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更新日:2025/04/01 Tue 22:56:41
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縛り:縛り付けること。束縛。制限。
ここでは漫画『
呪術廻戦』の作中用語である「縛り」を解説する。
概要
信じる信じないの話ではない
これは〝縛り〟
誓約だ
守らねば罰を受けるのは俺
身に余る私益をむさぼれば報いを受ける
呪術特有の性質と呼ぶべきもの。
何らかのリスクを背負うことで、呪力や術式の出力・効果を強化する手法。
早い話が
呪術版の「制約と誓約」に近いが、デメリットを踏み倒すなどもあるので扱い方はTCGのデメリット効果の方が近い。
基本的には術式の使用条件や行動の制限、あるいは後述のような『術式の開示』といった不利な行動をあえて取ることによるリスクを背負い、その分の対価を得る形になっている。強化幅は基本的にリスクの重さに比例する。
使うにしても「個人での使用」が原則とされ、後述する「他者間の縛り」は本作の敵である呪霊・呪詛師ですらも「必ず守らなければならない」と言明するほど。
限度はあると思われるが、「縛り内容を忘却する」といった強制力を伴う縛りも可能。
個人での縛りは、天与呪縛が有名なので、制約を増やしてデメリットを受け入れる代わりに大幅に強化するという使い方に見えるが、
作中での使われ方には、重くない制約を加えることで多少の強化・拡張を図るものが多く、省エネ化という側面が大きい。
傍目から見るとほとんどデメリットになっていない縛りや、深刻そうに見えて実質デメリットになっていないのに強化されている縛りも多い。
例えば『対象を絞る』『回数を絞る』なら、その対象以外に攻撃が当たっても有利にならない、使うのが回数内に収まる、といった状況で縛ることで、デメリットを抑えつつ威力を上げる、範囲を広げるといった強化につなげている。
作中でも特に複雑な縛りを用いているのが実力者である宿儺や呪術に詳しい羂索であり、実力者ほど縛りの制約に工夫を凝らし、拡張する余地を増やしている様である。
「縛り」と「ペナルティ」
「縛り」を破ると相応のペナルティが科される。
実際に劇中で「縛り」を破った例はほとんど描写されていないが、両面宿儺のような特級クラスの実力者であっても縛り内容には警戒している様子を見せることが多く、恐らく破ってしまった場合のペナルティの回避は不可能である。
術師同士や呪霊同士、あるいはその両者間の間で契約を行う場合はその契約自体を縛りとして適用し、内容の履行を確約させることもできる。
ただし、その場合は契約を交わした両者が「それが縛りである」ことを予め明確にする必要があり、それを行わない場合は「単なる口約束」として約定を反故にしても呪術的なペナルティは科されない。
個人の「縛り」と他者間の「縛り」
己に課した「縛り」は最悪破っても「得たものを失うだけ」とのことだが、他者間との「縛り」は自分自身に課したものより厄介で、
- どれだけの実力差があろうとも影響が生じる。
- 破った場合、破った側に深刻なペナルティが科される上に、具体的なペナルティの内容に関しては実際に起きるまでほぼ予測不可能。
- 契約内容の解釈に幅がある「縛り」も可能だが両者の解釈で順守する必要がある。そのため、一見「縛り」を破っていないように見えても、相手の解釈次第ではルール違反となる可能性がある。
- 「縛り」が有効に働いているかや相手の解釈なども呪術的に自然と分かるといったことはない。
などの性質があるため、「縛り」による約束に対しては
羂索や
真人のような度を越えた呪詛師・呪霊であっても非常に慎重且つ律儀に対応するといった状況が生じる。
代表的な縛り
虎杖「そういうのってバラしていいもんなの?」
七海「メリットはあります」
「〝手の内を晒す〟という〝縛り〟が術式効果を底上げするのです」
自分の術式の内容を敵対者に明かすことで、その効果や出力を増強する。
開示する内容は術者側に委ねられており、例えば「〇〇という生得術式は××の効果を持つ」という一部分だけの開示であっても「縛り」として認められる。
あくまでリスクを背負うことが条件であるため、相手が既に術式を知っていたり、戦闘において解明されたりした場合には「縛り」として認められない。また、開示した内容が詳細かつ術式に深く関わっているほど「縛り」としてより効果が増す。
一方でこれらを逆手に取り、
