大会ルール

MUGENの楽しみ方として最もわかりやすいのは「別作品同士のドリームマッチを自分の思いのままに組める」というものだろう。
ニコニコ動画でも、各うp主たちの趣向による様々な大会が、様々な形式で開催されている。
一般的には勝ち残り式トーナメント、総当り式トーナメントにて大会運営されている場合が多いが、
勝ち上がる選手を決めるためにまったく別の形式を採用している動画も多い。
この中にはニコニコMUGEN以外の大会でも採用されている形式のものもあれば、MUGENだからこそできるまったく新しい形式の大会も存在する。
この項目ではニコニコMUGENでよく使われる大会形式を「大会形式系」「特殊ルール系」に分けて紹介する。
ここでは便宜上、「大会形式」は「誰が優勝するか」を決めるルール、「特殊ルール」は「大会形式以外」のルールと分類する。
また、「特殊ルール」に関しては、複数のうp主が使用しているルールのみを記述する。

大会形式

  • シングルイリミネーション
いわゆる普通の「トーナメント」形式。1回でも負けたら敗退する。
「甲子園式」といえば多分一番わかりやすい。
一般的な形式であり採用している大会も非常に多い。
また、試合数が(参加チーム数-1)で済むため、10チームを超える中・大規模大会に向いている。
敗者復活戦のあるトーナメント。
1回負けたら敗者復活トーナメントに組み込まれ、敗者復活戦でも負けたら敗退する。
トーナメント表が複雑になるためか、採用大会は多くない。
敗者復活戦が必要な場合は次にあげるダブルチルノシステムの方が多く使われている。
1回戦のみダブルイリミネーションのニコニコMUGENにおける通称。
1回戦の結果により勝者側トーナメント、敗者側トーナメントそれぞれでシングルイリミネーションを行い、
両トーナメントのトップが最後に優勝をかけて争う。
  • 負け残りトーナメント
基本的にはシングルイリミネーションと同じだが、違う点は「勝ったほうが退場する」こと。
通常のシングルイリミネーションが「最強を決める」ならば、
負け残りトーナメントは言わば「最弱を決める」大会形式である。
なお、勝ち残りトーナメントと負け残りトーナメントを同時に運用する大会も存在する。
特に○作シリーズでは最終戦で勝ち残りと負け残りが対戦するルールのため、負け残りチームが大逆転で優勝する事も。
  • 待ち人形式/ランダムセレクトトーナメント
ストーリー動画ブランドー一家で初めて使用されたまったく新しいトーナメント形式。
現在では「ランダムセレクトトーナメント」と言ったほうがわかりやすいかもしれない。
詳細な内容は該当ページに譲るが、このルールの主な特徴は
「1試合ごとにランダムセレクトで対戦カードを決定する」ことである。
シングルイリミネーションなどの形式でも1回戦ごとに組み合わせ抽選を行うこともあるが(甲子園など)、
待ち人形式では1試合ごとに対戦カードを抽選する。
そのため、ランセレの機嫌次第ではやたら登場するキャラがいたり全然登場しないキャラが発生する。
順位の決定方法としては「勝ち抜け」「負け抜け」がありよく使われるのは「負け抜け」の方である。
「勝ち抜け」「負け抜け」のどちらでもランセレの偏りで有利不利が生まれるため、
後述する「成長ルール」「疲労ルール」と組み合わせて運用されることが多い。
  • 総当たり戦(リーグ戦/グループトーナメント)
いわゆる「リーグ戦」。スポーツではプロ野球レギュラーシーズンやサッカーWCの1次リーグなどが有名。
