登録日:2021/12/31 Fri 18:56:50
更新日:2025/03/08 Sat 19:25:37
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ディスペクターが生み出された目的、
それは古の五龍神の力で旧世界を破壊し新世界を創り出すことだったのだ!!
⬟解説
まずこのクリーチャーは、「三枚の「キング・セル」カードが合体して一つのクリーチャーになる」という合体システムを取る。
そのような「違うカードタイプから条件を満たすことでクリーチャーに変わる」というギミック自体は各種
ドラグハート、
禁断の鼓動や
最終禁断フィールド、
零龍の儀といった前例があるが、《Volzeos-Balamord》はそれらと違い
「"デッキに入る非両面カード"で構成される」事が特徴。
おそらく超次元やGRといった外部ゾーンや
ゲーム開始時にバトルゾーンに存在するカードを使用できないオリジナルのフォーマットでの使用を想定しての措置と考えられる。
ちなみにこれらのカードは一パックに3枚全てが入っており、一個だけ引き当てて使えないなんて事態は起こらない。
キング・セル
新世界王の権威 KGM 光/闇/火文明 (マナコストなし) |
キング・セル |
G・ストライク |
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。 |
新世界王の思想 KGM 水/火/自然文明 (マナコストなし) |
キング・セル |
G・ストライク |
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。 |
新世界王の闘気 KGM 光/闇/自然文明 (マナコストなし) |
キング・セル |
G・ストライク |
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。 |
権威、思想、闘気からなる
《Volzeos-
Balamord》を構成する三枚のキング・セル。それぞれディスペクターの派閥のうち
連結、
電融、
接続の3色を併せ持つ。
単体では
G・ストライク持ちの三色カードであるが、
手札からマナゾーンに置いた際にアンタップするという共通効果を持つ。
一見すると
実質単色のG・ストライクというだけのカード群であるが、
このカードの真価はそれをはるかに上回る。
アンタップインできる多色マナ、というのは実質単色のカードとして扱える以上に
5Cデッキが陥りがちな色不足や色管理を強烈にサポートすることができるのである。
例を挙げていくと、2ターン目に後述する
《地龍神の魔陣》を打ちたい場合、1ターン目に水か自然を含んだカードをマナに起き、2ターン目に1枚目に置いたカードの色を補う水か自然の単色カードを置く必要がある。
デュエマを行う際ならば誰でも分かるであろうこのルールだが、5Cなどの
多色まみれのデッキを使う際は時にこれが強烈なネックとなりうる。
なぜなら多色を多く採用するデッキの場合、多色カードばかりが初手に来てしまったらマナをタップインせざるを得ずにどうしても1ターン遅れてしまうし、逆に単色ばかりを引いて色が偏っていてはそもそもカードの発動ができない可能性があるからである。
しかしこれら3枚のキング・セルは三色カードでありながらアンタップインできるためこれらテンポロスの危険性を大幅に軽減できるばかりか、単色カードを埋める際のネックであった色不足すらも容易に補うことができる。
《地龍神の魔陣》の場合、
1ターン目に水文明を含んだカードを置く
↓
2ターン目に自然文明を含む《新世界王の思想》か《新世界王の闘気》をおいてアンタップする
もしくは
1ターン目に自然文明を含んだカードを置く
↓
2ターン目に水文明を含む《新世界王の思想》を置いてアンタップする
というような動きをすることで容易に発動することができる。
そのほかにも
《天災
デドダム》、
《Disノメノン》、
《Disゾロスター》といった「超優秀な初動札だが色拘束がキツイ」カードを安定して序盤に使うことができる。
そして後述する
《獅子王の遺跡》を筆頭にした
マナゾーンの多色カードもしくは文明の数を参照する効果を持つ呪文やクリーチャーと合わせることで凄まじいシナジーを生み出すことが出来る。
変わった所では
《虹色妖精ポミリン》を1ターン目から出してキング・セル以外の多色カードもアンタップして置けるように繋げたり
《飢えと乾き ケローラ》を1ターン目から自壊せずに出すことも可能。
要するに、このカード群は従来のカードと比較しても
マナ基盤としての性能が群を抜いて高いのである。
これまでのデュエマで「アンタップする多色マナ」というのは
《友情の誓い》や
十王篇の伝説呪文
サイクルなど特定の条件下で許されていたことであり、それをほぼ無条件で出来ると書くと強さがより実感しやすいだろう。
というよりデュエマの兄貴分である
Magic the Gatheringにおける
デュアルランドの例を見てもアンタップインできる多色マナがどれだけ強いかは推して知るべしである。
またアンタップイン以外にもG・ストライク能力を持っているため、最低限の受け札として機能する他、合体後の《Volzeos-Balamord》の効果を活用する手助けになる。
以上のようにこれだけでもかなりの仕事をしてくれるカードであるが、使用時の弱点(というより注意点)として水文明を含んだセルが中央の《思想》しかないのは意識しておくべき。
序盤に水文明の初動札を使いたい場合は使うターンに《思想》をチャージするようにしよう。
また《権威》は初動札のマナ基盤という点では使い道が限られる色構成というのも気になる点か。
そして三種のキング・セルを合体することで生み出される
最強の
ドラゴンこそが……。
天龍神アークゼオス、地龍神バラフィオル、黒龍神モルナルク、炎龍神ヴォルジャアク、海龍神クリスド
超獣王来烈伝とディスペクターからの力が注がれた次の瞬間
龍魂珠が一際輝くと、5体の龍神が現れ、それらは一つの巨大な肉体へと融合していった。
そしてその肉体の中央に龍魂珠が収まっていき……
超獣世界を始まりより統べる存在である五龍神を素材とした最悪のディスペクター、
ヴォルゼオス・バラモルドがついに誕生してしまった!
