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ポケットモンスター 赤・緑

登録日:2011/10/25 Tue 01:00:28
更新日:2026/08/18 Tue 20:28:12
所要時間:約 25 分で読めます


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151匹 1996年 80年代後半生まれ~90年代前半生まれホイホイ CMはカオス FRLG GB LPLE THE ORIGIN こち亀 しねしねこうせん まさかまさかのVC配信 アニメ化決定 エスパータイプの天下 オーキド博士 カメックス カントー地方 クロスレビュー29点 ケンタロスの全盛期 ゲーム ゲームフリーク ゲームボーイ スタンド・バイ・ミー セレクトバグ バグ バグの宝庫 バグゲー バグ製造機 ピカチュウ ピカブイの母 フシギバナ ポケットモンスター ポケットモンスターシリーズ ポケモン モンスター(売上的な意味で) モンスター育成ゲーム リザードン レッド遭難 ロケット団 任天堂 伝説の始まり 全ての始まり 全てはここから始まった 初代 原点 少年のひと夏の冒険 携帯ゲーム 田尻智 社会現象 神ゲー 稀にシリアスあり 稀に鬱展開あり 第一世代 第一世代(ポケモン) 第一作 良作 赤と緑ちょっと違うよ 赤緑 通信ケーブル 都市伝説製造機 関東



『ポケットモンスター』とは、ゲームボーイ向けに1996年2月27日に発売された、ポケットモンスター』シリーズの記念すべき第一作目である。


【概要】

ボール状のアイテムで捕獲できる不思議な生物、通称『ポケットモンスター』、略して『ポケモン』。
主人公はその全150種(正確には151)ものポケモンを集めて図鑑を完成させる為に、
そしてポケモン同士を戦わせて各地のジムを制覇する為にカントー地方に冒険に出る…というのが大まかな内容のRPG。
この基本的な流れは以降のシリーズでもほとんど変わっていない。

最初のパートナーポケモンの3匹(通称『御三家』)の中から1匹を選択するという方式もここから受け継がれている。
因みに赤・緑における御三家ポケモンはタイプのフシギダネタイプのヒトカゲタイプのゼニガメ
このの組み合わせは後の世代でも一貫している。
当時としては珍しい本格的なモンスター収集・育成ゲームであり、やりこみ甲斐のあるそのボリュームから当時のゲーマーや子供達から大いに好評を博した。
機会があれば国会こども図書館等で見てみることもお勧めする。

また本作品はという2バージョンを同時に発売した事も特徴的で、
それぞれのバージョンによって出現ポケモンが違う事から、図鑑コンプリートの為に他バージョンとの通信による協力が必要なパッケージ商法点も話題を呼んだ。
因みにそれぞれのパッケージには御三家の最終進化形態ポケモンがデザインされており、赤はリザードン、緑はフシギバナが描かれている(残りのカメックスは後述のバージョンまでお預け)。

2004年1月29日には、本作を第三世代のシステムでリメイクした『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』が発売、
2018年11月16日には後述の『ピカチュウ』バージョンのリメイク『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』が発売された。


【本作の特徴】

  • ストーリー
上述した通り、
  • 最初にくさ・ほのお・みずタイプの御三家をどれか1体博士から貰う
  • 図鑑完成のために旅に出る
  • 各地のジムを制覇する
  • その過程で悪の組織と戦う
といった基本的なストーリーの流れは本作で出来上がっている。
以降のシリーズでもこのストーリーラインを元にあらゆる要素を追加しているため、本作だけのストーリー要素というものはほぼ無い。
強いて言うなら「ゆうれい」という独自グラフィックモンスターが存在する、くらいだろうか。

  • 対戦システム
対戦システムは
  • ターン制バトルであること
  • ポケモンと技にタイプがあること
  • 覚えられる技は4つまでであること
  • 技に分類(物理・特殊・変化)があること
  • 通信機能を介して他プレイヤーのポケモンと戦えること
等、基本的な部分はこの時点で完成されており現在まで受け継がれている。
以降は持ち物が追加されたりとくせいが追加されたりとシステムは洗練・複雑化していくことになる。

  • 対戦バランス
当初はあくまで対人戦を考慮していないRPGとして作られていたこともあり、本作の対戦バランスはかなり大味である。
それでもブーム中期以降になると「自分が育てたポケモンを繰り出して戦う」という点の新鮮さや、豊富な種類のポケモンやわざから自分なりのパーティを作ったプレイヤー同士で戦うという、意外に戦略性の高い面が注目され始め、ポケモンバトルをメインに取り扱ったテレビ番組(64マリオスタジアムなど)が放送された他、公式大会等も盛んに行われるようになり、対戦ゲームとしても発展していく様になった。
キャラクター人気と共に長年続くシリーズの人気を決定づけたとも評される。

初代の対戦環境を語る上で度々語り草となるのは、
  • 特攻と特防が「特殊」としてまとめられており、この影響で特殊2段階アップの効果を持つ「ドわすれ」が実質特攻+特防2段階アップという効果になり、ある意味チート技と化した。*1
  • はかいこうせん」「ふぶき」「かげぶんしん」等を筆頭にした鬼性能の技の数々
  • こおりエスパー電気ノーマルの無双っぷりに対して格闘ゴーストドラゴンの残念さ等、タイプ間の優劣の異常な激しさ*2
  • 急所率や一撃技の命中率が素早さに依存している為速攻ポケ優遇
等々。
当時はまだ特性も道具もダブルバトルもなかったため、余計に環境が固定化されやすかった。
意外なことに、種族値個体値努力値の所謂3値は、本作の時点で存在している
努力値も当時は全てのステータスをマックスにする事ができ、試合時間が際限なく長期化した。
バトル大会でも当然その傾向が顕著となり、とあるイベントではあまりにも長丁場となったため司会者が途中で帰りそうになったことすらある。
この状態は次の第二世代でも改善されずそのままとなっており、その次となる第三世代でようやくメスが入れられる事になった。
また、孵化厳選が行えないため、本作の厳選難易度は非常に高い。