嘘の情報を開示することで相手を手玉に取る
東堂、術式の根幹に関わる内容
以外を事細かに開示することで一方的にメリットを享受する
秤も登場している。
能力バトルでありがちな
ペラペラ自分の能力を喋るというトンチキな行動が読者から見ても納得の理由となっており、
「術式の開示=術師(呪霊)の本気」という認識にも繋がっている。
メタ的には読者への「このキャラはこんな術式を持っている」という説明でもあるので、後半になるにつれ登場頻度は少なくなっていった。
このアイディアを褒めてもらえる事がままあるんですが、私が大きな声でやっただけで、言わないでやってる冨樫先生の方がオシャレです。
とのこと。
第134話での
三輪のように「一生刀を振るえない代わりに一撃のダメージを増やす」、宿儺の「世界を断つ『解』」の「1回だけは無条件で使えるが次に同様の術式を使う際に複雑な条件を課す」などペナルティではない「デメリット」を前提にした縛り。
もちろん、縛りとして課した以上は同様のデメリットが常に付きまとうので実力者でなければ扱いは難しいと思われる。
究極メカ丸「その代償として俺ハ広大な術式範囲と実力以上の呪力出力を与えられタ」
自らに科す縛りではなく、生まれながらに肉体に強制されている縛り。
発現の形は個人によって様々で、先天的に重い身体障害を持つ代償に強力な呪力を得る場合もあれば、逆に本来持って生まれるべき呪力や術式を持たない代償として超人的な身体能力(フィジカルギフテッド)を得る場合もある。
作中では
究極メカ丸や
禪院真希、
伏黒甚爾が該当。
これも術式の範疇なので、呪縛の内容を説明した場合能力の向上が見込める。
また極めてレアなケースではあるが、後天的に肉体への縛りが克服された場合、天与呪縛によるバフ効果は消えてしまう模様。
冥冥「シン・陰は術式を持たない呪術師の拠り処でもあるからね」
門弟にのみ
簡易領域を継承させているシン・陰流による一門相伝の縛り。
元々は呪詛師への技術流出を防ぐために「シン・陰流を門弟以外に継承させない」という縛りを課していたのだが、それはいつしか公益性を失い、当主による「出動要請」や「寿命の徴収」などの私利私欲に利用される形になってしまった。
ただし、「盗み見る」ことで技術を得ることに関しては特に問題視されておらず、この形で簡易領域を会得している術師もいる。
作中に登場した縛り
①
虎杖悠仁を蘇生させる代わりに、
両面宿儺が「
契闊」と唱えたら虎杖の身体を1分間宿儺に明け渡す
②虎杖はこの契約を忘れる
③入れ替わっている間、宿儺は誰も殺さないし傷つけない
後述の虎杖と宿儺の間で結ばれた縛りに対して③を付け加えた縛り。
③は虎杖がゴネて追加させた内容であり、宿儺的には面倒な縛りであった。
しかし、この「縛り」には『虎杖が決めさせた』という点によって出来た、ある穴があり……。
「解」の対象を両面宿儺と伏黒恵の魂の境界に絞る
縛りの中でも「術式対象の限定」と呼ばれるもの。
通常の「解」と違い物理的な切断を一切伴わなくなっているものの、受肉体に対しては混ざった魂を呪物として吐かせるほどの有効打となる。
あくまで虎杖が魂の輪郭を認識している人間だからこそ可能な術式対象の変更だと思われる。
宿儺の指を破壊しない代わりに、「共鳴り」の術式効果のみを確実に通す。
虎杖と同じく「術式対象の限定」の縛り。
渋谷事変で心肺停止状態に陥ったが、新宿決戦の最終局面で復活を果たした彼女が、最後の宿儺の指に「共鳴り」を撃ち込む為に課した。
宿儺の指は本来『如何なる物理的 呪術的処理にも耐える』とされている呪物であるが、この縛りによって術式効果だけを通す事に成功した為、宿儺にデバフを与えた結果、勝利する事に貢献した。
現代に至るまで数多くの術師が破壊を試みたが、現代最強である五条悟ですら傷つけることも出来ない代物であり、結果として封印されることになった。それ故に呪物としての強度は底知れぬレベルとなっている。
実質不可能であってもダメージを与えようとする行為=破壊に繋がると考えれば『術式効果のみを通す』という縛りは通用するものと思われる。
第267話でも歌姫がこのことに関して『呪物の破壊を目的から外して術式効果のみを通すことだけに特化させれば(縛りが成立し、術式が通るようになる)』と言及している。
なお、縛りは術式の効果を通すことにのみ言及されており、威力自体は元々の「共鳴り」とあまり変わらないと思われる。
攻撃したのが宿儺の魂を宿す二十本の内の一本なので、希少価値が高い分威力が上がった可能性はあるが。
