登録日:2023/12/31 Sun 17:43:54
更新日:2025/01/17 Fri 20:10:21
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私、水木なつみ。小学4年生!
嵐の夜に突然現れた赤ちゃんは、
なんと15年後の未来からタイムスリップしてきた私の赤ちゃん
みらいちゃんだったの!
パパとママはロンドンに行っちゃって留守だし、
居候のいづみ叔母さんは赤ちゃんが大っ嫌い!
私一人でもう大変!
でも、決めたんだ。
みらいちゃんが無事に未来へ帰れる日まで、私が育てる!
だって、私がみらいちゃんのママだもん!
『ママは小学4年生』は、1992年に日本テレビ系列で放送されたテレビアニメ。全51話。
【概要】
実際のところ、2012年に『
アイカツ!』が放送開始するまでの20年間、サンライズ制作の女児向けアニメは本作のみだった。
翌年の1993年の同枠も同様に女児向けの『ミラクルガールズ』が放送されるが、同作は旭通信社へと制作担当が交代。一方でサンライズは裏の
テレビ朝日系列で『
機動戦士Vガンダム』を制作・放送する事になり、結果的に今作は『ワタル』を始めとする本枠におけるサンライズ制作アニメの系譜としては最終作となった。
【あらすじ】
1992年、夢が丘
小学校の小学4年生・水木なつみは、両親の仕事の都合でロンドンに引っ越すことになった。しかし、航空券が2枚しか取れず、先に両親がロンドンへ行き、なつみは1日遅れで向かうことになる。
家で1人夜を過ごしていると、雷と共にテレビから謎の
赤ちゃんがなつみの前に現れる。その正体は、15年後の未来(2007年)からやってきたなつみ自身の娘だと判明する。
なつみはその
赤ちゃんに「みらい」と名付け、駆け出しの漫画家でなつみの叔母にあたる島村いづみと共に、15年後の未来に送り返すまでのみらいの子育て生活が始まる。
【登場キャラクター】
主要人物
◆水木なつみ
CV:
こおろぎさとみ
本作の主人公。夢が丘
小学校に通う小学4年生。
第1話で両親と1日遅れで転校先のロンドンに向かう予定だったが、みらいの登場により転校をキャンセルし、みらいの子育てに専念する。エピックレコードがだいすき。
プロレス好きで男子(主に大介)をプロレス技で負かすなどお転婆な性格だが、一人っ子のため甘えん坊・寂しがりやでもある。
龍一の事が気になっている。
声を担当したこおろぎさとみ氏は、本作が初主演で、後に
赤ちゃんキャラの代表格を演じる。
◆みらい
CV:
吉田理保子/
伊藤美紀(10歳)
15年後の未来から
タイムスリップしてきたなつみの娘。
うさぎの耳としっぽのついたロンパースを着用している。
好奇心旺盛であちこちを動き回りなつみ達を振り回す。
年齢は1歳未満のため喃語しか喋れないが、
最終回にて…
声を担当した吉田理保子氏は当時43歳で既にベテランの域に達していたが、本物の
赤ちゃんのような演技を見せた。
ドラマCDでは15年後の未来からさらに10年後(2017年)からタイムマシンでなつみのもとに現れた。
◆島村いづみ
CV:
伊倉一恵(当時は伊倉一寿)
なつみの叔母。駆け出しの漫画家でアシスタントの仕事も兼ねてデビューを目指している。
第1話で家賃滞納でアパートを追い出され、姉家族のロンドン行きの留守番を兼ねて水木家に住むことになった。
乱暴・大雑把な性格で家事全般が苦手で、犬と
赤ちゃんが大嫌い。気に入らない事があればすぐに手を出す。
主に昭和風のバイオレンス漫画を売りにしていたが、なつみからの評判は良くない。しかし、47話にてなつみとみらいを題材にしたエッセイ漫画家に転向する。
ドラマCDには登場はしないが、大勢のアシスタントを持つ売れっ子漫画家になったと言及されている。
演じた伊倉一恵氏は『
シティーハンター』の槇村香や『
魔神英雄伝ワタルシリーズ』の虎王なども演じており、サンライズ作品の常連声優でもある。
◆ボビー
CV:
山崎たくみ
なつみの愛犬で、犬種はアイリッシュ・セッター。
第1話で犬嫌いのいづみのために親戚の家に預けられていたが、紆余曲折あって水木邸に戻ってきた。
なつみの良き相棒として、いづみやみらいの見張り番として任されているが、一度雌犬に惚れ、追いかけているうちに、別の街で3日間迷子になった事がある。
15年後の未来でも生きている事が確認されているため、年齢は推定2〜4歳。
CDドラマではまさかの
喋る。
夢が丘小学校
◆山口大介
CV:
高乃麗/
柴本浩行(25歳)