  • 本作の技
本作の時点で登場する技は全165種類と、最初ということもありポケモンにも言えるが数が少なめ。
とはいえ「たいあたり」「ひのこ」「みずでっぽう」「すいとる」「でんきショック」などといったタイプごとの基本的な初期技、及び「すてみタックル」「だいもんじ」「なみのり」「ソーラービーム」「10まんボルト」などといったタイプごとの強力な技はこの時点で既に登場している物が多い。

しかし上記でも説明はしたが本作ではタイプごとの優劣が大変激しい時代で、この技に関しても例外ではなく、例えば
・「とびひざげり」「とびげり」「まわしげり」が全てサワムラーの専用技、『赤緑青』ではさらに「けたぐり」もカイリキー系統の専用技、「にどげり」に至ってはかくとうタイプが当時誰も覚えなかったため汎用的なかくとう技が反動技の「じごくぐるま」くらいしかないかくとうタイプ
・当時の「はっぱカッター」こそ強力な仕様だが、これ以上の威力となると当時はラフレシア系統の専用技だった「はなびらのまい」(当時威力70)か当時は溜めないと撃てなかった「ソーラービーム」しかないくさタイプ
・通常のダメージ技が「したでなめる」(威力20)しかないゴーストタイプ
・最高威力が「ヘドロこうげき」(威力65)のどくタイプ
・レベルダメージ技の「りゅうのいかり」しかなかったため通常のダメージ技すら無かったドラゴンタイプ
・当時は低威力の技しか攻撃技が無いむしタイプ
辺りは技に恵まれなかった。
しかもこのうち、むしタイプは当時物理技に分類されていたのだが、よりによって攻撃の高いむしタイプのポケモンが一切むし技を覚えてくれなかった。最もストライク系統とカイロスに関しては初代からのむしタイプの攻撃技は現在までも覚えた事は無いが。

  • ポケモンのレベル技
レベル技もポケモンによってはムラがあり、例えばケンタロスは第一世代環境だとエース級の活躍を見せてくれたのは有名だが、それはわざマシンを惜しみなく使っている個体が多く、第一世代のレベル技はノーマル技しか攻撃技を覚えないうえレベル28で「しっぽをふる」を覚えてからの次のレベル技がレベル35の「にらみつける」(効果は「しっぽをふる」と同様)である。
というより他にもサイホーン系統やガルーラのように「にらみつける」を高レベルで覚えるポケモンがいる。中でもファイヤーがレベル51で覚えられる件はよくネタにされている。
また本作のみの仕様として一度にレベルが2以上上がってしまうと経験値が入った分の最高レベルに合わせられ、その間のレベルがスルーされてしまう。このためその間に覚えるはずだったレベル技が覚えられなくなる。わざ思い出し人がまだいない本作だとこれはかなり手痛い仕様である。

  • 相手のNPCトレーナーの行動
相手トレーナーが使うポケモンの技が「ひのこ」や「とっしん」等弱いものが多く、特にチャンピオンの手持ちはコイツを除いてそこまでメインウェポンが強くない分、よくネタにされる。
AIの面でも「たとえ変化技だろうとひたすら相手の弱点タイプの技のみを連発する」「ジプシージャグラーキクコ以外ポケモン交換をしない」等、隙が多い。
一方で「行動順が回ってきたタイミングで行動を決定できる」(交代先の弱点技が飛んでくる)という理不尽な後出しジャンケン仕様も。
おそらく一作目なので難易度やシステムの調整もまだ手探りの状態だったのだろうと思われる。
技エフェクトも限られたパターンを組み合わせており、例えば音に関する技であるなきごえ、うたう、いやなおとは音符のエフェクトが使われ、効果音や音符の動きで差別化している。

  • わざマシン
わざマシンは「れいとうビーム」、「ふぶき」、「ソーラービーム」、「10まんボルト」、「かみなり」、「じしん」、「サイコキネシス」、「だいもんじ」といったメインウェポンとして有用な技はこの当時からある程度は揃っており、なかには「でんじは」、「だいばくはつ」、「いわなだれ」のようにいくら有用でも次にわざマシンに収録されたのが第四世代まで待つ事となった技もある。
果ては「ハサミギロチン」を除いた一撃必殺技も本作限定でわざマシンとして収録されており、流石に以降の世代では一撃必殺技がわざマシンや教え技で覚えれる事は無くなった。
一方3色パンチや「かえんほうしゃ」といった有用な技が当時はわざマシンに入らなかったり、逆に「かまいたち」、「いかり」、「がまん」、「サイコウェーブ」といった対戦とシナリオのどちらをとってもどこに需要があるのか分からない技がわざマシンになってたりもした。
しかし、対戦面で見ると需要の無いわざマシンであってもシナリオ道中では非常に有能という場合もあり、当初はRPGとして制作されていたという事情が見え隠れする。
例えば「みずでっぽう」のわざマシンの場合はおつきみやまに入ってすぐ入手可能であり、コラッタに覚えさせることでおつきみやまに出現するイシツブテ相手に無双できる。「テレポート」と「ネコにこばん」も対戦ではともかく前者はポケセンに戻るための手段としては使えるし、後者は本作の金策手段としては割と重要。

ひでんマシンは「いあいぎり」、「そらをとぶ」、「なみのり」、「かいりき」とお馴染みの技4種類と「フラッシュ」を入れて5種類ある。

  • 比較的自由に攻略がしやすい
ジムリーダーの戦う順番が固定されておらず、割と自由に攻略する事ができる。といってもストーリーの進行上タケシは必ず最初、カスミはその次に倒さなければならず*3、サカキは必ず最後*4になる。
この影響かはともかくナツメキョウは使用ポケモンのレベルがかなり近いものとなっていたり、いいつりざおとすごいつりざおが貰える場所がそこまで遠くなかったりする。