《Volzeos-Balamord》
Volzeos-Balamord KGM 光/水/闇/火/自然文明 (9) |
キング・クリーチャー:ディスペクター/ニュー・ワールド・ドラゴン 555555 |
自分の手札またはマナゾーンに3種のキング・セル《新世界王の権威》《新世界王の思想》《新世界王の闘気》が揃っていれば、合体させ、コストを支払ってこのキング・クリーチャーを召喚してもよい。 |
エクストラEXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から2枚をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドのうち1つを墓地に置く) |
スピードアタッカー |
ワールド・ブレイカー |
このクリーチャーは、出たターンの間、ブロックされない。 |
このクリーチャーが攻撃する時、相手は自身の手札をすべて捨てる。 |
自分が「G・ストライク」を使った時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置き、相手のクリーチャーを1体選んでタップしてもよい。 |
三枚のキング・セルが合体することで誕生する最大最強最悪のディスペクターにして新世界を牛耳らんとする新世界王龍。
召喚するにはマナゾーンか手札にある上記3種類のキング・セルを合体させる必要があるが、手札とマナに合わせて3種類そろっていればよく、無理にマナか手札どちらかにセルを溜め込む必要がないのがポイント。
またマナゾーンにあるキング・セルは、それ自体を《ヴォルゼオス》召喚時のコストとして使用しそのままバトルゾーンに出せる。
合体前も含め能力をまとめると
・それ自体が受け札にもなる、マナゾーンにアンタップインされる3色カード
・自分の手札かマナゾーンにある3種のキング・セルを合体することで召喚される
・55万を超えるパワーとワールド・ブレイカー(相手の全シールドブレイク)
・エクストラEXライフによる2回までの除去耐性
・火文明由来のスピードアタッカー
・出たターン限定での水文明由来のアンブロッカブル
・アタックトリガーでの闇文明由来のオールハンデス
・G・ストライク使用時の自然文明由来のマナブーストと光文明由来のタップ効果
となる。
⬟強み
さて、上述した能力はそれぞれは「優秀だが地味」の範疇に収まる。
しかしそれらを多く備えたこの《Volzeos-Balamord》というカードは、テキスト以上の強力さを発揮しているのである。
以下に、それらを記述していく。
堅実性
このカードは前述した通り
マナ基盤としての性能が段違いに高い。
マナが揃えばマナゾーンからも召喚できるので序盤から気兼ねなくマナゾーンに置くことができ、セル一枚一枚がアンタップする3色のカードであるため色確保と
テンポアドバンテージの両方を強烈にサポートできる。
従来の5色カードがそもそもマナに埋めてもマナを生み出せなかったと考えると、即時でアンタップしかつ多色マナを供給できる能力というのはそれだけでも驚異的。
このことで《ヴォルゼオス》は「9コストの5色クリーチャー」という基本性能にあるまじき汎用性を備えるカードに仕上がっているのだ。
堅牢性
このカード群は全てG・ストライクの能力を持つため、フルセットでメインデッキに搭載すればそれだけで12枚の
受け札となり
ビートダウンに対して非常に強く出れる。
エクストラEXライフとG・ストライク時に発動する効果もシナジーが強く、盾を追加することでG・ストライクを発動する機会を増やし、タップ効果で相手の出鼻をさらに挫き後続にもつなぐことが出来る。
そのため一度でも《ヴォルゼオス》を召喚してしまえば生半可なビートダウンでは突破することが不可能になる。
さらに《ヴォルゼオス》自体も55万を超えるパワーと2回までの除去耐性を持っているため、盤面とプレイヤー共々強烈な堅牢性を誇る。
フィニッシャーとしてのパワー
次にカードとしての圧倒的なパワーである。先述した通り
55万を超えるパワーと
スピードアタッカー、
ワールド・ブレイカー、
出たターンの間アンブロッカブル化、さらには
アタックトリガーの《ロスト・ソウル》効果を備え付けているため、フィニッシャーとしての性能は格段に高い。
これらの効果は強烈なシナジーを形成しており、召喚したターンに相手のクリーチャーに邪魔されずに相手の手札とシールドを根こそぎ破壊できる。
せっかく破壊した手札をワールド・ブレイカーで回復させてしまう点は若干ミスマッチと言えなくもないが、前のターンに
《聖魔連結王 ドルファディロム》を召喚するなり、タップした敵クリーチャーにアタックするなりすれば十二分にカバーが可能。
また先述した通り55万を超える超々高パワーとエクストラEXライフによる2回までの除去耐性によって場持ちの良さも半端ではなく、
全ハンデスを食らった後にこのデカブツを対処するのは至難。
横に追撃のクリーチャーを並べておけばそのままゲームエンドにまで持ち込めるだろう。
そして《ヴォルゼオス》は全文明を持つディスペクターであるがゆえ、王来編に登場した全てのディスペクター秘伝アタック・チャンス呪文に対応できる。
詳細は後述するが、特に《禁時王秘伝エンドオブランド》は盤面クリーチャーの除去と呪文ロックを併せ持つため、《ヴォルゼオス》のフィニッシュ力をさらに底上げすることが可能。
コスト踏み倒しメタへの耐性
実は《ヴォルゼオス》は従来のコスト踏み倒しメタのほとんどを
スルーできるポテンシャルを秘めている。
というのもバトルゾーンに出す条件の性質上
《ヴォルゼオス》を踏み倒せるカードがなく、必然的にマナを貯めて手札かマナから召喚しなければならない=正規のコストを支払わなくてはならないからだ。
なので「召喚」以外のフィールドに出る行為を咎める
《赤い稲妻
テスタ・ロッサ》や
《洗脳センノー》は機能せず、マナを支払わない踏み倒しに反応しての
《流星のガイアッシュ・カイザー》無償降臨も許さない。
特に《ガイアッシュ》に関しては性質上手札に溜め込むことも多いため、アタックトリガーで根こそぎ墓地に叩き落とすことが可能とメタカードとしても上々。
また着地置換効果以外ならばエクストラEXライフによる耐性で耐え抜くことができるため、そういった点でも強い。
本来5色、それも9コストクリーチャーともなれば相応の出しにくさ(とデッキ投入の難しさ)を備え、しかも踏み倒せないとなるとデッキとして形にするにも頭を悩ませることになるが、《ヴォルゼオス》の性質と取り巻くデッキ構築論がそれを克服している。
ただ、後述する弱点の項目にある通り、《ヴォルゼオス》に効くメタもしっかりあるのでそこは注意が必要。
デッキを構築する際の自由度
最後の強みとして、《ヴォルゼオス》をコンセプトとしたデッキを組む際の圧倒的な自由度についても触れておく。
これまで散々触れてきた通り、《ヴォルゼオス》は3枚1セットの超大型合体クリーチャーでありながら受けやマナ基盤としての性能が群を抜いて高い。
そのため《ヴォルゼオス》のセル3種、大規模マナブーストの《獅子王の遺跡》、《地龍神の魔陣》や後述する《フェアリー・Re:ライフ》などの2コスマナブースト呪文2種類を4枚フル投入すればそれだけでデッキの6割(=24枚)が完成する上に、残りの計16枚をすべて好きなカードで構築できる。
もっと言うと2コストマナブースト呪文は1種類でも回らなくはない為、その場合実にデッキの半分を自由枠として扱えることになる。
大型ディスペクターをはじめとしたサブフィニッシャーをもりもり採用するもよし、さらなる安定感を求めてドローソースやマナブーストを積むも良しと《ヴォルゼオス》を搭載するだけでも5色のマナ全てを確保したことになるため、極端な話多色やそれを前提とするカードならほぼ全て採用できると言っても過言ではない。
総評
これまで上げてきた強みを統括すると、
《Volzeos-
Balamord》とはそれ自体が
優秀なマナ基盤とG・ストライクによる受けという手堅い堅実性、エクストラEXライフによる高い除去とビートダウンへの耐性、踏み倒しに頼らないことによるメタへの耐性、超弩級フィニッシャーとしてのパワー、とどめにデッキ構築の際の高い自由度、
以上全てを備えたクリーチャーなのである。
そりゃジェンドルも「バラモルドはもっと強いぞーーーーーーっ!!」なんて叫びたくもなる
一個一個の能力は「普通に優秀」レベルのものであるが、それらが高い水準で組み合わさった結果が、決定力、堅実性、柔軟性を兼ね備える
弩級のラスボスカードと考えるとなかなか興味深い。
