登録日:2018/03/22 Thu 11:27:12
更新日:2025/09/16 Tue 10:18:12
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表記がちょっとややこしいが「きずぐすり」でも「きずグスリ」でも「キズグスリ」
でも「紋章の謎第一部でのそうりょ」でもなく「キズぐすり」である。
ただしカードでは「きずぐすり」表記をされたこともある。
概要
『
赤・緑』から登場し続ける伝統的な回復アイテム。「キズぐすり」はその中で最もランクの低いアイテムであり、より高ランクになると接頭辞が付く。
ドラクエで言う「
やくそう」、
FFで言う「ポーション」。
というか、英語名は
Potionである。
ただし、初期から一貫していかにも近代チックな「スプレー形式の使い捨て塗り薬」というスタイルで設定されており、一般的に飲み薬を指す「ポーション」は訳語としてはやや不適当な気はする。
わざマシンなどと異なりイメージのブレは各メディア通してほぼない。
数少ない例外として、『
LEGENDS アルセウス』では昔の時代ということで、ガラス製と思しきビンに入った軟膏のようになっている。
対人戦では使用不可なので、そちらを主にプレイするようになると縁がなくなりがちだが、シナリオ攻略段階では必ずお世話になるだろう存在。
実は後述のように飲み物系の回復アイテムの方がコスパがいいのだが、キズぐすり系はほぼ全域で入手可能でまとめ買いもでき、
高級なものになると一度の回復量も多くなりアイテム使用の手間が省けるため、よほどお金に困っているのでもない限りはキズぐすりの方をメインで使うことになるだろう。
その辺によく落ちている事もあり、拾う分だけでもそれなりに回復はできる。
どちらかというと、自分で使うよりもNPCに使われてウザい思いをすることが多い。
特に終盤の
ジムリーダーや
四天王はかいふくのくすりを2、3個持っていることもザラなので、
中途半端なダメージは簡単に打ち消されてしまう。
一応、無制限に使われてジリ貧になることはないが。
更に『
スカーレット・バイオレット』では、「おまかせ回復」という回復アイテム使用のショートカット機能が新設されているが、そこでは普通の「キズぐすり」が最優先に消費される。
以下、各ランクの紹介。
コスパの指標として、回復量当たりの値段も併記する。
キズぐすり
- ~第六世代:150円/10HP
- 第七世代~:100円/10HP
無印版。第六世代までは300円で、第七世代からは200円に値下がり。
ポケモンのHPを20回復する。
大体最初のジム辺りまでならほぼ全回復できるので、一個持っておくと役に立つ。逆に役立つのもその辺までなのであまり大量に買っておくのも考え物。
特に第六世代以前だと金策がロクに出来ない最序盤の出費としてはかなり痛い価格で、さらにコスパも全回復アイテム中最悪である。
初期のポケモン作品だとパソコンに預けてあるか最初から持っていたりするが、それとNPCから貰ったり隠しアイテムとして落ちている物を含めても、最序盤にてタダで手に入るのは数個だけと少ない。
近年では初心者への救済措置のためか、世代を重ねるにつれてNPCから多めに貰えたり、道路などで拾える機会が増える形で改善されてきている。
いいキズぐすり
- ~第六世代:140円/10HP
- 第七世代~:約117円/10HP
値段は一貫して700円。
第六世代まではHPを50、第七世代からは60回復する。
まだ金銭事情が苦しいであろうストーリー序盤~中盤で1個700円は結構な出費であり、それでいて50しか回復できないため、店で購入するのが憚られる困った立ち位置のキズぐすり。
第六世代以前は、コスパがほんのわずかにキズぐすりから改善されただけなので、イマイチ影が薄い。
第七世代では回復量が上がったものの、なんとキズぐすりの値下げにより
コスパが逆転
。
さらに
きのみの育成が容易になったことで
オボンの大量生産もしやすくなっており、フィールドではほぼ出番はない。
一応戦闘中は1ターン当たりの回復量が重要なので、全く役に立たないわけではないが。第三世代以降であれば特性「ものひろい」から入手しやすいため、それ経由で集めていれば惜しみなく使える事だろう。
すごいキズぐすり
- 初代:75円/10HP
- 第二~第六世代:60円/10HP
- 第七世代~:125円/10HP
一般販売している中ではほぼ最高峰のキズぐすり。
値段は、第一世代と第七世代のみ1500円、他が1200円。
回復量は200だったが、第七世代からは120に大幅に下げられた。