  • ジムリーダーから貰えるわざマシン
ジムリーダーに勝利するとわざマシンとバッジの入手及び秘伝技解禁もこの当時からあり、さらに当時はバッジのもう一つの効果で自分のポケモンの技やステータスが上がるという仕様*5もあった。
といっても当時のわざマシンのラインナップの関係でジムリーダーから貰えるわざマシンにムラがあり、例えばタケシから貰えるわざマシンは「がまん」の入ったわざマシンであり、全くいわ関係無い。*6*7
またナツメは「サイコキネシス」を覚えさせているポケモンもいるのだが、その「サイコキネシス」の入ったわざマシンが同じ街にいるエスパーおやじに取られた*8からか、ナツメから貰えるのは「サイコウェーブ」のわざマシンである。エスパー技だけどさぁ…。
一方その間に戦うことになるであろうマチスから貰うのは「10まんボルト」のわざマシンと、どうみても強力である。

  • ジムバッジ周りのあれこれ
ジムリーダーから貰えるバッジと、それに伴い使えるようになる秘伝技も本作(及びリメイクのFRLGとピカブイ)では後年の作品に比べて順序に若干変な点が見受けられ、例えばタケシに勝利後に使えるようになる秘伝技は「フラッシュ」だが、その「フラッシュ」のひでんマシンが手に入るのはクチバシティ到達後と明らかに差があり、「フラッシュ」を必要とする「イワヤマトンネル」の到達はさらに後になる。
一方その次のカスミに勝利後に使えるようになる「いあいぎり」のひでんマシンはサントアンヌ号で貰えるので進め具合によっては「フラッシュ」より早く貰える可能性があり、初めて「いあいぎり」を必要する場面が「フラッシュ」より早い。
さらにマチスに勝利後に使えるようになる「そらをとぶ」のひでんマシンは16番道路の家、即ちタマムシシティの隣でありここも差がある。なので(これもプレイヤーによるが)手に入れた頃にはエリカ戦を既に済ませているという事も考えられる。
せめて「フラッシュ」と「いあいぎり」は逆で、「なみのり」はもう少し早くても良かったんじゃ…。

  • ポケモンの頭数がまだ足りないが為の弊害
ポケモンの頭数がまだ少ない事もあって、ジムリーダーや四天王は本作では本来得意とするタイプのポケモンの他にも全く違うポケモンを入れていたりする事がある。これはジムリーダーの場合はジムトレーナーも同じ傾向にある。
例えばナツメは本来エスパー使いなのだがどくとむしの複合のモルフォンを使ってくる。一方どく使いのキョウは赤緑青では使ってこない。
この他かくとう使いであるはずのシバがイワーク×2を使ってきたり、ゴースト使いであるはずのキクコがアーボックやゴルバットを使ってくる。
またニビジムのタケシこそはどちらもいわタイプだがジムトレーナーはどちらも単じめんタイプで、セキチクジムやトキワジムのキョウ、サカキはそれぞれどく使いとじめん使いだがジムトレーナーはどちらのジムにおいても見事にバラけている。

  • 本作のバッグと一部の道具の仕様
バッグに入れておけるアイテムも合計20個しか入らず、カテゴリ分けもされていない。
それも回復アイテムやボール、わざ/ひでんマシン、大切なものと一括してこれである。従って定期的なアイテム整理が必要であり、今は使いどきではないアイテムはパソコンに預けるとか、完全にいらんアイテムはフレンドリィショップで売るとかするべきである。

また本作ではヨクアタールが特に強力なアイテムであり、使ったら全ての攻撃が必中となる。一撃必殺技も例外ではない。じわれ持ちのカイリキーに使わせればある意味でノーガードじわれカイリキーと化す。流石にこんな仕様では対戦では使用不可能とはいえどシナリオでも強すぎたのか第三世代からは今の仕様となった。
他にも本作と次世代以降では仕様の異なるアイテムが多くあり、例えば「がくしゅうそうち」はまだポケモンに持たせられない事もあってか、第六世代以降の仕様と同様、手持ち全員に経験値が入る仕様となっている。
ただし第六世代以降の仕様と異なりオンオフ切り替え機能が無い上、本来得られる経験値を全員で分配するため得られる経験値は雀の涙ほどになる。「●●は がくしゅうそうちで 1 けいけんちを もらった! ▼」のメッセージが6回も出てきて非常にうっとうしい。

  • 金策
金策も本作ではかなり限られ、NPCトレーナーを全員倒してからは四天王とチャンピオンとの再戦しまくるか野生に「ネコにこばん」を使うくらいしか無いが、まず、「ネコにこばん」を専用技とするニャース系統が赤では全く出ない。
本作では「ネコにこばん」のわざマシンが手に入るのはせめてもの救い。

  • ボックスの仕様
またボックスが満タンだと、本作と第二世代ではポケモンをゲットする事が出来なくなる。このため満タンになったら事前にボックスを切り替える必要がある。これが第二世代だとマサキからポケギアで連絡をしてくれるが、本作では本当に事前に見るしか手立てがない。その上ボックス整理の機能も無かったため、手持ちがいっぱいかつ今設定しているボックスもいっぱいの場合なんかは空いてるボックスに切り替える→手持ちのどれか1体を新たに設定し直したボックスに預けるという手段をとる必要がある。
また第三世代までは自分のパソコンに道具を預け入れすることができた。バッグの容量が小さい本作だとパソコンを駆使してもカツカツになりやすいが。

  • 詰みポイント
デバッグが甘かったようで後の世代に比べるとバグ関連以外でストーリーの詰みポイントが何点か存在する。
有名なのは
  • 金策を行ってもお金が足りずサファリゾーンに入園できなかったり、飲み物が買えずヤマブキシティに入れない。
  • ボックスと手持ちをいっぱいにした状態でトキワシティの捕獲チュートリアルおじいさんに話しかけるとボールが投げられないのにおじいさんが延々とボールを投げようとする。
  • 図鑑を貰う前に手持ちを進化させるとオーキド博士から図鑑が貰えない。しかし図鑑が無いと上記の捕獲チュートリアルおじいさんより先に進めない。
あたりだろうか。

