献身的聖職者
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「プリースト」について一般的に |
ファンタジーでは、聖職者一般がこう呼ばれる。
流石に プロテスタントのキャラクターがこう呼ばれる事は無いが、西洋風で架空の神が登場する場合、
それらに仕える聖職者も全部ひっくるめてそう呼ばれる事が多い。
本来なら女性形は「 プリーステス」のはずだが、日本では男女区別して呼ばれる事は滅多に無い。
尤も、女性形云々はプリーステスに限った話ではないが
(逆説的だが、 スチュワーデス(女性形)を知っていても、スチュワード(男性形)を知らない日本人は少なくない)。
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大規模オンラインRPG『ラグナロクオンライン(以下RO)』のジョブ(職業)の一つ。
二次職であり、一次職の「アコライト(侍者)」から転職可能で、
転生後は「ハイアコライト(上位侍者)」から転生二次職の「ハイプリースト(最高位司祭)」に転職可能。
メイスや杖を装備する事ができ、回復魔法や支援魔法でのサポートを得意とする。
転生後のハイプリーストと共に「1PTに一人は必須」と言っても過言でないほどPTでは重要な職業
(と言うかROに限らずほぼ全てのRPGにおいて回復役は必須と言える)。
そして♀アコライト時代からPCの中では一番の美少女と言われている
(まぁ小さな
ドット絵である以上、ゲーム中での顔は全部同じであり、実際は衣装についての話だが)。
その事もあってか、ゲーム内でちやほやされる♀プリースト(またはハイプリースト)も存在し、
特に取り巻きを持つものは俗称として「姫プリ」と呼ばれる事がある。いい悪いは別にしても男ってやつは…。
まあ
「私お姫様気質だし」とか自分から言い出すアレなプレイヤーもいらっしゃるんですがね
(ちなみに公式アニメのヒロインは正に姫プリな性格だった。
ただし「PTに必須だからチヤホヤされた」と言うより「昔からワガママを聞きまくる幼馴染」の存在が原因だが)。
『RO』ではゲームの仕様上、ステータス、スキルに使えるポイントが限られているため、
同じ職業でもステータス、スキルの振り方によって運用方法がかなり異なる。
プリーストでは、支援型と殴り型、そしてME型がある。
支援型は、その名前の通りサポート系のスキルを中心とした支援型。
『RO』では自由なキャラ設計が可能なので正解は無いが、所謂「正道」なプリーストである。
最低でもステータスのINT(魔法攻撃力、回復力、SP《スキルポイント》回復量に影響)が高めなのが特徴。
そこから詠唱のためのDEX、耐久のためのVIT、そしてINTの加減を調整するのが一般的。
対して、鈍器や本での打撃攻撃を中心にしたのが殴り型である。
武器攻撃に必要なSTR、AGIが他の型と違って高いのが特徴。
プリーストはアクティブスキル(使用するタイプのスキル)で武器やSTRが絡んだ攻撃を覚えないため、
…正直前線で殴りたいなら同じく「アコライト」から転職可能な「
モンク(修行僧)」、
ないしその転生二次職「チャンピオン(代行者)」になれという話になるかもしれないが、
元々物理攻撃する仲間を支援するスキルは多いため、それを自分にかければそれなりに殴れる。
元々が支援タイプの職業と言う事もあり、他の武器攻撃を行う職業と比べると、比較的防戦的なタイプと言える。
回復や補助魔法も使えるが、INTに重点的に振らないため、他の型よりも効果は薄く、多少支援スキルも少ない。
支援型では手持ち無沙汰な狩場では火力にもなり、ソロで行ける場所の広さは大きな強みとなる。
そしてME型だが、これは「マグヌスエクソシズム(以下ME)」と言う駆魔魔法を駆使するため、
この魔法のためだけに特化した型(ハイプリーストになれば余裕は出るが)。
駆魔魔法と言う事で、魔物(悪魔種族や不死属性(所謂
ゾンビ系))以外のモンスターには
全く通用しないため、
有効利用する場合はひたすらその手の手合いのみが出る狩場に篭る事になる。