すべてのキャラと対戦するため、組み合わせによる不利は生じにくいが、試合数は多くなる。
総試合数は(キャラ数)×(キャラ数-1)÷2(対戦1回の場合)。10キャラなら45試合、20キャラなら190試合となる。
そのため、キャラ数の多い大会では4~8キャラ程度になるように予選リーグに分割する場合が多い。
大規模チーム戦の形式。初めて使用した動画にちなんでセルハラ形式と呼ばれる。
MUGENの通常のチーム戦では4対4までしか行えないが、それ以上の人数でのチーム戦を可能にしたシステム。
対戦する両チームは使用するキャラクターと順番を決め、最初は普通に対戦を行う。
対戦が終了したら負けた陣営は次のキャラを出すのだが、この時、前の対戦で最後に戦ったキャラは勝利した試合数に応じて初期体力を低下させる。
こうすることで連戦での消耗を擬似的に再現し、最終的に相手陣営のキャラをすべて負かした方が勝つ。
なお、試合は4対4のチーム戦で行って残ったキャラクターを次のチーム戦に回す方式と、1対1で行い1戦ごとに上記の処理を行う形式が存在する。
また、順番を予め決定せず、ランダムセレクトで対戦相手を決める場合もある。
4対4の場合は元祖であるセルハラ訴訟シリーズや友人と潰し合いシリーズ、
1対1の場合は主人公連合vsボス連合シリーズ(規定順ランセレ順の双方を行っている)が有名。
  • ダンジョンサバイバル形式
この大会形式では参加者は直接対戦を行わず、サバイバルモードでの勝利数で優勝を争う。
サバイバルの勝利数を競う形式は某ストーリー動画のおまけコーナーなどで行われていたが、
大会形式として確立させたのは冬休みだよ!ダンジョンアタックサバイバルである。
決められた順にサバイバルへの挑戦を繰り返し、最初に規定勝利数に到達した参加者が優勝となる。
また、特定の勝利数で足止めボス戦が行われるのもダンジョン形式の特徴である。
対戦相手はうp主のセレクト画面に入っているキャラからランダムなので、かみキャラから神キャラまで幅広い。
参加者は強キャラやアッパー調整であることが多いが、対戦相手にそれ以上の凶悪キャラが現れ、無理ゲーになるのも珍しくない。
実力以上に運要素の強い大会形式である。
誰かが規定勝利数に到達した時点で終了となるため、後攻がやや不利になりやすく、
バランスを取るため、実力の高い参加者を後ろに配置することがある。
開催されている大会は、初出の大会の流れを汲んでタッグ形式で行われることが多い。
  • ステージ形式(仮)
決められた相手と戦い、その勝敗数を競う形式。こちらも参加者同士の直接対決は基本的に行わない。
敵全員と順番に戦うものと、相手をランダムセレクトで決めるものがある。
こちらの大会形式も参加者同士の対戦は行われず、規定のボーナスゲームの得点を競う大会形式である。
当初は大会うp主が用意したチームのみがその優劣を競うものだったが、
とある人工AI動画が勝手に自主参加して以降、自由参加型の大規模大会へと変貌した。
参加者が、仲間を集めて強いパーティーを作る事を目指す大会形式。やはり、基本的には参加者同士は戦わない。
予選ではランダムセレクトによって対戦相手を決定、勝利した場合に自分のチームに加える事ができる。
一定人数を集めた段階で本戦に出場し、本戦では参加者ではなく集めたチームメンバーが戦う。
通常のランセレを使用した大会以上にランセレ運に左右されると言う欠点もあるが、良く言えば先が非常に読めない展開となる場合も多い。