また、「確実に通す」という内容からして、この縛りはあくまで保険で、なくとも通った可能性はある。
七海自身が始業として認識した時間から起算して1日当たり8時間を労働時間とみなし、時間内は実力が80〜90%まで抑制される代わりに、時間外になると110〜120%まで向上する。
曰く、『残業は人生のデメリット』であるが故に作られた「縛り」。
この縛りを無視して労働時間内に100%を出すことも可能ではあるが、その場合は時間外であっても101~102%程度にしかならないらしい。
術式の開示
また劇中ではじめて術式の開示を行った人物でもある。
これにより自身の術式を強化し、破壊した物体に呪力を付与する拡張術式「瓦落瓦落」を披露した。
呪力を一般人並みにしか持たない代わりに、超人的な身体能力を得る。(強制)
真希に科された天与呪縛のフィジカルギフテッド。この体質のため呪霊を肉眼で見ることすらできず、呪いへの耐性も低い。
後述の伏黒甚爾と比べた場合ギフテッドのスペックは大きく下回るが、彼と同じ領域に至る伸びしろは存在するらしい。
虎杖悠仁を殺す
渋谷事変の終結後、
乙骨憂太が呪術総監部と結んだ縛り。
総監部に自分を虎杖処刑賛成派であると信用させるためのブラフとして科したもので、虎杖の心臓を貫くのとほぼ同時に反転術式を施すという荒業で一度殺して蘇生させることで縛りの罰を回避した。
「首を持ってこい」とかじゃなくて良かった。
これを防ぐために総監部が「自分たちの前に虎杖の死体を持ってこい」という縛りを作るべきだったと思われる。
反転術式で癒してもらう見返りとして虎杖の殺害完了を上層部に報告する
禪院直哉との間に結んだ縛り。
直哉が脹相の呪毒を食らって動けなくなり、治療を要求したため結んだ。
使用回数を絞ることで他者の術式を模倣する
乙骨の模倣術式はリカが模倣対象の肉体の一部を摂取することで使用可能となる。
より強い術式を模倣するためには術師にとってより致命的な肉体の部位が必要となるが、回数制限を入れれば使用すること自体は可能となる。
この術式には「呪術的価値」という概念が関わり、たとえ致命的な部位を摂取したとしても反転術式で再生してしまった場合、模倣条件を満たさなくなってしまう。
左腕を捨てる縛りで呪力の出力を増強する
秤金次が
鹿紫雲一の起こした水蒸気爆発に対応するために課した縛り。
鹿紫雲が腕を取ろうと攻撃してきており、それを防御しようとすると水蒸気爆発によって全身に大ダメージを受けてしまうという状況で結んだ。
この縛りのバフによって増強された呪力を全身に回すことで、左腕を失う代わりに爆発を凌いだ。
なお、鹿紫雲は爆発直前の応酬において、万が一秤が爆発から逃れた場合に確変が確定している次回の領域展開を防ぐため、最低でも腕だけは取ろうと行動していた。
つまり、秤が行使したのは長期的な欠損を前提とした縛りではなくあくまで「その場で鹿紫雲に利する行動を取る」というものである。
左腕を後に完全に治癒しているが、治したデメリットなどは特にないと思われる。
呪術において一卵性双生児とは同一人物として扱われるため、本来1人に与えられるべきリソースが半減してしまい能力が中途半端な状態になる
正確には「縛り」ではなさそうだが、真希の天与呪縛が中途半端だった原因。
双子である
真依の存在があったために呪縛が十分に機能せず、真希に僅かな呪力が残ってしまっていた。
説明からして真依の方もこの影響で呪力的に弱かったものと思われる。
後に真依が死亡したことで真希は完全に呪力を失い、「天与の暴君」伏黒甚爾と同等の肉体を手に入れた。
命と引き換えに術者の力量では本来作りえない呪具を作成する
命を捧げることで出力を底上げし、構築術式で特級呪具「釈魂刀」のレプリカを作成した。
術師としては低級で、かつ既に致命傷を負い、回復手段もない真依の命で特級呪具を生み出せたあたり、取引としては破格といえる。
脆弱な肉体の対価として、日本全土に及ぶ広大な術式範囲と実力以上の膨大な呪力出力を得る。(強制)
与幸吉に科された天与呪縛。ただし幸吉本人は「望んで手に入れた力では無い」と語っており、肉体が健康体に戻るのであれば己の呪術を差し出しても構わないと思っている。
①
真人一味に情報を提供する対価として
真人の無為転変で自身の身体を健康体に治してもらう
②夏油らは京都校の人間には手を出さない
交流会までは縛りに従い情報を流していたが、交流会1日目に花御が高専を襲撃し、京都校の人間を巻き込んだことで真人一味との協力関係を解消し、真人との決戦を決意する。
