦題でリリースしたものが日本では特に有名。
なお、似たような時期に似たような曲調でリリースされた「淋しい熱帯魚」とどっちがどっちだか分からないという人も多いと思われるが、そちらは洋楽ユーロビートのカヴァーではなく、完全新規の日本の歌謡曲である。
即座にユーロビートを換骨奪胎して新曲を作ってしまった、当時の日本のユーロ人気の高さがうかがえる。
- BOOM BOOM DOLLAR(King Kong&D.Jungle Girls)
DDR2ndmixに版権曲枠として収録されていた曲。
曲調が今のユーロと全く違うが、80年代ユーロではこれが普通である。
なおモーニング娘。の"LOVEマシーン"の元ネタであったりする。
物足りないという人は3rdmixにあるテンポアップ版と言えるK.O.G.MIXをどうぞ。
beatmaniaIIDX 6thstyle初出のエイベックス版権枠。
同期はNIGHT OF FIRE、PARAPARA PARADISE、ROMEO&JULIETの3曲。
他3曲がSUPER EUROBEAT直球の曲調に対し、この曲はハイエナ寄りの曲調で、当時SEBが駄目な人でも割と受け入れられた楽曲。
当時はNAOKIのハイエナ寄りである楽曲群「HYPER EURO BEAT」があったので、そっちに近いとも言われていた。
SEB楽曲としても割と人気だったらしく、EXTENDED MIXなる延長版も制作されていたほど。
7thにもSEB枠として5曲採用された中、BURNING UP FOR YOUがハイエナ寄り楽曲で異彩を放っていた。
BeatmaniaIIDX 10th style以降に収録されている曲。
曲自体のクオリティは高いものの、会議室のような部屋でグラサンをかけた男性が延々とパラパラをしている安っぽいPVと最後の「ダイスケ~」の脱力感が絶妙にマッチしている迷曲であり、今でもネタにされることが多い。
こちらは
jubeatに収録されている曲。
作曲者のY&Co.(横田商会)は1980年代後半に誕生した高級ディスコ"MAHARAJA"で回していたプロユニットで、DJ Remo-conの相棒にあたるDJ Bossはエイベックスが販売しているお馴染み"SUPER EURBOBEAT"シリーズのリミックスを担当している。
荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」の原曲。ユーロビートかまだHi-NRGと呼ばれていた頃の楽曲である。
2017年には大阪府立登美丘高等学校ダンス部の「バブリーダンス」によってリバイバルブームが起きた。
- Give Me Up(Michael Fortunaty)
これも80年代後半のHi-NRG時代を象徴する一曲。どちらかというと日本ローカルヒット曲としての趣が強い。
アイドルデュオのBabeにカバーされており、他にも幾つかの日本版カヴァーが存在している。
本作に続いてリリースされた「Into The Night」も好評を博し、こちらはMAHARAJAのオーナーである成田勝氏が歌手として
日本語カヴァーしている。
が、曲調がよく似ていてどっちがどっちだか分からず記憶が曖昧になっている人も多いと思われる。
- LOOK IN MY HEART(ALYSSA MILANO)
80年代末期に放たれたまさかの刺客。
「
コマンドー」のジェニーがなんで急に(しかも、
何故か日本で激推しされて)歌手デビューすることになったのか疑問は残るが、少なくとも日本人にとっては「オールドスクール・ユーロビートって大体こんな感じ」という先入観を根付かせた、ユーロの歴史を振り返るうえで意外と侮れない一曲。
劇場版ポケモン「
裂空の訪問者デオキシス」の主題歌などを手掛けたことで知られるTommy february6の楽曲は、これらを参考にして作られていたらしい。
2018年最大の国民的ヒットにして、DA PUMPというグループの再評価にも大いに貢献した楽曲。
その原曲も元々は洋楽ユーロビート、しかも割とマイナーな部類であり、原曲の発表は1990年代初頭だったがSUPER EUROBEATへの収録は2000年代、そしてカバー曲のヒットは2010年代後半と数奇な運命を辿った曲でもある。
歌詞は原語版の翻訳というよりかは語感重視の意訳であり(そもそもサビの歌詞からして原曲とは微妙に違う)、殆どナンセンスともいえるその内容や、「いいねダンス」「インベーダーダンス」とも呼ばれたその独特の振り付けが“ダサかっこいい”として好評を博した。
【アニヲタ的には有名なユーロ楽曲】
- IF YOU WERE HERE(JENNIFER)
BOOM BOOM DOLLERと同じくDDR2ndmixに版権曲枠として収録されていた曲。
英語歌詞であるが、作曲はI've設立前の高瀬一矢、作詞は小室みつ子という和製ユーロビート。
トランスっぽい曲調で、歌詞が非常に聞き取りやすい。
テンポアップ版のB4 ZA BEAT MIXも4thMIXで収録され、DDRX2ではリミックス曲であるL.E.D.-G STYLE REMIXが収録された…が、これはもう完全なトランスなのでは?
