聖園ミカ(ブルーアーカイブ)

登録日:2023/02/02 Thu 00:39:02
更新日:2025/04/11 Fri 01:03:42
所要時間:約 22 分で読めるじゃんね?




※当記事は性質上、ネタバレ避け部分以外でもメインストーリーVol.3「エデン条約編」のネタバレをいくらか含みます。



うん、お待たせ!
これからはなんでも私に任せてね☆
画像出典:『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』聖園ミカ
©NEXON Games・Yostar

聖園(みその)ミカは、ゲーム『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』の登場人物。


【プロフィール】

学園:トリニティ総合学園(3年生)
部活:ティーパーティー
年齢:17歳
誕生日:5月8日
身長:157cm
趣味:おしゃべり、アクセサリー集め
イラスト:YutokaMizu
CV:東山奈央


【人物】

トリニティの生徒会組織「ティーパーティー」の生徒会長3人のうちの1人で、「パテル分派」のリーダー。
同じく生徒会長の1人であるナギサ共々、天使のような羽を持つ。
ヘイローの形状もヒナと同じく立体的な構造で、渦を巻く銀河のような形状をしている。

無邪気で自分勝手、衝動的でズケズケとものを言う。可憐な容姿と相まって、さながらおてんばなお姫様。
「ティーパーティー」トップの他2人、理知的なナギサとセイアとは対照的に、この立場に求められる政治は明らかに不向きな人物。
ナギサ曰く「ミカさんは政治的には基本アレですし」
なお、天然のカリスマ性で特別慕われている的な感じでもない。
もっとも決して頭を使えないわけではなく、またトリニティの複雑な内情を理解できないわけでもなく、政治向きでないのは良くも悪くも前述の性格面の問題と言える。
ナギサとは十年来の幼馴染であり、「ナギちゃん」と呼ぶ。仲は良いはずではあるが、ミカの奔放さにナギサがキレるのがお約束。
セイアとはそういった縁はなく友達は友達であるが、小難しく回りくどい言動などからさらに相性が悪く、いがみ合いがちなところがあった。

一方で、武闘派には程遠い2人とは対照的に、戦闘能力は高いらしいが……?

愛用する武器はサブマシンガン「Quis ut Deus」。
何の変哲もないトリニティ製サブマシンガンだったが、ミカの手で装飾が施されたことで、暗闇の中でも星のように輝く唯一無二の特別な外観となった。
デザインの元ネタになったのは、イギリス海軍で採用されていた「ランチェスター短機関銃」。
ドイツ製サブマシンガン「MP28/II」を改良したもの。ただ同時期に生産されており、外見を犠牲に生産性に特化したサブマシンガン「ステン短機関銃」があったため、海軍での採用に留まった。
MP28の原型になったのは世界初のサブマシンガン「MP18」。実戦投入されたのは1918年のドイツ軍の大規模攻勢、通称「ミカエル作戦」である。
また、名前の"Quis ut Deus"というのは、「神のようなものは誰か」という、キリスト教三大天使に数えられる「ミカエル」の名前が持つ意味を訳した言葉。
ミカが天使ミカエルをモチーフに持つと思われる、本人の名前に並ぶ大きな根拠と言える。



【メインストーリーにて】

「エデン条約編」1章の冒頭にてナギサと共に、先生に「補習授業部」を任せる件についてナギサがほとんど説明をする。

補習授業部から脱出するための第一次試験を案の定失敗した直後、先生はナギサに補習授業部の真の目的について聞かされる。
その後、補習授業部の「合宿」の最中、先生のもとにミカが現れ、秘密の話を始めるのであった。

+ 以下、エデン条約編4章まで順次ネタバレ
“私は、生徒たちの味方だよ。”

あ、あのさ……っていうことは、その……。
先生は一応、私の味方でもある……って考えても良いのかな?
私も一応この立場とはいえ、生徒に変わりはないんだけど……。

“もちろん、ミカの味方でもあるよ。”

……わーお。さらっとすごいことを言ってのけるね、先生……。

ミカの口から語られるのは、自分が先生を補習授業部に招いたこと。
ナギサはエデン条約を締結させることで、強大な権力と武力を握ろうとしているのだということ。
かつてトリニティ内部で決定的に対立し、排斥される結果となった「アリウス分派」の存在。
ナギサが補習授業部を使いあぶり出そうとしている「トリニティの裏切り者」は白洲アズサであり、
ミカはアリウスとの和解の可能性があるということを証明するため、「和解の象徴」となるべき者としてアリウスの生徒である白洲アズサを転入させた当人であること。
入院中とされていたセイアは、首謀者は不明だがヘイローを壊され殺害されたこと。

それらの情報を提示したうえで、2人の食い違う証言のどちらを信じるかは先生に任せると言い、その場を去る。



それから色々あって、最後のチャンス、第三次試験前日。
アズサが自分がアリウスから送り込まれたスパイであり、その真の使命はミカの意思に背いてのナギサの暗殺であること、
そして自分はアリウスの意思にも背き、試験と同時刻に行われるナギサの暗殺を阻止するつもりであることを明かし、
補習授業部はアズサと共に、自分たちが先にナギサを「襲撃」して身柄を確保。
そして予定通り暗殺に来たアリウスに対応しつつ正義実現委員会を呼び込んで事を収める……という計画を実行する。
その計画は、ナギサの確保、アリウスの迎撃までは上手く行っていたが――


やっ、久しぶり先生。また会えて嬉しいな。
今日は学園が静かだったよね。
正義実現委員会以外にも、邪魔になりそうなものは事前に全部片付けておいたの。
ティーパーティーの命令が届く限り全てのところに、色んな理由をつけて足止めしておいたから。
ナギちゃんを襲う時に、邪魔なんてされたら困っちゃうもんね。

まあ簡単に言うと、黒幕登場☆ってところかな?