なお、縛りを結んだのは夏油と真人だけであるらしく、花御が危害を加えても縛りを破ったことにはならないらしい。
この回で「個人」と「他者間」の縛りを解説したのが夏油であったので「幸吉の離反」を前提に花御らを縛りの場に出さなかったものと考えられる。
簡易領域を使うとき両足を地面に着けたままにする
未熟な彼女がシン・陰流「簡易領域」を使用するために常用している縛り。
彼女の他にも縛りで技を成立させている人間は多いらしい。
二度と刀が振るえなくなる代わりに居合のクオリティを上げる
偽夏油に対して不意打ちで攻撃する際に科した縛り。
だが結局通用せず、振り向きざまに片手で刀を受け止められた末、あっさりと刀を折られてしまう。
しかもこの縛りが「一生続くもの」だったため、前線復帰は出来ず、サポート役に徹することとなった。
ビブラスラップの衝突回数に対し入れ替え回数を絞る
東堂が術式の発動条件を置き換えた「
不義遊戯改」の運用に科した縛り。
条件を拍手から左腕のビブラスラップの衝突に変更したことで1秒間に約50回もの入れ替えが可能になったが、そこからさらに入れ替え回数を絞る縛りで術式対象の複数選択・効果範囲の拡大に成功、さらに一度のタップに対する入れ替え回数の最大値・最小値のコントロールも可能とサポート能力としてはこれ以上ないほど強化された。
術式の発動において呪詞・掌印・舞・楽などを一切省略しないことで工程を儀式として昇華させ、120%の効力を得る。
意図的に発動工程を省略しない縛り。
本来「呪術を極めることは引き算を極めること」「術式を構成或いは発動させるまでの手順をいかに省略することができるかで術師の腕は決まる」と言われているが、あえてそれを一切行わないことで最大限の効力を引き出しているものと思われる。
使役している烏の命を犠牲にすることで烏の呪力制限を取り払う
冥冥が科した縛り。
呪力制限を取り払った鳥の体当たりは特級呪霊に認定される疱瘡神を一撃で祓うパワーを誇る。
「命を対価にした呪力のブースト」は本来凄まじい威力と引き換えに極めてリスキーという使いにくいものなのだが、冥冥の場合リスクを全て使役する鳥に押し付けてコストを踏み倒すことで使いやすさと威力を両立させている。
姉に許可を受けないと術式が使えない
冥冥の弟である憂憂の縛り。
これによって常に姉と行動を共にしなければならないが、ワープや簡易領域を強化している。
冥冥のために命をかけるという発言が鍵となっており、上記の命を対価にする縛りにも該当し強化されている可能性もある。
いずれにしても「姉の所有物でありたい」という願望込みだが。
他者に危害を加えない代わりに、何者にも破壊されなくなる。
厳密には九相図に限らず、受肉体の元となった全ての特級呪物に共通するがこちらに記載。
なお宿儺だけは破壊耐性を維持したまま、存在自体が呪いを呼び寄せる形だったり、複数あるので受肉後も命の予備タンクになったり(これは弱点にもなったが)と縛りを踏み倒していた。ずるい。
コレに加えて、九相図三兄弟は感知できるお互いの存在だけを頼りに150年の間、封印を保ってきた。
なお、呪物自体は人が飲み込むとその人の体を乗っ取り受肉するのだが、これは「他者に危害を加えない」という制約に反している様にも見える。
「指を飲み込んだ虎杖ごと宿儺の指を葬る」という発言からして、人の体内に入れば縛りが解けるとも考えられる。
あるいは、飲み込んだものは他者ではないという解釈でもしているのだろうか。
術式の開示(壊相)
壊相の場合は、術式を開示することで本来は10〜15分かかる対象の死までの時間を更に短縮できる。
油断しなかったがゆえの行動だったのだが、コレによって敵にヒントを与えたことが自らの敗因となってしまった。
術式を開示することはれっきとしたリスクであり、無闇矢鱈に多用するのは危険という例の一つ。
呪力を完全に持たない代わりに超人的な身体能力を得る。(強制)
伏黒甚爾に科された天与呪縛。言うなれば真希の超強化版。
五感が研ぎ澄まされたことで呪具無しで呪霊を認識できる上に、呪霊を体内に取り込んでも平然と行動できる耐性をも持つ。
また一切の呪力を持たない為呪力による探知、結界を完全に無効化可能な常時ステルス状態となっている。
情報の開示
夏油に対して自らの肉体の特徴を解説。
曰く、呪力から解き放たれた存在であっても開示による能力の底上げは可能らしい。
縛りというもの自体が呪力のやり取りの外側にある法則ということだろうか…?