以上のように《ヴォルゼオス》の強みは強烈なものだが、当然ながら下記のように弱点もまたある。
召喚にはキング・セルを揃える必要がある
真っ先に挙げられる弱点は、やはり3種類のキング・セルを揃える必要があること。
このテのカードにありがちな問題として「頭(権威)が足りねぇ!」、「胴体(思想)だけない…」なんてことも運次第ではどうしても起こってしまう。
主な対策としてはできる限り多い枚数をデッキに搭載するか、高速マナブーストによってデッキを掘り進めることによってキング・セルを揃えるなどだろう。
この点から基本的に《ヴォルゼオス》を採用する際には4セット12枚を投入することになる。
キング・セル単体では能力を持たない上に回収もしづらい
先ほどからマナ基盤としての性能をべた褒めしておいてなんだが、マナが溜まるまでは能動的な役割がないただのG・ストライクであることも事実。
入れすぎはデッキの回転速度低下を招く恐れがあるが、上記の通り4セットフル投入がデフォとなる《ヴォルゼオス》ではどうしても付きまとう問題。手札が枯れた状態で同じキング・セルを引こうものなら悲惨である。
またマナにおいた際のアンタップ効果はあくまで
手札から置かれた時のみ。
《フェアリー・ライフ》などで手札以外からマナに置かれる場合、多色のタップインは回避できないことにも注意したい。
そしてキング・セルはそれ単体ではクリーチャーではない0コストのカードとして扱われることにも注意が必要。
墓地などから回収する際はカード指定で墓地回収を行うカードが必要になってくるので、必然的に回収手段は限られてしまう他、
《ドンドン火噴くナウ》などのコストを参照して効果を発動するカードのコストにした場合も0マナとして扱われてしまう。
当然
ガチンコ・ジャッジでめくれた際にはほぼ100%の確率で負けてしまう。
盤面に直接干渉する能力を持たない
圧倒的なパワーと効果と耐性を持つ一方で、相手盤面のクリーチャーを除去する手段を持たない。
よってずらりと並んだ相手クリーチャーを相手取る際には基本的に他のクリーチャーや呪文による補助が必要不可欠となる。
とはいえ、先述した通り《ヴォルゼオス》はディスペクターの秘伝アタックチャンス呪文に全て対応しており、またヴォルゼオスのデッキはその性質上マナ加速のスピードが尋常ではなく早いので、各種2コスブースト→《獅子王の遺跡》から8マナで《ドルファディロム》などの除去効果を持つクリーチャーを召喚することでも十二分にカバーできる。
有効なメタカードの存在
「マナゾーンからカードを出す」ことや「マナゾーンにあるカードの枚数よりコストの大きいクリーチャーを出す」ことに対するメタカードは効いてしまう場合があるので注意が必要。前者は
《とこしえの超人》、後者は
《ベイB セガーレ》などが今は一般的である。
ちなみに《ヴォルゼオス》を召喚する際に1枚でもマナゾーンのキング・セルが含まれる場合、場に相手の《とこしえの超人》がいると
合体後の3枚まとめて着地置換効果でマナゾーンに置かれてしまう。
そういったカードを相手取る際は事前に他のカードで除去するか、できるだけ手札で揃えてから出したい。
スピードアタッカーを完全に潰してしまう《その子供、可憐につき》やタップインだけでなく光文明以外の呪文を全てロックしてしまう《アルカディアス・モモキング》もまた厄介。多色クリーチャーであるため《ドルファディロム》の除去も効かない。
これらのクリーチャーを重く見る場合は《エンドオブランド》など別の除去札を搭載すると良いだろう。
カード指定除去に弱い場合があるのも無視できない。
というのも《ヴォルゼオス》は3枚のセルからなるクリーチャーであるというのは先述の通りであるが、この3枚は召喚した後も《ヴォルゼオス》に含まれているため、ヴォルゼオスを召喚した後でも
《超英雄タイム》などのカード指定除去対象にとることが出来る。
そこにキング・セルのコスト0として扱うカードである性質が合わさり、マナを参照したあらゆるカード指定除去に撃ち抜かれてしまうのだ。
2回の除去までならエクストラEXライフで耐久できるが、2~3コスの除去カードを連発されてしまうだけで除去されてしまう可能性もあるので、自前の全ハンデスでケアするか《ドルファディロム》などの効果で相手のカードの使用に蓋をするようにしたい。
マナ破壊やハンデスに弱い
手札からもマナからも召喚できるが、さすがに墓地に落ちてしまうとなす術がない。どころか先述した特性によって他のカードよりも墓地利用がしづらい傾向にあるので、ハンデスやランデスなどで手札やマナのセルを墓地に落とされた場合、そこから回収するのがどうしても難しい。
特にマナが溜まってないうちにハンデスを受けて次のターンのドローがキング・セルだった場合、基本的にマナに
埋めるしかできないので苦しい戦いを強いられてしまう。
意識するなら墓地のカードを回収できるカードをいくつか搭載しておくといい。
墓地のカード全てをマナに置くことのできる《砕慄接続グレイトフル・ベン》、召喚した際に墓地かマナのカードを三枚まで回収できる上ディスペクターのコスト軽減もできる《戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー》などが採用候補か。
それでも5Cデッキの宿命として欲張り野郎こと
《メガ・マナロック・ドラゴン》は厳しい。性質上
《天使と悪魔の墳墓》も強烈に刺さる。
前者の場合マナの総数は減らない為、
各種マナブーストを駆使しロック効果が薄くなるレベルにまでマナ総数を増やして無理やり対策するという荒業があるが、後者は致命打になるレベルでマナを落とされる事もあり得ない話ではない。
山札がすごい勢いで削れる
《ヴォルゼオス》及びプレイヤー自身に強力な耐性を付与してくれるエクストラEXライフだが、裏を返せば《ヴォルゼオス》を出した時点で山札が強制的に2枚削れることを意味する。
さらに、G・ストライク時の効果を使う際はどちらか一方のみという事は出来ず、タップとマナブーストの両方を行わなければならない為、使う度にさらに山札が1枚削れていく。
《ヴォルゼオス》を出すためのマナブーストでただでさえ山が削れている状態で、さらに2、3体と出そうものなら言わずもがな。
気が付いたら山札がすごく薄くなっていたなんてこともあるので、勝つ前にライブラリアウトを起こさないように気をつけなければならない。
墓地の肥え方次第では《怒流牙 サイゾウミスト》を採用するのも手。キング・セルの中に1つしかない水文明を補えるのもあって相性はいい。
20thレア版を用いる場合の収集難易度
ゲームに直接影響する要素ではないが一応。
王来篇のキングマスターカードの例に漏れず、《ヴォルゼオス》もシークレット版たる「20thレア」が用意されている。
ところが、20thレア版では通常版と異なり
1パックにどれか一種類のセルしか封入されていないのである。もちろん20thレアであるため封入率は低いので、
パック買いでこれらを3枚揃えるのは現実的な金額ではほぼ不可能である。
ルール的には20thレア版と通常版を混ぜても問題なく合体させて使えるのだが、
絵違いである都合上イラストが繋がらないので、1枚だけで使うと非常に格好悪い。
おまけに《ヴォルゼオス》は特性上ほとんどの場合3枚4セットフルでデッキに投入される為、もし確実にちゃんとイラストを繋げたいなら、
20thレアを12枚同じ仕様で揃える必要がある。
ここまで来るとヴォルゼオスのためだけに多大な労力と
資金を要することになるので、揃えている人がいたら称賛すべきだろう。
ゴールドレアの場合はもはや崇拝の域に達してもいいのかもしれない。
ただし、ゴールドレアのキング・セルには下のマナシンボルに色が塗られておらず、ぱっと見では何文明を持っているか分からないという構造上の欠陥が存在する。
それによるトラブルを避けるべく「ゴールドレア版の《ヴォルゼオス》使用禁止」という措置をとっている大会もあるため見せたくても見せられない場合も多分ある。ゲームに影響してるじゃないですかやだー
以上が主な弱点であるが、ほかのディスペクター、クリーチャー、呪文、デッキ構築の自由度をといった要素で十分カバーできる範囲。
弱点を補ってこのクリーチャーを召喚し、圧倒的カードパワーを以て相手を蹂躙してやろう。
⬟相性の良いカード
先述した通りデッキとしての自由度がすこぶる高いため、相性のいいカードも多い。
ここで紹介したもの以外にも相性のいいカードはごまんとあるため、興味を持ったらこれらを軸に調べてみることをお勧めする。
聖魔連結王 ドルファディロム KGM 光/闇/火文明 (8) |