その動機は、「ゲヘナが心底嫌いだから」――両校の和平条約であるエデン条約の締結などまっぴら御免だった。
アリウスをバックにつけ、厄介な予知夢の能力を持つうえ政敵となるセイアを(殺すつもりではなかったと言いつつ)排除。
実権を持つ現「ホスト」のナギサに対するクーデターを起こし、実権を握り、ゲヘナとの全面戦争を引き起こす――


しかし、ハナコが正義実現委員会だけでなく、身を切ってシスターフッドにも話を通しておいたことで計算が狂う。
自身とアリウスの一般兵のみで一大武装勢力であるシスターフッドまで相手にするのは容易ではなく、押し込まれる。
……もっとも、実際のところは「おそらくツルギとも渡り合える」=学園最強クラスの個人戦力であるミカを相手取るならこれでも油断ならないと言える状況だったようだが……

その時ハナコから、セイアが実は殺されておらず(意識不明の状態だが)、安全に配慮して身を隠しているだけであることを告げられる。
それを知って安堵したように、戦意を失って降伏。

やっぱりシャーレを巻き込んだのが、私の最大のミスだった。うん、でも……

“もちろん、ミカの味方でもあるよ。”

……あの言葉を聞いた時は本当に、本当に嬉しかったんだ。あの時、もし……
……ううん、やっぱり何でもない。バイバイ、先生。

そうしてミカは罪人として連行されていった。



3章「私たちの物語」

投獄されたミカは全ての罪を認め、「全部自分が感情のままにしたことだ」という態度をとり続ける。
しかし、親しいナギサや多くの情報を知るハナコには、その態度は腑に落ちなかった。
ゲヘナ憎し、それだけでこれほどのことを実行するのだろうか。
お互い友情があると信じていたナギサには、ミカにそう言われても決して鵜呑みにはできず、

「最初は軽い気持ちだったのに、アリウスがセイアを殺してしまったことで、思い詰めて行くところまで行くしかなくなったのでは?」
「ナギサ襲撃の時にわざわざ姿を現したのは、ナギサも殺してしまう可能性を阻止したかったからでは?」

そんなハナコの問いをミカは一笑に付す。


事は進展しないまま、エデン条約締結を妨げるアリウスによる攻撃が始まる。
大規模攻撃でナギサが消息不明となった混乱に乗じ、ティーパーティーの主戦派が対抗勢力を制圧。
そしてこの状況で唯一宣戦布告の権限を持つミカを担ぎ上げ、ゲヘナとの戦争を始めようとするが、当のミカは――

でもさ、今の私はあんまりそういう気分じゃないんだよね。だから悪いんだけど、帰ってもらえるかな?

私は私の気分とか気持ちの問題で、ゲヘナが嫌いなの。そのことの何が悪いのさ。
別に、その裏に隠れた理由とか目的なんて無いんだよ?

お耳掃除でもしてあげようか? 命令されなきゃ憎むこともできないの、って言ってるの。

都合よく使えると侮っていたミカの予想だにしない反抗に激昂し、トリカス彼女らから暴行*1を加えられるが、偶然そこに居合わせたコハルが果敢に割って入り、続いて先生が現れたことで事なきを得る。
なぜ彼女らの提案を拒んだのか。そう先生に問われ、ミカは自分の中の不可解なところに気がつき、過去を振り返り始める。

え、意図? 別に政治的な利益っていうか……だって元々は、同じトリニティでしょ。
直接自治区に行ってさ、『仲良くしよ?』って言ってみようよ! ほら、みんなでお茶会でも開いてさ!

(君は自分勝手だ。あんまり何も考えていないうえに衝動的で、欲張りで、時に自傷的な……
そんな君のことが、私は好きではなかったかもしれない。)

(セイアちゃんが、死んだ……?)
(……何で? どうして? 何がどうなって、え、何でそんなことに……?)
(どうして? バカなの? だって、私は……)
(あれ、私……私、どうしてセイアちゃんを襲撃してって指示したんだっけ……?)

(……ああ、そうだ。私は、ホストになろうとして……)
(そう、ゲヘナのことが嫌いだったから。嫌いなものは嫌いだったから。
ナギちゃんも条約とか、何か変なことをしようとしてるし)

(だから、だから……
こうしているために、そしてゲヘナを一掃するために、これくらいの犠牲は仕方のないことだった)
(そうだった、はずなのに……)

ごめん、セイアちゃん…………。どうして、こうなったのかな……。
ごめん……ごめんね……。こんなにバカで、ごめん……。
先生……私、セイアちゃんに会いたい……。ナギちゃんにも、もう一度会いたい……。
こんな私じゃ、もうダメかもしれないけど……。

(……とにかく私は、君を許そう。
そして私もまた、君に許しを乞わなくてはならないのかもしれない。
私たちはもう一度お互いに伝え合って、それで……もしかしたらその先は……)

“……任せて、ミカ。”

その言葉と共に先生はその場を去り、事態の解決に向けて動き出す。
ミカはここで物語からは退場し、エピローグでのみ登場。
ナギサに向けられた手紙には監獄を快適に過ごすためのリクエストが並び立てられており、ナギサをキレさせ、全食ロールケーキのお触れが下った。



4章「忘れられた神々のためのキリエ」

なにやら全部上手く行きそうな雰囲気を漂わせた3章のエピローグであったが。
結局、トリニティ内部からの「公共の敵」レベルの悪評は留まることなく、監獄暮らしの間に私物は荒らされ焼却される有様。
そしてミカも、聴聞会(という名の査問会)という場を与えられても釈明どころか出席の意思すらない。
周囲の人間がいくらミカを救いたいと思っていても、本人がこれではどうにもできない。

……お待たせ。礼拝の時間だったの。今日は賛美歌を聞く日。
ここでも礼拝だけは必ず参加しなきゃいけないなんて、ちょっと過酷じゃない?

そうかな? 聞いてて退屈じゃない? 『ご慈悲を』とか『憐れみたまえ』とか――
Kyrie eleisonなんて、名前も気に入らない。どうして見えもしない存在に縋らなきゃいけないの?

聴聞の前日、ミカと面会した先生は、ミカを強く自罰的にさせている最大の要因は「セイアには決して許してもらえないから」だと理解する。
実際にはセイアは和解を望んでいるし、セイアと会話できる機会はあったのだが、行き違いでその意思を示せていなかった。
セイアと改めて話せるよう取り計らうことを約束し、療養中のセイアのもとに向かった先生は、彼女が見たという「ゲマトリアが引き起こすと思しい、世界の終焉を告げる事件の夢」のことを聞かされつつ、ミカと会うよう伝えた。
だが、セイアがしばしの眠りについた瞬間、夢の中でゲマトリアの会談にアクセスするという突然の事態が発生。
深入りするリスクも承知で情報を探ろうとするが、ベアトリーチェに察知され、攻撃を仕掛けられてしまう。

……その直後、セイアのもとに呼ばれ現れたミカ。
切羽詰まったセイアは本来の目的を忘れ、今起こったことについての話を一方的にまくし立てた。

君が、アリウスに接触したことによって……。
先生が……スクワッドに狙われている……。

君が、先生を連れてきたから……!