一応支援型に一歩劣るものの、支援役としてはそこそこ優秀である。
どの型でも現在は、不死属性モンスターを確率で一発昇天させる「
アメリカゴーターンアンデッド」というスキルで、
「
アヌビス」というモンスターを成仏させ続けるのが、ソロでは比較的レベルを上げ安いとされている。
「ルナバスターラリアート」?あれは
対人戦(リアルファイト)専用技
なうえ、同人ゲーム『ラグナロクバトル
オフライン』による命名なので…。
上位職のハイプリーストはあらゆる防御力を倍増するスキルやSPの回復力が上昇するパッシブスキル、
回復力が上がるスキルに敵が一定範囲に入れなくなるスキルなどがあるが、基本的には「能力が底上げされたプリースト」である。
やれる事は多くなったが、根本的な部分ではプリーストとやる事はあまり変わらない。
後に新たな可能性、3次職が追加された。
まず3次職共通の強化として、レベルキャップが99から150になりそれに応じて基礎ステータス上限も99から120に底上げされる。
プリースト系の3次職「アークビショップ」はアコライト時代から必須スキルとも言える、
ブレッシングと速度増加をパーティーメンバー全員に同時付与できるスキル「クレメンティア」と「カントキャンディダス」が追加。
加えてバリアを発生させる「キリエエレイソン」や「ヒール」なども全体にかけられるようになるなど、一人で大量の仲間を抱える事が可能な性能になっている。
この他にも強力な支援スキルや、ハイプリースト時代までは乏しかった魔法攻撃の手段が増えるなど、ますます支援職として力を付けた。
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しかし… |
アークビショップ実装直後は、前述した「支援型」や3次職のステータスキャップの解放に物を言わせ、
更に威力を突き詰めた「ME型」を差し置いて「殴り型」が激増したのである。どの位かと言うと、
以前からコアなユーザーがそれなりに作成していたので、少ないながらも生息数は他の特殊型の職業より多い程度だったものが、
「支援型≧殴り型」と言える程まで膨れ上がった。
原因は攻撃スキル(厳密に言えば少し違うが)の一つである「デュプレライト」の存在。
これは使用する事で一定時間物理攻撃時に確率で魔法攻撃や物理攻撃の追撃が入るというもの。
……そう、物理攻撃なのである。あろう事か物理判定のスキルが追加されてしまったのだ。
この殴り型のために作られたようなスキル *1の所為で、少々ロマン職の強かった殴り型が俄然実用性を増し、
3次職になった時にステータスを振り直せる(転生2次までと3次で必要となるステータスが全く違う職業があるため)仕様、
そして何より「聖職者が鈍器で敵を薙ぎ倒す」というシュールな構図 *2に魅せられ、支援型が殴り型に転向するケースもあったほど
(尤も十字軍に代表されるように「 邪教徒(or異端)殺すべし。慈悲は無い」と鈍器を振り回す聖職者は普通に実在していたわけだが)。
ただし、2012年3月現在では、上級狩場の増加で支援の需要増加、MEを強化する装備の追加などでこの傾向は廃れつつある。
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MUGENにおけるプリースト
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SANKI氏製作 |
『RO』のドットを使用したもの。
流石にMUGENキャラだけあって、このプリーストは攻撃系のスキルが中心となっている。
使用する武器は本になっており、どちらかというと魔法攻撃がメイン。
「テレポート」で距離をとり、「ホーリーライト」や「閃光」で攻撃していくとよい。
……その割に、モンクのスキルである「発勁」(打撃投げ)を習得していたりするのだが。
また、「聖職者の闇」なる「 瞬獄殺」そっくりの技も持ち合わせている。
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具体的な性能について |