  • ドットとイラスト
企画説明としてデザインボードに描かれた最初期のポケモンを除き、基本的にはイラストなしでいきなりドット打ち込みでポケモンがデザインされている。
その後、書籍販売に伴い151匹のポケモンをイラストレーターの杉森氏が書き下ろすことになった。
その際に杉森氏の感覚で色々手直しした部分もある。
そのため公式イラストとゲーム内ドットとで異なる印象を受けるポケモンも多い。

  • 殿堂入り後のやり込み要素が少ない
本作はまだシリーズの第1作目ということもあり、殿堂入り後はハナダのどうくつに入れる事くらい。
当然バトル施設なんてあった時代ではない。
あとはしこたまポケモンリーグに挑んで各ポケモンの育成に勤しむ事か。
次世代からは殿堂入り後のやり込み要素がシリーズが出る度に増えていく。

  • バグ
このほか非常にバグが多い事でも有名で、一部からは「セレクトボタンを押すと何かしらバグる」と言われる程。わざとバグらせて遊んだ人も多いのでは。
有名なのはけつばんミュウ、レベル100バグ等だろうか。
ただし、セレクトバグの類はいずれも故意に操作しなければ発生しないという特徴がある。
そのため、普通では忌避されるバグもこのゲームではひとつの良き思い出であるというプレイヤーも多い。
細かいプログラムミスも多く、技の効果が攻略本で紹介されていた内容と実は全然違うという現象も多々発生していた。
当時インターネット普及前で、1997年全国大会の決勝大会進出者の中にもインターネット環境の無い家庭の選手がいたほどであったが、にも拘らずバグが口コミで広まった辺りにこのゲームのバグの知名度の程が分かるだろう。まぁ当時は裏技関連の書籍も多かったという事情もあるが。

  • その他
ポケモン自体がまだ未知のものだった当時は、ストレートにモンスターっぽいカッコよさがあるリザードンが人気で、その影響で赤版の方が緑版よりもよく売れ、続編やメディアミックスでも初代主人公は「レッド」、ライバルは「グリーン」という名前で定着している。
ただ、緑版ではポリゴン入手に必要なコインの枚数が少ないほか、ウツボットペルシアンといったそこそこ旅パ向きかつ後の99カップでも戦力になりうる強力なポケモンが入手できた。


【ポケットモンスター 青】

1996年10月15日にコロコロコミック等の誌上で限定販売された赤・緑のマイナーチェンジ版。
前述の通りパッケージは御三家のカメックスがデザインされている。

  • 『赤緑』からの変更点
後のマイナーチェンジ版とは違いストーリーに変化はないが、赤緑からポケモンのドット絵が全て書き直されている。
また、一部ダンジョンや野生ポケモン、交換で手に入るポケモン等も変更されている。特に前作では野生で登場しないベロリンガルージュラが野生で登場するのは新鮮だったといえる。
特に初代の環境で強ポケとして名を馳せたケンタロスがゲーム内通信交換で簡単に入手可能になった点には多くのプレイヤーが恩恵を受けた。代わりにサファリゾーンで出現しなくなったが、そもそも出現率が低く、出て来てもすぐに逃げてしまうため喜んだプレイヤーは多かった。

その結果、1997年の大会ではぎゅうたというニックネームのケンタロスがそこそこ見られた。*9

ポケモンブームの只中に発表された当時、その人気は凄まじいものがあった。限定販売時に小学館にあまりに多くの応募が来た為スタッフが対応しきれなくなり、非常に多くのクレームを受けたという逸話がある。当時は赤・緑が合算で100万本を突破したところであり、青版の売り上げを最大でも20万本位だろうと見込んでから、更に余裕を持たせて30万本までは対応できるように準備していた。だが、赤・緑よりも値段が安かったこと、クリスマスシーズンが意識できる時期であったこともあり、30万本はコロコロコミックでの発表から5日であっさり到達。最終的に60万本を越える注文が殺到したという。翌年更に募集雑誌を増やして発売し、そこでも70万本を売った。

後の1999年10月10日から一般販売も開始されている。限定販売版との違いは箱にバーコードが記載されているかどうかくらいであり、内容は同じである。

元は田尻などゲームフリークの私製版と言えるものであったが、これも何らかの形で発売しようと当時の任天堂社長、山内氏に任天堂のポケモン担当者が青版の話を持っていったところから始まる。
「ユーザーや流通に続編だと誤解されてしまうのでは?」という懸念から青版の発売に反対されたが、とっさに
「コロコロコミックから誌上通販で青版を売りたいという話が来てるんです!それなら誌面でちゃんとユーザーに説明できますし、(小学館から要請されたという経緯になるので)流通に対する面子も立ちます!」
と言って説得。この言葉で社長も納得したという。

実は小学館は青版の存在こそ既に知っていたが、この時点では発売の方法についてゲーフリにも小学館にも全く話を通していない完全なハッタリだった。だが、両者共に快諾。
結果として、通常の誌上通販よりも高い単価の商品が記録的な売り上げを達成した事で小学館には莫大な利益が転がり込んだ。
さらにゲーフリも「ポケモンをスタートから支えてくれたコロコロコミックにやっと恩返しができた」とし、それぞれ大いに喜んだそうな。

最初に発売されたのが赤と緑だった理由は、田尻氏のインタビューによると「子供向けなので寒色は避けたかった」とのこと。
書籍によってはマリオルイージにちなんでいるともされる。
海外では緑の代わりに青が発売された。理由は不明だが、一部ではアメリカの星条旗が由来ではないかとも言われている。