……いや、君のせいではないな……済まない。
*2

その言葉を最後にセイアの意識は失われ、ベアトリーチェのもとに縛り付けられてしまう。

……というわけで、「傷つけられたのは過去のことだと、罪を赦すことを示す」ために呼んだのに
いくら不可抗力とはいえ「目の前で危篤の状態に陥り、罪を糾弾する」という大チョンボが炸裂。
本人もこのシーンの裏で「私は君にまた同じことを」「これは私が招いた失敗」って即認めてるので……

犯人は! 聖園ミカですか!? あの魔女が!!
待ってください! ミカ様は何も……。
彼女がセイア様の部屋を訪ねたからこんなことが起こったのではありませんか? あの女が何かをしたに決まっています!
やめなさい! 今ここで争ったって……!?
人殺し! この魔女め!! 出てきなさい!!

――恐れていたような状況に晒されるミカ。
セイアへの罪に悩み、セイアが無事だったことを最後の拠り所にしていたミカの心は、壊れてしまった。

私がバカだから、アリウスに……『アリウススクワッド』に……サオリに利用されるばっかりで……。
そのせいで……大切な人たちを傷つけて、怪我をさせてしまって……これじゃあまるで……。


魔女め!!



……なんだ、考えてみたら簡単なことじゃん。
……『アリウススクワッド』の錠前サオリ……
すべては……。あの女が元凶なんだから。

……そうだね。こんな結末になるくらいなら……私、何をすればいいのかわかったよ。
私の大切な人たちがこんな目に遭っているのに、錠前サオリだけ安穏と過ごしてるなんておかしくない?
うん、そう。そうだよ――あの女も……。
私が奪われた分だけ、同じように奪われなきゃ不公平でしょ。
あの女の大切な人も、同じように……全部。

――そう言って、ミカは晴れやかな笑顔を浮かべた。

ぐあっ!
な、なんだ……!? 壁が……壊れた!?

ごめんね~★ えーっと……私の銃、どこだっけ………。
あっちだっけ? さてさて、行くとしよっか。


か、壁を……素手で……?
……み、聖園ミカ……聖園ミカが……。

聖園ミカが脱獄した!!


……ところで、キヴォトスの住人はこと耐久力に関してはおおよそまともな物理攻撃で死ぬことはない超常性で描かれる一方、
同時期にサービスインした某娘さん方と対照的に)身体能力に関しては、通常は「女の子にしては強すぎる」傾向こそあるものの、人間の常識は概ね通じる範疇で描かれる。
四六時中起こる破壊活動はあくまで火器や機械をカジュアルにぶん回すせいで、決して素手で建造物の壁を盛大にぶっ壊せる世界ではない
ただし、特殊能力として超人的身体能力を持つ場合も存在し、おそらくはミカもそれに該当するのだろうが、
その典型例である若葉ヒナタは「怪力である」とわかりやすく示すように描かれているのに比べてミカは特に説明や言及もなく暴れ回る




その頃、憎きサオリは――大切な人、スクワッドの「姫」こと秤アツコを救うため、先生とスクワッドの仲間と共に、アリウスの同胞とベアトリーチェに立ち向かう決死の作戦に臨もうとしていたのだった。
そんな一行が予期するはずもないミカの存在により、事態は混迷を深めていく。



アリウスの「協力者」だったミカは、関係者以外には一切伝わっていないアリウスへの出入り方法も実のところ熟知していた。
戦闘パートにて、普通に攻略してボスユニットと対峙した直後、横道からミカが現れ、残りHPたっぷりのボスをワンパン射撃一発で葬るという衝撃的な演出で登場する。
ついでに言うと、ミカの3D(SD)モデルが見られるのはここが初めてのことだったのでそういう意味でも衝撃。*3

聖園、ミカ……。
悪役登場☆ってところかな! ……まだ覚えててくれたんだね?
会えて嬉しい……って顔じゃなさそうだけど、どうしたの?


そんな、魔女でも見たみたいな顔しちゃって。

To Be Continued...


休む間もない強行軍で消耗しているとはいえ、スクワッドの3人を圧倒するミカ。
しかし、遅れて来ていた先生と対面し、想定外の事態に動揺。一行はその隙に離脱する。
追撃に来たアリウス部隊を白兵戦でしばき上げてから今のスクワッドの立場を知りつつ、第三勢力として好き放題に動いていく。

そして、アリウス自治区侵入後に再び遭遇。
先生の指揮するスクワッドを倒すためのアイデアが浮かばないので「とりあえず一回ぶつかってみようかな」という脳筋な理由で交戦し
その見込み通り、先生の指揮下かつ3対1の正面勝負では敵わなかった。

わ、私は……悪党だから……人殺しだから……。
だから……私に残っているのはこんなものしか、ないの……。
なのに、あなた達は……どうして?
私は大切なものを全部失ったのに! ――ぜんぶ、奪われたのに!!
あなた達は……どうして?

その場で号泣しながら感情を吐露し、「だから先生、私を止めないでね」と告げて死んだ目のまま立ち去っていく。
撃退は十分できても鎮圧は無理なことがわかる

目的地のバシリカに続く地下回廊、待ち伏せには絶好の場所で、ミカは爆破工作による地形破壊・分断という手を使って再度仕掛ける。
待ち構えるミカの方に残ったのは、サオリ1人だった。

先生の指揮下でなければ3人でも敵わなかったミカに、1人では到底敵うはずもない。
だが、サオリは合流を拒否。アツコの救出が至上目的だと告げて先へ向かわせ、覚悟を決め単身で抗うが、あえなく倒れる。
朦朧とした意識の中でサオリが呟いていた「アズサに聞きたいこと」について興味が湧いたミカが尋ねた。
和解の象徴」アズサ。
今のミカは「先生を騙すための方便」だと思い込んでいたが、かつて先生に語った通り、それは確かにアリウスに単身乗り込んで対話を試みたミカが提案したことだった。
ベアトリーチェによってあえなく握り潰されてしまったが、ミカの無垢な提案がサオリの心の隅から消えることはなかった。
そうして「スパイ」として送り込まれたアズサは、様々なものに抗い、人並みの幸福を勝ち取ってみせた。
そんなアズサに「私も、お前のようになれるのだろうか」と問いたかった……が、もはや諦めはついた。