ストーリークリアぐらいなら、200回復で十分すぎることが多いため、ストーリー内で購入するならこれが一番効率がいいだろう。
四天王挑戦前に買い込んでおくとグッと楽になる。
あまりに便利すぎてまんたんのくすりの立場がなかったためか、第七世代では
値上がりしたのに回復量激減
という現代日本などでも頭を悩ませるコストカット的な嫌がらせ下方修正を受けることに。
実質的にはまんたんのくすりへの繋ぎという立場に暴落した。
まんたんのくすり
お値段は一貫して2500円とアホみたいに高く、効果の方もHP全回復で固定。
前述のように第六世代まではすごいキズぐすりで十分だったので、店で買う意味があまりなかった。
基本的にはチャンピオンロードのショップや、最終盤の町などでしか売っていない貴重品。
かいふくのくすり
まんたんのくすりとの上下関係がわかりにくい名前だが、これが各種キズぐすりの最高峰。
まんたんのくすり(2500円)になんでもなおし(600円)の効果を付けて3000円とちょっとお得。
まんたんのくすりとは同じショップで売っていることが多い。
第七世代でも調整はなかったが、なんでもなおしの方が値下がりしたのでお得感は薄れた。
それでも、1ターンで両方回復できるのは地味に嬉しい。
コスパを考えると最悪だが、一応HPがMAXでも状態異常になっていれば状態異常を回復することができる。
特にダメージと同時に追加効果で状態異常を与えてくることがあるほのおタイプ使いやこおりタイプ使いとの戦いでは持っておくと役に立つかもしれない。
ストーリーでも四天王やチャンピオンが使用したりと、これまで削ったHPをチャラにされることもあったりする。その他エリートトレーナーと一部のトレーナーも使うことがある。
飲み物系アイテム
大抵は
デパートで売っている回復アイテム。
キズぐすり系アイテムよりもコスパに優れており
、道中の回復ならこちらを大量に買っておいた方が断然お得。
難点は「一回の回復量に乏しく戦闘中の回復としては当てにならない」のと「自販機ではまとめ買いができないので大量購入に少々手間がかかる」点。
作品によっては特定の店舗でまとめ買いが出来るものもある。
ちなみに自販機による飲み物の購入演出は世代や作品によって異なり、
第一世代の場合は買いたい飲み物を選ぶと「ジーーーーーー…ガタンッ!」と無駄に長い効果音を流した後、「(飲み物)が でてきた!」というメッセージが出て1本手に入る。
第三世代だと飲み物を買うと、自販機から飲み物が出た効果音(ガタンッ!)と「(飲み物)が でてきた!」というメッセージが同時に流れ、回復ポケットへいれるメッセージを流しつつ商品一覧へ戻る…と簡略化されているため、連続購入しやすい。
……かと思えば第四世代だと(ガタンッ!)「(飲み物)が でてきた!」→「(飲み物)を てにいれた!(アイテム入手ジングル付き)」→「(主人公)は (飲み物)を かいふくポケットに いれた!」→「じどう はんばいき だ! ほしい のみものは……(商品一覧に戻る)」とメッセージや効果音を流しまくる事で購入・入手のテンポを悪くされていたりもする。
ヤマブキシティに入るための
賄賂重要アイテムでもある。
なお、わざとやらない限りまず起きないが、初代では四天王以外のトレーナーと一度しか戦えず、トレーナー戦以外でお金を得る手段も「ネコにこばん」ぐらいしかなかったので、「倒せるトレーナーを全員倒してしまった」「売れるアイテムがない」「所持金200円以下」「赤版・
ピカチュウ版なので
ニャースを捕まえられない」という条件を満たすと、
ヤマブキシティに入れなくなり詰む
。
おいしいみず
- ~第六世代:40円/10HP
- 第七世代~:66円/10HP
回復量はHP50。第七世代からは30に変更。値段は200円。
金銀ではシロガネ山で採れた水という設定があったが、他の地域でもこの設定があるかは不明。
第六世代までは
あらゆる回復アイテムの中で最強クラスのコスパ
を誇るため、迷ったらこれを買えばOK。
いいキズぐすりと同じ効果でお値段2/7という破壊的価格。向こうがぼったくり価格に見える程に驚安である。
ヤマブキシティへの入場にしても、わざわざ高い方を買う必要がないため、上位2種を空気にしていた存在。
ついでに言えば飲み物アイテムではリストの一番上にあるため、A連打するだけで買えるという地味ながら無視できない大きい利点もあったため余計に便利だった。
第七世代で大幅に弱体化し、上位種の下位互換になったが、それでもキズぐすりよりは優れている。
サイコソーダ
- ~第六世代:50円/10HP
- 第七世代~:60円/10HP
ジュワーっと爽快なソーダ。傷ついたところに炭酸一気飲みとか地獄じゃないかな