遍殺即霊体に以下の縛りを科す
- 自身の肉体は両肘のブレードを除き変形せず、代わりに全身の強度を上げる
- ブレードの変形時間を短くし、強度を落とさず射程距離を伸ばす
真人が遍殺即霊体になった際に自らに科した。
元から原型の200%の強度があるとされているが、変形部位の縛りによりさらに向上させている。
プロペラ・翼に変形させた頭髪から離れる程、肉体の強度が落ちる。
死滅回游の
泳者である二人が結んでいる縛り。
どちらも頭頂部だけはかなり強固だが、それ以外の部位は脆くなっている。
後述の直哉の件から、こちらも自らの速度で自滅しないようにする為の縛りだと考察できる。
亀のような姿になると硬度が跳ね上がる
呪霊と化した
禪院直哉の身体的な縛り。
頭部や触手を引っ込めてトップスピードに至る際、速度で自滅しないよう硬度が跳ね上がる。
その反動で普段の硬度はそれほどでもなくなっている。
額の縫い目を治さない
脳を入れ替え他人の肉体を転々としている羂索だが、脳移植の際に出来た傷は治さないという縛りを結んでいる模様。得たものは不明。
読者から見て羂索が乗っ取った人物を区別するものが必要だから、というメタ的な都合があるのかもしれない。
五条悟の侵入を拒む代わりに、その他全ての者が出入り可能な結界
羂索が組屋鞣造を介して降ろした嘱託式の帳。
五条とそれ以外の全ての呪術師で釣り合いが取れているという掟破りの発想で成立している。
特定個人のみに作用するため、帳の副次的作用である電波の遮断もない。
帳で自身を囲わずに外に出ることで発見・撃退のリスクを上げ、帳の強度を上げる
本来自身を囲うように降ろす事が基本である帳を、横紙破りもいい所の手法によって強化する縛り。
そもそも実現自体が高難易度の運用方法である事も含めて、縛りとしてのバフはかなり強いと思われる。
この縛りに加えて嘱託式の帳とすることで、呪霊や呪詛師に帳を守らせながら自身は帳の内側にいる状況を両立している。
永続するゲームである
死滅回游を終わらせる縛りを自分にかけることで、死滅回游を成立させる
読んで字の如く。終わらないゲームを終わらせようとすることで、超広い範囲で複数個所のバトルロワイアルを発生させている。
羂索本人の発言では無理難題の縛りとも。
正確に書くと、「終了させるルール追加が行えない死滅回游に、終了させるルールを追加することを自分に課す」。
作中においては日本の結界を維持、管理する天元をゲームマスターに仕立て上げ、天元を呪霊操術でコントロールし、終わらせるルールの追加を突っ撥ねたら結界を破壊して死滅回游を終わらせると脅迫する形で終わらせるルールを追加している。
ゲーム開始時には天元をコントロール下に置いていない為、
実質的な縛りは「天元を支配下に置くこと」「ゲームを終わらせるルールを追加すること」「追加したゲームを終わらせる条件を満たすこと」「それまで天元が結界を破壊しないこと」
となり、天元の護衛と戦いで死ぬ、得点を獲得するまでに死ぬ、といったリスクが加味されることで成立するものと見られる。
領域展開を
①(発動時点では)「必殺」の要素を含めない。
②相手に物理的に危害を加えない。
③ある程度ルールを説明する。
ことで成立させる。
日車の領域展開「誅伏賜死」を成立させるための条件。
六法に基づいた裁判という
術式のみを「必中」させる領域がデフォルトで組み込まれた術式であり、上記3つに限らず
- 罪状は式神のジャッジマンが指定し、日車は選択できない。
- 陳述のチャンスは相手と日車どちらに対しても1回ずつ与えられる。
- ジャッジマンは領域内の者についての全ての情報を得られるが、日車はジャッジマンから与えられる罪状の「証拠」を除いて知ることはできない。
- 被告人は再審を2回まで要求できる。