……ミカ。もう、この有様だ。
――好きにするといい。お前が奪われた分だけ、奪うといい。
優しい心を持っていたお前を……憎悪の『魔女』にしてしまったのは、他でもない私なのだから。
私は他人からたくさん奪ってきた……これで少なくとも公平になるだろう……。
ああ……この役目が来るとしたら、アズサだと思っていたのだが……お前だったんだな、ミカ。

ミカは撃てなかった。
サオリの言葉に、自分を重ねてしまったから。
取り返しのつかない罪を重ねた、やり直すチャンスなんてない、そうどれだけ言い聞かせていても、「赦し」を諦めることはできず。
ここでサオリを罰すれば、すなわち、自分にも救いはないと証明することになってしまう。

そこに、サオリの言葉を無視して助けに駆けつけた先生(とスクワッドの2人)が現れる。

“そうだね――ミカは悪い子だ。”
“人を騙し、己を偽り。人を傷つけ、己を痛めつけ。”
“そんな事をしておきながら、結果を受け入れる事ができずに泣いてしまう――そんな子だ。”
“でも、和解の手を差し伸べようとする優しさも持ち合わせているし、嫌われる事を恐れて自傷してしまう、不安定な子供でもある。”
“ミカは魔女じゃないよ。ミカは、人の言う事を聞かないだけの不良生徒だ。”
“だから――ちゃんと、話を聞かせてほしいな。”

“ミカ、サオリ……一度や二度の失敗で道が閉ざされるなんて事はないんだよ。”
“――この先に続く未来には、無限の可能性があるんだから。”
“チャンスがないというのなら、私が何度だって作るよ。
――生徒が未来を諦める事なんてあってはいけない。そういう事は、大人に任せて。”

先生がそう諭した直後、ベアトリーチェが動き出す。
予定されていたはずの日の出までというタイムリミットを蹴り飛ばし、一行を葬るべくユスティナ聖徒会の「聖女バルバラ」という虎の子の戦力を投入。
桁違いの戦闘力を持つそれの前に立ちはだかったのは、ミカだった。
サオリたちに与えられた大切な人を救うチャンスを守るため、単身、バルバラと聖徒会という不滅の軍勢を相手取る。
なお、ここも戦闘パートで、攻略中に掟破りの後方から現れるバルバラの前にNPCのミカが出現、交戦しているうちに戦闘終了というイベント戦闘演出が入る。

戦いを続けるミカは、偶然、聖歌隊室に足を踏み入れた。
「魔女がハッピーエンドを迎えるお話なんてどこにもない」と自嘲しながら、サオリたちを助けようと思った気持ちを顧みる。

だから……アリウススクワッド。あなた達のために、祈るね。
いつか……いつか、あなた達の苦痛が癒える事を――
やり直しの機会を希うのと同じように――
あなた達に、未来が……次の機会がある事を――
だから、私は……――あなた達を赦すよ。
それは互いが公平に不幸であることよりも、もっと良い結末だろうから。

起動しようとして動かなかった蓄音機が、気まぐれに音を奏で始める。

あなた達は通れないよ。この先にあるのは、救済の戦いを繰り広げる主人公の舞台。
私たちみたいな悪役には許されていないの。さあ、先生――あの子たちを救ってあげて。
ここは私が食い止めるから。

―Kyrie Eleison

―Kyrie Eleison
―Kyrie Eleison

(※2023年10月のアップデートからはこのシーンにミカがボイスつきで歌う演出が追加されている)



一方の先生とスクワッドはベアトリーチェを打倒し、アツコの救出に成功。
全てが終わり「この先」のことを考え始めたスクワッドを置いて、先生はその場を立ち去った。

不滅の軍勢を相手になんと日の出まで持ち堪えていたミカだったが、さすがに限界が近かった。
観念するミカのもとに――先生が駆けつける。
ミカが戦い続けても倒すことのできない相手に、無謀とも思える行動だが……

先生、お願いだからやめて!
私はそんな価値のある存在じゃないよ……今からでも逃げて……!!

“ミカは問題児だよ。”
“でも、問題だらけの不良生徒だとしても……。
危険に晒されている生徒に背を向ける先生なんて、どこにもいない!”

大人のカードを取り出す。

“……私の。”

“私の大切な生徒に何してるの!!”
“私の大切なお姫様に何してるの!!”

本作における先生の発言選択肢は基本的に「両方言ってるor同じこと言ってる」スタイルで選択肢になってないのだが(※当記事でも一緒にして記載)、
ここにきて突然、謎の2択が発生する。

ちゃんと変化もあり、「生徒」を選んだ場合はミカのリアクションが驚きの表情の「!?」になり、
「お姫様」を選んだ場合は赤面表情で沈黙の後「……わーお。」というものになる。
ちなみにここのエピソードタイトルは、間をとって「大切な人」である。

そうして「大人のカード」を行使してバルバラを打ち破った後、トリニティの主要戦力による援軍と共に現れたナギサと
とある代償を払いながらも回復したセイアと再会し、改めて和解の言葉を交わす。
そして、取り戻せるものの存在と証明するかのように、コハルが燃え残りから密かに回収していた私物のアクセサリーが届けられる。
夜は明けた。ミカはボロボロで人前に出せる姿ではないが、すでに当日となってしまった*4聴聞会への出席を準備するのであった――



【ミカ伝説まとめ】

  • 戦闘シーンにおいて、「射撃を微動だにせず受ける→反撃」という演出が何度も出てくる
  • 自称では2章から一貫して「結構強い」
  • その破壊力から現実はもちろんキヴォトスでも禁断の兵器扱いであるサーモバリック爆弾を少量なら脅威にならないと言い切る
    • Vol.4第2章でサーモバリック爆弾が危険な兵器として登場したことで更にネタにされることに*5
  • バルバラとの交戦シーンではミカとバルバラのHP減少速度が互角
  • 死亡フラグビンビンの展開をやってジリ貧ながらもしぶとく耐えてる
  • 実装後のセリフでは「力が足りないって思ったことはないけど」
  • 明らかに豊富な表情差分 曇り顔とか絶望顔とかガンギマリ顔とかそういうのばかり目立つが


