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旧多二福


週刊ヤングジャンプにて連載されていた石田スイ氏の漫画『東京喰種(トーキョーグール)』シリーズの登場人物。
「ふるた にむら」と読む。
アニメ版での担当声優は 岸尾だいすけ 氏。

『東京喰種:re』第4巻から登場したCCGに所属する喰種捜査官(一等捜査官)。
キジマ班に所属し、同班の副官的ポジションに就いている。
容姿は中性的な美形だが、オドオドした頼りない印象で、周囲からの評価は「キジマの腰巾着」と芳しくない。
班長のキジマ式には資料の作成や囮捜査が上手いと一定の評価をされているが、どうもこき使われているらしく、
実際に囮捜査を務めていた時はこれ幸いとばかりにキジマへの愚痴を吐き出していた。
基本的にはモブ同然であり、その他大勢のキャラ達の中に埋もれていたのだが……?

+ 喰種(グール)について
『東京喰種』の世界において、人間を捕食する亜人種を指す。
その起源は定かではないが、遥か昔から人間社会に紛れ込んで生きて来た。
通常時の見た目は人間と変わらないが、人類のそれを遥かに凌ぐ身体能力を持ち、頭上の数m上を軽く跳躍し、人体を容易に引き裂く事が出来る。
通常の銃弾や車の衝突ではダメージを与えられず、余程大きな傷以外は負った先から即座に回復する。
最大の特徴はRc細胞からなる触手のような物体「赫子(かぐね)」を持つ事で、捕食または戦闘の際には「赫包(かくほう)」から展開し、
赫眼(かくがん)」を発現した恐ろしい容貌に変化する。
赫子の形状は個体によって異なるが、生える場所は大きく分けて肩・肩甲骨・腰・尾てい骨の4種類に分類でき、
それぞれ「羽赫(うかく)」「甲赫(こうかく)」「鱗赫(りんかく)」「尾赫(びかく)」と呼称される。
各種の赫子は防御力に優れた甲赫やスピードタイプの羽赫と言ったように特徴及びそれに伴う戦闘スタイルを持ち、それぞれの赫子間では相性が存在する。
これとは別に戦闘能力の個体差も存在し、人間側の討伐組織によってレート分けされている。
特にレートS以上は上記の相性差が通用しない隔絶した強さを持つ。おかげでレートS以上が多数登場する『:re』以降は完全に相性差が死に設定と化した
また、喰種の中には共食いをする個体が存在し、そのような個体は大量のRc細胞を取り込む事で全身に鎧のような赫子を展開し、
赫者(かくじゃ)」と呼ばれる化け物のような姿になる。

知性や精神構造などは出て来るキャラが狂人だらけなので霞みがちだが人間に限りなく近く、
時には人間の異性と恋愛関係になり、「半喰種」と呼ばれる相の子を作る喰種もいる。
また、人に擬態し人間社会に混ざって生きていくというライフスタイルの都合からか、文化的な影響を大いに受けており、
人間の作ったファッションや芸術作品を愛用し、時に自ら作品を手掛ける事もある。

このようにもう一つの人類と呼べる程近しい存在でありながら、人肉以外の食品を受け付けず(例外としてコーヒーがあり、嗜好品として愛用されている)、
栄養源として摂取する事が出来ないという致命的な性質を背負っており、
故に人間からは絶対に相容れない存在として討伐対象と見なされ追われる立場にある。
その為、上手く社会的地位のある立場に潜り込めている一部の上位個体を除けば明日をも知れぬ身で、概ね劣悪な環境に置かれている。
各喰種はそれぞれ「餌場」と呼ばれる縄張りを持つが、争いが絶えない。
従って最低限の安全確保の為に、複数人の喰種で寄り集まって組織を作り、ヒエラルキーに従って餌場をより分けるのが主流となっている。
近年は「ピエロ」「レストラン」といった、単なる餌場確保に留まらない様々な目的を持った組織が確認されている。
中でも「アオギリの樹」は規模・構成員の質共に強大で、公然と人間への敵対行動を取っており、年々抗争が激化している模様。
更に「V」と呼ばれる詳細不明の謎の組織も存在し、その実態は複雑怪奇。

