地球侵略を企むゴース星人 *1が連れてきた怪獣。左右のくちばし状の口から吐く高熱火炎が武器。
数々の異星人との激闘で体が限界近くまで傷つき、衰弱したモロボシ・ダン= ウルトラセブンの前にタイミング悪く出現。
エメリウム光線が届かず途中で止まってしまうほどエネルギー不足のセブンを苦しめて
側頭部へのフックでダンになっても残るほどの重傷を与えるが、起死回生の手持ちアイスラッガーによる斬撃で
左手と右足を斬られて倒される。が、斬り落とされた片手足を残しパンドンの姿は忽然と消えるのだった。
後編では切断された個所を機械化した改造パンドンが登場。体重は1万7000トンに増えている。
体調が更に悪化し、もはや死にかけと言っても過言ではないほど衰弱したセブンを苦戦させ、アイスラッガーを右手でキャッチするという
離れ業を見せそのまま投げ返そうとするが、宇宙ステーションV3のクラタ隊長によるウルトラ史に残る名アシストで
投げ返すタイミングを狂わされセブンに余裕を与えてしまい、投げ返したアイスラッガーを操られて首を切り落とされ倒された。
「改造」と名がついているが、実際には単に機械製の義手と義足を着けただけで、しかも満足に動かせていない。
恐らく、とりあえず動かせる程度に修繕(というか治療?)しただけだと思われる。
一応アイスラッガーをキャッチできるくらいの頑丈さは手に入れているが、キャッチしたのは生身の右手だったりする。
初期のデザインでは、首が枝状に二つに分かれ、その先に顔が二つ付いているといったデザインだったが
ラスボスとしての風格が足りないと判断され、最終的には現在の赤トンカツになった。
平成ウルトラセブンの最終作『“EVOLUTION”5部作』では、この初期デザインを元にした「ネオパンドン」が登場。
こちらの別名は「双頭合成獣」。身長:60メートル、体重:6万4千トン。
初代パンドンの遺伝子から作られた怪獣で、一度は半殺しにされパンドンにトラウマを持つ対セブン用に
黒幕であるガルト星人が投入した。
初代と同じように双頭から炎を吐き、アイスラッガーを受け止める反射神経と頑丈さを持つ。
狙い通りセブンを苦しめるも、悪意に反応してパンドンの戦闘能力を増幅させるコントローラーが
悪意を持たない生命体の手に渡ったことで大幅に弱体化し、その隙を突かれ新技であるウルトラクロスアタッカーで倒された。
映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、同じく初期デザインが元の「 キングパンドン」が登場する。
身長:63メートル、体重:6万8千トン。こちらの別名は初代と同じ「双頭怪獣」。
ぱっと見はネオパンドンと同じように見えるのだが、顔やトゲの数などが若干違っている。
スーパーヒッポリト星人によって『超8兄弟』世界の横浜に送り込まれ、本来の世界からこの世界に渡っていた
ウルトラマンメビウスと交戦。口から吐く火炎弾と光線の猛烈な 弾幕で激闘を繰り広げ敗れるが、
その目的はスーパーヒッポリト星人がメビウスをヒッポリトカプセルでブロンズ像にするための囮であり、
本来の目的自体は完遂した。
余談だがキングパンドンが現れた時、 ダイゴはほぼ即座にその怪獣がパンドンだと見抜いていた。
明らかにあの赤トンカツと似てないのになぜ分かったのかは不明である。あれか、体か?
もしくは『超8兄弟』の世界のウルトラセブンでは、パンドンは赤トンカツじゃなくこっちだったか。
ダイゴが没デザイン知ってたって可能性は、まあ無くは無いけどちょっと苦しいか。
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ウルトラマンベリアルに操られる怪獣の一体として
キングパンドンが登場。セブンとも戦いを繰り広げたが、最期はウルトラマンゼロに倒された。
なお、初代パンドンやネオパンドンも百体怪獣ベリュドラを構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
『ウルトラマン列伝』39話では、バット星人率いる怪獣兵器の一体としてキングパンドンが登場。
ハイパーゼットンの体内から放出されたスフィアから生み出され、ウルトラセブンと戦っている。
スフィアの名残やパイプの追加など気ぐるみに改修が行われている。
この怪獣兵器のシーンは元々映画『ウルトラマンサーガ』のNGシーンだったが、
テレビ放映で同映画との連動企画という形で無事日の目を見ることとなった。
この話、怪獣兵器対ウルトラ兄弟のシーンが短いので繋ぎとして
元になった怪獣達の強さを振り返るという内容だったのだが
パンドンだけ強い怪獣だというフォローが無かった……。
漫画『ウルトラ忍法帖』の作者、御堂カズヒコ氏のお気に入り怪獣である。
ちなみに『ウルトラセブン』の主題歌中に「倒せ 火を吐く大怪獣」というのがあるが、
実際に作中に出てきた「怪獣」の中で火を吐くのはこいつだけだったりする。
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