ご当地回復アイテム(ポケモン)

登録日:2012/06/12 Tue 11:52:27
更新日:2025/01/17 Fri 18:30:08
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ポケットモンスター』シリーズは様々な地方が舞台となる。
そして地方毎に様々な風土があり、特色があり、環境があり、当然現実世界と同様に各地でその地限定のアイテムも存在する。
本項目では、作中各地で人気を博しているご当地名物について説明する。


カントー地方

  • ニビあられ
ニビシティ名物で、この街のポケモンセンターでおじさんから一日一個売ってもらえる。
また、タマムシシティタケシに「おちゃ」のついでとして貰える。自身の住むニビシティ名物という事もあってか、タケシは「ニビあられ」が大好きな模様。

……「こんなご当地アイテム、カントー地方にあったっけ??」とお思いの方も多いと思われるが、これは『LPLE』で初代から22年の時を経てようやく追加されたカントー地方のご当地回復アイテムである。
ただし、1個500円なのに肝心の効果の方は「なんでもなおし(400円)」と同効果。薬品より高い……。旅気分を味わいたい人以外はわざわざ買わなくてもいいだろう。

元ネタはニビが群馬県辺りにあることを考慮すると、前橋名物の「七福神あられ」と思われる。

第七世代までの他地方では登場時期の都合上見られないが、今後の新作やリメイク作で他の回復アイテム同様再登場する可能性は高い。
少なくとも第八世代『ソード・シールド』ではバトルカフェで入手できるため、他地方でも流通はしている模様。

ただ、『SV』のアカデミーの蔵書コーナーに有る「遠くのグルメ」では「ハードな見た目と薄すぎる味が理由であまり流行らなかったそうな……」と酷評されているが。

日本特有のお菓子であるあられが浸透していない海外圏では“Pewter Crunchies”という名称となっており、チョコクランチとして扱われているようだ。


ジョウト地方

  • いかりまんじゅう
第二世代で登場した『ポケモン』世界における、ご当地アイテムの開祖。

チョウジタウンにて、44番道路へ行こうとするとそこに立っているおじさんが押し売りしてくる。買えば通れるのかと思いきや、買っても通れないという理不尽っぷり。
チョウジタウンのロケット団アジトが壊滅した後はお土産屋さんで販売開始。なお、おじさんはチョウジジムクリア後に姿を消す。
ただし『HGSS』ではお土産屋さんでは販売されず、チョウジジムクリア後でも消えなくなったおじさんから売ってもらえる1個のみが「たいせつなもの」として手に入る。*1

300円でHP20回復と、効果もコストも「キズぐすり」と全く変わらない。
HGSSでは回復アイテムとして使う事はできなくなったが、カントー地方の地下通路にいる人物に渡すとだいばくはつのわざマシンが貰える。

BW』では再び回復アイテムに。もちろん効果はHP20回復……だが、説明文が『HGSS』の流用で、肝心の効果が説明文からは分からない
また、古代の城の入り口にてアララギ博士から貰える。後述するアララギパパは「もりのヨウカン」をくれるが親子揃って和菓子が好きなのだろうか。
城の入り口では複数のヒヒダルマがダルマモードで眠っており、いかりまんじゅうを1つ供えると目覚めてバトルになる。

作中では割と色んな人物に愛される名産品でもあるようで、四天王シバの好物。2の島へ訪れるも売っておらずガッカリして帰っていったという話がモブから聞ける。
また、『プラチナ』のトバリデパート地下の物産展でも販売されていたらしいが全て売り切れ。買いに来たナナカマド博士は残念そうにしていた。