因みに第一世代の本編で、青のみリメイク作品といえる作品が全く出ていない。
哀れカメックス…。

【ポケットモンスター ピカチュウ】

金銀の開発の遅れによる場繋ぎとして映画公開を記念して1998年9月12日に販売された赤・緑・青のマイナーチェンジ版。
タイトルの通りパッケージのポケモンはピカチュウ
開発時の仮称が黄という名称であったため、ファンからは黄と呼ばれることもある。

  • 最初に貰えるのは御三家ではなく…?
全体的にアニメのポケモンを元に赤緑を作り替えたような作品になっており、最初のポケモンは御三家でなくピカチュウ固定。
このバージョンではピカチュウが普通に野生で出現することはないため、御三家同様レアポケという位置づけになっている。

このピカチュウは通常のポケモンと違ってボールに入らず、
アニメのように常に主人公の後ろを着いて歩き話しかける事によりなつき具合によって反応が変わる。
なにげになつき度システムの元祖である。

またピカチュウの鳴き声も、アニメの大谷育江ボイスに変更されている。
厳密にいえば増田順一氏が音声を1ビットデータにするコンバータを作成し、それを再生するプログラムを組み、
ゲームボーイ上で大谷ボイスを再現したものである(ゲームボーイでは高性能なサンプリングの機能はなかったため)。
本来ならこのような音声を収録できないゲームボーイで音声を再生するという荒技なので音質は酷く、音割れも酷い。
といっても耳障りにはならない位のレベルなので、当時は皆ツッコミを入れつつも普通に受け容れていた。

なお交換は可能であり、他のバージョンに送ると普通にライチュウに進化させられるが、その場合ピカ版に戻しても主人公の後をついてこなくなる。
また、ピカチュウが付いてくるかどうかは親IDで管理しているので、親IDが異なるソフトからピカチュウを連れてきても後ろは付いて来ないしかみなりのいしの使用も可能。
逆にID厳選か偶然の一致でIDが同じならあるいはfifth法などで野生のピカチュウを出して捕獲すればそのピカチュウはついてくる。
ちなみにライバルのポケモンはイーブイ固定で、ライバル関係のイベントによって進化形が決まる。
ちなみに一番経験値が高くなるのはブースターの場合である。

  • アニポケに近い世界観
トキワの森にピジョンが登場したり、御三家のポケモンが全て手に入るイベントがあったり、ロケット団ムサシコジロウのようなキャラがいたり、
ピカチュウが進化を拒んだり等アニメ視聴者ならならニヤリとする部分も多い。
ジムリーダーのポケモンも開発時点で放映済みのアニメ準拠に変更されている。

野生産のカモネギも初解禁。
一方でライチュウやアニメの悪役であるスピアーやロケット団をはじめ一部のポケモンは入手できなくなっている。
特にルージュラ・エレブーブーバーはどれも手に入らないので結局揃えるには他の3バージョンが必要。

ポケモンの正面ドット絵も更に変更されており、全体的にアニメに近く以前のバージョンよりもきめ細かく美麗になった。

  • 一部のNPCトレーナーの強化
ジムリーダーの手持ちが一部変更されている他、メインNPCのポケモンのレベルが上昇しており、これまでのバージョンに比べて難易度が高くなっている。ちなみに技も大幅に変更がなされている。
その関係上、もはや別ゲーレベルで難易度が上がっている相手も多い。特にキョウ以降のジムリーダーに顕著。なにせ直前のエリカが30代だったのがいきなりレベルが50になるわけで。
最弱のジムリーダーと揶揄されたサカキもかみなりをぶっ放してくるので一筋縄ではいかなくなっている。
ただし相手の使う道具は引き継がれているので、四天王とはいえ使用するのが大半はいいキズぐすりである。

  • 隠しイベント
ポケスタで「なみのり」を覚えさせたピカチュウを手持ちに入れている時のみ出来るミニゲームも隠れイベントで追加されていたりする。
VC版では波乗りピカチュウを入手する手段がないため、普通のピカチュウを連れて行くだけでミニゲームをプレイできるようになった。

また、青版までとは異なりバグの多くが修正されているため、セレクトバグは出来なくなっている。
…が、初代の仕様を活かしたバグであるfifth法(特殊エンカウント)などのセレクトバグ以外はわりと行える。行えてしまう。
というかこれらを使わなくても、赤緑とほぼ同等の任意コードの手段も開発されている。流石にお手軽さは劣るが。
物凄い余談だが、この方法で2匹目のピカチュウを入手した場合は最初のピカチュウを他のバージョンに送って進化させてもこの新たに入手したピカチュウが自分のピカチュウとして認識される為後ろをついてくる。


【バーチャルコンソール版】

赤・緑が発売20周年を迎えた2016年2月27日には、初代シリーズ4作がニンテンドー3DSのバーチャルコンソール用ソフトとして移植発売され、2023年3月28日まで配信された。
ゲームボーイのバーチャルコンソールの場合、通信機能はオミットされるのが普通だが、ポケモンに関してはワイヤレス通信に対応し、
ケーブル通信で使えた機能をワイヤレス通信で使えるのである。
バーチャルコンソールで改めて150匹集めることも、大変だが夢ではないだろう。
なおVC版『クリスタル』で入手イベントのあるセレビィとは異なり、ミュウは本作のみの入手は出来ない。

なお、まるごとバックアップ及びセーブデータのバックアップには非対応である(勿論通常のセーブは可能)。
これに対応してしまうと通信機能を合わせて使うことで実質的にポケモンのコピーが可能になってしまったり*11一撃技が当たる、捕獲に成功するまでセーブとロードをチマチマ繰り返すだけのチートじみたやり方が出来てしまうので致し方ない点である。
また、ポケットプリンタスーパーゲームボーイのカラー表示には非対応である。これは他のソフトでも非対応なのでしゃーないけど。

なんとバグは修正されていない。とはいえ大半のバーチャルコンソールで配信されているソフトもそうなのだが。
勿論実行する場合は自己責任になる。しかしバグも一つの思い出であるという人も当時を懐かしみつつ楽しめる。
前述の通りまるごとバックアップには対応していないので、バグを利用するなら事前にしっかり下調べを行っておくことを推奨する。

さらにこのVCで捕まえたポケモンは、2017年1月の『ポケモンバンク』および『ポケムーバー』のアップデートによって最新作へと移動可能となっている。
マサキ氏をはじめとする多くのポケモンあずかりシステム開発者の努力の賜物であろう。
これで互換が切れていたGBとの間が繋がったことになる。かがくのちからってすげー!