といった日車への制限と相手側の権利が与えられており、領域展開しただけの段階では日車が一方的にメリットを得ることはない仕様となっている。
宿儺に勝利した際、彼が生きていたら婚約する
普通に負けたので行使できなかった。
命と引き換えに強力な呪具を作成する
禪院真依が使用した縛りと同種の物。
これによって宿儺が生前使用していた呪具「神武解」のレプリカを作成した。
愛を一方的に押し付けるストーカー女にしては実に気の利いたプレゼントである。
作中最多の「縛り」行使者。
自らの術式が「誰にでも既に広く知られている」と承知の上で「縛り」を課して強化している。
作中で縛りについて初めて言及・実行した人物でもある。
虎杖悠仁を蘇生させる代わりに、
両面宿儺が「契闊」と唱えたら虎杖の身体を1分間宿儺に明け渡す
虎杖と宿儺の間で結ばれた縛り。
死滅回遊終盤で遂に発動し、1分間主導権を握ると同時に虎杖の指を千切り、呪物化。
伏黒に"指"を飲ませることで虎杖から伏黒へと肉体を乗り換えることに成功した。
「1分間の間は"誰も"傷つけず、殺さない」と縛りを作ったものの、罪の意識に苛まれていた虎杖は「″誰も″」の中に自分を含めていなかったのである。
ただし、これは宿儺にとっても「賭け」であり、虎杖とのやり取りの中で「誰も」に「自分も含めて」が入っているかどうかは宿儺自身にも知りようがなかった。
「女の子を首絞めで気絶させる」「他人に特級呪物を飲ませる」も″傷″は"つけてないからセーフ…?((他人に特級呪物を飲ませる蛮行について補足だが、九相図といった他の呪物も「他者を傷つけない」という縛りを結んでいたにもかかわらず、肉体を乗っ取ることに成功している為、縛りの法則では″呪物による肉体の乗っ取り″は他人を傷つけることに入らない可能性が高い。
第三者が勝手に飲ませた九相図と異なり、宿儺は悪意を持って自分自身を無理矢理伏黒に飲ませたので釈然としないと言われればその通りだが…))
領域を外殻で閉じ込めずに展開することで相手に逃げ道を作る縛りとなり、最大射程を広げる
その射程はなんと半径200m。
逃げ道があると言ってもほぼ一瞬で必中で無数の斬撃が飛んでくるため、瞬間移動の類がなければ逃げ切れるものではない。
やっていることは単純だが、「キャンバスを用いず空中に絵を描く」「容器を使わずに水を溜める」「ハードを使わずソフトを再生する」と例えられる絶技である。
二回目以降は「呪詞の詠唱」「閻魔天印の掌印」「術式の指向性を手掌で設定」の手順を踏む代わりに、世界を断つ『解』の一回目の発動をノーモーションで行う
この一撃で五条悟を葬った。
格ゲーで例えるなら「最初の一発はコマンド入力もせずにでかい判定の即死技をノーゲージで0フレ発動できるが、それ以降はゲージ消費有りで難解なコマンド入力をしなければならない」という縛り。
ただ宿儺であっても至難の技と評されていることや、この縛り内容からも通常の『解』と同じ要領では繰り出せない(ノーモーション程でなくとも同じ要領で出せるなら通用する余地は十分あった)はずなので、縛りがなければどれほどの手順が必要なのか見せて欲しかったところ。
逆に言えばこうまで酷い技を初見殺しで繰り出さなければ、宿儺ですら五条悟を倒すのは困難だったとも言えるのだろう。
内容不明の縛り
黒閃の発動により呪力出力が元に戻ってから使用した再度の伏魔御廚子で結んだ縛り。どういう内容かは不明。
掌印の変更と、無量空処に影響の無い脳の部位での術式発動という不確定要素を経てもなお、効果範囲も出力も落とさずに99秒間の使用を可能とした。
領域展開中を除く、多対一での「竈」の実行禁止
「竈」そのものでは無く、伏魔御廚子の拡張を行うための「縛り」。平安時代から継続して科している模様?
