斬月


「退けば老いるぞ 臆せば死ぬぞ!」

「叫べ!!
 我が名は…」

「『斬月』!!!」

漫画『BLEACH』の登場人物。
主人公の黒崎一護が使用する斬魄刀及び、その化身とも言える内面の意志が具象化した存在である。
担当声優は 菅生隆之 氏。

+ 「斬魄刀」解説
死神が持つ特殊な刀であり、虚を斬り伏せることで、虚となってからの罪を濯ぎ、
その魂を元の人間のものへと戻し尸魂界へと送ることができる。
所持者自身の魂を元として形作られているため、その形状や能力は全て異なり、
名前や更には所持者の精神世界内に何らかの姿を伴った意思を持っている。
平素は所持者自身によりその力を封印され、一般的な日本刀の形状で扱われ、
能力解放は一般的には所持者が解号(特定のキーワードと斬魄刀の名)を唱えることで行われる。
また解放は【始解】(しかい)と【卍解】(ばんかい)の二段階に分けられ、それぞれに条件がある。

+ 【始解】と【卍解】について
  • 【始解】
本体との「対話」と「同調」が必要。
斬魄刀解放の一段階目。解放と共に形状が変化し、固有の特殊能力が付加(解放)される。
解放後の形状、特殊能力は斬魄刀ごとに千差万別だが、
能力ごとにある程度の系統に分類して識別される(直接攻撃系、鬼道系、炎熱系、氷雪系、流水系など)。
また能力によっては始解状態の形状が2種類以上のものも存在する。
席官クラスの死神のほとんどが始解を習得しており、斬魄刀戦術の基盤とも言える技術である。

「対話」「同調」とは、斬魄刀本体の存在を認識し、その名を知ること。
斬魄刀の本体は死神の精神世界に存在し、精神の世界で斬魄刀の本体と対話を行う。
斬魄刀との同調を深めることで死神自身の霊力が飛躍的に上昇することもある。
斬魄刀は普段は封印状態であるのが常だが、常に始解状態を保つものも存在し、解号の必要の無い種類の斬魂刀がある。
そういった斬魄刀を「常時解放型」の斬魄刀と呼び、
今の所、一護の「斬月」と剣八の斬魄刀が「常時解放型」に分類されており、
一護の場合、初めて開放して以来常に始解状態を保っている。
また、死神1人の斬魄刀は基本的に1本だが、稀に2本で1組の「二刀一対型」の斬魄刀が存在する。

  • 【卍解】
本体の「具象化」と「屈服」が必要。
斬魄刀解放の二段階目。始解同様に変形、特殊能力の付加などが伴うが、
基本的に始解の能力・特性を強化したものである場合が多い。
戦闘能力は一般的に始解の5倍から10倍と言われており、その強大さ故に斬魄刀戦術の最終奥義とされている。
また、「卍解」修得者は、斬魄刀の名を呼ぶことなく始解することも可能。

卍解に至るのは才能のある者でも10年以上の鍛錬が必要とされ、
卍解修得者は例外なく尸魂界(ソウル・ソサエティ)の歴史に永遠にその名を刻まれる。
「具象化」とは、「対話」の際に死神が精神世界に赴くのではなく、斬魄刀の本体を死神のいる世界に呼び出すこと。
卍解に至るのが困難とされる理由は、自力でこの具象化を実現させる難易度が非常に高いためである。
具象化した斬魄刀の本体を倒すことを斬魄刀を「屈服」させると言い、
これに成功して初めて卍解を修得できる。卍解された斬魄刀は非常に強力だが、
解放された霊力に比例して刀自体も巨大になるのが常であり(一護の天鎖斬月等例外もある)、
使いこなせるかどうかは使い手の習熟度にも大きく左右され、力・動きを完全に制御するには会得してから更なる鍛錬が必要とされる。
加えて、原則卍解状態を持続するには莫大な量の霊力が必要であり、隊長格の死神といえど長時間保つことは難しく、
卍解の能力によっては霊力の消費のみならず絶大な力の弊害で使用者の肉体に大きな反動や負荷をもたらす場合もある。
また、使用者の意思に反して卍解が消滅するということは、その死神に卍解を維持するほどの余力が残されていないこと、
即ちその死神が瀕死の状態であることを意味する。

製作者は零番隊所属で「刀神」の二つ名を持つ二枚屋王悦
斬魄刀の素体である浅打は全て彼の手で作られたものである。
詳細な作り方は明かされていないが、死神達の魂魄を重ねて作られた虚を王悦は「浅打と似た成り立ち」と発言しており、
材料は死んだ死神達の魂魄の模様。

他の死神の斬魄刀を別の死神が入手しても元々の使い手の能力は使用できず、始解などは原則新たな使い手のそれに上書きされる。
ただし作者曰くごく稀に「混ざり合う」現象が起きるらしく、実例として東仙要のケースがそれにあたる。