クリーチャー:ディスペクター/エンジェル・コマンド/デーモン・コマンド 13500 |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く。) |
スピードアタッカー |
T・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、相手の多色ではないクリーチャーをすべて破壊する。 |
相手は多色ではない呪文を唱えられない。 |
王来編第一弾のキングマスター。
《ヴォルゼオス》の盤面に触れられない弱点を全体除去で補うことが出来、《とこしえの超人》といった有効なメタも多くが破壊圏内に入る。
更に呪文ロックも除去札、とりわけ軽量級カード指定除去の多くを縛る事が可能と、全カードと比較しても一際凄まじいシナジーを有する。
このカードで露払いし、次のターンに《ヴォルゼオス》ごと攻め込めば勝利は目の前。
仮にも一弾のボスクリーチャーをただの露払いとして扱うあたり
ラスボスムーブもバッチリ。
さらには《ヴォルゼオス》のデッキでは4ターン目に高確率で8マナに達することも可能であるので、先行ならばあの【青黒退化】すら完封することも可能。
そのほか詳しい活用法は
当該項目で。
砕慄接続グレイトフル・ベン SR 光/闇/自然文明 (8) |
クリーチャー:ディスペクター/キング・コマンド・ドラゴン/ガイア・コマンド 13000 |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く) |
ブロッカー |
T・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、自分の墓地のカードをすべて、タップしてマナゾーンに置いてもよい。 |
各ターンに一度、クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから召喚してもよい。それがディスタスならコストを支払わずに召喚する。 |
出た時に墓地のカードすべてをマナゾーンにタップインで置く能力と、各ターンに一度だけマナからクリーチャーを召喚でき、それがディスタスだった場合ノーコストで召喚できる能力を持つ。
出た時に豪快なマナブーストができるクリーチャーであり、墓地に落ちてしまったキング・セルを回収できる数少ないカード。
マナからタダでディスタスを召喚できる効果も持つので、次のターンに召喚する《ヴォルゼオス》や他のディスタスのコストを大幅に軽減することができるだろう。
ただ、ディスタスを出す場合《ガイアッシュ》の反応を許してしまうことには注意。
戦国接続 ギャラクテスト・シデンシーザー SR 光/闇/自然文明 (8) |
クリーチャー:ディスペクター/ナイト/サムライ 14000 |
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く) |
W・ブレイカー |
このクリーチャーが出た時、カードを3枚まで、自分のマナゾーンまたは墓地から手札に戻す。 |
自分のディスタスとディスペクターの召喚コストを最大2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。 |
出た時にマナと墓地からカード指定なしで3枚のカードを回収できる効果とディスタス・ディスペクターの召喚コストを2軽減できる常在型能力を持つ。
墓地に落ちてしまったキング・セルを回収できるほか、EXライフと高パワーのおかげで場持ちが良いため、次のターンの動きの幅を広げることが可能。
ただ盤面にタッチする能力を持たないことと、直接展開に関わる能力を持たない点はマイナスポイントか。
上述した《グレイトフル・ベン》も目の上のたんこぶ。同コストだがブレイク数が上かつ
ブロッカー持ち、状況次第とはいえアクセスできるカードの枚数にも大きく水をあけられてしまっている。
ただ、《ヴォルゼオス》との相性自体はかなりいいのとベンと比べて安価であるので財布に優しい点は評価ポイント。
その他の活用方法は
当該項目で。
妖精 アジサイ-2 UC 水/自然文明 (4) |
クリーチャー:スノーフェアリー/ディスタス 2000 |
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から2枚を見る。そのうちの1枚をマナゾーンに置き、もう1枚を手札に加える。 |
ササゲール2(ディスペクターを召喚する時、コストを2少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない) |
召喚時に
《フェアリー・シャワー》効果を放つ
《恋愛妖精アジサイ》 のディスタス。
昨今でドローとマナ加速を行えるカードというとまず《デドダム》が思い浮かぶが、先述した通り《ヴォルゼオス》は墓地に落ちた際の回収が難しく、また墓地利用を戦術に組み込むことが必須
というわけでもない為、墓地に関するカード効果を持たないこちらの方が無駄なく効果を発揮できるケースも多い。
どころかササゲールも持っているため、ディスペクター主体でデッキを組む場合実質5枚目以降の《獅子王の遺跡》として扱うことも可能。
霊宝ヒャクメ-4 R 光/闇/自然文明 (6) |
クリーチャー:パンドラボックス/アーク・セラフィム/ディスタス 4000 |
S・トリガー |
ブロッカー |
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。 |
このクリーチャーが出た時または相手に選ばれたとき、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。その後、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。 |
ササゲール4(ディスペクターを召喚する時、コストを4少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない) |
出た時と相手に選ばれたときにマナブーストとランダムハンデスを放つブロッカーと
S・トリガー持ちディスタス。
ただでさえ《ヴォルゼオス》のデッキは受けが厚いが、このカードを採用することでさらに強固になるばかりか、序盤でトリガーすれば《ヴォルゼオス》や他のディスタスの早期召喚すら可能とする。
速攻相手に踏ませればほぼ勝ち確定といっても過言ではないだろう。
普通に召喚しても十二分に仕事をしてくれるが、《グレイトフル・ベン》と一緒に採用すればその効果で踏み倒せるのでさらに強力になる。
ディスペクター主体でデッキを組む際は是非4枚採用したい。
鎧亜 メフィスト-1 C 自然文明 (2) |
クリーチャー:ロスト・クルセイダー/ディスタス 2000 |
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それが多色カードなら、マナゾーンに置く。 |
ササゲール1(ディスペクターを召喚する時、コストを1少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない) |
出た時にデッキトップが多色ならマナブーストできるディスタス。
【ヴォルゼオス】は基本的に多色マナが8割以上を占めるのでマナブーストの確率は格段に高い。
2ターン目にこのカード→3ターン目に《獅子王》or《アジサイ-2》と繋げることで、このカードが除去されていなければ4ターン目に《ヴォルゼオス》の召喚が可能となる。
除去を受ける確率は高いが、その場合相手に除去札を消費させられるので、積極的に狙っていきたい。
ただし《フェアリー・Re:ライフ》や《地龍神の魔陣》と違いG・ストライクを持たない点は注意。
「アタック・チャンス:【ディスペクターの派閥の三文明】を持つディスペクター」である秘伝呪文サイクル
禁時王秘伝エンドオブランド VR 光/水/火文明 (5) |
呪文 |
アタック・チャンス:光と水と火を持つディスペクター(自分の光と水と火のすべてを持つディスペクターが攻撃する時、この呪文をコストを支払わずに唱えてもよい) |
相手のコスト8以下のクリーチャーを1体破壊する。 |
カードを2枚引き、その後、自分の手札を1枚捨てる。 |
次の自分のターンのはじめまで、相手はコスト5以下の呪文を唱えられない。 |
何度か先述した通り《ヴォルゼオス》は全ての文明を持つためあらゆるディスペクターの秘伝呪文を唱えることができるが、その中でもこのカードとの相性は格別の一言。