回復量はHP60。第七世代からは50。値段は300円。
全体的に中途半端なので、特に注目されない悲しい存在。
いわなだれと交換するのが唯一の使い道か。
一応サイコソーダの名誉のために記載すると、RSEだと飲み物系アイテムには珍しくカイナシティ近くの海の家でまとめ買いが行えるという利点があったため、ホウエン地方ではそれなりに便利だった。
そんなRSのリメイク作品であるORASではスーパー秘密基地の模様替えグッズに「サイコソーダ」だけが買える「じどうはんばいき」があったりもする。なお、この「じどうはんばいき」は秘密基地ギルドが管理と販売を請け負っているとの事。
リアルでも販売された事があるが、肝心の
自販機に冷蔵機能が付いていなかったので……
ミックスオレ
- ~第六世代:43.7円/10HP
- 第七世代~:50円/10HP
とっても甘いジュース。ちなみに英語名は
「Lemonade」
。全然別物である。
回復量はHP80。第七世代からは70。値段は350円。
第七世代ではおいしいみずを上回り、全回復アイテム中トップのコスパになり、自販機飲料の面目を保った。
買い込むのこそ面倒だが、当初から戦闘での回復量もギリギリ使えるラインなのでサイコソーダよりは使用されていたと思われる。
ちなみに第二世代「金・銀」「クリスタルバージョン」と、第四世代「ハートゴールド・ソウルシルバー」の主人公の家にある冷蔵庫を調べると中には「ミックスオレ」が入っている事がわかる。一般家庭でも慣れ親しまれているジュースなようだ。
メッセージとして表示されるだけなので、その場で飲んだり主人公が使える回復アイテムとして持っていたりは出来ないが。
おかあさん「ひとの ものを とったら どろぼう!」
モーモーミルク
ミルタンクから乳しぼりをし、製品化された牛乳。
回復量は100。値段は第七世代まで500円。第八世代から600円。
初出は第二世代「金・銀」。
ご当地アイテムとして扱われる事もあるが、これも飲料アイテムの一種なので記載。
ほとんどの地方では自販機飲料のラインナップにコレが含まれていないものの、「ポケモンXD」の自動販売機だと含まれている。ミルタンクがいない土地柄なので他所の地方から輸入しているのだろう。
「スカーレット・バイオレット」のテラリウムドーム内の自販機にもあるが、こちらは購買事情が他と大きく異なっている事と、ラインナップもボール・回復アイテム・サンドイッチ用の具材などと雑多。
回復量に対するコスパは悪くないのだが、第二世代当時はリュックに1個でもモーモーミルクがあると売ってくれなくなるという、お前ら売る気あんのかと言いたくなる仕様によりほぼ使われず。
第四世代「ダイヤモンド・パール」を皮切りに入手性が改善され、地方によっては店舗でまとめ買いが出来る回復アイテムとして重宝される。
第八世代から僅かに値上がりしてしまったが、それでも実用に足る回復アイテムである。
作中でも一部NPCに飲まれたり名前が出されたりしているが、ポケモン預かりシステムの第一人者であるマサキは「牛乳が飲めない」とニシキから言及されている。モーモーミルクが苦手という事だろうか。
本編ではそこまで希少でもない存在だが、ポケモンGOでは一転、
超重要アイテム
に。
理由は簡単、
このゲームにはポケモンセンターなんて甘い存在は一切ない
から。
よって、ポケモンのHP回復はほぼキズぐすり頼みになってしまう(一応進化させる事でもHPは全回復する)。
序盤は有り余ってバックパックを圧迫する存在だが、ジム戦やレイド、GOロケット団とのバトルを頻繁に行う頃になるとむしろ足りなくなってヒーヒー言うようになる。
主な蘇生アイテムである「げんきのかけら」ではHPを半分しか回復できないので、キズぐすりでの回復を重ねないと簡単に倒されてしまうのだ(「げんきのかたまり」ももちろんあるが、言うまでもなく貴重品)。
しかも、これだけ重要なのに出現率は「
ボール>きのみ>キズぐすり」である様で、ポケストップを何か所も訪れてもなかなか出てくれない。
そのため、本編では完全な序盤用の存在である無印キズぐすりも決しておろそかにはできない存在となっている。
他のくすりと組み合わせていかに無駄なくポケモンのHPを回復できるかで、戦えるポケモンの数は大きく変わって来るだろう。
ちなみにポケモンGOに状態異常の概念はないので、最高峰はまんたんのくすりとなっている。
なお、ポケモンGOは第六世代が最新作だった当時にリリースされているので、回復量も第六世代準拠。
それでいてポケモンのHPは本編で言うところのLv50~60あたりの値が最大値であるため、