なつみのクラスメイトの1人で、200年続く老舗味噌屋の息子。
サッカー少年でチームのキャプテンを務めている。
なつみとはしょっちゅうからかって喧嘩になっているが、なつみとみらいがピンチに陥った時は必ず助けてくれる。そうしているうちに次第に心が近付いていくようになる。いわゆる
ツンデレ。
1992年当時としては珍しかったノートパソコンを持ち歩いており、未来の育児グッズの解明に役立ったことがある。
2歳の時、両親が離婚し実母と生き別れてしまうが、継母・佐和子(CV:
島本須美)とその息子・大平とは仲が良い。
星界山の皇子ではない。
◆森タマエ
CV:Chiko(当時は丸尾知子)
なつみの幼馴染の1人で、ぽっちゃり体型。
父親が
中華料理屋を営んでおり、妹が3人いる。
面倒見が良く、みらいの件を知ってからえり子と知子になつみを助ける。
◆立花えり子
CV:
白鳥由里
なつみの幼馴染の1人で、おっとりしたお嬢様。
タマエと共になつみの子育てを手伝う。
少し考えがズレているが、芯を通して言うところもある。
ピアノが得意で学校の音楽会にも参加している。
◆深澤龍一
CV:篠原あけみ
なつみのクラスメイトで学級委員長で、なつみが憧れている。
将来の夢は、動物学者になってマウンテンゴリラを研究すること。
◆
マリオ・ヴィットーリ
CV:
金丸淳一
25話から登場したイタリアからの転校生。
転校初日に女子生徒に花を配ったり、なつみにキスをするなどの人気者になるが、なつみからは出会って早々のキスが原因で嫌われてしまう。
イタリア生まれということもありサッカーが得意で、大介を圧倒している。
牛乳
アレルギーの持ち主で少しでもかかると蕁麻疹が出るほど。そのため、みらいには近づけない。
前年まで
天才CFレーサーとして君臨していた。
◆花田英夫
CV:
山口勝平
なつみのクラスメイトで、水木家の隣人でもある。
几帳面なガリ勉で、母親・ミドリ(CV:
京田尚子)に振り回される事が多い。
終盤では江地の助手として活躍。
後の
高校生探偵。
その他
◆山口大平
CV:林玉緒
大介の異母弟。1歳
みらいによく遊ばれており、苦手にしている。
大介に甘えており、よくついて回っている。
◆ジュリエッタ・ヴィットーリ
CV:
坂本千夏
マリオの妹。4歳
赤ちゃん型の人形・マリアを持ち歩いており、よくみらいを「マリアが動いている」と勘違いしてる。
大平を「ウーノ」と呼んでおり、出会って早々結婚を迫るなどおませな性格。
◆水木絹代
CV:鈴木れい子
なつみの父方の祖母。田舎で作った野菜を1人で水木家に持ってくる、子供を11人育てた事があるなど色々凄いおばあちゃん。
初めてみらいの存在を打ち明けるなど、なつみからとても慕われている。
◆江地
CV:
永井一郎
夢が丘町郊外にある矢熊山の洋館に住んでいる自称天才科学者。
大の鉄道ファンで、好きな車両はC62形
蒸気機関車。
ツバメ(CV:巻島直樹)というペンギン形
ロボットを助手にし、タイムマシンなどの機械を発明している。
名前の由来は、かの発明王・エジソン。
本編終盤のキーマン。
◆横島英二
CV:
大塚芳忠
週刊誌『週刊DUST(ダスト)』のライター。
小学生が
赤ちゃんを産んだというゴシップ記事を書き立ててマスコミを騒がせ、なつみたちを窮地に陥れる。名前通りの邪(よこしま)な人物。
【登場アイテム】
◆ひみつのコンパクト
みらいと共に15年後の未来から
タイムスリップしてきた未来の育児グッズの1つで、第1話でみらいの父親が完成させた。
未来のなつみと交信ができるが、ほとんどが未来からの交信で現代からの交信はできないが、第33話で現代からの交信に成功した。
また、みらいが泣き出したり、危険が迫ったりすると警報が鳴りだし、みらいのいる方向を音と光で教えてくれる上、鏡の部分には、現在のみらいの状態が3種類の表情パターン(笑い・泣きべそ・大泣き)のイラストで表示される。さらに鏡からは星形の光が飛び出し、一定の時間内、この光を浴びた物体の時間を止めることができる。
◆ブローチ
ひみつのコンパクトの子機で2セットで1つ。1つはみらいの胸にあり、もう1つは未来のなつみのもとにある。
通信機能がついており、子機とコンパクトの間で会話ができる。
また、お世話バッグのセンサーと連動して、みらいが欲しがっているものを探知することもできる。
◆ごきげんフルート
フルート型の未来の育児グッズ。
赤ちゃん(みらい)が泣いている時に吹くと、ブラームスの子守唄が流れ
赤ちゃんが泣き止む。
しかし、
赤ちゃんが泣いている時にしか音は出ない。