なお、日本のみならず海外にも広く分布しており、作中では中国の組織「赤舌連」を出自に持つタタラや、
ドイツから亡命して来たカナエ=フォン・ロゼヴァルト等の喰種がいる。
亡命して来た喰種がいる事からも分かるように海外にも対喰種用の組織が存在し、日本以上に厳しい環境に置かれているらしい。

上述のように亜種と人間の間で子を作る事は出来るが、母親と子供で身体の性質が違うため、生きて胎児を出産するのは非常に難しく、
仮に生まれたとしても多くは「半人間」と呼ばれる身体能力が少し高い以外は人間と変わらない短命の存在になる。
そんな中で数少ない例外である半喰種は純粋の喰種を大きく上回る力を持ち、片目のみに赫眼が発現する性質から、
喰種達には「隻眼の喰種」と称され恐れられている。
また、本作の主人公・金木研のように施術により後天的に半喰種になった者もいる。

+ CCG・喰種捜査官について
  • CCG
日本の公安組織「喰種対策局」の略称。
英名「Commission of Counter Ghoul」の頭文字を取って名付けられた。
1890年代に設立して以降、和修家の世襲で運営されている。
現在の総議長は和修総吉、本局局長はその息子の和修吉時。
「喰種対策法」に基づく喰種の駆除や拘束、喰種によって両親を殺された孤児の保護・教育等を業務としている。
一区に喰種対策局本部(本局)、23区に大規模収容所(コクリア)があり、その他各所に研究機関・教育施設を所有している。
組織内部では法で禁止されている筈の喰種への虐待・拷問等が横行しており、クリーンとは言い難い模様。
また、秘匿されている筈の情報が外部に流出しており、セキリュティ面での脆弱性を抱えている。
なお、警察からは完全に独立しており、捜査権限が異なる。

  • 喰種捜査官
CCG職員で喰種討伐の任務を負う国家公務員。
白い鳩のようなプレートを付けている事から喰種からの通称は白鳩。
クインケと呼ばれる喰種の赫子から生成される特殊な武器を携行している。
上位捜査官(特等捜査官・准特等捜査官・上等捜査官)と下位捜査官(一等捜査官・二等捜査官・三等捜査官)に分かれており、
基本的には上位捜査官と下位捜査官が一組になって行動する。
階級は実力主義で、上位ランクの喰種と渡り合えるかどうかが大きな昇進の決め手になる。
最上位の特等捜査官は本来複数人で戦闘する必要があるとされているSSレートの喰種と単独で戦闘できる者達で、
いるかどうかで戦況が大きく変わるので、人間と喰種双方から畏怖の念を持たれている。

+ その正体(ネタバレ注意)
「最後に笑わせてもらいましょーか
 クラウン(王冠)も "V(勝利)"も 『和修の王(ぼく)』の手にある」

本作の一連の騒動の元凶にしてラスボス
金木が喰種になる切っ掛けを初めとして、作中の事件の大本を探ると大体はこいつ(とそのルーツである和修家)に辿り着く。
序盤から度々登場していたピエロ・宗太の正体であり、無印12巻ではヒロインの霧嶋董香が後ろ姿を金木と見間違える相手として顔見せしていたりする。

和修家の分家の出身で本名は和修旧多 宗吉。CCG総議長である和修常吉を父に持つ。
和修家の実態は喰種の一族でありながら喰種を狩る事で人間社会に公的な地位を得て、影から世界を支配して来た存在であり(それなんてディープステート)
旧多はそんな家に人間を母に持つ半人間として管理施設「白日庭」に生まれ、物語のキーパーソンである神代リゼを幼馴染として育った。
なお、同じような出自を持つ者は他にも多数おり、「V」の正体はそうした者達を構成員とした、和修家の権力維持の為の機関である。
和修家についての詳細な解説