- TAKE ME HIGHER(Dave Rodgers)
言わずとしれた
ウルトラマンティガのOPテーマ。元々
V6にデイヴ・ロジャースが楽曲提供した曲の逆カバーである。
ユーロビートの帝王とも言われるデイヴの迫真の歌声は、元のバージョンや日本コロムビア版ともまた違った趣があって良い。
ONE PIECEの第二OP「Believe(Folder5)」の原曲。
LOLITAは先述した「同じ名義を複数人で使用しているアーティスト」のひとつであり、この曲と「TRY ME」の歌い手は別人である。
頭文字Dの作中で使われた曲。
アニメ内での使われ方もさることながら、楽曲単体としてみてもユーロビートブーム終焉期の名曲として名高い。
スウェーデン出身の音楽グループ、キャラメルの楽曲。ヨーロッパ圏ではしばしば聴くことの出来る、オールディーズポップス的なメロディをユーロビート調のリズムに乗せた一曲……なのだが、これを早回し再生して甲高い声に改変したSpeedycake RemixというバージョンがMAD素材として何故か日本で大流行。歌詞の一節がこう聞こえることから、もっぱら「ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)」と呼ばれる。
古今東西のあらゆるアニメキャラがこの曲に合わせてリズミカルに腰を振ることとなったため、知っている人も多いのではないだろうか。
超獣戦隊ライブマンのEDテーマ。
ちょうどストック・エイトキン・ウォーターマンが手掛けたユーロビートの曲が人気となっていた時期でもあり、サウンド的にも生ブラスを廃しシンセによる打ち込みを前面に押し出したアレンジやサンプリングボイスをフィーチャーしており、強く意識している点が多い。
忍風戦隊ハリケンジャーのOPテーマ。
これまでに挙げた例に比べるとそこまでストレートにユーロビートと呼べるような楽曲ではないが、当時の流行を反映してか、メロディやリズムのセンスがかなりユーロビート的であり、当時の特ソンの中では非常に画期的だった。
魔進戦隊キラメイジャーのEDテーマ。
U.S.A.のヒットに影響されたようで、かなり懐かしいメロディラインのユーロビートに仕上がっている。
ダンスにもパラパラ要素が取り入れられており、公式からYoutube・Tictokにダンス動画がアップされた他、踊ってみた動画の投稿も許可なしでOKになっている。
- 世界はピーポー 超ムゲン大mix Ver.(ASACO)
こちらは
テレビ東京系列で放送されていた子供向け番組「
のりスタ!」の番組テーマ曲。
「のりスタ!」番組中、番組の中での体操のお兄さんというべきキャラクターであるドン・ファンが全国の幼稚園などで園児と一緒にダンスをするコーナーに使用する曲がこの曲であり、2007年12月5日放送分でドン・ファンと一緒に踊った子供の数は
7万人を超えたという記録が残っているだけに、恐らく子供番組の中で最も踊られたユーロビート調の曲と言える。
だが、テンポが非常に速く番組開始当初は踊りについていけない子供達が多かったので、後に踊りやすいスローなテンポのバージョンが使われるようになった。
ユーロビート調なのは「超ムゲン大mix」Ver.の方だが、
Earth, Wind & Fireなどの70〜80年代前半のディスコミュージック風にアレンジされた「フィーバーバージョン」など、いくつかのアレンジがあり定期的に変更されていた。
なお、手掛けたASACOは
AKB48関連の楽曲の仮歌・コーラス、ボーカルトレーナーなど幅広く活躍している仁科かおり氏のペンネーム。
余談だが、ドン・ファンを演じた人は後に『逃走中』のハンターになる。
【タイトルがアニヲタ向けなユーロ楽曲】
ゴジラを題材にした直球すぎるタイトル。
そのネタ感溢れるタイトルとは裏腹に意外と人気はあり、SEB250でも本家の鳴き声とマッシュアップして収録された。
- MAZINGAR GO!(JIMMY BRAVO)
- HI HI MAZINGA(BOMBERS)
- SUPERMAN(ANGIE DAVIS)
- I WANNA BE YOUR SUPERMAN(GINO CARIA)
- GO SUPERMAN(MACHO GANG)
- HI SUPERMAN(PIZZA GIRL)
- BATMAN IS BRUCE WAYNE(GARCON)
- MAID ATTACK(FRANZ TORNADO AND THE AKIHABARA MAIDS)
Hi-NRG Attackのダミ声おじさんことFRANZ TORNADOによるオタク文化勘違いソング。
「アーキハバラー」言いたかっただけだろ感満載の迷曲。ちなみに曲中で秋葉原のメイドは歌っていない。
- NICK GO FAR / NICOFARRE(TRI-STAR)
そんなエナアタが本気でアニヲタ向けに放った曲。曲名が2種類あるが後者ではまんますぎて権利的に問題があったのだろう。