+ 最終編(主に2章まで)ネタバレ
「あまねく奇跡の始発点編」のオープニングパートでは、罰則は事実上「ティーパーティーとしての特権の即時剥奪、後任が決まり次第代表から解任」のみ、という判決が下されたことが描かれる。
なお、ミカのやったことは日本の法に当てはめると外患誘致であり、当初の見込みであった退学(現実で言えば流刑に近い)ですら優しいくらいなので相当な温情措置と言っていいだろう。

連邦生徒会が観測した、キヴォトスに出現した超高濃度エネルギー体についての非常対策委員会に(まだ代表扱いなので)招集される。
が、先生が事情により不在なこともあり話に興味は示さず、セイアの話を無視して居眠りをかますゲヘナのマコトに「もっと深い眠りに」と称して椅子引きを仕掛けようとしたりしていた。

そうして出現した「虚妄のサンクトゥム」に対しては、仕切りはナギサとセイアに任せて直接戦闘要員として参加。
正義実現委員会と共にトリニティの防衛にあたるが、避難誘導をしていたはずのコハルが避難できていなかった市民を守るため単身で戦う状況に陥っていることを聞きつけ、誰よりも早く駆けつける。

へっ、か、壁が……?

コハルちゃんがここに居るって聞いて、ダッシュで来ちゃった☆

あ、えっと……そ、その……ティーパーティーの……

ま た 壁 破 壊 か
もっとも今回はすでに武装状態であるし、どのようにして壁を壊したかは不明だが、「最短距離」で壁を次々にぶっ壊して来たのではとネタにされている
この時の背中で語るが如しスチルは、お姫様でも魔女でもなく完全にヒーロー。
間に合いはしたものの、コハルの怪我(本人曰く擦り傷程度)を見て――

あなた達が、やったんだ……本当さぁ……もう……

……私の大切なお友達(・・・)に、一体何してるの?
!?

いつものキマった目になったミカとコハルを操作しての戦闘に突入。
一連のストーリーでは様々な生徒を使って戦闘することになるが、コハルも含めて、基本的に強キャラから一般人まで関係なく「★3・Lv65」というステータスに設定されている。
ところがミカは、★5・Lv83。ちなみにLv83は「最終編実装直前までの最大レベル」である。
それどころか、普通ならタンクでも2,3割程度は回復できる回復量があるコハルの回復を当ててもHPが数%程度しか回復しないし、
本来スキルLv1で「810%」、最大のスキルLv5で「1540%」であるEXスキルのダメージ倍率が「2391%という異常な数値になっている特別仕様。
本来なら2人なのでかなり遅くなるコスト回復も非常に早く調整されているため、オーバーキルを超えたオーバーキルで次々と敵を溶かしていくミカを見ることになる。やっぱすげぇよミカは……

遅れて駆けつけた副委員長ハスミとは立場上やや気まずい関係だが、コハルを助けたことについて率直に礼を言われ、驚きつつその場を立ち去った。


以前自分が先生にされたのと同じようなシチュエーションで、同じような台詞を(その時に「お姫様」に喩えた)コハルに言い放ったミカ。
だが、コハルの方はそのリアクションからして「友達」どころかただの「ティーパーティーの聖園ミカ様」という認識でしかないことが覗える。
それもそのはずで、作中で対面しているのは「2章で黒幕登場した時」と「3章でミカが助けられた時」の2回だけであるし、
しかもこの2回の中ですら2人の間に会話と呼べるほどのものはないため、行間を考慮しないと実質ここが初会話まである。
3章の時もよく見ると会話の流れ上2人の台詞はモブか先生に向いたものばかりなのだ。
ろくに話したこともない、2度にわたり救ったのは「正義感」からで、地位に凄まじい差もあるコハルにしてみれば友達だなどと思うはずがなく、ミカが一方的に想いを募らせている構図なのであった。
ミカもそのあたり自覚がないわけではないのか、助けた後は無事を確認したらまたねとさらっと別れている。


3章から始まる最終決戦には同行せず、地上で先生の帰りを待つ組となった。
だが、4章連動イベントのレイド戦にてその性能(+フレンドの生徒を借り放題な仕様)により大活躍していたため、ミカと一緒に戦ってた気がすると証言する先生も発生した。







【性能】【……性能は!?】

さて、このように「悪い子」ながら、エデン条約編において非常に注目を浴びるキャラであったミカだが……


プレイアブル生徒として実装されなかった。

全然。一向に。



2章(21年11月)はともかく、クライマックスと思われた3章が実装されても(22年1月)。
ちょっと待ってみても。
4章の前編が実装されて(5月)3Dモデルが登場しても。
1.5周年ハーフアニバーサリー(7月)はおじさんだった。
4章の後編が実装されたら(8月)まさかの何も知らないアルちゃんがPUされた。サオリですらその時に実装されたというのに。
Twitterトレンドに「ミカ実装」が踊ったかと思えば同じく長いNPC待遇からプレイアブル化された原神のミカだったり。

ブルアカは「シナリオに出してるけど未実装キャラ」のパターンは多く、ミカもその例の一部と言えばそうではあるのだが。
それにしてもミカはエデン条約編の人気と相乗して突出した注目を浴びたため、多くの人々がミカの到来を待ち望んだ。
待ち望む人々が貯め続けた青輝石は「ミカ貯金」と呼ばれしょっちゅう崩される、更新のたびにミカミカミカミカ鳴き続けるミカミカゼミとなり、夏が過ぎても死に絶えることはなくミカを待ち続けた。

そうして、2023年1月の2周年アニバーサリー。
去年のワカモに続く投獄組メインストーリー登場組として、ついにその時はやってきた。



聖園ミカ、ついに登場~☆って感じかな?
あっ、私と先生の仲だしアイスブレイクとかはいらないよね? これからよろしくね、先生。



【性能】


あなた達のために……祈るね。

レアリティ:★3
戦術的な役割:STRIKER
ポジション:FRONT
クラス:アタッカー
武器種:SMG
攻撃タイプ:貫通
防御タイプ:軽装備
市街地:D 屋外:A 屋内:S→SS(固有武器3)
装備品:帽子/バッジ/腕時計