但し流石にVC版とNintendo Classicsで配信されているポケモンスタジアムシリーズとの相互移動はできない。
このためVC版では「ドわすれ」を覚えたコダックを使ったり、倍速でプレイしたりすることは出来ないので注意。
せめてポケスタシリーズがVCでも出ていれば…*12

個体値などのステータスはバンクに転送した際に決定する。
これは個体値や努力値といった仕様が第三世代以降とは異なるので、『ポケムーバー』でデータ形式のコンバートを行うためである。
第一世代には存在しなかった特性は、隠れ特性で固定されており、個体値は3V以上のランダム、性格は初代で手に入れた経験値を25で割った余りで決定される。
転送したポケモンはモンスターボール固定となり、産地マークは次回作産も含めて一律でGBの形のようなマークがつく。


PDWや配布イベント終了以来入手がGTS頼みだった隠れ特性のオムスターカブトプスプテラフリーザーサンダーファイヤーも自力で入手可能に。
伝説のポケモンである三鳥はともかく、化石組はタマゴで子供に特性を遺伝させればレートでも使用可能。
この世代のみわざマシンに収録されている技も多く、それを覚えたポケモンを転送することで普段と違った戦い方が可能(ラインナップは左のリンク先を参照)。
レートでは使えないとはいえ、一部で話題になっていた「こころのめ」+「じわれ」ニョロボンも遂に実現できるようになった。

そして『ソード・シールド』でのダウンロードコンテンツの一つとしてにて同ゲーム内にあるバトルタワー内に出現するおじさんによってVC産(次回作の金、銀、クリスタルも含む)を含むこれまでの作品産のポケモンたちがランクマッチにて使用可能にして貰えるようになった。
ただその際に技を忘れさせねばならず(過去作でしか習得出来ない技を習得したポケモン対策として)、上記のニョロボンのような戦術は組めなくなっている。
過去技を駆使して相手を翻弄する戦術は仲間内やカジュアルバトルで楽しもう。

けつばんやアネ゙デパミ゙等のバグポケも相変わらず作れるが最新作への転送は当然ながらできないので注意。


【登場人物】

本作ではモブトレーナーに名前が設定されていない。

…etc.


【ダメージ計算処理について】

対人戦、トレーナー戦どちらにも言えることだが、全体的にダメージ計算処理のミス、或いはガバガバな仕様が多い。
しかし、当時のプレイヤーはこの仕様を踏まえた立ち回りで勝ちを狙っていたことを忘れてはならない。これらの仕様の大半は第二世代で修正された。

  • はかいこうせんで相手を倒したり、みがわりを攻撃すると無反動
    →有名なバグ。死に出しがあるとターン終了時の処理がスキップされて反動の処理が行われない。後者は追加効果などのスキップを技が外れたときと同様に処理しており、反動の処理も誤ってスキップされている。
  • じばくやだいばくはつでみがわりを攻撃するとポケモンの姿だけ消えるがひんしにはならない
    →みがわりに当たった時点で通常のダメージ計算処理が中止されており、ひんし状態の判定が行われない。姿を消す処理は技エフェクトの一部なので、ダメージ計算結果に関係なく起こる。
  • どくどくとやどりぎのタネを重ね掛けするとやどりぎの定数ダメージももうどくと一緒に増える。
    →どくとやどりぎのダメージを処理する際、同じパラメータを参照しているため。更に処理発生時点で相手の残りHPを計算していないため、吸収する側は常に定量回復できる。例えば相手のHP最大値が160として、残りHP10、もうどくのダメージが2/16だったとすればもうどくのダメージを受けた時点で残りHPは0になる。しかしやどりぎのダメージ判定はスキップされず、最大HPの3/16を吸収するという処理が行われ、相手は残りHP0の相手から体力を吸収してHPを30回復することになる。
  • 極端に相手の防御ステータスが高いとき、低威力の技を使うと技が必ず外れる
    →例えばまるくなるを積んだタケシイシツブテにビードルでどくばりを当てようとしたときに発生する。タイプ相性や防御ステータスの関係でダメージ計算の結果が1未満になるとき、端数切り捨ての処理が行われている。これにより計算結果が0になり、ダメージを与えていないため技が外れたものとして判定される。技が外れたことになるため、追加効果などの計算も行われない。第二世代以降は最低でも1、第三世代以降は更に急所に当たれば1〜2のダメージが与えられるように修正された。
  • 一部のNPCトレーナーが後攻でアイテムを使う
    →基本的にアイテムはターンの最初に使うというルールがある。しかしNPCは行動順が回ってきたときに行動を決定する処理が行われている。このため、先攻でHP満タンの相手に大きなダメージを与えると相手は後攻でアイテムを使って回復させてくることがあった。第二世代でも交代決定のタイミングのみ後攻で決定できる不具合が残っていた。
  • かげぶんしんや小さくなるが鬼畜性能
    →攻撃や防御の積み技同様、1回積むごとに50%ずつ上昇する計算だったことによる。ポケスタ2以降は1/3ずつ上昇するよう、下降補正が行われた。


【アニメ版】

ポケットモンスター X・Y』発売記念として、2013年10月2日にアニメ『ポケットモンスターTHE ORIGIN』が放送された。
子供の頃に「ポケモン赤・緑」をプレイして大人になった人たちに向けられた作品であり、
キャラクターデザインが同時展開されているアニメ「ポケットモンスター」シリーズとは大きく異なるのが特徴。
ポケモンたちも丁度アニメ版放送前のイメージを意識し、よりモンスターっぽい動きを見せる。
そして終盤では…

