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第一次スバロキア大帝国
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スバロキア大帝国(第一次)
スバロキア大帝国は、スラダ大陸北西部に存在した国家。首都はアルダール。
神聖暦制定以前の大陸屈指の大国であったが、属国の反乱と闇組織「黒猫」の介入、さらにアルベインの杖の暴走による獄王ベルオルグの復活を経て滅亡した。その崩壊により神聖グリニアが覇権を確立し、統一的な暦である神聖暦が制定される契機となった。
なお、神聖暦320年に西方都市群連合が皇室の血統を擁立して再興した国家については、「第二次スバロキア大帝国」を参照。
歴史
成立と拡大
成立年は不明であるが、少なくとも神聖暦前250年には存在が確認されており、当時からスバロキア皇室を中心とする帝制国家が形成されていた。
伝承によれば、皇室に仕えた覚醒魔装士アルベインは北方開拓の命を受け、現地の魔物を討伐した。しかし、その支配者であった獄王ベルオルグの怒りを買い、帝都アルダールにまで脅威が及んだとされる。アルベインの尽力によりベルオルグは封印され、帝国は危機を免れた。
以降も帝国は版図を拡大し、属国を従えてスラダ大陸西半分を支配下に収めた。
衰退と滅亡
帝国はかねてより大陸統一を志向し、神聖暦前20年頃からは特に属国に対する経済的・軍事的圧迫を強めた。その結果、反乱が各地で勃発し、属国エルドラード王国でのクーデターを端緒として、多くの属国が離反、「革命軍 」を名乗った。
さらに大国神聖グリニアが革命軍を支援したことで反乱は長期化し、黒猫幹部「死神」によって主戦力が壊滅したことも打撃となり、帝国は次第に劣勢に追い込まれた。
劣勢を覆すため、皇室はアルベインの杖および竜杖を起動したが、制御に失敗し、封印されていた獄王ベルオルグが復活した。加えて、公家の多くが「死神」に暗殺され、指導体制は崩壊する。最終的に帝都アルダールは獄炎によって焼失し、第一次スバロキア大帝国は滅亡した。
滅亡後の動向
帝都は獄炎に覆われて廃墟と化し、旧領域は複数の国に分割されて神聖グリニアの実効支配下に置かれた。さらに技術面での冷遇が重なり、西方地域は長期的な衰退を余儀なくされた。こうした状況は神聖暦320年の西方都市群連合による再統一運動の要因となり、第二次スバロキア大帝国の成立へとつながる。(→「第二次スバロキア大帝国」)。
地理
スバロキア大帝国は、スラダ大陸北西部に位置した。東方には多数の属国を従え、最盛期には大陸西半分を支配下に置いたとされる。
南西国境は不死王ゼノン・ライフの支配領域ウエストエンドに接する。
都市と地域区分
帝都はアルダールに置かれた。
属国は十六に及ぶ。うち確認できるのは以下の十四国である(要検証)。
+ | 属国一覧 |
文化と経済
公用語は帝国語であり、表意文字の「シビル文字」が用いられた。
帝都アルダールの文化水準は周辺諸国と比して高く、観劇などの文化活動が盛んに推進された。特に覚醒魔装士アルベインの事績は「勇者アルベイン伝説」として劇化され、大衆的な人気を博した。
経済面では、帝国圏内で貨幣経済が浸透していた。
属国間の貿易は帝国を経由させる仕組みが取られ、さらに魔道具製造などの二次産業も帝国が独占した。これにより、帝国は経済的支配を強めるとともに属国に対する優位を維持した。
体制
スバロキア大帝国は帝制国家であり、元首である皇帝は四大公家の各当主の中から、継承権の序列に従って選出された。皇帝を輩出した大公家は、新たな当主を選び直す慣例があった。
四大公家はノアズ家・サウズ家・ヴェスト家・イスタ家である。
属国にはそれぞれ帝国軍の駐屯地が置かれ、外敵や魔物からの防衛を担うと同時に、属国を監督下に置く役割も果たした。
また、魔装に目覚めた者は属国を含めた帝国の内外から積極的に登用され、帝国軍に編入された場合には厚遇を受けた。この制度により、軍事力の優位性が確保され、属国支配の強化に資したが、軍属とならず自由に活動する魔装士も少なくなかった。
軍事
スバロキア大帝国の軍事力は、Sランク魔装士を中核とする軍団と、宮廷魔術師によって構成されていた。
軍団
帝国軍は全部で64軍団から成り、それぞれを将軍または大将軍が率いた。
将軍の下には魔装士が配置され、階級は上尉兵・中尉兵・下尉兵に区分された。その下に上装兵・中装兵・下装兵が置かれ、魔装士を中心とする階級制度が確立していた。
一方で魔装を持たない兵士は三等兵から昇進しても一等兵にとどまり、それ以上の階級に就くことはできなかった。このように帝国軍は、魔装の有無を基準として身分が明確に区別される制度を採用していた。
宮廷魔術師
軍団とは別に宮廷魔術師団が存在し、平時には魔術研究を担った。有事には強力な魔術を発動して戦局に影響を与え、軍団とは異なる専門的な役割を果たした。
評価
第一次スバロキア大帝国は、大陸統一を志向して強大な軍事力を整備し、反乱を抱えながらも仮想敵国である神聖グリニアを上回る戦力を維持していたとされる。
一方で、闇組織「黒猫」の暗躍や神聖グリニアの介入によって反乱軍が拡大し、指導層や主戦力を相次いで喪失したことが致命的な打撃となった。加えて、危険な兵器である竜杖の誤用により封印された獄王が復活したことで、外的要因と内的要因が重なり、自滅的な崩壊を迎えたと評価される。