《ヴォルゼオス》に足りない除去効果を補うばかりかコスト5以下の呪文をロックする効果も持つため、決定力を大幅に底上げすることができる。ドロー効果もありがたい。
他の王の秘伝としては、マナからコスト5以下のクリーチャーを引っ張り出した上で相手クリーチャーを《ヴォルゼオス》とのバトルで除去し、ついでに登場ターン以降でもアンブロッカブルで攻撃可能になる《禁断竜秘伝エターナルプレミアムズ》、山上3枚から2枚マナ1枚手札に加えた上で、デッキの構造上増えやすいマナの数×-1000ポイントのパワー低下による除去ができる《終末王秘伝オリジナルフィナーレ》の2枚も好相性。
一方キング・セルと《ヴォルゼオス》の性質上、効果ブレイクでキング・セルを引いてトリガー暴発が不発になる可能性が高い《聖魔王秘伝ロストパラダイスワルツ》と、増殖させることが出来ない《零獄王秘伝ZERO×STRIKE》はややミスマッチか。
《ロストパラダイスワルツ》は自分ターンに《ヴォルゼオス》のG・ストライク使用時効果を使うことができるようになる、《ZERO×STRIKE》はもう一つの効果が堅実で手打ちもしやすいコストである、といった利点も存在するため、好みによっては採用してみてもよいだろう。
各種マナブースト
先述した通り、デッキからマナゾーンに置かれる場合キング・セルはタップされるのに注意。
獅子王の遺跡 自然文明 (4) |
呪文 |
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい) |
自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。 |
マナ武装 4:自分のマナゾーンに多色カードが4枚以上あれば、自分の山札の上からさらに2枚をマナゾーンに置く。 |
5Cではおなじみのマナブースト呪文。
従来であれば安定してフルスペックを発揮するためには4ターン目以降でなければならず、3ターン目の3ブーストは運任せの要素が大きかったが、キング・セルの登場で
ついに3ターン目に安定して三枚ブーストができるようになってしまった。
当然この動きができるようになった影響は大きく、1ターンの重みが以前よりもはるかに大きい現代デュエマにおいて凄まじいまでの強化を意味する。
特に《
メガ・マナロック・ドラゴン》相手に無理やりマナを伸ばすことでロック効果を実質無効化するためにはこのカードは必須なレベル。
フェアリー・ミラクル 自然文明 (3) |
呪文 |
自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。 |
自分のマナゾーンにすべての文明が揃っていれば、さらにもう1枚、自分の山札の上からカードをマナゾーンに置く。 |
5Cではおなじみのマナブースト呪文その2。
王来篇で追加された数々の3色カードによってこのカードも以前より安定してフルスペックを出せるようになったが、《獅子王の遺跡》のフルスペックよりはマナブーストの枚数が1枚少ないので、【ヴォルゼオス】デッキにおける優先度は前者よりも若干低い。
それでも超優秀なマナブーストカードであることに変わりはなく、《獅子王》と違って違ってマナに五色をそろえるだけでフルスペックを発揮できるので、デッキを多色まみれにする必要がないのは利点。
フェアリー・Re:ライフ 自然文明 (2) |
呪文 |
G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない) |
自分の山札の上から1枚目を、自分のマナゾーンに置く。 |
地龍神の魔陣 UC 水/自然文明 (2) |
呪文 |
G・ストライク(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない) |
自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を手札に加えるかマナゾーンに置き、残りを好きな順序で山札の下に置く。 |
《ヴォルゼオス》の能力のトリガーとなれるG・ストライク持ち2コストマナブースト2枚。
《Re:ライフ》はみんな大好き《
フェアリー・ライフ》がS・トリガーの代わりにG・ストライクを得たもの。
昨今のデュエマでは同一クリーチャーでの連続攻撃で一気に決着がつくことも多いため、S・トリガーによる踏み倒しよりもG・ストライクによる受け札が増える方がありがたい。
《魔陣》は多色カードであるため色管理が若干難しいが、キング・セルのおかげでそれも容易。
序盤にマナブーストした後は手札補充に切り替えることもできるので前者以上に幅広く活躍ができるだろう。
コスト軽減カード
鬼寄せの術 R 闇/火文明 (2) |
呪文:鬼札王国 |
自分のシールドを1つ選び、手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。 |
このターン、次に召喚する自分の闇または火のクリーチャーの召喚コストを最大4少なくしてもよい。ただし、コスト0以下にならない。 |
前章の敵勢力である
鬼札王国のコスト軽減呪文。
火か闇のクリーチャー限定だが、シールドを一枚手札に加えることによって次の召喚コストを4軽減することができる。
ディスペクターの派閥は全て火か闇を含んでいるため、ほとんどのディスペクターを軽減することができる。
当然全文明を含んでいる《ヴォルゼオス》も例外ではなく、このカードを絡めることで最速4ターン目に召喚して攻撃に移ることが可能となる。
しかも回収するシールドからは
S・トリガーは使えないがG・ストライクは使えるという裁定があるため、《ヴォルゼオス》がすでに場に存在する場合はタップ効果とマナブースト効果のトリガーにもなりうる。
他にも《ドルファディロム》や
《禁時混成王 ドキンダンテXXII》などの超大型ディスペクターを踏み倒す際にも有用である。
さらにさらにシールドはEXライフで回復するため、まるで誂えたかのようにディスペクターに対して相性がいい。
⬟関連カード
龍魂珠 C 自然文明 (4) |
クリーチャー:ドラゴン・オーブ/ディスタス 4000 |
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から5枚を見る。その中から1枚をマナゾーンに置き、残りを好きな順序で山札の下に置く。 |
ササゲール2(ディスペクターを召喚する時、コストを2少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。そのディスペクターのコストは0以下にはならない) |
《ヴォルゼオス》の「本体」ともいうべき王来編の黒幕たる
ドラゴン・オーブ。
ササゲール2と出た時にデッキの上から5枚を見て、うち一枚を選択しマナに置く効果を持つ。
《ヴォルゼオス》ともそれなりに好相性だが、普通に使うなら手札補充能力まで持つ《アジサイ-2》が優先されるだろう。
ドラゴンの種族を持つこと、パワーが《アジサイ-2》より高いことなどでうまく差別化したい。
龍神の肩書きを冠したカード群。
上述の《地龍神の魔陣》の他にも、《海龍神の魔風》《炎龍神の翔天 コルピア》《天龍神の翔天 ピラッキ》《黒龍神の翔天 クロロ》が存在しており、イラストには《龍魂珠》にそれぞれの名前に対応した龍神の顔が浮かび上がっている。
封じられた5つの文明の始まりの力が、世界を破壊し、新たな秩序を生み出す。
新世界秩序 VR 光/水/闇/火/自然文明 (13) |
呪文 |
自分の手札またはマナゾーンに2種のキング・セル《新世界王の創造》《新世界王の破壊》が揃っていれば、コストを支払ってこの呪文《新世界秩序》を唱えてもよい。 |
ドラゴンではないクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。 |
自分のマナゾーンと墓地から好きな数のドラゴンを出す。次の自分のターンのはじめまで、それらに「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。 |
新世界王の創造 VR 光/水/火文明 (マナコストなし) |
キング・セル |
G・ストライク |
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。 |
新世界王の破壊 VR 水/闇/自然文明 (マナコストなし) |
キング・セル |
G・ストライク |
このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。 |
《ヴォルゼオス》の奥義たる技。
呪文であるが《ヴォルゼオス》同様の使用条件と性質を備えており、《ヴォルゼオス》からあぶれた
混成と
縫合のカラーをこの二枚が担っている。
漫画「
デュエル・マスターズ キング」にてディスペクターの使い手であるジェンドルが先行使用した。
ドラゴン以外をバトルゾーンから除外し、マナと墓地からスピードアタッカーとブロッカーを付与したうえでドラゴンを好きな数呼び出す。
決まれば勝ち確定の強力な効果だが13という高コストをどう工面するかが課題。
カード単体の性質は《ヴォルゼオス》のキングセルと同じなため《獅子王の遺跡》などでマナブーストは容易だが、そうなると踏み倒したいドラゴンが減るというジレンマを抱える。
また
《「修羅」の頂
VAN・ベートーベン》のような効果でバウンス出来ず踏み倒しを縛ってくるドラゴンは天敵。
《ヴォルゼオス》と比べると、構築難易度は高いが決定力もそれ以上といえる関係。
なお、肝心の《ヴォルゼオス》との相性は良いとはいえない。
この呪文では《ヴォルゼオス》を踏み倒せず、《ヴォルゼオス》の効果もG・ストライクサポート以外でのシナジーがない。
マナ基盤目的で採用するならともかく、両方を活躍させるために同居させるとなると
ファンデッキ以外でやる意義は薄い。
素直にどちらか片方に特化させるのが良いだろう。
「新世界秩序」という単語自体はデュエマの造語ではない既存の用語であり、国際政治学の用語の一つ。また同名の
陰謀論もあり、おそらく元ネタはそちらの方。
それもあってツイッター等で「新世界秩序」と検索するとこのカードの情報ではなく陰謀論ばかりが引っかかる。
残念ながら前者は殆ど見受けられない
超獣世界の歴史を破壊して新世界で塗り潰さんとする《ヴォルゼオス》の所業に相応しい技名だが、SNSで情報収集するのはお勧めしない。
新世界王 ヴォルゼオス・バラモルド KGR 自然文明 (7) |
キング・クリーチャー:ディスペクター/ニュー・ワールド・ドラゴン 12000 |
自分の手札またはマナゾーンに2種のキング・セル《王の思念》《王の覇気》が揃っていれば、合体させ、コストを支払ってこのキング・クリーチャーを召喚してもよい。 |
EXライフ |
T・ブレイカー |
自分が「G・ストライク」を使った時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置いてもよい。 |
王の覇気 自然文明 KGR (マナコストなし) |
キング・セル |
G・ストライク |
王の思念 自然文明 KGR (マナコストなし) |
キング・セル |
G・ストライク |
コロコロコミックの付録で先行登場した《Volzeos-Balamord》の不完全体ともいうべきクリーチャー。
イラストを見ると胴体の構成が済んでいないため、よりそう感じられるだろう。
性能の方もG・ストライク時のマナブースト効果しか持っていないため、完全体には遠く及ばない。
《新世界秩序》同様、使うのであればファンデッキ寄りの構築になるだろう。
不敬合成王 ロマティックダム・アルキング SR 光/水/闇/火/自然文明 (9) |
進化クリーチャー:ニュー・ワールド・ドラゴン/ディスペクター 25000 |
進化GV・Ω:自分の墓地、マナゾーン、バトルゾーンからクリーチャーを1体ずつ選び、このクリーチャーをその上に重ねつつ出す。 |
エクストラEXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から2枚をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドのうち1つを墓地に置く) |
ワールド・ブレイカー |
「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚、墓地に置く。それが進化ではないクリーチャーなら、自分の墓地から出す。 |
自分のシールドゾーンにあるディスペクターすべてに「G・ストライク」を与える。 |
DM22-EX2に収録されたもう1体の新世界龍王。
ディスペクターの五大勢力を従えていた王の構成要素である「超獣王来烈伝」側のクリーチャー達が素材とされており、ヴォルゼオスに近い性質を備えている。
⬟背景ストーリーでの活躍
「無駄だ。超獣王来烈伝のパワーは既に我が奪い去った。
貴様に残されているのは力なき王の魂のみ、ただの抜け殻よ」
ヴォルゼオス・バラモルドはモモキングに対し拳のお返しに太古の時代の5文明から取り出した淵源の力をぶつける。
世界誕生の産声となった火文明の溶岩波
それを浴びたモモキングの身体から歴史が削れていく。
超獣誕生の源となった水文明の大海の氾濫
十王たちとの共闘……次々と奪われていく。
天界創立を告げる光文明の神曲の奏楽
夜と影の素材となった闇文明の泥濘
そしてついにはモモダチまで。
大地勃興の礎となった自然文明の巨獣の鳴動
やがてモモキングはすべての歴史を失い、指1本動かせなくなってしまった。
背景ストーリーにおいては、
かつての原初世界の支配者にして
蒼狼の一族に敗れ封じられた五龍神、
《天龍神アークゼオス》《地龍神バラフィオル》《黒龍神モルナルク》《炎龍神ヴォルジャアク》《海龍神クリスド》を素材として生み出された
「最悪のディスペクター」。
《モモキング》が
《終末縫合王 ミカドレオ》を倒した直後に
龍魂珠が
超獣王来烈伝のパワーを全て吸収し、12の王の魂を利用して原初の世界の支配者であった五龍神を一つの存在に圧縮することで誕生した。
もともとミカドレオはモモキングを倒すためでなく、その強さを利用して超獣王来烈伝に全ての王の魂を収めることを早める存在…、悪く言えば当て馬であったために、たとえモモキングにそのまま勝とうが倒されようが龍魂珠にとってはどちらでもよかった。
そうしてまんまと超獣王来烈伝を完成させ、そのパワー全てを吸収し、龍魂珠…否、《ヴォルゼオス・バラモルド》は王の魂を利用して「新世界」を産み出すことを高らかに宣言。
そしてそれは「新世界」に耐えられないすべての生命を滅ぼすということを意味していた。
その手始めとして超獣世界の愚かな歴史を辿ってきた筆頭格であるモモキングにエネルギーを集めてもらった礼として『新世界』にふさわしい力を持つか試すために戦いを挑む。
モモキングは
《無双竜機ボルバルザーク》の力を借りてヴォルゼオスに斬りかかるも、ヴォルゼオスは片手の指2本で難なく
刀の切っ先をつまんでへし折った。
それでも尚モモキングは
拳で挑みかかるが傷ひとつつけること叶わず、どころかヴォルゼオスは意趣返しとばかりに
五大文明の淵源たる力を浴びせる。
創世の御技の如き攻撃によってモモキングの体はボロボロになったばかりか、モモキングがこれまで歩んできた歴史自体が消えていく。
十王達との共闘、
チーム切札での戦い、レインボーの力、そしてモモダチとの友情の歴史まで全てを無に帰されてしまい、指一本も動かない状態で消滅を待つのみとなってしまった。
だが、今まさに消えようとするモモキングに《ボルシャック・ドラゴン》は告げる。
「モモキングよ、今こそ12の王の力を同時に発動させるのだ!!」
ボルシャックの言葉に導かれてモモキングは12の王の魂すべてと共鳴することで、超獣世界の歴史そのものを背負い過去から現在にわたる時の流れを掌握し未来を紡ぐ王、《未来王龍 モモキングJO》として覚醒。
モモキングJOは折れた刀を持って再びヴォルゼオスと対峙し、新しい未来はこの世界を諦めて「新世界」に逃げようとする龍魂珠ではなく、この世界に生きる者たちが自分たちで作り上げていくものだと啖呵を切る。
その想いと世界の記憶により修復した刀を手に再び立ち上がったモモキングJOに対し、ヴォルゼオスはディスペクターの王たる力を使い…
「新世界を拒む歴史の敗北者よ、
我が絶対の力の前に消え去るがいい!!」
一発でも超獣世界を跡形もなく崩壊させかねない五王の秘伝をなんと同時に放った!
迫りくる5つの秘伝を前にして、モモキングJOは王の力を使うことに躊躇いを感じていた。
なぜなら王の力を使うということは、世界に刻まれた王たちの記憶を使い果たすということ。それはすなわち、ボルシャックとの別れも意味していたのだから。
だが、ボルシャックはモモキングの背中を押す。
「モモキングよ! 短い時間であったが、お主と過ごした時間はまことに楽しかったぞ!
しかし、どうやら我が使命は龍魂珠の野望を食い止めることにこそあったようだ!