常吉からは可愛がられるが、自分が老化の早い短命種に産まれた事、半ば実験動物のような立場で宗家の子供を名乗れない事に対し、
「いつかは無駄になる」と幼い頃から深い虚無感と劣等感を抱えながらも自分のやりたい事をやろうと生きて来た。
しかし、愛していたリゼもまた「子産み」と呼ばれる本家の喰種を残すために、自分の父や叔父らと交配させられる身であった事から、
彼女を逃がすも、自由奔放に生きる彼女を見て自分に愛が向けられない事を悟ってしまう。
ここに来て彼の精神は崩壊、「すべてを台無し」にする事を望むようになり、手始めに鉄塊を落としてリゼを瀕死にする(その際に金木も巻き込まれた)。
以後、現在の世界を崩壊させるため、裏で着々と準備を進めて来た。
上述の「ピエロ」や「V」の構成員の他に様々な顔を持つ。本来敵である「アオギリの樹」とも嘉納教授を通して繋がりがあり、
リゼの生体確保の他、数々の非道な人体実験を行ってきた。
この時にリゼの赫包を自分の身体に移植する事で半喰種としての強大な力を手にしている。
リゼに対しては現在も歪んだ愛情を抱いており、金木との対話の際には、
「リゼさんには子供をたくさんつくってもらいますそれはもう101匹わんちゃんばりに…」
とほぼ死体も同然の彼女への欲望をぶちまけている。 

喰種捜査官としての仮面を剥ぎ捨てた彼は、軽薄でハイテンションな喋り方でまくしたてたかと思えばねちっこく相手を煽ったりと、
感情の起伏が激しく掴み所のない人物として描かれている。
言動は一見支離滅裂な狂人ようで、その実相手の行動を二手も三手も先読みしており、非常に頭の回転が早い。
所属する組織の構成員仲間の事は手駒程度にしか考えておらず、感情を揺さぶり状況に応じて情報をリークする事で自分に都合の良い展開を引き出している。
一方で「アオギリの樹」の首領・エトに「お前も哀れだなあ 父を父と呼べない気分はどうだ?」と煽られた際は、
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね……」と本気の表情で返しており、核心に近い部分に触れられると余裕が失われる様子。
金木に対してもどこか羨望と嫉妬が入り混じったような感情を持っている節があり、悲惨な境遇の下、無理して強がっている所が垣間見える。
余談ながら作者は『HUNTER×HUNTER』のヒソカのファンで、旧多のキャラ付けに大いに参考にしているらしい。

初めて旧多がその本性を読者の前に表したのは月山討伐戦時、伊丙入とキジマを松前に倒され、同僚達と共に残された所、
突如として豹変し同僚の一人を盾代わりにすると、キジマのクインケを使用し松前をあっさり駆逐、残りの同僚達も口封じに片付け、
救援に駆け付けたS1班班長・宇井に虚偽の報告を行った。
キジマ班解体後は佐々木排世(金木研)准特等とペアを組む。この頃は本性を隠す必要が無かった為か、
ネチネチした物言いで悪態をつく旧多とそれを軽く流す佐々木という険悪とも良好とも取れる微妙なコンビ関係を見せた。
コクリアではエトを尋問、上述の煽りに激高し、彼女の担当編集だった塩野を人肉パテにして贈り届けると言う悪趣味な仕返しを行う。
佐々木がヒナミ奪還の為コクリア襲撃を行った際は「なんでやねん」の台詞と共に登場、ふざけているとしか思えない戦闘ぶりであっさり引き下がるも、
今度は側近である「V」の構成員達と共に、コクリアから撤退しようとしている霧嶋絢都達の前に現れ、
プレス機を作動し仲間の喰種をグチャグチャの肉片に変える。
ご満悦だったが直後にエトが乱入、あっという間に側近達を片付けられ、
見苦しくちょこまか逃げ回り懇願した挙げ句惨殺…されるかと思えばこれは演技で、半喰種の力を見せ付けエトを瞬殺する。