外見は漆黒のコートに身を包んだ長髪で髭面、半透明のサングラスをかけた男。
一護からは「斬月のおっさん」と呼ばれている。
浦原との修行で虚になりかけた一護の精神世界で登場したのが初出であり、
以降は始解に必要なことを教える、戦いの心構えを説く、斬魄刀と共に戦うことを教える等、
戦いの中で一護を導く役目を果たしている。
卍解習得の修行では浦原から提供された“転神体”という特別な道具を用いて実体化し、
無数の斬月によく似た刀の中から本物を探し出し、具象化した斬月(刀の化身)を打ち倒すという方法で、
3日間で一護を卍解まで導いた。

一護の内なる虚の力とされていた通称「白一護」とは元々一つの存在であり、
パワーバランスがどちらに傾いているかで霊力の主体が変化するため、
最初の修行の時は斬月の一部でしかなかったが、一護の虚化が進行した時は逆に斬月を自分の一部にしている。

なお、卍解状態の斬月(天鎖斬月)はオッサンから一護より少し年上あたりの若々しい姿になる。
おっさんとは呼べないので一護からは「斬月さん」と呼び直されている
(天鎖斬月自身は一護が完全虚化を恐れている方が重大でそれどころではなかったため、呼び名に関するリアクションはしていないが)。
白一護を完全虚化状態で呼び出して合体した姿はゲーム版で「白斬月」の名が付けられた。

+ ネタバレ
「敵ではない 味方でもない」

「だが言葉にも心にも嘘はない」

「お前に名乗った名以外は」

千年血戦篇にてこれまで斬月(斬魄刀)だと思われていた「斬月のおっさん」は斬魄刀の化身ではなく、
一護の滅却師の力の化身であり、姿は敵の首魁であるユーハバッハの千年前の姿を取っている
(全ての滅却師の力は大元がユーハバッハのため。設定的な必然として、ユーハバッハの声も斬月役の菅生氏による兼役である)。
本来の斬月の力を抑え込んでおり、今までの力は漏れ出た余力のようなものらしい
(ギリアンとの初戦闘の際に一護の霊力が閉じっぱなしであることが言及されるなど、伏線は貼られていた)。
このようにややこしいことになっていたのは、父から死神の力、母から滅却師の力の2つを継承し、
そして母親が藍染の作り出した死神の魂から作り上げた実験体虚「ホワイト」に感染させられた虚の因子が、母から一護に受け継がれたため。
ホワイトは数多くの死神の魂魄を重ねて造られた虚であるが、実は前述の通り斬魄刀の元となる浅打達も同じようにして造られている。
本来は死神は浅打と寝食を共にすることで自身の魂を写し取っていき「己の斬魄刀」を創り上げていくのだが、
一護の場合はホワイトが母親を通して一護の中に入り、父親より譲り受けた一護本来の死神の力と溶け合って、
これらの過程をすっ飛ばして虚化の力と死神の力が入り混じった斬魄刀と化し、
それを滅却師の力の化身たるおっさんは一護を戦いに巻き込ませないように、死神の力を押さえ込んでいたのである。
ただし、滅却師の力も一護の一部である以上、おっさんは「斬魄刀の振りをした異物」ではない。
その証拠に、零番隊の二枚屋王悦の手で打ち直された斬月は、一護に宿る本来は相反する要素の虚と滅却師の力を分けた「二刀斬月」と化した。

刀としての能力は一護の項目に譲り、本体としての戦闘能力としては、
卍解の修行やアニメオリジナル回では刀としての斬月を持って一護と同じ戦法で戦っている他、
剣八戦での無意識的な具象化ではコートから"影"を引広げて精神世界へ移動する能力や一護の出血を止める能力を見せている。
また初期の一護に基礎を助言する際には、大気中の霊子を固める技術が得意と思われる発言をしている。


MUGENにおける斬月

Zexxel Strive氏による、『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.1専用のちびキャラが公開中。
InSeph氏のキャラを改変したものであるとのこと。

姿や能力は天鎖斬月準拠となっており、高い機動力とコンボ性能、
次々と斬撃を放つ飛び道具や広範囲攻撃の斬撃技を持つオールラウンダーなキャラとなっている。
超必殺技では画面を埋める程の大規模な斬撃を放つ。
AIもデフォルトで搭載されている。
DLは下記の動画から


「斬月 もうあんたに『力を貸してくれ』とは言わない
 『俺の邪魔をするな』とも言わない
 そして『一緒に戦おう』とも言わない」

「俺は俺自身で戦う

 ありがとう斬月

       あんたは俺だ」

出場大会

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最終更新:2025年04月04日 15:12