EXスキル:Kyrie Eleison COST:6
敵1人に対してダメージ(対象の現在のHPに比例してダメージが1~2倍に変更)(対象の敵HPが多ければ多いほどダメージが大きくなります)

ノーマルスキル:星の呼び声
通常攻撃5回毎に、敵1人に対してダメージ。ノーマルスキルの発動3回毎に、隕石が落ちて追加ダメージ

パッシブスキル:Gloria Patri → Gloria Patri+(固有武器2)
攻撃力を割合で増加 → 貫通特効を割合で加算し、さらに攻撃力を割合で増加

サブスキル:Benedictio
全ての攻撃を確定会心に変更
自身の与えるダメージ量が割合で増加、被ダメージ量が割合で減少



2周年限定生徒として満を持して実装。ピックアップタイトルは「君は無邪気な夜の希望」。
それ以降は半年ごとの周年ガチャのラインナップに並んでいる。
実装が発表されたリアルイベント「ブルアカふぇす」の会場では大歓声と鳴りやまぬ拍手が上がり、さらには数分で「ミカ実装」がトレンド入りするなど、いかに先生方がミカの実装を心待ちにしていたかが窺える。
色々と満を持して登場した周年限定キャラというのもあり、特殊な……というより半ばインチキめいた能力が目白押しである。

  • 会心ダメージがアタッカーの武器となるこのゲームで全ての攻撃が確定会心になる異例のサブスキル。さらに与ダメージ量増加と被ダメージ量減少のセット
  • 固有武器★2までの育成が必要だが、強力な付加効果であるタイプ特効が付与される
  • 通常攻撃の回数に応じて発動するノーマルスキルが、さらにノーマルスキルの回数に応じて強化される
  • これまで全く見せてもいなかった隕石を落とすというまさかの特殊能力
  • タンク級の高HPと高回避

バフ効果のバリエーションが多いことが有利なゲームであるため、会心系のバフが安定して効いたうえで「特効」「与ダメージ量増加」の効果が重なり、見た目以上に破壊力がある。
そもそも見た目での破壊力も高く、EXスキルはコスト6とかなり重いが相応の性能はあり、ノーマルスキルのダメージ上乗せもわかりやすい。
「見るからに強そう」という評価であったが、実際にデカグラマトンの預言者など重装甲ボスでは常連。
屋内・屋外は無論のこと、適性の低い市街地戦でも、強化や手持ちの生徒次第では高適性・高火力のカズサユズらと肩を並べる、あるいは差し置くほどの性能を誇る。
地形適性や噛み合わせ次第では、ダメージ等倍&強みの一つである特効が乗らない特殊装甲でも神秘属性を押しのけてメインアタッカーを務め得るほどで、案の定メチャクチャ強かった
「まあストーリーでもああだしな……」と納得させられてしまう部分もある。

無視できない問題がコストの重さであるため、コスト減少効果との併用が鉄板であり、元祖たるウイの他、直前に「コスト減少+会心ダメージ増加」というシナジーMAXのEXスキルを持つフウカ(正月)が登場したため、よく併用されることに。同様に会心値増加が伴わず会心ダメージのみを伸ばす効果を使うアル(ドレス)にとってもベストな相方の一人。
結果、ストーリーであんなことを言っていたミカがゲヘナ生徒によっておせちをぶち込まれまくったり名刺を大量に叩き付けられたり……
また、SMGではよくある低命中値なので、回避値が一定以上の相手にはミスが出るという弱点もある。
全体的にヒット数が多いのでバラつきづらく比較的軽視できるが、ギリギリの攻略やタイムアタックの場合はダメージが最も出るEXの最終段が当たるかどうかを中心に「祈るね」になることは避けられない。

メインアタッカーとしての役割もさることながら、HP及び回避値がかなり高く、本職の回避タンクに迫るほどであり、疑似タンクとしても採用可能。
またHPを固定値、割合双方で加算できるバッジを装備可能。T7まで強化すればさらに回避値を大きく上げることができ、最大強化すれば回避値は1800オーバーと、回避タンク筆頭のユウカやアツコには及ばないもののそれに近い回避性能を発揮する。
実際、アタッカーとして使う意味がない「KAITEN FX Mk.0」戦で装甲有利をいいことに疑似タンクとして採用された実績がある。

なお、素の会心値は「25」と全生徒中最低値。目安として、現状ミカ以外は全員200~300くらいであり、ミカだけ1/10くらいしかない*6
もっとも、確定会心を無効にするギミックが出てこない限りは無意味なのだが。

上述したように総力戦・大決戦の重装甲単体ボスでは常連。
適性の低い市街地戦においては自己バフで驚異的な攻撃力を発揮するカズサや、条件を満たせば確定会心+防御力無視になるEXスキルを持つカヨコ(ドレス)らが対抗戦力になるが、Tormentでの多凸となると1部隊目のミカであらかた削り、2部隊目で素早くトドメを刺す戦術が有効。
またかなりキツい条件*7だが、屋外戦においてはヒヨリ(水着)の方がダメージが出ることもあり、タイムアタックで採用されたこともある。
とはいえ重装甲ボスであれば、雑に投入してもきっちり仕事を果たしてくれるお姫様である。



【絆ストーリー】

メインストーリーエデン条約編のキーパーソンとして多大な存在感を残し大量のセミを生み出して待たせに待たせて実装されたミカのプレイアブルバージョンは、完全にエデン条約編4章以降の状態に準拠したものになっている。
4章の前編~後編の期間で実装されたアリウススクワッドも同様の状態ではあるが、
未読でも「まあなんやかんやで平和に過ごせるようになるんやろな」で流してもさほど問題ないあちらに比べてネタバレ要素が強い。

  • 名称・演出・台詞の全てがストーリー上のシーンを再現したEXスキル
  • プロフィールでは「ティーパーティー」「人に言えない悩みを胸の裡に抱えているらしい」など