コクリアを去った後は、流島戦で防備が手薄になった隙を突き、コクリア脱走者のドナート・ポルポラや配下のピエロと共に和修家を襲撃。
父やその他一族を惨殺し、後継者不在のCCG局長の座に付く。
自作自演の防衛作戦を主導する事で、宇井やその他CCG職員の人心を掌握するも、不審に思った瓜江一等捜査官や黒磐特等らのクーデターに遭い、
丸手特等の参戦もあってCCG本部から追われる。
しかし、直後の黒山羊戦には何食わぬ顔で局長の立場で参戦、鈴屋什造特等を利用し金木に瀕死の重傷を負わせると、
精神的に追い詰めて巨大な竜のような姿の化け物にする事で世界を壊す最後の一手「降竜儀(コウリュウギ)」を完遂する。
その後「V」や「ピエロ」の面々に戦わせながら地下の「竜」の近くに潜伏していたが、仲間達の働きかけで自我を取り戻した金木が帰還する。
旧多はこれに驚いたフリをしながら巨大な赫子で騙し討ちし応戦、ここに最後の戦闘が始まる。
戦闘ではそれまで隠していた力を解放し優位に立つが、しつこく食い下がり、旧多の心情を見透かすかのような金木に苛立ち、次第に余裕を失っていく。
最後は赫者の姿になって一気にとどめを刺そうとするが、その際に女性(恐らくリゼと思われる)との幸せな情景が頭をよぎり、
逆に金木の赫子によって致命傷を負う。
戦闘後、金木に対して虚勢が剥がれ落ちた様子で心情を吐露した後、「『普通に生きたかった』なんて言ったら嗤いますよねえ」と言って絶命。
その死に顔は穏やかな物だった。

+ 読者からの評判(ちょっとネガティブなお話につき閲覧注意)
はっきり言ってかなり悪評が多いキャラである。人によっては「東京喰種がつまらなくなった元凶」とまで言い切る程。
理由としては他キャラとの扱いの差が挙げられる。
というのも、彼が本格的に登場する以前に既にエト・有馬貴将・亜門鋼太郎といった、
ボスキャラとしての格と魅力、主人公との因縁を兼ね備えたキャラが出揃っていたのだが、
ある者はあっさり殺され、ある者は中ボスとして消え、ある者はどんどん影が薄くなっていく等、呆気なく退場していく中で、
ぽっと出だった彼が横合いからラスボスの座をかっ攫い、主人公すら不遇な描写が多い中、一人大活躍する形になってしまったからである。
伏線を見るに恐らく旧多が物語の黒幕である事は、最初から決められていたものと思われるが、
敵味方問わず多くの人気キャラが微妙な扱いを受ける中で唐突に登場したキャラ、それもどちらかと言えばトリックスター的で、
ラスボスの王道から外れている彼が悪印象を覆すのは難しく、結果として多くの読者のヘイトを買う事になってしまった。
背景にある悲惨な境遇に関しても、可哀想なキャラクターのオンパレードであるこの作品において際立っているとは言い難く、
多くのキャラを己のエゴで惨たらしい死に導いた彼が特に報いを受けるでもなく、
ある種綺麗な死に方をした事に対し不快に思う者も多い。

一方で強烈な二面性を持ったキャラクター性、歪んでいながらも己を最期まで通した生き方、
そして何よりもトリックスターぶりに惹かれるファンが多く存在するのも事実である。
アンチの中にも「キャラクターとしては悪くなかったが、調理の仕方がまずかった」という趣旨の意見がかなりの割合で見受けられる。
このように、彼が只の嫌われキャラでは無く、決して他キャラに魅力が劣る物ではないという事には注意が必要である。
余談ではあるが、『:re』製作時の石田氏はそれまでの諸事情によって、精神的に相当に追い詰められており、
「やめたいと思わなかった事はない」と後にインタビューで当時の心境を明かしている。
そうした背景を踏まえて読めば、旧多および『:re』の見方も変わるのではないだろうか。


MUGENにおける旧多二福

King氏による3Dモデルを使用したMUGEN1.1専用キャラが公開中。
投げ技及び投げやられが搭載されておらず、通常のキャラと戦わせると非表示になる時がある為注意。
戦闘開始時はCCG局長の姿で、黒刃のクインケや赫子を用いて攻撃する。
コマンド入力で『:re』最終巻で見せた赫者の姿になり、大幅に技内容が変化する。
AIはデフォルトで搭載済み。
DLは下記の動画から


「なんでもかんでもセーフティがあっちゃあ詰まらない」

「どいつもこいつも所詮は盤上の駒」

「さぁ 世界(おままごと)しましょ」

出場大会

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最終更新:2026年06月05日 22:59