重要な場面以外はダイジェスト形式というストーリー構成だったため、一部ジムリーダーが1枚絵でしか登場せず喋らない等、所々端折られている。
ニビシティジムで「一万光年早いんだよ!」の台詞を言っていたボーイスカウトが、原作のジム内には存在すらしていなかったミニスカートに差し変わっている(ご丁寧に「一万光年早いのよ!」と口にする)といった改変箇所も存在。

また、本アニメにおける人物キャラのデザインは第一世代の『赤・緑』……ではなく、第三世代『ファイアレッド・リーフグリーン』準拠。
ただしバトル面の描写は第一世代『赤・緑』をベースとしており、サイホーンの「10まんボルト」をサンダースが食らって倒されるシーンがあったりもする。

【開発経緯と発売後の反響】

本作の企画・開発はゲームボーイの発売、そしてゲームフリークが設立してから間もない1990年からスタートしている。
元々のコンセプトは、影響を受けた『MOTHER』風のRPGと開発主導の田尻智氏が少年時代に経験した昆虫採集を元にしたモンスターの収集&通信交換であり、モンスターをカプセルに収納して持ち運べるというアイデアもウルトラセブンの「カプセル怪獣」が元になっている。

前年にスクウェアから発売された『魔界塔士Sa・Ga』のヒットから「ゲームボーイでもアクションゲーム以外の分野を追求できる」という可能性や、通信ケーブルを介したゲームデータの交換に着目。そこからゲームボーイ用のRPGとして『カプセルモンスター』というゲームの企画書を任天堂へ持ち込んだことからプロジェクトが始動した。
そこから発売までに足掛け5年以上という長い月日がかかっているが、その約6年間の内の数年は開発ノウハウなどの問題から完全に開発が頓挫・ストップしていた時期であり、
開発のゲームフリークは『パルスマン』や『マリオとワリオ』『ヨッシーのたまご』といったタイトルの開発をしながら糊口をしのいでいた。
そのうち、『ヨッシーのたまご』のGB版開発時に培った通信対戦周りのプログラムのノウハウは、ポケモンの開発を再開したときに大いに役立ったという。
そしてその数年間も任天堂は切り捨てることなくポケモンの開発費を出し続けていた。結果的に大正解だったとはいえ、中々できる判断ではない。

開発当時は容量が足りず、100匹(開発当時)のポケモンを捕まえられる代わりにニックネームシステムを断念するか、ニックネームシステムを導入する代わりに捕獲できるポケモンを30匹程度に抑えるかの天秤に掛けられていた時期もあった。
しかし後に任天堂から大容量RAMを提供されたため、無事に総数150+1匹のポケモン実装とニックネームが両立できるようになったということが、当時のインタビューで開発スタッフの増田順一氏や杉森建氏によって語られている。

また、開発当初は通信対戦を想定しておらず、通信ケーブルを用いたゲーム体験も通信交換のみに留まっていた。
しかし、社内メンバーや任天堂をはじめとする周囲の強い反響と要請を受け、マスターアップ2週間前で急遽通信対戦の実装が決定しており、ギリギリで通信対戦の導入までこぎつけたという経緯を持つ。そのため、対人戦向けのゲームバランスの調整をしている余裕などなく、上でも散々挙げたようにゲームバランスも最初から対人戦を考慮して作られた次作以降と比較するとかなり大味なものであった。
なお、最初に作られた通信対戦のバージョンはAIによるオート戦闘であり、プレイヤーは勝敗が決するまでその様子を見守るというものであったという。しかし任天堂のテストプレイヤーから「つまらない」とダメ出しをされ、結果今の仕様になったそうだ。


こうして紆余曲折あって開発された初代ポケモンだが、当初の発売予定日は1995年12月21日とクリスマス商戦を意識したものであったものの、諸事情により1996年2月27日へと延期されている。ゲーム起動時やタイトル画面のコピーライトに「©1995」と書かれているのはその名残であり、初代発売から30年経った現在でも権利表記には「1995-20○○」と当初の発売予定年が残っている。

発売直後の扱いはとても地味で、小学四年生等の雑誌*13の玩具紹介一覧の見開きの片隅に、有名メーカーである任天堂のゲームであるにもかかわらず「なんか新しく出たゲーム」的な待遇で小さく掲載されていた。
その中でもファミ通のクロスレビューは点数自体はまずまずだったものの、レビュアーの評価は(下記の本作発売当時のゲームボーイ市場の状況を踏まえると)ベタ褒めに近いものであった。
ちなみに当時のちびっ子曰く「そこそこ子供の間では話題でしたよ、仲間を捕まえる新しいRPGがでるって」という感じである。
…と、現在まで続くポケモンの歴史はそんなところから始まった。

しかし、発売後は口コミによって本作の評判がじわじわと広がっていくようになる。
そしてポケモンブームが決定的なものとなったのは本作発売から2ヶ月ほど経って刊行されたコロコロコミック1996年5月号に幻のポケモン「ミュウ」のプレゼント企画が発表されたことだろう。
以前からバグ技などによって「151匹目のポケモンは存在する」という噂はまことしやかに囁かれていただけあり、このミュウプレゼントは大きな反響を呼び、20枠のうち約78,000通、倍率にしておよそ3,900倍もの応募が押し寄せている。
その後もコロコロコミックは様々なポケモンの情報を発信しており、次作『ポケモン2』(のちの『金・銀』)の初報も1996年7月にコロコロの誌面上で発表している。


