キズぐすり(ポケモン)

登録日:2018/03/22 Thu 11:27:12
更新日:2024/10/11 Fri 22:24:34
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キズぐすりとは、『ポケットモンスター』シリーズに登場するアイテム。

表記がちょっとややこしいが「きずぐすり」でも「きずグスリ」でも「キズグスリ」でも「紋章の謎第一部でのそうりょでもなく「キズぐすり」である。
ただしカードでは「きずぐすり」表記をされたこともある。


概要

赤・緑』から登場し続ける伝統的な回復アイテム。「キズぐすり」はその中で最もランクの低いアイテムであり、より高ランクになると接頭辞が付く。
ドラクエで言う「やくそう」、FFで言う「ポーション」。
というか、英語名はPotionである。
ただし、初期から一貫していかにも近代チックな「スプレー形式の使い捨て塗り薬」というスタイルで設定されており、一般的に飲み薬を指す「ポーション」は訳語としてはやや不適当な気はする。


わざマシンなどと異なりイメージのブレは各メディア通してほぼない。
数少ない例外として、『LEGENDS アルセウス』では昔の時代ということで、ガラス製と思しきビンに入った軟膏のようになっている。

対人戦では使用不可なので、そちらを主にプレイするようになると縁がなくなりがちだが、シナリオ攻略段階では必ずお世話になるだろう存在。

実は後述のように飲み物系の回復アイテムの方がコスパがいいのだが、キズぐすり系はほぼ全域で入手可能でまとめ買いもでき、
高級なものになると一度の回復量も多くなりアイテム使用の手間が省けるため、よほどお金に困っているのでもない限りはキズぐすりの方をメインで使うことになるだろう。

その辺によく落ちている事もあり、拾う分だけでもそれなりに回復はできる。

どちらかというと、自分で使うよりもNPCに使われてウザい思いをすることが多い。
特に終盤のジムリーダー四天王はかいふくのくすりを2、3個持っていることもザラなので、中途半端なダメージは簡単に打ち消されてしまう。
一応、無制限に使われてジリ貧になることはないが。

第七世代では、値段と回復量が大きく調整された。

更に『スカーレット・バイオレット』では、「おまかせ回復」という回復アイテム使用のショートカット機能が新設されているが、そこでは普通の「キズぐすり」が最優先に消費される。

以下、各ランクの紹介。
コスパの指標として、回復量当たりの値段も併記する。

キズぐすり

  • ~第六世代:150円/10HP
  • 第七世代~:100円/10HP
無印版。第六世代までは300円で、第七世代からは200円に値下がり。
ポケモンのHPを20回復する。
大体最初のジム辺りまでならほぼ全回復できるので、一個持っておくと役に立つ。逆に役立つのもその辺までなのであまり大量に買っておくのも考え物。
特に第六世代以前は序盤の出費としてはかなり痛い価格で、さらにコスパも全回復アイテム中最悪である。

いいキズぐすり

  • ~第六世代:140円/10HP
  • 第七世代~:約117円/10HP
値段は一貫して700円。
第六世代まではHPを50、第七世代からは60回復する。
第六世代以前は、コスパがほんのわずかにキズぐすりから改善されただけなので、イマイチ影が薄い。
第七世代では回復量が上がったものの、なんとキズぐすりの値下げにより コスパが逆転
さらにきのみの育成が容易になったことでオボンの大量生産もしやすくなっており、フィールドではほぼ出番はない。
一応戦闘中は1ターン当たりの回復量が重要なので、全く役に立たないわけではないが。

すごいキズぐすり

  • 初代:75円/10HP
  • 第二~第六世代:60円/10HP
  • 第七世代~:125円/10HP
一般販売している中ではほぼ最高峰のキズぐすり。
値段は、第一世代と第七世代のみ1500円、他が1200円。
回復量は200だったが、第七世代からは120に大幅に下げられた。
ストーリークリアぐらいなら、200回復で十分すぎることが多いため、ストーリー内で購入するならこれが一番効率がいいだろう。
四天王挑戦前に買い込んでおくとグッと楽になる。
あまりに便利すぎてまんたんのくすりの立場がなかったためか、第七世代では 値上がりしたのに回復量激減 という嫌がらせを受けることに。
実質的にはまんたんのくすりへの繋ぎという立場に暴落した。

まんたんのくすり

お値段は一貫して2500円とアホみたいに高く、効果の方もHP全回復で固定。
前述のように第六世代まではすごいキズぐすりで十分だったので、店で買う意味があまりなかった。
基本的にはチャンピオンロードのショップや、最終盤の町などでしか売っていない貴重品。

かいふくのくすり

まんたんのくすりとの上下関係がわかりにくい名前だが、これが各種キズぐすりの最高峰。
まんたんのくすり(2500円)になんでもなおし(600円)の効果を付けて3000円とちょっとお得。
まんたんのくすりとは同じショップで売っていることが多い。

