登録日:2011/12/12 Mon 22:43:37
更新日:2025/04/18 Fri 18:58:25
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スペイン料理とは、スペイン王国(以下「スペイン」)及びその周辺国や、中東、かつての植民地であった
メキシコ等で食べられる料理。
イベリア半島に属するスペインは周辺が
海に囲まれている事もあり、
マグロやタコ、タラなどの海鮮料理が非常に発達している。
またアラブ人など様々な民族が行き来した事もあり、食材・調理法共に多種多様で幅広い。
新大陸の発見により、
ジャガイモ、
チョコレートや
トウガラシなどの様々な香辛料も伝わり、
デザート等にも影響を与えた。
イタリアと並び、ヨーロッパで米を食べる数少ない国でもある。また
オリーブオイルを多用する点も似ている。
日本にも、
戦国時代に宣教師を通じてカステラや金平糖などいくつか伝わった料理があるように、実は縁が深いのだ。
米や海産物など日本人にもお馴染みの食材を用いた料理が多いので、外国の料理の中では比較的馴染みやすい部類に入るといえるかも。
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■主な料理
米を使うのもそうだが、宗教上の理由からヨーロッパでは珍しくタコやイカを抵抗無く使う。
◆パエリア
18世紀頃に今の形になった、専用の鍋で炊いたスペイン風
炊き込みご飯。日本でいえば寿司のような贅沢な料理。
元々は
ウサギの肉や
カタツムリなど陸の食材を使っていたが、その後エビなどの海産物を使うようになった。
日本米より大粒だが、モチモチした食感は日本人にも好評。
宣教師が日本に伝えたものが、
大分県の郷土料理「黄飯」として伝わっている。
こちらはサフランの代わりにクチナシを使う。
ホウメイさんの苦い過去。
なお米の代わりに
スパゲッティを使ったパスタパエリアやイカ墨を使ったアロス・ニグロもある。
◆ガスパッチョ
野菜のみじん切りがいっぱい入った冷たい
トマトスープ。
東京○スのキャッチコピーではない。
新大陸から伝わってきたスパイスをふんだんに使用した、風味が素敵な料理。
夏バテ防止に飲む。
◆アヒージョ
近年日本でもよく見かけるようになってきた、
ニンニクと
オリーブオイルの煮込み料理。
具はエビやアングラス(
ウナギの稚魚)などの魚介類だけでなく、野菜や砂肝など多種多様。
バゲットやチュロスといっしょにどうぞ。
◆トルティージャ
ジャガイモや野菜のたっぷり入ったスペインの玉子料理。所謂スパニッシュオムレツの原形となった。
オムレツの項目も参照。
ちなみにメキシコでは
タコスのことを指す。
◆フリカンドー
牛肉とキノコと野菜の入った煮込み料理。
上記の具材を塩胡椒で味付けした後に
赤ワインとトマトペーストで煮込んで作る。
カタルーニャ地方の伝統料理で正式名をフリカンドー・デ・テルネラという。
元々は南フランスに起源がある料理とされる。
◆ソパ・デ・アホ
カスティーリャ地方の硬くなったパンとニンニクで作るスープ。
アホ(ajo)とは坂田のことではなくスペイン語でニンニクのこと。
バカのアホ炒めなんて料理もある。
◆ポルボ・ア・フェイラ
ガリシア地方を代表する料理。「タコのガリシア風」と言えばわかるだろうか。
茹でてぶつ切りにしたタコにパプリカ、
塩をまぶしてオリーブオイルをかけた料理。
◆フラメンキン
アンダルシア地方コルドバの料理。所謂ロールカツだが、様々なバージョンがある。
◆ピンチョス
バスク発祥の、小さく切ったパンに
チーズなど少量の食べ物がのせられた軽食。小皿なので沢山の種類の味を楽しめるのがポイント。
元は酒のグラスに砂埃やハエを防ぐ蓋として薄切りの食品を乗せて提供するサービスが料理へと姿を変えたもの。
◆パン・コン・トマテ
カタルーニャ地方の料理。
焼いたパンにニンニクと
トマトをこすりつけ、オリーブオイルと塩をふりかけたもの。
野菜やアンチョビ、
生ハムなどをのせてもたまらん。
◆カルソッツ
カタルーニャ地方の冬限定の料理。
白ネギを炭火で真っ黒になるまで焼き、皮を剥いて、
アーモンドなどのナッツ類が入ったロメスコソースをつけて中の白く柔らかいネギだけを食べる。
手でネギを高く掲げ、下からペローンと食べるのがお作法。
◆プランチャ
鉄板焼き。プロレス技の
プランチャーの語源となった。焼く具材はイカなど。