ロイヤルイッシュ号では土曜日にいかりまんじゅうが貰える。
第七世代からは、全ての状態異常を回復できるという仕様に変更された。

現実ではいかりまんじゅうではないがポケモンまんじゅうという商品が存在する。

こちらもまんじゅうの文化がない海外圏では“Rage Candy Bar”というスナックバー(キットカットやスニッカーズのようなお菓子)として扱われている。


  • モーモーミルク
39番道路のモーモー牧場にてミルタンクから取れる牛乳。
ただし、当初はミルタンクがダウンしているので「きのみ」を7個あげる必要がある。
女優の木の実ナナとかかっているわけでは多分ない。

ジョウト地方だけで売られているわけではなく、カントー地方のナナシマにおける2の島、シンオウ地方のカフェ山小屋(210番道路)、イッシュ地方のホドモエマーケットなど全国各地で販売されている。
更にカロス地方ではなぜかフウジョタウンの根暗なオカルトマニアが路上販売を行っている。
なんでお前が売り子なんだよ!おかげで二次創作ではオカルトマニアのR-18イラストが増えるのであった

何なら野生のミルタンクがこれを持っている事も。牧場から盗みつつ脱走したのか、まさか自ら乳しぼりを行って製品に……!?

当時は買値500円で体力100回復と、かなりコストパフォーマンスがいいアイテムだったが
金銀』では一度に1本しか売ってくれない上、既にリュックに入っていると売ってくれなかった。
後の作品ではまとめ買いや複数買いが出来るようになっているので、十分な数を揃えやすくなった。

ED曲「ドッチーニョ?」のユニット名にモーモーミルクが使われた事があるのは有名な話。

現実ではミックスオレ共々紙パックジュースとして登場したり、瓶詰めのモーモーミルクキャンディーが販売されたりした事がある。
瓶のフタにはちゃんとミルタンクが描かれていた。


ホウエン地方

  • フエンせんべい
煙突山の頂上にて、おばあさんが200円で売っている。
効果は状態異常回復。
当時は1枚ずつしか買えないのが難点だったが、同じ効果の「なんでもなおし」に比べて3分の1の値段、漢方薬の「ばんのうごな」も450円なのでリーズナブルな商品である。

他地方でも流通しており、ナナシマの2の島や『プラチナ』のトバリデパート地下でも販売されている。
まとめ買いできたり10個単位でも販売したりしているので、大変お得で手間いらず。

また、カントー地方のクチバシティの港でサント・アンヌ号を出航させないでなみのりを使えるようになった後、見えないアイテムとして入手できたり、『ダイヤモンド・パール』のリッシ湖ほとりのホテルグランドレイクの宿泊客から貰えたりも。
更に、ロイヤルイッシュ号では月水金にフエンせんべいが貰える。

やはり海外圏では煎餅の代わりに“Lava Cookie”というクッキーになっている。


シンオウ地方

  • もりのヨウカン
ハクタイシティの隠れた名物。アイテムとしての見た目は小豆羊羹に似ている。
効果はフエンせんべいと同じく状態異常回復で、売値的にはそれと同じ値段。

しかしハクタイシティどころかどこのお店でも買う事は出来ず、かのホラースポットもりのようかんにて1個拾えるのみ。
ホラー全開の森の洋館において唯一の癒しだが、荒れ果てた廃墟の中で長時間放置されていた事を考えると……。
当時の第4世代でこの名物に言及するキャラが誰一人としていなかった事と、購入できないご当地アイテムがホラースポットにポツンと置いてあるのも手伝って「過去の名産品」と捉えられる事もあった。

しかし続く第5世代でイッシュ地方にて、リュウラセンの塔に登る前にアララギパパから貰える。
フウロの話によると、カントーだのシンオウだのにガンガン飛行機を飛ばすらしいので、その最中に手に入れたのだろう。
以降も差し入れやお土産品として活用されていたりするので輸出・流通はしているようだ。リメイクの『BDSP』でもシンオウ地方では購入できないままだったけど
ロイヤルイッシュ号では木曜日にもりのヨウカンが貰える。

変わったところでは、第4世代『HGSS』におけるポケウォーカーの「こわいどうくつ」で入手できたり、『剣盾』の集中の森で拾えるアイテムとして落ちていたりもする。しかし、ホラーっぽい場所や森で拾える羊羹とはいったい……?