第七世代でも調整はなかったが、なんでもなおしの方が値下がりしたのでお得感は薄れた。
それでも、1ターンで両方回復できるのは地味に嬉しい。
コスパを考えると最悪だが、一応HPがMAXでも状態異常になっていれば状態異常を回復することができる。
特にダメージと同時に状態異常を与えてくることがあるほのおタイプ使いやこおりタイプ使いとの戦いでは持っておくと役に立つかもしれない。

飲み物系アイテム

大抵はデパートで売っている回復アイテム。
キズぐすり系アイテムよりもコスパに優れており 、道中の回復ならこちらを大量に買っておいた方が断然お得。
難点は「一回の回復量に乏しく戦闘中の回復としては当てにならない」のと「自販機でのまとめ買いができないので大量購入に少々手間がかかる」点。

ヤマブキシティに入るための賄賂重要アイテムでもある。
なお、わざとやらない限りまず起きないが、初代では四天王以外のトレーナーと一度しか戦えず、トレーナー戦以外でお金を得る手段も「ねこにこばん」ぐらいしかなかったので、「倒せるトレーナーを全員倒してしまった」「売れるアイテムがない」「所持金200円以下」「赤版・ピカチュウ版なのでニャースを捕まえられない」という条件を満たすと、 ヤマブキシティに入れなくなり詰む

おいしいみず

  • ~第六世代:40円/10HP
  • 第七世代~:66円/10HP
回復量はHP50。第七世代からは30に変更。値段は200円。
金銀ではシロガネ山で採れた水という設定があったが、他の地域でもこの設定があるかは不明。
第六世代までは あらゆる回復アイテムの中で最強クラスのコスパ を誇るため、迷ったらこれを買えばOK。
いいキズぐすりと同じ効果でお値段2/7という破壊的価格。
ヤマブキシティへの入場にしても、わざわざ高い方を買う必要がないため、上位2種を空気にしていた存在。
ついでに言えば飲み物アイテムではA連打すれば買えるという地味ながら無視できない大きい利点もあったため余計に便利だった。
第七世代で大幅に弱体化し、上位種の下位互換になったが、それでもキズぐすりよりは優れている。

サイコソーダ

  • ~第六世代:50円/10HP
  • 第七世代~:60円/10HP
ジュワーっと爽快なソーダ。傷ついたところに炭酸一気飲みとか地獄じゃないかな
回復量はHP60。第七世代からは50。値段は300円。
全体的に中途半端なので、特に注目されない悲しい存在。
いわなだれと交換するのが唯一の使い道か。
一応サイコソーダの名誉のために記載すると、RSEだと飲み物系アイテムには珍しくまとめ買いがカイナシティの海の家で行えるという利点があったたためそれなりに便利だった。

リアルでも販売された事があるが、肝心の自販機に冷蔵機能が付いていなかったので……

ミックスオレ

  • ~第六世代:43.7円/10HP
  • 第七世代~:50円/10HP
とっても甘いジュース。ちなみに英語名は 「Lemonade」 。全然別物である。
回復量はHP80。第七世代からは70。値段は350円。
第七世代ではおいしいみずを上回り、全回復アイテム中トップのコスパになり、最高級飲み物の面目を保った。
買い込むのこそ面倒だが、当初から戦闘での回復量もギリギリ使えるラインなのでサイコソーダよりは使用されていたと思われる。

ポケモンGOでは

本編ではそこまで希少でもない存在だが、ポケモンGOでは一転、 超重要アイテム に。
理由は簡単、 このゲームにはポケモンセンターなんて甘い存在は一切ない から。
よって、ポケモンのHP回復はほぼキズぐすり頼みになってしまう(一応進化させる事でもHPは全回復する)。

序盤は有り余ってバックパックを圧迫する存在だが、ジム戦やレイド、GOロケット団とのバトルを頻繁に行う頃になるとむしろ足りなくなってヒーヒー言うようになる。
主な蘇生アイテムである「げんきのかけら」ではHPを半分しか回復できないので、キズぐすりでの回復を重ねないと簡単に倒されてしまうのだ(「げんきのかたまり」ももちろんあるが、言うまでもなく貴重品)。
しかも、これだけ重要なのに出現率は「ボール>きのみ>キズぐすり」である様で、ポケストップを何か所も訪れてもなかなか出てくれない。
そのため、本編では完全な序盤用の存在である無印キズぐすりも決しておろそかにはできない存在となっている。
他のくすりと組み合わせていかに無駄なくポケモンのHPを回復できるかで、戦えるポケモンの数は大きく変わって来るだろう。

ちなみにポケモンGOに状態異常の概念はないので、最高峰はまんたんのくすりとなっている。

なお、ポケモンGOは第六世代が最新作だった当時にリリースされているので、回復量も第六世代準拠。
それでいてポケモンのHPは本編で言うところのLv50~60あたりの値が最大値であるため、
ハピナスのようなHPオバケでもない限りは大抵すごいキズぐすりひとつで全快させられる。
とはいえ上記の通りキズぐすり系アイテム自体が貴重品なので、
かつての本編のようにまんたんのくすりが空気……なんて事にはなっていない。




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最終更新:2024年10月11日 22:24