中でも絆ストーリーはそれまでの他の生徒のようなゆるい話を想像していた先生たちをことごとくぶった切るものだった。

+ 絆ストーリーネタバレ
エデン条約編4章終了後の時系列となっている。
「ティーパーティーとしての特権即時剥奪」と語られていたように、特権の一つである個人邸宅を返却して引き払い、一般生徒と同じ寮住まいになったようだが、そのミカの部屋はなんと屋根裏
もちろんガチの屋根裏スペースではなく、窓も扉も付いていて一つの部屋のていは成しているが、非常階段を登らないとたどり着けない所にあり、エデン条約編の最中に軟禁されていた部屋よりもボロい。
これが単に部屋が余っていなかったからなのか、ミカへの懲罰or嫌がらせの一環として意図的にこのような部屋が割り当てられたのかは詳しく言及されないが…。

特筆すべき点として先生が塩対応であることも挙げられる。
と言っても本当に厄介者扱いみたいな対応をする訳ではなく、ちゃんと先生として親身になり生徒のためを思った行動を欠かさないのだが、
この時のミカに限っては他の生徒に対してはいつもやってるようなキモムーブや勘違いさせムーブを一切しないのだ。
情緒不安定で、僅かな切っ掛けで強く依存してしまいそうなミカと適切な距離を保つ事に腐心しているのだと思われる。

絆ストーリーの始まり、恐らくはエデン条約編での出来事の色々が落ち着いた後に初めてまともな連絡を取ったものだと思われるが、心配する先生を他所にミカは自身の現状をあっけらかんと語る。
その明るさのまま先生を連れまわして様々なショッピングを行うのだが、辞書や参考書、運動靴や体操服、水着など学校生活で使うものを含めて多岐に渡った。
3年生であるミカが何故今更?と疑問に思うも、ミカは「なんか無くしちゃった」としか言わない。
そしていざ会計をしようとするとカードが使えなく、ミカは泣く泣くキャンセルしようとするが、先生が自身のカードで代わりに支払って事なきを得た。
情けない所を見られたと落ち込むミカに、これから頑張ってねという意味合いを含めてプレゼントだよと語る先生だった。*9

続く別の日、ミカから連絡があってトリニティに赴くと、ミカが雑草むしりをしていた。
曰く懲罰の一環のボランティア活動らしい。
先生は張り切って手伝うこととし、ミカにも「動きやすい服」に着替えてくるように勧めるが、ミカは「先生に買ってもらったものだから開けたくない」と着替えるのを渋る。
「せっかく買ったんだから使わないと」という先生の言葉で渋々着替えてきたミカと一緒に日が暮れるまで草むしりをした先生は、事が終わるとミカとの距離を詰めすぎないよう、さっさとシャーレに戻った。

また別の日にはミカにお茶に誘われるも、先生の仕事の関係で遅い時間になってしまい、店が開いていないのでミカの部屋でロールケーキだけ少し食べることに。
先生は門限はないのかと気にするも、ミカ曰く「今日は休みだから門限が遅い」。
そして非常階段を登った先にある屋根裏部屋に着くと…
 寮監「それでは点呼を行います!!」
門限が遅いというのはミカの嘘であり、寮監が来る前に「そろそろ」等と口にしているので、もうすぐ寮監が見回りに来る時間であるのも踏まえた上での策略である。
ただでさえ女子寮に大人の男性がいたら問題待ったなしであり、いくらシャーレの先生と言えど シャーレの先生だからこそ 門限過ぎの時間に女子生徒の私室に男がいるなんて知れたら大問題。
先生は毛布にくるまって身を隠すしか無くなってしまい、結局年頃の女子生徒の自室で一晩明かすハメになってしまった。
ちなみにこの時、怪しんだ寮監は部屋内まで入って家探しをしているが先生は見つからずに済んでいる。無能…。



ミカの部屋にお泊りしてからさらに後、ミカから「トリニティに来て」とだけモモトークが入る。
何事かと思ってトリニティに向かうがミカの姿はなく、代わりに職員ロボに話を聞くと「ミカは暴力沙汰を起こして反省部屋で謹慎中」という信じられない話を聞かされる。
詳しく聞いてみると、今日の水泳の授業の時、ミカは授業が終わる頃にようやく来たかと思ったら、来ても何かを探すようにうろうろするばかりでまともに授業を受けない。
そんなミカに抗議した生徒に手を上げたというのだ。
教員からミカの身柄を引き受けた先生はミカ本人と出会うが、ミカは「問題を起こしてばかり」と自虐をするばかり。
流石にここに至ってミカを見守るだけでは無理かと判断した先生は、ミカに尋ねる。

「ミカ……もしかして嫌がらせとかされてない?」

事件の真相は、以前先生に買ってもらった水着が授業の直前で何者かにビリビリに破かれて捨てられていたというもの。
ロッカーに入れていたはずの水着が無い事に気づいたミカはゴミ箱や焼却炉などを探すも見つからず、
諦めかけてプールに向かったところ、数人の生徒が「あんな所にゴミが」等とミカを嘲るようにズタズタになったミカの水着を指した。
水着だけでなくショッピングの際に体操服やら辞書やらを一通り買い直したのもそういう嫌がらせでダメにされていたから、
草むしりの際に体操服をおろすのを嫌がったのも、使うことで「新しい体操服がある」という事を知られるのを避けたかったからだと思われる。
それまで嫌がらせを受けても自身への罰だとして受け入れていたミカもとうとう我慢できなくなり、ズタズタの水着を嘲笑していた数人の生徒に対して掴みかかったのだ。

しかし、ミカはこの時掴みかかりそうにはなったものの、寸前で自制して手を止めており、実際は手を出していない。
相手の生徒は怪我をしたものの、それはミカの迫力に怯えて逃げ出した所を勝手にすっ転んだだけである。*10
にも関わらず、教員ロボは「ミカが暴力沙汰を起こした」としか認識しておらず、相手側の話しか聞いていない可能性が高い。
ミカ自身も弁明をしていない様子だったが、それでも話を聞こうとするくらいはすべきなのに…。
それまで依存を防ぐために適切な距離を保とうとしていた先生がここで深く立ち入るよう考えを変えたのは、
ミカの周りに助けになる友人も公正な目で見て導く教員も、何もいない孤立無援の状態だったことが推察できたからだろう。

ミカを慰めた先生はミカを引っ張ってまだ営業していた洋服店に駆け込み、ズタズタの水着を何とか修繕してもらう。
そして今度は先生主導で夜のトリニティに忍び込み、プールでミカと2人だけの水泳授業を始める。
結局警備員に見つかって全速逃亡するハメになったのだが。


