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第二次スバロキア大帝国
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スバロキア大帝国(第二次)
スバロキア大帝国は、神聖暦320年に西方都市群連合が皇帝アデルハイトを擁立して再興した国家である。大帝国同盟圏を形成し、神聖グリニアと対立したことで終焉戦争を引き起こした。
なお、神聖暦制定以前の国家については、「第一次スバロキア大帝国」を参照。
歴史
前史
第一次スバロキア大帝国の滅亡後、旧領域は神聖グリニアによって分割され、旧帝国貴族を中心とする都市国家群が西方に成立した。神聖グリニアは彼らの統合を禁じ、皇位継承権を競わせることで分断を維持した。
東方では神聖暦60年頃の蒸気機関の発明を契機に産業革命が進展したが、西方は一次産業中心の停滞が続き、東西の格差は拡大した。危機感を抱いた西方諸国は神聖暦256年までに「西方都市群連合」を結成し、ハデスグループの投資を受けて神聖暦300年頃までに工業化を進めた。
その後、神聖グリニアは「ディブロ大陸遠征」を強行し、西方諸国からも兵力と資金を徴発した。神聖暦305年の南ディブロ大陸戦線に際し、西方都市群連合が徴発に難色を示したことで、グリニアは経済制裁を発動した。これにより西方の不満はさらに強まり、かえって結束を促すこととなった。
同戦線での大敗と百万人規模の犠牲、さらに神聖暦320年の東ディブロ海遠征での損害は決定打となり、西方の反発は頂点に達した。同年、旧帝国領ロレア公国で大公が殺害される事件が発生し、再統一の機運が一気に高まる。正統な血統を受け継ぐ皇帝アデルハイト・ノアズ・スバロキアが擁立され、西方都市群連合はついにスバロキア大帝国の復活を宣言した。
大帝国同盟圏
神聖暦320年に復活を宣言したスバロキア大帝国は、経済的基盤を担ったハデス財閥を取り込み、さらに神聖グリニアの国教である魔神教に不満を抱く諸国に呼びかけを行った。その結果、旧スバロキア領に加えて周辺諸国を糾合し、かつて第一次帝国が支配した勢力圏に匹敵する新たな共同体「大帝国同盟圏」が形成された。
この新勢力の台頭に対し、神聖グリニアは強い警戒を示した。同年、両陣営の間に位置する天空都市が中立を表明すると、ただちに武力をもって侵攻し、都市を滅亡させた。さらに、同様に中立を掲げたコントリアスにも最後通牒を突きつけ、翌321年には侵攻を開始している。中立すら許さぬこの強硬姿勢は大帝国同盟圏に衝撃を与え、諸国の結束を一層強固にする契機となった。
同年、スバロキア皇帝に対する暗殺未遂事件が発生し、帝国は神聖グリニアの関与を断定した。事件の翌日、スバロキアは即座に宣戦布告を行い、わずか一時間後には神聖グリニア首都への空爆を開始した。この電撃的な行動によって両陣営は全面戦争に突入し、後に「終焉戦争」と呼ばれる大規模な衝突が幕を開けることとなった。
終焉戦争
神聖暦321年、皇帝暗殺未遂事件の翌日、スバロキア大帝国は神聖グリニアに対し宣戦を布告し、直後に首都への空爆を敢行した。これを契機として、両陣営は全面戦争に突入した。
戦火は急速に拡大し、大陸中央部を主戦場として地上戦・空中戦が激化した。大帝国同盟圏は西方の工業力と魔装士を動員し、神聖グリニアは長年の国力と魔神教騎士団を基盤に応戦したことで、戦線は膠着しつつも広範囲に被害をもたらした。
神聖暦322年、スバロキア軍は神聖グリニア首都を包囲するに至った。しかし同時期、ディブロ大陸を支配する三体の王級魔物が大陸に襲来し、さらに恒王ダンジョンコアが覚醒したことで戦局は一変した。両陣営は共通の脅威に直面し、戦争継続は事実上不可能となった。
終焉戦争は神聖グリニアの崩壊という形で終結したが、長期にわたる戦禍とダンジョンコアの影響によって世界規模の気候変動が発生し、氷河期が到来した。スバロキア大帝国もまた大打撃を受け、人類国家は生存を維持できなくなる。最終的に人々は迷宮へと避難し、スバロキア大帝国は緩やかに崩壊した。
地理
スバロキア大帝国は、スラダ大陸北西部に位置した。
帝国国境の北東部から南部にかけて、ロレア公国・エルドラード・カイルアーザ・ロアザ皇国・エリス共和国・プラハ王国と接しており、さらにモール王国を含めた大帝国同盟圏の総面積はスラダ大陸のおよそ半分に達した。
北部には旧帝都アルダールが所在したが、再興後はハデス財閥によって買収され、大工業地帯「ヘルヘイム」として再開発された。
西部には山地が広がり、黒竜の巣が点在する。
南部はプラハ王国と接しており、その国境沿いにはウエストエンドが存在する。ここでは第一次スバロキア大帝国の時代から、不死属系魔物の漏出が問題となっていた。
軍事
スバロキア大帝国の主戦力は、大帝国同盟圏諸国を基盤とする陸軍と、ハデス財閥の全面協力によって編成された空軍から構成された。
空軍はハデス財閥が開発した全域魔術制御型機動兵器ネットワークシステム、通称「黒竜システム」によって運用された。これはスラダ大陸初の航空兵器群であり、史上初の戦略爆撃や制空権の概念を戦術に組み込んだことで知られる。