火力の半分以上はゲージ技に依存しているため、いかにしてゲージを溜めていけるかが勝敗を左右するキャラ。
とは言っても、小パンのゲージ回収がハンパ無い上に空振りでも溜まるので、
暇な時に連打したり小パンで固めたりしてるだけでもゲージが溜まっていくため、実はそこまで気にする要素でも無いのだが。
本当に気にするべきなのは氏のキャラに搭載されているシステム「魂ゲージ」。
このゲージは最大で1000まで溜まり、時間経過により少しずつ回復していく。
しかし、全ての ストライカー攻撃と一部の特殊行動でこのゲージを使う上に、ストライカー攻撃も重要なダメージソースであるため、楽観視はできない。
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魂ゲージ消費技一覧 |
移動技。といっても普通に使用する分には魂ゲージを消費せず、相手の攻撃から離脱する際に使用した場合消費される。
基本的には回り込みや緊急回避、コンボ攻撃からの離脱に使うのが基本。
そして最後の離脱の用途はかなり高性能。ホールドさえかからなければ単発攻撃にも有効。
具体的な例としては、超必確定状況でもゲージさえあれば問答無用で離脱・回避可能
(極端な話 テーレッテー確定状況だろうが最後の攻撃がホールド攻撃でさえなければテレポ離脱→一撃回避余裕でしたになる)。
これを上手く使いこなせばかなりの強キャラとも渡り合える。
- ナイト召喚(800消費、パワーゲージ2000消費)
『RO』のキャラ、「 ナイト」が出てきて大振り1発。相手の背後に出現して当たれば3割持っていくが 発生が遅いため、
避けられたりガードされる事が多い。
これを確実に当てるには固めや 起き攻めなどの工夫が必要。
ちなみに攻撃を喰らっている最中にも条件さえ揃っていれば呼び出せるため、カウンターや切り返しにも一応使える。
だが 発生が遅いのでやっぱりガードor回避される。
- アサシン召喚(800消費、パワゲージ2000消費)
『RO』のキャラ、「アサシン」が出現し背後から出現し8連打。
前述のナイト召喚より若干攻撃の発生が早い上、連打攻撃のため持続時間が長いが、2ゲージにしては若干 安い。
発生の早さもあくまで若干のため、平均的に見ればやはり出は遅め。なので、当てるためにはやはりそれなりに工夫が必要。
ナイト召喚と同様喰らい中でも出せるが、発生が遅めなため、やはり回避orガードされる。
なので総合的に使い勝手が悪い。やはり『RO』と同様に他の職業と比べて影が(ry
これは他と違い行動パターンが複数あるため別々に解説する。
- 光と闇の共鳴(800消費、パワーゲージ1000消費)
呼び出したダークプリーストと一緒に極太レーザーを放つ。発生は遅めだが、コンボの〆などにも使えるので使い勝手は上々。
ちなみに召喚から発動まで若干間があるため、その間にプリーストが攻撃されると技がキャンセルされるが、
ダークプリーストの方は常時無敵のため、レーザーが1本だけ出るといった状況になったりもする。
召喚されたダークプリーストが炎を3発放つ。この炎は敵と重なった状態で発生するため、対処法はガードや無敵での回避のみとなる。
ちなみにヒットすると軽く浮き上がるため、発動中はコンボ等が繋ぎにくい。
- 闇職者の光(1000消費、パワーゲージ3000消費)
ダークプリーストが一瞬で近付き瞬獄殺を決める。どこにいようがヒットする上ガード不能なので、相手にとっては恐怖以外の何者でも無い。
- マヌグスエクソシズム(800消費、パワーゲージ1000消費)
攻撃喰らい中のみ発動可能。やたら 安いが確実に離脱できるため、切り返し等が容易。
ちなみに発動コマンドがナイト召喚と同一であり、発動条件は「召喚可能な条件+ナイト召喚が不可能な状況」だと思われる(未検証)。
- 永遠の仲間(1000消費、パワーゲージ3000消費)
『RO』の仲間を次々と呼び出し攻撃していく「永遠の仲間」、その始動技。
追加コマンドで攻撃が続いていく仕様のため、始めから入力をミスると1割すら減らせない上に、やたら長い 硬直がかかるため 反確になってしまう。