歌詞に堂々と「ニコニコ動画」が入っている辺りガチで受けを狙ったのだろうが、残念ながら発表された2012年は1枚もSUPEREUROBEATが発売されなかった年だったため特に話題にもならず終わってしまった。
- TSUNDERE NIGHT(DAVID DIMA)
DIMA MUSICのSUPER EUROBEAT参入第一弾となった曲。のっけからこのタイトルか
いろいろとアレなタイトルとは裏腹に曲自体は普通にカッコよく、ギャップが激しい。
【今昔"ユーロ"物語】
先ほど書いた通りユーロビートはヨーロッパで生まれたダンスミュージックである。しかし今のヨーロッパでは「ユーロとかwwwマジダセェしwwwwオワコン乙www」という扱いになっておる。というのもユーロの特性上、構成や音色等がワンパになりがちになってしまい、余りにもステレオタイプ過ぎて飽きてしまったのた。この現象は他の国にも当てはまり、外国ではユーロビートは化石化してしまっている。
なんと外国ではオワコン扱いされておるユーロビートだが、日本だけは何故か根強い人気を誇っている。
とは言えオワコン扱いなのは変わらないが
1990年代に発売された"SUPER EUROBEAT"シリーズは30年近く経った今でも発売されており、もうVol.250まで出ている超長寿シリーズと化している。
それ以外にもパラパラが今と形が違えどギャル(死語)や
チャラ男がどこかで踊っていたり、カラオケ機種"JOYSOUND"でも何故かパラパラ講座が収録されてたりしている。
また同人CDにおいてもサークルA-Oneが"TOHO EUROBEAT"シリーズ(そこ、"SUPER EUROBEAT"のパクリと言わない)を配布してたり、
VOCALOIDでも巡音ルカが「ルカルカ☆ナイトフィーバー」を歌って(?)たりしているという珍しい現象が起こっている。
ぶっちゃけ言い方がすごーく悪いが、今ヨーロッパで活動しているユーロビートアーティストは日本のおかげで飯を食えてるもんみたいである。
しかし肝心の版権元であるエイベックスの展開の仕方はお世辞にも上手とはいえなかった。
名前は伏せるが前述のNIGHT OF FIREをカバーして注目を集めたグループに、その後あまり良くないユーロ曲のカバーばかりさせて人気をガタ落ちさせてしまった例が少なくとも2件はあるし、
O-ZONEのマイアヒや長州小力でせっかくユーロが再び盛り上がりかけていた時にのま猫騒動で全部台無しにしてしまったこともある。
ユーロビートは確かに世界的にはオワコン扱いされている。しかし日本がユーロビートを捨てない限り、ユーロビートはこれからも生き続けるだろう。
そして今後再びブームを起こすためにも、日本での総元締めであるエイベックスには著作権でガタガタ言う前にちゃんと先を見据えた展開
(頭文字Dのような相性の良いタイアップ、NOFばかりではなくリクカン上位曲や評判の良い曲のJ-EURO化など)をしてもらいたいものである。
上記のような批判の反省を踏まえたようで、U.S.A.はユーロビート楽曲としては久しぶりの超特大ヒットとなった。
また同年発売のVol.250でシリーズ終了が囁かれていたSUPER EUROBEATも、U.S.A.ブームのおかげかリリース頻度こそ下がるもののシリーズ継続が発表された。
以降もSUPER EUROBEATシリーズは年1ペースでリリースされている他、2020年には
鬼滅の刃のブームを受けて「紅蓮華」「炎」のユーロビートアレンジとそのパラパラが人気を博す。
更に2021年には頭文字Dの映像をバックに24時間ユーロビートを流し続ける公式Youtubeチャンネル「Hi-bpm studio」が立ち上がるなど、ユーロビートはまだまだ終わらない。
- 運転中、特に往来の少ない深夜の山道を走ってる時にイニDの曲かけるとめちゃくちゃテンション上がって来る。 -- 名無しさん (2018-02-19 16:13:45)
- ↑法定速度には気をつけようね!ああいうの聴きながらドライブしてると自然とスピード出してる自分にビビってユーロ聴くのはレースゲームの中だけにした -- 名無しさん (2018-12-21 10:39:15)
- アニメとか特撮のOPと相性が良いのも日本で根強く残ってる理由かな -- 名無しさん (2022-02-03 01:39:55)
- 電車でDもユーロビート中心の同人サークルの曲が何曲も収録されてるぞ -- 名無しさん (2022-02-03 03:31:44)
- ~Eurobeat Intensifies~ -- 名無しさん (2022-03-14 21:06:19)
- ユーロビートとT-SQUAREは絶対車内で流しちゃいけねえ -- 名無しさん (2023-12-29 23:52:53)
- 2007年頃にNever Gonna Give You Upが釣り動画素材として流行された際、オークションサイトではそれを収録した中古アナログレコードがとんでもないプレミア価格だったらしい。 -- 名無しさん (2024-12-15 18:14:48)
最終更新:2025年01月30日 22:47