そのために世界が我が魂を超獣王来烈伝につなぎとめておいてくれたのだろう……
ゆえに、我らの魂に気を遣う必要はない! 全力全開で行け!!」
ボルシャックの言葉を聞いて覚悟を決めたモモキングJOは、五つの秘伝を突き破って全歴史を乗せた一撃を食らわせんとする。
それに対抗してヴォルゼオスも五文明の淵源の力を一度にぶつけて迎撃。
両者の力は拮抗しているかのように見えたが、モモキングJOが徐々に押され始めていく…。
そこにボルシャックが最後の助言を残す。
「モモキングよ!13番目の王、『未来王』たるお前の力をこの一撃に乗せるのだ!!」
古き世界を壊し「新世界」を創造せんとする五文明の祖と、今まで辿ってきた歴史を未来に繋げようとする十三の王の魂は激しくぶつかり合う。
そして────
モモキングの刀は偽りの命に阻まれ届かず、新たな歴史「新世界秩序」が構築されようとしていた。
モモキングの渾身の一撃をもってしても、ヴォルゼオスが宿す偽りの命──エクストラEXライフに阻まれ本体には届かなかった。
そしてヴォルゼオスは自身を構成する五龍神ことファイブ・オリジン・ドラゴンによる全ての根源の力で、これまでの超獣世界の歴史を破壊して新たなる歴史「新世界秩序」を構築しようとしていた。
かつて「蒼狼の一族」が再編した五つの文明の均衡は崩れていき、新しいデュエマの歴史が始まる…かに思われた。
突如光り輝いた「超獣王来烈伝」によって「究極王来空間」へと飛ばされたモモキング。
そこに勢揃いした12人の王は「新世界秩序」に対抗するため、自身の力の全てを込めた刀へとそれぞれ姿を変えていく。
12本の刀を託され「究極王来空間」より戻ったモモキングは《究極英雄 キング・モモキング》へと再覚醒し、ボルシャックの刀に12本の刀の力を込めてヴォルゼオスに放った。
キング・モモキングの一刀は偽りの命をも貫き、ついにVolzeos-Balamordに勝利した。
トドメを刺したその瞬間、ボルシャックの刀とは別に
三つ眼を宿した赤い槍がヴォルゼオスの身体を貫き、槍の向こう側から聞き覚えのある笑い声が聞こえてきた。
モモキングが勝利したことで、ボルシャックの拳にまた新たな闘いの歴史が刻まれた。
そして、新たな闘いがすぐ始まる。
⬟備考
ラスボスとして
20周年シリーズという事で歴代のクリーチャー達が総出演し、
話の中盤で世紀末を引き起こした某中ボスのせいで高まりに高まっていた王来篇背景ストーリーのラスボスとしてのハードルだが、《Volzeos-Balamord》はその
高すぎるハードルに見事応えられたと言える。
- まず出自からして「超獣王来烈伝の全パワーを源に」「ディスペクターの合成方法全てを用いて」「超獣世界の始祖たる五大龍神を一つに圧縮する」という全部乗せ×全部乗せ×全部乗せの規格外な誕生経緯となっている。
- 実際の戦闘においても、王同士のディスペクターであるミカドレオをも倒したボルバル・モモキングを指二本で圧倒した上で、ただ単に倒すのではなく対象の歴史を根こそぎ奪い去って存在その物を消滅させかける恐るべき能力を見せ付け、一時は完勝した。
- 更には覚醒を遂げたモモキングJOが放つ12王の力がこもった一撃さえも徐々に押し返し、モモキング自身の力が加わった13王の攻撃をもディスペクター特有のEXライフで回避するしぶとさを発揮している。
- 最終的には究極英雄と化したモモキングの攻撃で討たれたが、同時にジャオウガの一王二命三眼槍による一撃も加わっており、主人公と前章ラスボスの同時攻撃でようやく倒せたとも取れる。
総じて、設定・強さ・しぶとさ・倒され方においてラスボスに相応しい格を示せたと言える。
五龍神について
五龍神に関しては、モモキングの傍らで歴代のクリーチャーについて解説してきた《ボルシャック・ドラゴン》も
「伝説でしか聞いた事がない」らしく、闇文明の象徴的存在である
《覇王ブラックモナーク》ですら
五龍神の復活を前にしては「つまらん」とも言ってられない様子。
伝聞は朧気だが強大な存在として認知されているようである。
素材となった五龍神は全員に合成前の姿が設定されており、
コロコロコミックではそれぞれのデザインが公開されている。
アニメでもOPと合成直前に五体全員がCGで登場した。
五龍神と同じく超獣世界の始祖として登場していたオリジンとの関係性については、レジェンドスーパーデッキ
「神歌繚嵐」のフレーバーテキストにて掘り下げられている。
五龍神の統治下における超獣世界の様子やオリジンとの対立、その顛末については
こちらを参照。
そのFT中に出てくる
『神歌創世記前五文明紀行』によると、
炎龍神は最強兵器の原型を作れる程の技術屋で、
天龍神は天上コロシアムにて剣闘士を日夜鍛錬させて自身に使える戦士を選別する戦闘狂、
地龍神は世界樹にて妖精達が学びに押し寄せる呪術の使い手であり、
黒龍神は配下達に宝石を献上させる強欲の持ち主だったようだ。
壮大な設定とデザインの一方でそれぞれ意外な一面を見せている(特に火文明でありながら機械関連に精通しているヴォルジャアク)。
ちなみにこれらの形質は彼らを下したオリジンたちの設定やイラストデザインに少なからず通じるものがある。どうやらオリジンは五龍神から始祖の座のみならず、その特色さえも自らのものとして奪い去ったらしい。
そうなると唯一五文明紀行で言及されてない
海龍神も、水文明のオリジンに則った(というよりも設定上はこちらが先か)性質を備えているのだろう。
名前に関してはそれぞれ過去のデュエマの文明を代表する存在からきていると考えられている。
世界観としては、後の時代で五龍神に肖って彼らが名付けられたものと思われる。
名前の冠詞は
極神編背景ストーリーにて出現した
五元神と類似しているが、関連性があるのか不明。
G・リンクにより自らの意志で互いに繋がっている五元神と、ディスペクターとして互いに無理矢理融合した五龍神は対照的とも言える。
後にデュエチューブでは、封じられていた五龍神が極神編における騒動から世界を救うために何らかの形で超獣世界を救うために生み出した存在が五元神なのではないかという仮説が唱えられている。
ディスペクターを造り出してきた王来篇の黒幕にして、最終的には五龍神を圧縮してヴォルゼオス・バラモルドを魔合成した
龍魂珠だが、第四弾時点では
その正体に関して一切が不明となっている。
「龍魂珠」という明らかにドラゴンが関わっているだろうネーミングと五龍神の顔が龍魂珠に表示されている『龍神』シリーズのカードイラスト、そして龍魂珠本人も最終目的として五龍神を渇望していた事を鑑みるに五龍神と何らかの関連性があるのは確かだが、確証には至っていない。
背景ストーリーにおいても、ヴォルゼオス・バラモルド自体は龍魂珠の意志で動くスーツのような扱いであり、五龍神本来の意志らしきものは一切見られていない。
このため、現時点での五龍神は「超獣世界の始祖」という偉大な存在でありながら、
突然現われた一族に不意を突かれて全員封じられ始祖を騙られた挙げ句、遙か未来では復活早々変な玉に無理やり融合させられ意志なき傀儡として利用される…という悲惨極まりない扱いになっている。
果たして今後や如何に。
もう一体のヴォルゼオス・バラモルド
王来篇の次シリーズとなる
王来MAXでは、モモキング達が生きる
『龍の王の歴史』とは別の世界、
龍頭星雲の向こう側にある
『鬼の王の歴史』におけるヴォルゼオス・バラモルドの動向が新たに判明した。
ジャオウガを頂点として
デモニオ達が生きるあちらの歴史では、龍魂珠に変わって
鬼魂珠なる存在がディスペクターを作り出していた黒幕だった模様。
「超獣王来烈伝」に対する「邪鬼王来烈伝」、レクスターズに対する
鬼レクスターズ、あちらとこちらで対になっている12の王など、『龍の王の歴史』とは鏡映しのような世界として描かれる『鬼の王の歴史』ではディスペクターの最終目標であるヴォルゼオス・バラモルドの有り様もまた異なっており、五大龍神に相当する
五大鬼王が鬼魂珠によって合成され、
別のVolzeos-Balamordとして完成していたようである。
しかし12王の魂を全て取り込んだジャオウガには敵わず敗北、身体の中心にある鬼魂珠に槍を突き立てられる形でトドメを刺された。
この際、鬼魂珠と同一存在である龍魂珠が龍頭星雲を超えて接続し、モモキングにとっては(こちらの)ヴォルゼオス・バラモルドからジャオウガの槍がいきなり生えてきたように見えたのだった。
モモキングを絶体絶命の窮地に追いやった超獣世界のヴォルゼオス・バラモルドと比べると何だかしょっぱい印象を受けるが、これは『龍の王の歴史』と『鬼の王の歴史』における王来烈伝の性質の違いが要因の一つと思われる。
モモキングに力を貸したり龍魂珠に利用されたり、良くも悪くもこれといった意志を持たず敵味方それぞれに恩恵をもたらした超獣王来烈伝に対し、鬼の歴史における邪鬼王来烈伝もとい一王二命三眼槍はと言うと終始ジャオウガに味方しており、鬼珠魂が五大鬼王を圧縮するために必要な王来烈伝の莫大なエネルギー等を満足に確保できなかったのだろう。