◆アリオリソース
オリーブオイルとニンニクを使ったソース。
◆クロケータス
コロッケ。種類はクリームコロッケやハムコロッケなど。
◆ポルヴォロン
アンダルシア地方の菓子で、日本の落雁に似ている。
◆ボカディージョ
バラと呼ばれるバケットを使った
サンドイッチ。
◆マルミタコ
カジキなどの魚をジャガイモやトマトなどと煮た漁師料理。
◆ピンチョ・モルーノ
スパイスなどに漬け込んだ鶏肉や
豚肉を
串に刺して焼いたもの。
■スペインの食習慣
夏の暑さを乗り切るために朝食と夕食は簡単に済ませるが、一方で昼食には最も重きを置いている。
オードブルからメインディッシュ、デザートまでのフルコースをたっぷり味わうのだ。
また、間食にも力入れており、菓子類の美味い店をハシゴするのは常識。
また、有名な食休み「シエスタ」もスペイン発祥。
エル・マタドーラがよくやってるあれ。
食事の後、寝転んでゆったりするのがスペイン式。そのまま昼寝に移行する事もしばしばである。
スペインは、日本とも縁がある食の都。お立ち寄りの際には、是非とも料理をしっかり味わいたい。
また、最近では日本でもスペインの立ち飲み屋であるバルがいくつも開店している。
追記、修正は、フランシス・ベーコン氏に敬礼しながらお願いします
- じつはパエリアしか知らなかった・・・・。 -- 名無しさん (2013-11-03 22:30:00)
- チュロスなんかはとくに馴染み深いね -- 名無しさん (2014-05-06 22:33:31)
- ガスパチョ食べてみたいが近くに店が無い・・・。 -- 名無しさん (2014-11-26 13:19:01)
- あ、おい待てい、アヒージョが無いぞ -- 名無しさん (2017-03-19 03:24:21)
- ↑アヒージョ追記しました。ここ数年で急激に見かけるようになったね -- 名無しさん (2017-03-19 17:51:55)
- 最近はスペインバールをよく見かける -- 名無しさん (2017-03-19 18:41:47)
- サングリアは実はスペイン人はあまり飲まず、観光客用のメニューらしい。・・・地元にもあるわ、観光客は高確率で頼むが地元民は頼まないやつ。 -- 名無しさん (2018-06-17 20:06:58)
- イタリアやスペインなど地中海沿岸のヨーロッパではイカやタコなど「ウロコのない食材」を利用するけどそれ以外では「カシュルート」なる規定で忌避されるみたいだね。近年では寿司の一般化など食の国際化で少しずつ利用されてるみだいだけど。イカやタコの消費大国である日本にとってはマグロに続き値上げに苦しむのではなかろうか? -- 名無しさん (2018-06-18 03:24:35)
- たっぷりお昼を食べてそのまま寝て太ったりしないんだろうか? -- 名無しさん (2018-07-03 14:33:43)
- 独特の香りの料理が多いよね。美味しそうではあるけど子供とかは苦手にしそうな -- 名無しさん (2018-09-30 02:24:15)
- 調べてみたら「宗教的に普通の魚は食っちゃダメな日があるよ」→「イカやタコは魚じゃないから食ってもよくね?」でイカタコ料理が発達したそうな。同じキリスト教でも派生によって色々変わるもんだな -- 名無しさん (2019-02-05 16:42:43)
- アヒージョは、アンチョビの代わりにイカの塩辛を使ってもおいしいと、異世界居酒屋でも言ってたな -- 名無しさん (2020-03-14 18:05:50)
- サングリアは自作するのが一番。割と簡単よ。ちょいとカネかかるけど。 -- 名無しさん (2020-06-09 01:09:04)
- 独特な香りがする料理が多いから日本人的には人を選ぶ料理ってイメージかな…キツい香りが苦手な人とかはトコトン苦手なイメージ -- 名無しさん (2020-06-09 01:13:05)
- ↑なもんで、日本人向けにクセを減らして出す店も多いね。 -- 名無しさん (2022-01-16 22:31:44)
- アヒージョ美味しい。 -- 名無しさん (2024-04-12 18:34:03)
- コロッケあるのね。 -- 名無しさん (2024-10-08 18:57:23)
- かすていらを食すと口がぱさぱさにて候 -- 名無しさん (2025-03-22 23:59:55)
最終更新:2025年04月18日 18:58