過去のシンオウ地方であるヒスイ地方(『LEGENDS アルセウス』)ではクラフトで作成できる回復アイテムとして登場。効果は状態異常全回復。
レシピは紅蓮の湿地にいる隊員から教えてもらえる。必要材料はころころマメ1個・きらきらミツ1個・ケムリイモ1個・よせだまのもと1個。
この作品では「コトブキムラの隠れた名物」とテキストに書かれており、時が流れるにつれてハクタイの隠れた名物へと変化していったのだと思われる。現代のシンオウ地方内で一般流通していない理由については知らん

現実では2008年にロトムを捕まえてポケモンセンターで見せると、一口サイズの森の羊羮が貰えるキャンペーンが行われた。
パッケージも凝っており、ちゃんと森の洋館が描かれている。

その後2017年になってからは正式に商品化されている。
パッケージデザインはロトム図鑑・通常ロトム・ロコン・アローラロコン・ピカチュウの5種類で一個200円。

さらに2021年には同作のリメイクである『BDSP』の発売に伴い、もりのヨウカンも復活。
しかも京都の老舗・鶴屋吉信とのコラボ商品という手の込みよう。小倉、抹茶、白小豆の3個入で税込1,296円也。
パッケージには森の洋館とピカチュウ、そしてロトムとシンオウ御三家があしらわれている。

こちらも海外だと羊羹ではなく“Old Gateau”というケーキになっている。


イッシュ地方

  • ヒウンアイス
ヒウンシティで販売している、超人気のスイーツ。値段は100円で、効能はやはり状態異常回復。
モードストリートにて販売しているがいつも長蛇の列で、火曜日以外に買う事はできない上、オーナーの意向により冬は販売されない。
並んだ上で買わないと言うと、店員が本当に買わないのか一度確認してくる。買わなかった場合でもその日は買えなくなる。
バニプッチによく似た形状をしているアイスだが、バニプッチ系列との関連性は不明。

BW2』の時代ではブームが廃れており、毎日ダース単位で購入が可能。また、冬でも販売されるようになった。
しかし、主人公チャンピオンになった後に買いに来ると、チャンピオンが贔屓しているアイスという事で再度ブームになる。
それでも過去のブームには及ばないのか、ネームバリュー使用の都合で過去のブームの時よりも多くの数を用意されているのかは解らないが、行列が出来るようになった後でも毎日買えるし、後には他の地方に輸出できるだけの数が生産・販売されるようになる。


カロス地方

  • ミアレガレット
ミアレシティのノースサイドストリートで買える、プリズムタワーの焼印がされたお菓子。
効果は状態異常回復。
「ガレット」とは生地を円形に伸ばしたフランスのお菓子である。クレープの原型になった料理、といえばわかりやすいだろうか?
3時、9時、15時、21時頃にはモーモーミルクのおまけ付き。

1個100円だが、隠しパラメーター「スタイリッシュ度」が上がると80円になり、ガレットを買っても更に上がる。
その上昇値は決して高いとは言えず、たまやでボールを1個ずつ延々買い続けるほうが早いが、ミアレガレットは何と言っても安い上に、売っても1枚100円である。
つまり時間こそかかるもののガレットを大量に購入して「スタイリッシュ度」をMAXにし、その買ったガレットを全部売ると元を取れるどころかお釣りが来る
この為、掛かる時間を気にせず手軽にスタイリッシュ度を上げたい人は大概ガレット屋の前でAボタンを連打しまくる。お金は大事だよ
後に他地方に輸出できるだけの数が生産・販売される。
ちなみにスタイリッシュ度を上げると、カントー御三家メガストーンの選ばなかった分を100万円のところなんと1万円で買えるようになる為、石のためにガレットを買い込むプレイヤーも多い。色々な意味で「美味しい」お菓子なのだった。