その代わりコマンドを完璧に決めると派手な演出も相まってかなり爽快。
しかしこの技、実は派手なのは演出だけではなく威力も派手。どのくらい派手かと言うと、
体力MAXだろうが超オーバーキルとかなりぶっ飛んだ物になっている。
しかし、始動技自体はガード可能、最初の追加コマンド入力タイミングがかなりシビア、魂ゲージを含めゲージ全消費といった理由から、
若干 ロマン技と化している。
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そのため、魂ゲージの配分がかなり重要。
だが、このゲージも実はシールドで攻撃を受ける事により回収可能。……もはやゲージ意味無ぇ。
しかもこのシールド、実はライフも回収できたりする。その上始動Fが極端に少ないため、シールド連打で東方勢の 弾幕等をやり過ごし、
ライフと魂ゲージ(゚Д゚)ウマーになったりする超性能。その上しっかりシールドカウンターもしっかりできる等、普通のシールドとしても問題なく使える。
ちなみに、プリーストの最強奥義とも言える「マヌグスエクソシズム」も搭載されており、MUGENでは3ゲージの掴み技として再現されている。
どう見ても悪魔種族や不死属性じゃないキャラにも当たる? MUGENだからしょうがない。
技の性能としては生当てで4割消し飛ばす威力を誇り、おまけに掴み判定なのでガード不能、と中々の性能。
弱点と言えばキャラサイズの問題で攻撃判定が小さい事くらいか。
相手と密接していれば ぶっぱ技としてもかなりの性能を誇るが、いかんせん3ゲージ技なので乱発できないのが玉に瑕。
……の筈なのだが、製作者曰くキャラの不具合で現在1ゲージ消費するだけで発動できるようになってしまっているらしい。
ただし発動条件が「3ゲージ以上」なので初期設定では連射できない。
が、ゲージ最大値を弄ったり大量にゲージ搭載したキャラなどと組むと、お手軽にME→ME→M(ryという風にハメ殺せる。
よって、「それなりにリスキーな超必殺」から一転して「お手軽に発動可能な究極奥義」と化している。 なんなんだこのキャラ。
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AIもデフォルトで搭載されており、弾幕AIとなっている。
距離が開いてると飛び道具「ホーリーライト」を横と上方に打ち分けて相手の接近を許さず、
ゲージが溜まってくると超必殺技の拡散ホーリーライトを撃って体力を削りにかかる。
接近されたらコンボを的確に決めてきたり、ゲージが溜まり切っていたりすると3ゲージ技をぶっぱする等、中々の立ち回りを見せる。
しかし前述の性能に書いてある通り、ゲージ技以外は安い。
よって、ゲージが溜まっていない状況で接近できればそこまで苦戦しないだろう。
かと思いきや、迂闊に接近すると小パン超連打で1割削られた上に、ゲージ回収されて追撃をされたりと意外と油断ならない。
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seima氏製作 ハイプリースト |
2019年のYahoo!ジオシティーズ終了によりサイトが消滅し、残念ながら現在は正規入手不可。
スーパーノービスや アサシンクロスを手掛けたseima氏による、手描きドットで製作されたハイプリースト♀。
カードを投げて相手をゾンビ状態にし、その間は「ターンアンデッド」等の退魔スキルの性能が変わる。
AIもデフォルトで搭載されている。
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出場大会
凍結
*1
単純な倍率では魔法攻撃の追撃の方が強いが、3次職実装に伴う調整で物理攻撃力が強化され魔法攻撃力が弱体化されてしまった。
そして、その魔法攻撃を生かせるであろうステータス振りをしている型は大抵殴りにいかない。
*2
同類として、『
世界樹の迷宮』にも「メディック(救急救命士)が鈍器で敵を薙ぎ倒す」シュールさを求めた「殴りメディ」が存在する。
最終更新:2023年07月29日 22:42