【余談】

1章冒頭ではナギサに「その小さな口にロールケーキをぶち込みますよっ!?」と怒られ、以降もロールケーキに関する話題がちょくちょく出てくるが、
後にプレイアブル実装されたナギサのノーマルスキル「Afternoon Tea」がミカに対して発動すると、
通常なら「カットされて整ったロールケーキ」のアイコンが表示されるのに対して「ロールケーキを1本丸ごとぶち込まれて悶えるミカ」が表示されるというネタが仕込まれている。2人の間にシナジーは無いので狙わないとまず見れないが……
なお、ストーリー更新当時の公式4コマでも先んじて同様の画が描かれている。

EXスキルで何度も耳にすることになり印象に残る台詞である「祈るね」だが、そこから転じてミカの圧倒的パワーによって何かをぶちのめす事柄を指して「()るね」と言われることがしばしば。

二次創作では口癖のように「~じゃんね(じゃんね?)」と言っていることが多いが、実は今のところ1回*11しか言っていない

3章公開から長らく実装を待たされていたのは前述した通りだが、実装の2周年よりも1年ほど前の時点でミカが実装されたとするネタのコラ画像が出回った事がある。
もちろんきちんとネタだと明かされて変な騒動になった訳では無いのだが、その時のコラ画像にて捏造されていたピックアップタイトルは「君は無邪気な夜の女王」。
当時も高いクオリティで話題になったが、いざ実装されてからもピックアップタイトルをほぼ言い当てていた*12センスのため話題になった。

3周年記念の公開生放送では、様々な統計からブルアカを見るコーナーがあったが、ミカは
「カフェで先生から多く贈り物をもらっている生徒ランキング」1位*13「メモリアルロビー設定ランキング」1位*14にランクインしているなど、絶大な人気を誇っている。

当時は現在のようにミカのコンセプトがしっかり決まらず、様々なデザインが出てきたという。
(グローバル版のブルアカPVでは髪や服装、羽の形状など、その変貌が垣間見られる。)
21年3月公開の『2nd PV』に至ってはヘイローに違いがあるなど現在のデザインとは大きな差異がある。
エデン条約編リリースの5月までにデザインが今の形に修正されたのか、
誤って古いデザインをPVに使っただけなのかは不明。

なお作中でも強力な戦闘力を持ってる描写はあるが実は他の最強格とは比べ比較的大人しめでありファンからも強いちゃ強いが設定上の強さは最低限ホシノとヒナに及ばないと言う意見が大半である。アビドス三章のホシノとヒナの強さが無法すぎた

2025年1月……というより元日から公式YouTubeで公開されたshort動画でついに3Dモデルが公開され、前日に突如として現れた黒猫から連続しての動画公開に大盛り上がりを見せた。
その後、毎週月曜日にshort動画シリーズ「先生、ちょっとお話しよっ」がスタートしている。
第7回ではミカが取り出した教科書が数Ⅲだったため、ミカ理系説が広まっている。
パワーキャラ描写や><などコミカルな表情が多い故か脳筋またはアホの子イメージが強いが、ここでは教養があるところを見せて驚きを与えている。
確かに特にメインストーリーで見られる激しい思い込みから何かと感情に任せて突っ走る面は確かに強いが、教養が無いところは見せていない。

ちなみに上記シリーズで「甘酒を飲んで酔っ払うミカ」という文面だけを見るとととんでもない姿を見せているが
実は甘酒は名前に酒と入っているがアルコール分はほとんど0なので分類上はジュースと同じで未成年も堂々と買って飲むことができる。
キヴォトスも現実の日本と同じ基準かはわからないが、どこかの赤い学校の生徒もこっそり飲んでるし…
それにしても、アルコール分がほとんど無い甘酒であの酔っ払いぶりなので下戸なのかもしれない。
または単にアルコール慣れしていないだけかもしれない。

以上のようにミカはグッズやフィギュア化など非常に恵まれる程本作トップクラスの人気キャラで実装されてから期間が経過しているが、実は別バージョンのユニットが未だに無い。
他のトップクラスの人気キャラは存在する別バージョンは当然ミカにも待望されているがなぜかミカは一向に実装される気配がない*15
立ち絵であれば体操服など存在するが、もちろんすべて未実装である。



追記・修正は口の中にロールケーキをぶち込まれながらお願いします。

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最終更新:2025年04月11日 01:03
添付ファイル

*1 思いっきり銃撃音も入っているが、キヴォトス基準では暴行。暴行です。

*2 直後のミカの回想を見るに、この部分は全く耳に入っていないのであった。

*3 2章でも戦闘しているが、その時はミカはユニットとして登場しない扱いだった。

*4 エデン条約編4章、一夜の出来事である。

*5 前者は手榴弾=小型化したものであったため、後者の大掛かりな爆弾とではさすがに勝手が違うとは思われるが。

*6 ただ、会心値はやや複雑なステータスなので、これで単純に会心率が1/10になるわけではない。

*7 EXスキルで「全弾」会心発生

*8 カズサは重装甲のため弱点を突かれる。ユズは特殊装甲で等倍

*9 書店ではこのようなやり取りは無かったため、ミカのカードが止められていたのではなく、限度額の問題だと思われる。ティーパーティー特権の一つに活動費の支給があったのが無くなっているため、金銭事情も悪化しているはず

*10 とは言え、この時「殺される…!!」等と怯えて逃げており、実際素手で壁を破壊するトリニティきっての強者であるミカに激情のままに殴られたらキヴォトス人でも本当に命の危険があってもおかしくなく、そこまで怯えて逃げる事は不思議ではない。だったら手を出すなと言う話なのだが。

*11 エデン条約編2章の「絶対裏切られるに決まってるじゃんね」という台詞。

*12 偶然の一致というか、どちらも明らかにSF小説『月は無慈悲な夜の女王』のもじりであるため、ある意味では完全的中とも言える。

*13 2位から順にアル、ユウカ、ワカモ、ハナコ(水着)

*14 2位から順にユウカ、ホシノ(水着)、ヒナ、ユウカ(体操服)、ホシノ、キキョウ、ハナコ(水着)、ヒマリ、アル。翌2025年も1位で連覇を達成している

*15 もっと言えばティーパーティー全員別衣装版がない。実装されて間もないセイアはともかくナギサも別衣装がない。