リパラオネ祖語

リパラオネ祖語（理：fevan'jexao fon lineparine）とは、リパラオネ語族の諸言語の共通の祖先として構築された仮説上の言語である。理祖語とも称される。
言語の成立から崩壊にいたるまで、文字資料が存在せず、直接の記録が一切残っていない。そのため、派生した言語からの推定により再構が進められている。
リパラオネ祖語は????年から????年にいたるまで単一の言語として話されていたと考えられており、一般的な仮説によるとクレオスとデーノにまたがる????が原郷とされており、言語的再構築は民族の文化考証を進めた。
リパラオネ祖語の話者が移動を通じて、互いに独立するようになると各地域の方言として音韻、形態、語彙の変化を経て、様々なグループに分化し、何世紀にもわたって現在の子孫であるリパラオネ語族の発展につながった。

再構
- 他語族との関連
音韻
- 子音
- 母音
形態

再構

リパラオネ祖語の直接的な証拠はないが、比較方法を用いて現在の娘言語から祖語を再構築した。
リパラオネ祖語の再構としては、????年に当時知られていたリパラオネの諸言語の共通の起源をなすものとして提案され、当初発見されなかったクラナ語派の言語などは考慮されず、音素も今ほど考慮されていなかった。
リパラオネ祖語は、文字を持たなかったとされているため、直接の証拠は存在せず、音韻および語形は全て娘言語をもとにした比較再構と内的再構によるもので考えられており、それらは再建されたものであると示すためにアスタリスクをつける。

他語族との関連

リパラオネ語族と他の語族との関係については諸説あるものの、推測の域を出ず、従ってこれらの仮説の妥当性が問題となる。

ラメーネ語族：多くの形態素で共通点が見られる
リナエスト語族：多くの共通点があり、シアン大語族として元は同じ言語であったとされている。

音韻

リパラオネ祖語の音韻として、以下のような音素体系を有していたと推測されている。

子音

	両唇音	舌頂音	舌背音	咽喉音
破裂音	p, b	t, d	k, g	ʔ
有気破裂音	pʰ, bʰ	tʰ, dʰ	kʰ, gʰ
鼻音	m	n	ŋ
摩擦音		s, z, ʃ, ʒ, ʂ	(ʝ), ʁ	h
接近音	w/◌ʷ	l, ɻ	j
破擦音		ʦ, ʧ, ʤ
有気破擦音		ʦʰ, ʧʰ, ʤʰ

この子音の表では、無声有声の区別をしない形式を採用した。上付きのʰは有気音を示す。

両唇音

両唇音はp, b, pʰ, bʰとされ、言語学で用いられる特定の種類の音を包括的に扱う記号である包括記号ではPである。

舌頂音

舌頂音はt, d, tʰ, dʰの4つの破裂音、s, z, ʃ, ʒ, ʂの5つの摩擦音、ʦ, ʧ, ʤ, ʦʰ, ʧʰ, ʤʰの6つの破擦音が再建されている。
包括記号として破裂音はT、摩擦音はS、破擦音はZである。
摩擦音については、いくつかの摩擦音があったとされるが、実際の音価については意見の対立がある。
また、sとzの異音としてþ、ðも存在していたとされており、tは/t̠/であったともされている。