◆お世話バッグ
未来の育児グッズの1つ。
星型の形をしたカバンで、みらいのブローチにセンサーを当てるとみらいが欲しがっているものを読み取って、ミルクやおむつなどの必要物品が出てくる優れもの。
さらに、大型トラックに轢かれても傷1つ付かないなどとても頑丈。
もしこれが実現すれば、世の中の子育てに疲れたママさん達がこぞって欲しがるだろう。
◆オルゴール
第1話で転校するなつみに大介がプレゼントしたオルゴール。
流れる曲は、本作のED「この愛を未来へ」。みらいはこの曲を聴くとおとなしくなって眠ってしまう。
15年後の未来でも登場し、小物入れとして使われていた。
【主題歌】
OP:「愛を+ワン」
ED:「この愛を未来へ」
両曲とも作詞:岩谷時子、作曲:樋口康雄。
歌唱は、コロッケのモノマネでもお馴染みの『シンデレラ・ハネムーン』、
火サスのEDでヒットした『聖母たちのララバイ』を歌う岩崎宏美(当時は益田宏美)。
なお、OPの絵コンテはあの
富野由悠季が手がけている。
【余談】
- 最終回の放送予定日は1992年12月25日であり、内容もこれに合わせたクリスマスのエピソードであったが、第49話の予定日である12月11日に急遽報道特別番組が組まれ休止となった。そのため翌週の12月18日に第49話と第50話を連続で放送し、最終回は予定通り12月25日に放送するという措置をとった。
- 本作は元々、観月ありさ主演の実写ドラマとしての制作が予定されていたが、当時10代半ばだった観月ありさといえど小学生役は無理があるなどの理由で断念し、アニメでの制作となった。主人公の名前も、観月ありさから来ている。
- 放送終了後の翌年、第24回星雲賞メディア部門を受賞したが、後に監督の井内秀治は「これがSF作品とは思っていなかった」とDVD-BOXでのインタビューで語っている。
- 『サンライズ英雄譚』シリーズでは日常物から唯一参戦している。流石に基本は非戦闘員だが、『SUNRISE WORLD WAR Fromサンライズ英雄譚』では実際にMSやATに乗せて戦わせる事が可能。
追記・修正は、15年後の未来からやってきた
赤ちゃんの世話をしながらお願いします。
- 大介はテンプレなガキ大将のジャイアンキャラと思いきや、金持ちのお坊ちゃんで理系が得意で映画監督としての才もあるという出来杉くんキャラだった -- 名無しさん (2023-12-31 18:17:45)
- OP絵コンテ担当は初見の人なら驚く人選だったり こういう女児向けアニメにもアニメーターとして興味あったのかな? -- 名無しさん (2023-12-31 18:32:29)
- 後番が非サンライズ作品のミラクルガールズだっけ -- 名無しさん (2023-12-31 18:59:00)
- しかし、何故急にこの項目を? -- 名無しさん (2023-12-31 20:11:25)
- 『この愛を未来へ』は放映中にティッシュか何かのCMに使われてたような -- 名無しさん (2023-12-31 22:34:44)
- ↑4 F91のテレビシリーズがポシャって暇してたところを、OPの制作に火がついてて万策尽きかけてたのでピンチヒッターとして呼ばれたって聞いた -- 名無しさん (2023-12-31 22:36:45)
- いづみおばさんが声もあって完全に香にしか見えなかった -- 名無しさん (2024-01-01 01:22:23)
- OPEDの作詞岩谷時子か。日本歌謡界だとかなりの大御所じゃないか -- 名無しさん (2024-01-01 11:43:55)
- これ言うと怒られそうだが、作中でなつみが子育てが大変すぎてへこたれたり泣いたりしても、それを選んだのはお前だろ!ってしか思えなくて感情移入出来なかった -- 名無しさん (2024-01-02 00:36:05)
- ドラマの企画からスタートというのは初耳だったわ -- 名無しさん (2024-01-03 16:12:46)
- ↑軽い気持ちでやってみたけどだんだん自分の選択の重みを知って、へこたれるけど成長もしていく……ってのは普通じゃない? まあ正直なつみの愚痴も多かったけどそこは小学生だし -- 名無しさん (2024-01-04 20:18:32)
- ↑3 でも子供を作る決めた大人でもノイローゼになることもあるからな。むしろ弱音を吐かない(吐けない)としたら異常としか。 -- 名無しさん (2024-02-15 11:06:52)
最終更新:2025年01月17日 20:10