  • シャラサブレ
カロス地方のシャラシティ名物……のはずが、『XY』のカロス地方では何故か入手できない。
一応モブの会話で名前だけは出てくる。「もりのヨウカン」と違ってモブに言及されているだけマシ?ご多分にもれず効果は状態異常回復。後に他地方に輸出できるだけの数が生産・販売される。

同世代の『ORAS』で解禁。
からくり屋敷かポケモンコンテスト会場で入手出来る。カロスの街のお土産物なのにホウエンでのみ流通するってどういうことなの……。
ちゃんと通信で『XY』に送れるが、送っても特にイベントなどは起こらない。意味もなくレアな食べ物である。
表面にはマスタータワーの焼印がしてあり、かろうじてシャラシティらしさを感じさせてくれる。

LPLEではカロス地方に縁のあるグリーンが1個くれる。

サブレとはフランスのビスケットの一種。シャラシティのモデルはモンサンミッシェルと思われるので、モデルは実際に現地で販売されている名物のサブレだろう。


アローラ地方

  • おおきいマラサダ
アローラ地方各地のマラサダショップで販売されている、テイクアウト用の大きいマラサダ。
通常サイズはポケモンのなかよし度を上昇させるが、こちらはやっぱり状態異常の回復。値段は350円。

ストーリー中にも度々登場し、ハウが時折食べている。ビッケさんもくれる。
マラサダとは現実世界にも存在する砂糖がかかった円形の揚げドーナツのことで、元はポルトガル発祥。サラダでもマサラでもない
アローラ地方のモデルとなったハワイでは有名だが、ポルトガル本国ではマイナーな部類らしい。
こちらはポケモンパンでも実際に売られている。


ガラル地方

回復アイテムとしてのご当地アイテムは無し。よって第二世代以降、ご当地アイテムが初めて設定されなかった地方となる。
強いて言うならポケモンキャンプで食べられるカレーやはり元ネタのせいだろうか
ヤドンのしっぽやガラルマサラと呼ばれる香辛料など、様々な食材が研究されている。

なお、これまでに登場していたご当地アイテムはバトルカフェで1日1回勝利すると貰える事がある。「ニビあられ」もあるよ!
ただし種類は選べず、中には「けいけんアメ」や「いちごアメざいく」のようなご当地アイテムじゃない物も含まれているため、全て集めるのは中々難しい。


◆ヒスイ地方

  • コトブキマフィン
ガラル地方で有名なお菓子を、ヒスイ地方で採れる材料で作ったもの。
任務で最初に作った際の名称は「ふるさとマフィン」だが、ヒスイの材料で改めて作り直した後は「コトブキマフィン」と改名される。

コトブキムラで最近流行りつつあるらしく、アイテムテキストには「隠れた名物」とも表記されている。
現代のシンオウ地方におけるポフィンとの関連性は明かされていないが、これが今日に至るポフィンの原型なのだろうか?

効果は状態異常回復。
クラフトでも作ることができ、必要材料はいきいきイナホ2個、ポフのみ2個、ズリのみ1個、よせだまのもと1個。


パルデア地方

ガラル地方に引き続き、ご当地アイテム無し。
それどころか『SV』では他所の土地のご当地アイテムが流通していない。無くても困らないといえば困らないが、何とも寂しくなったものである。
一応パルデア特有で食べ物として誤魔化せそうなヤツはいるがスペインがモチーフのパルデアで流石に流石にこれはその......





追記・修正はご当地回復アイテムを全種類食べてからお願いします

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最終更新:2025年01月17日 18:30

*1 『HGSS』では「いかりまんじゅう」を購入したかどうかに関わらず、ラジオ塔事件解決後までおじさんが通せん坊し続けるが、解決後であれば購入していなくても通せん坊しなくなる(話しかければ購入可能)。