13番目の王とヴォルゼオス・バラモルドのパワーバランスが根底から異なるため、超獣世界と比べると比較的あっさり敗れてしまったと推測できる。
⬟イラスト
ディスペクターとしての集大成とも呼べる存在なだけあって、これまでディスペクターに用いられてきた合成方法が全て用いられている。
ヴォルジャアクの身体をベースにして、右肩にクリスドの首が縫い付けられ(縫合)、左肩には同じくバラフィオルの首がビスで固定されている(接続)。
二つの大剣へと姿を変えたアークゼオスが青い電撃を伝ってヴォルジャアクの手元に保持されており(電融)、アジの開きの如く裂かれた顔面をジッパーで繋げられている(連結)モルナルクの身体はヴォルジャアクと互いを背にしてモザイク状に張り付けられ(混成)、五龍神全てが合成させられている。
他にも合成後の変化点として、ヴォルジャアクの右股にクリスドの触手が、左股にバラフィオルの木々が生えており、額には五龍神が一体となった証なのか角が五文明の色に対応して五つに増えている。
また、モルナルクの手首にあたる部位には魔法陣で縛られたようになっており、後の魔縛ディスペクターの到来を予言していたのかもしれない。
⬟余談
- コロコロコミック2021年11月号での初紹介文には「ジェンドルが合体させた五龍神に、さらに自身を融合させて誕生」というなかなかに衝撃的な字面が載っている。
当初の意味はよくわかってなかったが、二か月後の1月号掲載での漫画でまさかの自身をバラモルドに食わせるという形で実現させた。
- EXライフが「合成元2つの命を持つゆえに一度倒されても復活可能」という形で設定に組み込まれていることを踏まえると、5体のクリーチャーを合体させている=5つの命を持つ《ヴォルゼオス》は最低でも4回まで復活できる事になるが、ゲームで実際に発揮できる除去耐性は2回までである。
前例を顧みても、これほどのフィニッシャーに付与できる耐性は2回までというのがゲームデザイン上の限度なのだろう。
ちなみに《ミカドレオ》や《熱核連結 ガイアトム・シックス》など、複数のクリーチャーが合体するゴッドをさらにディスペクター化したクリーチャーも一度だけしか除去耐性を発揮できない。
追記、修正は五文明の力全てを使ってお願いします。
- 痛いホームページのテンプレを想起させる配色だ… -- 名無しさん (2021-12-31 19:19:47)
- 五龍神の内他四体がすごい分かりやすく名前の元ネタいるのに対してクリスドだけどうにもハッキリしないのは何なんだろうね。 -- 名無しさん (2021-12-31 19:32:18)
- 2021年最後の項目がこれになったな。とりあえず皆さん、良いお年を -- 名無しさん (2021-12-31 23:50:53)
- ↑…と思ったら直後に別の項目が投稿された。早とちりゴメン -- 名無しさん (2021-12-31 23:51:48)
- やっぱり残された五龍神の残留思念がドラゴンオーブという形をとってオリジンが介入しなかった場合の世界に改変するのが目的だったように見える。そうなるとやり口はタイムジャッカーで思想はクォーツァーだけど根本的には葛城忍なのよね -- 名無しさん (2022-01-01 01:40:15)
- レアリティが欠点すぎるよねこいつ。視認性の問題もあるし -- 名無しさん (2022-01-01 01:46:16)
- ラスボス系によくある敗北効果が無いのも良いよね。 -- 名無しさん (2022-01-01 15:48:58)
- 背景ストーリーではディスペクターの5体の王の必殺技を同時発動するなんて荒業やってるけど、もし剥奪されたかつての電融と縫合の王の必殺技もカード化されたら「理論上七大王秘伝同時発動可能」なんて凄いオーバーキルになってたかもしれないんだろうか……? -- 名無しさん (2022-01-01 18:19:15)
- ヴォルジャアクの顔に他の龍神の角がついてる所為かどことなくセイバーエレメンタルドラゴンにも見えるんだよな。丁度あっちも5大元素(エレメント)を取り込んだ紅い炎の龍だし -- 名無しさん (2022-01-02 18:29:12)
- 全くの偶然だが切札ジョーの頭部にデュエマを象徴する「DM」の文字が…。さすがに顔面ではないとはいえなかなかのシンクロニシティ -- 名無しさん (2022-01-03 00:01:48)
- 龍魂珠「お前たちのDMって醜くないか?」 -- 名無しさん (2022-01-11 21:33:31)
- 五龍神の魂が正体なら醜いって言える資格は十分あるわ。自分たちで世界の秩序保ってたのにオリジンに実権奪われてから何度も時空の穴開いたり世界崩壊したり超獣世界メチャクチャにされてるもん。 -- 名無しさん (2022-01-11 21:46:06)
- コイツのパーツ4投に獅子王の遺跡とReライフ積むだけであとは自由枠だからラスボスなのに自由度と安定感が半端ねえ。速さとデッキパワーでJO退化に負けるのは背景ストーリー意識ってことで -- 名無しさん (2022-01-14 13:39:15)
- 五龍神と新世界秩序もこんなに早く出るとは… -- 名無しさん (2022-01-15 12:36:56)
- 素体の五龍神は何処から来たか分からんらしいがそれこそ「龍の始まりと終わりの星雲」である龍頭星雲から降ってきたと考えるのが妥当だと思う。龍魂珠の造形もどことなく《滅亡の起源 零無》に似てるし -- 名無しさん (2022-01-15 23:22:30)
- 五龍神、ファイブ・オリジン・ドラゴンという種族は判明したけど、ファイブ・オリジン・ドラゴンなのに同じ種族カテゴリのオリジンに負けるの皮肉すぎるな -- 名無しさん (2022-01-15 23:33:09)
- それともあれか、ファイブ・オリジン・ドラゴンからオリジンの立場を奪ったからそれを僭称してるのか? -- 名無しさん (2022-01-16 14:57:06)
- 文明の特色丸ごとパクってるし種族名も五龍神から奪ったと考えるのが自然だと思う -- 名無しさん (2022-01-16 15:30:44)
- よくよく考えると「僕と君の物語には誰も何も言えやしないよ」「100億年も前から光はあるから」「真実は弱く儚くて偽りは強く蝕むんだ」って全部プレイスのテーマソングの一節なんだが割とヴォルゼオスへのカウンターに聞こえる -- 名無しさん (2022-01-16 16:02:58)
- 3~4投しとけば受けが万全になる上に、フィニッシャーも兼任出来るから9マナまで溜めれるデッキなら受けに全振り出来るのは強すぎる… -- 名無しさん (2022-01-28 12:28:50)
- こいつ自身が5色だから5cで組みたくなるけど、実の所自分で色を出せるから2色以上のデッキにこれだけ入れても使えたりする。 -- 名無しさん (2022-01-31 00:11:27)
- 半分くらいは自由枠だからそこに別のコンセプトを入れられる幅の広さ。 -- 名無しさん (2022-02-07 09:14:10)
- 龍魂珠は現実世界のカードの記憶からディスペクターを生み出していたという証言から考えるに「ヴォルゼオスがカード化した」→「じゃあその素体である五龍神もカードとして存在しないとおかしくね?」というパラドックスによって五龍神がこんなに早くカード化されたんじゃないかと考察している。ジオウの龍騎特別編の原理みたいな -- 名無しさん (2022-03-17 23:53:55)
- デュエマ界のFGD -- 名無しさん (2022-05-23 17:36:46)
- 王来MAXで語られた設定からして「並行世界が増えすぎて世界そのものが食い合うからそれを止めるために発生した自然現象」って見方が一番自然な感じがする。とはいえ鬼の歴史と龍の歴史が食い合ったのは超天篇で零龍が出てきたことで龍頭星雲の境界がユルくなってたからだからやっぱり零龍の所為 -- 名無しさん (2022-07-02 00:43:42)
- 今は亡きJO退化に闘気が積まれていたそうな.....おい裏切るつもりかモモキング -- 名無しさん (2023-04-23 10:31:17)
- 受け札30枚近くとかになってるデッキあって笑った -- 名無しさん (2023-11-10 01:49:46)
- デュエパのデッキで末路(?)が描かれたけど、クリーチャー達を玩具にしてた存在の末路が上位存在に喧嘩売った挙句好き放題使い倒される玩具に堕ちるとは皮肉なもんだな -- 名無しさん (2024-01-03 23:51:09)
最終更新:2025年03月08日 19:25