本作発売当時のゲームボーイは発売から7年近くも経過しており、PlayStationセガサターンといった次世代据置ゲーム機の波に押されていたこともあり、世間から忘れかけられているほど影が薄かった。
国内の新作ソフト作品数も全盛期の118作品(1990年)と比較すると1995年は58作品と半分も減少している。
しかしながらゲームボーイ市場が衰退していく中でもヒット作は度々出ており、95年に発売され、石原恒和氏が同様にプロデューサーとして関わった『マリオのピクロス』のヒットを見て、石原氏はいいものを作ればまだまだゲームボーイも頑張れると、本作の成功の自信に繋がったという。

そして本作の大ヒットが決め手となって、終焉を迎えつつあったゲームボーイ市場が息を吹き返すこととなり、携帯ゲームそのものの市場も活性化し、
ゲームボーイカラーやアドバンスといった次世代のゲームボーイが開発されるきっかけを作った。
そして本作の2バージョン販売が大ヒットに繋がったことで、本作のような「モンスター収集ゲーム」のコンセプトを持つ作品で、同じような販売方式を取るゲームも増えた。
ある意味、本作(の大ヒット)はゲームボーイのみならず、携帯ゲーム全般の救世主であったと共に、その後のゲーム業界に大きな影響を与えたという意味で、本作の功績は計り知れなく大きいと言えるのだ。

実は本作のヒットにより、任天堂には通信ケーブルの売上増加という副次的な効果ももたらしたが、本作がまだそれほど売れていなかった時期でもあり、当初は売上が増えた原因がよく分からなかった。調査によりポケモンの影響であることが分かり、これは関係者の掴んだ最初のヒットの兆しであった。そしてユーザーの反応を見てみようということになり、ミュウのプレゼントに繋がるのである。


【余談】

トレーナーが捕まえたポケモン1匹1匹に個性を持たせる、個々のポケモンに愛着が持てるようにするという発想は既に初代の時点で確立されている。
4つの技を取捨選択させてポケモンそれぞれに個々の戦闘スタイルを与えることや、気に入ったポケモンにニックネームを付けられるのはこの発想から来るものである。
後の世代では個体差を大きく広げる要素になる特性性格、ポケモンをひたすら可愛がることができるポケパルレ/ポケリフレなど様々な追加要素が導入されたが、これらは初代で確立されたコンセプトの延長である。
やはり初代スタッフの功績は大きいといえよう。

赤・緑・青のサントラには増田さんによるテクノ調のボーナストラック『ポケモンテクノ』が収録されている。
日本はもちろんのこと、ネットで知った海外ファンからもなかなか好評。
中には曲調がシュール過ぎて聴いてて恐かった人もいるとか。

ちなみにオーキド博士はポケモンは150(ミュウを入れれば151種類)いると語っていたのに、
その後も数が増え続けておるじゃねーかというツッコミがよく入るが、初代ポケモンでオーキドが150匹いることを直接言及したことは一度もない。
当時のカントー地方で見つけられるポケモン全てを図鑑に登録すると151種類になり、これをもって図鑑完成だと言っているからにすぎない。
ゲーム本編での言及は金銀で「3年前150種類いたとオーキド博士が発表していたが、更に新しいポケモンが発見されている」という言及がある程度。

海外ではローカライズの難航の末に、グラフィックやプログラムは『青』を元に出現ポケモンを『赤』『緑』に合わせたPokémon Red / Blueが欧米で発売されている。
そのため、海外では金銀以降に登場する初代ライバルの名前も「グリーン」ではなく「ブルー」。リメイク発表時はなぜ緑?と混乱した海外プレイヤーもいたかもしれない。
また、『ピカチュウ』もPokémon Yellowとしてゲームボーイカラー対応ソフトとして発売されている。
一方で、日本版の『青』に相当する第三のバージョンは海外だと発売されていない。



追記をするか修正をするか、ちょっと違うよ



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最終更新:2026年08月18日 20:28

*1 一応現在でも特性「たんじゅん」を持つポケモンが「めいそう」を使えば初代の「ドわすれ」と同等の効果を得られる。因みに「たんじゅん」持ちで「めいそう」を覚えるのは(「シンプルビーム」を考慮しなければ)ココロモリのみ。

*2 当時のほのおタイプはこおりタイプの技への耐性がなかった。

*3 3番道路に進もうにもモブNPCがタケシに勝利するまで足止めしてくるため。カスミを倒してフィールド上でいあいぎりを使えるようにならなければクチバジムやそれ以降の町に続く道路に出る事が出来ない。

*4 他のジムリーダー全員を倒さないとトキワジムの扉が空かないため。

*5 バトル施設やオンライン対戦との兼ね合いもあるのか第四世代以降は廃止された。

*6 次作のハヤトもひこう使いでありながら貰えるわざマシンはじめんタイプのものであり、最初のジムリーダーから貰うわざマシンが自身のエキスパートのタイプと一致したのは第三世代のツツジが最初。

*7 唯一のいわ技のわざマシンである「いわなだれ」が入ったわざマシンはタマムシデパートで少女にサイコソーダを渡すと貰える。

*8 しかもヤマブキジムと異なりエスパーおやじの家は(ロケット団員が入口を塞いでいないので)シルフカンパニー攻略前にも入手可能。

*9 ちなみに、初代のゲーム内通信交換は個体値が完全ランダムであり、草むら・フィールド野生産のエンカウントと異なり最高個体値である4Fも出るという仕様になっている

*10 ゼニガメの「ゼニゼニ〜」くらいはそうと分かった上で聞けばなんとか聞き取れるが大半はただのノイズにしか聞こえないレベル

*11 3DS→Switchで出た本編でも、同様の理由からかセーブデータのバックアップには対応していない。

*12 ポケスタシリーズはNintendo Classics版が初の復刻だった為。特にWii UのVCで出ていれば相互移動もワンチャンできた可能性はあったかもしれない。実際『スマブラfor』では3DSとWiiUの相互通信が可能だった。

*13 それらの雑誌の中にはあのコミックボンボンも含まれており、比較的好意的な紹介がなされていた。