本来「竈」は速度も遅くて範囲も狭い技だが、この縛りを入れることにより、伏魔御廚子で切り刻んだ全ての物質が「竈」と同様の爆発性の呪力を帯びるようになっている。
破壊した物体に呪力を込めるという性質は「瓦落瓦落」と同じである。
つまり伏魔御廚子に普通に耐えたり回復出来る相手も一発で消し飛ばせる技が、準備が出来次第(相手が領域対策をしていても)ほぼ一瞬且つ事実上必中で飛んでくるようになる。
これにより複数人との肉弾戦では御廚子しか使えず、「竈」は領域展開を耐えられた場合のトドメにしか使用できない。
逆に一対一ならいつでも「竈」を実行可能ということでもあり、漏瑚相手に領域を使わずとも実行している描写とも矛盾もない。
が、元々領域展開して必中にしないと作中の力比べシチュ以外にはほとんど使えない使いにくい術式なので、通常時に多対一で使えないことはほぼデメリットになっていないが得られたメリットは超特大。
上述の様に自身に不利にならない条件の縛りを考慮すること自体が優れた呪術師の証とも考えられるか。
平安時代に蘆屋貞綱が門弟を守るために開発した「弱者の領域」。
領域展開に対抗できるほぼ唯一の技術であり、「高専ではコレを必修科目にすべきだろ」っていえるほど、習得してるかしてないかで生存率が大きく変わる技。
しかし歯痒いことにその技術を故意に門外へ伝えることは縛りで禁じられている。
一方で「見て学ぶ」「冥冥がなんとかする」といった様々な踏み倒し方で多くの門外の人間が習得している。
後に描かれた様子だと、当主になら縛りを解除する権限があり、冥冥により日下部を当主にすげ替えたことで縛りを解除し、それにより習得可能にしている。
呪詞を詠唱することで術式の威力を上げる
縛りと明言されていないものの、呪詞の詠唱で威力を上げているため、特定の手順を行うことが威力向上の制約になると見られる。
一度発動した術式であっても、効果が持続している限り後から詠唱して威力を底上げする事も可能。
宿儺は漏瑚に対して「竈」を使用した際に術式の開示をせず、素の火力だけで真っ向から撃破した。
これにより、読者が竈の詳細を知るのは最終決戦のナレーションまで待つことになる。
また、新宿にて一時的に肉体の主導権を得た際に、漏瑚から「肉体の主導権を永続的に得るための縛りを結べ」と助言されているが、自身の計画のため断っている。
三代の領域は彼が純粋な相撲勝負をするためにのみ存在する。
純粋な相撲、つまり呪術的な縛りの要素を廃するために招待者(三代)と被招待者双方が了承しない限り領域そのものが完成しない仕様となっている。
簡易領域初心者が三輪の「両足を地面につける」に代表される縛りを併用しているのに対し、日下部はそういった縛りを一切介さず、範囲を広げるといった応用を実現している。
美々子・菜々子が偽夏油と結んだ縛り
…ではない。
偽夏油と取引した際にこの約束を縛りであると明確にしておかなかったため、彼のいいように使われるだけになってしまう。
2人の呪術に対する無教養さが露呈した場面であり、偽夏油からは「君たちの頭まで空っぽにした覚えはないんだがね」と痛烈に皮肉られた。
「全部壊して」
真依が真希に送った最後の言葉。縛りであることを明言していないただの遺言。
これに従い真希は禪院家を族滅させた。
漏瑚が宿儺に一撃でも入れたら宿儺は漏瑚の下につく
漏瑚と宿儺の戦闘前に、宿儺が宣言した内容。
漏瑚は「二言はないな」と返している為、口約束にも見えるが、お互いが了承しているため縛りのようにも見える。
とはいえ縛りとは全く言及していないのでそうではない可能性が高いが、実際どちらだったかは不明。
宿儺に自分自身(羂索)を守らせる
第221話にて羂索が宿儺と交わしたとされる縛り。
あくまで五条の推測でしかないが続く第222話で「24日の決戦までに宿儺から離れたら五条に殺される」と発言していたことから、
呪物にする見返りに獄門疆解呪を想定した護衛役を任せていたものだと思われる。
追記・修正お願いします。
最終更新:2025年04月01日 22:56