ハピナスのようなHPオバケでもない限りは大抵すごいキズぐすりひとつで全快させられる。
とはいえ上記の通りキズぐすり系アイテム自体が貴重品なので、
かつての本編のようにまんたんのくすりが空気……なんて事にはなっていない。
追記・修正お願いします。
- アニメや漫画版などの戦闘演出を見ていて思うのだが、ポケモン同士が殴り合っている最中にトレーナーが割って入って応急スプレーや注射をしているのはかなり無理がある気がするのだが -- 名無しさん (2018-03-22 11:37:11)
- ↑アニメや漫画とゲーム性を同視してるのはさすがに・・・ -- 名無しさん (2018-03-22 11:55:36)
- ぶっちゃけ初代の時点で既にコスパが飲み物に負けてたよねと思って調べたらおいしいみずがいいキズぐすりと同効果で200円で噴いた -- 名無しさん (2018-03-22 12:44:29)
- ↑いちいち自販機を使って一個ずつ買わないと駄目って面以外はそうだね。まあわりとフィールドに落ちてるし使うことはあるけど。 -- 名無しさん (2018-03-22 13:13:17)
- ↑4戦闘中にノータイムで栄養ドリンクや幕の内弁当食って体力回復するゲームがあるんだから、そんなん不自然のうちに入らんわ -- 名無しさん (2018-03-22 13:57:40)
- 昔の4コマで「コスパがいいから」って理由でジュース大量購入したはいいけど、結局戦闘中の回復が追いつかなくなってグリーンに負けたって話があったな。「つぎのこうげきできまりだな!オレがチャンピオンだ!」 -- 名無しさん (2018-03-22 14:03:34)
- 4コマの「ウルトラスーパーきずぐすり」が印象的 -- 名無しさん (2018-03-22 14:42:24)
- ピカチュウが軟膏状のキズぐすりをこってり塗られてヤクチュウに -- 名無しさん (2018-03-22 16:30:22)
- なぜかかいふくのくすりを300回復だと思い込んでたなぁ・・・ -- 名無しさん (2018-03-22 17:00:18)
- ↑2 火の玉ゲームコミックスのヤツだな、アレは爆笑したww -- 名無しさん (2018-03-22 19:05:41)
- ポケGOではレイド戦やってると嫌と言うほど手に入るけどな回復アイテム -- 名無しさん (2018-03-22 19:54:39)
- 昔コロコロ本誌か付録に載ってた、ルビサファ読み切りのきずぐすりは円柱型のケースに入ったクリームタイプだったなあ -- 名無しさん (2018-03-22 21:54:30)
- 元ネタと思われるMotherではまんたんのくすりの効果である上、シナリオ後半にて無償で無限に貰えるという破格の存在。 -- 名無しさん (2018-03-23 02:50:44)
- いいキズぐすりは拾ったのを使うぶんには1進化御三家がに対して適量の回復能力で結構便利、買いはしないけどね -- 名無しさん (2018-03-23 13:46:28)
- サイコソーダはRSEだと海の家で1ダース購入できて割と存在感あった記憶がある -- 名無しさん (2019-04-21 16:48:31)
- 飲み物系の最高峰ってモーモーミルクじゃないの? -- 名無しさん (2021-02-28 15:18:52)
- レイドバトルに力を入れているプレイヤーからは、げんきのかけらと共に厄介者扱いされている -- 名無しさん (2021-09-19 13:54:58)
- オレが読んだ4コマではコスパがいいからってミックスオレばっかり飲ませたらポケモンがすげーデブになったってのがあったなw -- 名無しさん (2021-09-19 14:09:02)
- GOのキズぐすりはレイドバトルを重ねるようになるとげんきのかけらとともに沢山もらえるので昔ほどのレアさは感じなくなってきた…けどレイドと同時にジム戦もこなそうとしたり、GOロケット団大発生するイベントとかが起きると戦闘回数が重なって途端に足りなくなるっていう… -- 名無しさん (2022-08-10 19:05:53)
- SVでは買いはしないけど結構手に入るのでなんだかんだ使う枠になってはいる -- 名無しさん (2023-01-04 00:24:34)
- キズぐすりとは違うけど、元気の欠片って何なんだろうね?もちろん店でも買えるけど、シンオウの地下から出土するかと思えば、ヒスイの時代だと植物由来で手作り品なのにあんな形状してるし。 -- 名無しさん (2023-05-12 21:18:58)
最終更新:2025年09月16日 10:18