特殊ルール

常時ゲージMAXルール。略してゲジマユ。「ユ」がどこから来たかなど些細な問題である。
基本的には動画撮影者が漢らしくF3キーを対戦中に連打することでゲージMAX状態を維持する。
キャラの知識がある場合は、改造で常時ゲージMAXにしたりする場合もあり、この場合「片方のみゲジマユ」と言った事も可能。
常時ゲージMAXであるため、3ゲージ技から3ゲージ技へつなぐなど通常ではありえないコンボも可。
類似ルールとしてゲジマシがあり、こちらはキャラ改造により常時ゲージ回復とする。
詳しいルールは動画ごとに異なるため割愛するが、一言で言えば「戦うほどに強くなる」ルール。
このルールは前述の待ち人システムの「負け抜け」と非常に相性が良い。
待ち人の負け抜けルールではランセレで選ばれると負けて退場する可能性が増えるため、ランセレに選ばれない、いわゆる「空気」が有利なシステムだが、
成長ルールでは戦えば闘うほど成長するため、「空気」過ぎると周りのステータス強化についていけず、後半まで残ることはできても勝つことができなくなる。
ただし、あまりに「空気」過ぎると後半に能力差が大きく一方的な試合となるため、あまりに一方的な試合を避けるべく、「空気」となったキャラクターに
闘ったキャラを上回らない程度の成長を施す救済ルール(空気補正)を適用する大会も少なくない。
なお、勝ち抜けの場合には、敗者側への成長を行う場合もある。
  • 疲労ルール
成長ルールが「戦うほどに強くなる」ルールなら、こちらは「戦うほどに弱くなる」ルール。
その性質から待ち人の「勝ち抜け」と相性がいいはずだが、そもそも待ち人の勝ち抜けルールの採用大会が少ないため、
もっぱら待ち人負け抜け&成長ルールとの組み合わせで使用されることが多い。尤も、この3者の組み合わせも非常に相性が良いのだが。
詳細は動画ごとに異なるが、
「戦うと疲労が溜まる」
「疲労に応じてステータス減少」
「疲労は時間経過で回復」
という3点が基本になっている。
3つ目の「時間経過で回復」があるため、待ち人以外で使用されることはまずない。
  • 特殊能力
キャラクターが特殊能力を得る事で、ステータスが変動したり、様々な特殊効果を得たりするルール。
特殊能力は最初からキャラごとに個別設定されている場合と、一定条件で得たり失ったりする場合がある。
前者はキャラ調整、後者は成長ルールの亜種とも言えるだろう。
前者の例は主人公vsボス LvUP付き成長バトル、後者の例はころしてでも うばいとる ばとるなど。
  • 大貧民/大富豪
トランプの大貧民(地域によっては大富豪とも)に類似したシステム。
大会運営はチーム戦(4対4)かつ待ち人で行われ、1試合ごとにチームメンバーの交換を行う。
勝者チームは一番ランクが低いキャラを放出し、敗者チームで一番ランクの高いキャラを獲得する。敗者は逆。
大貧民ルールを使用している動画で共通して採用されているルールは、
「ランクは個人の勝敗によって変動」
「大将は基本的に交換対象外」
「勝者の放出キャラのランク>敗者の放出キャラのランクだった場合革命が起こる」
「同属性のキャラが同じチームに集まるとステータス強化される」
あたりで、他には動画ごとに細かいルールが存在する。
勝利すればするほど強いキャラが集まり、敗北すればするほど弱いキャラを押し付けられるため、一戦一戦の比重が重く、
さらにチームが頻繁に変化する派手な展開が魅力と言える。
その一方で、このままだと終盤になるとチーム格差が激しくなり過ぎるのだが、これを避ける為の特殊ルールが「革命」である。
「革命」とは、チーム格差が大きすぎて獲得するキャラの方が放出するキャラより弱い(ランクが低い)という逆転現象が生じた際、
大将を含めすべてのチームメイトを対象としたランセレで交換するキャラを決定すると言うルール。
このルールによって負け組の最下層が勝ち組の大将になるなどのドラマティックな展開が生まれる事もあるし、
逆に負け組の大将が勝ち組の先鋒になって格差がより広がる事もある。
なお、成長ルールと組み合わされることが多い。
  • TAG TEAM BATTLE/途中交代式
TAG TEAM MODEシステムを利用して、MARVEL VS. CAPCOMのような途中交代式のタッグバトルを再現するもの。
通常のシングルやタッグとは一味違った試合展開になるが、システム導入のためにはAIの知識が必要なので少し敷居が高い。
全部または一部の技が無差別判定になるようキャラを改造して行う大会。魔改造を伴うものの中では最もポピュラーなものだと思われる。
また、技によっては自爆するようになるものも存在する。
普通に戦っているのにドラゴン娘の如く味方を巻き込んだり、自分の技に当たって負けるなど通常では考えられない試合が繰り広げられる。
ちなみにMUGENの仕様では意図的に味方を攻撃したり味方の技をガードすることはできないが、MUGEN本体を改造してこれらを可能にした大会も存在する。
  • セルフキル/~禁止大会
実現方法はキャラ改造だったりF1だったりするが、基本的なルールは「禁止されている行動をしたら負け」である。
世の中手だけは出しちゃダメトーナメントが先駆けだと思われるが、続編の大会名から「9条系」とも呼ばれる。
ルール次第では神キャラに勝ったり、開幕前ダブルKOを多発させたりすることができるため、
斬新な発想や意外な展開で視聴者を驚かせることが多い。
キャラ性能に大幅な改造(いわゆる魔改造)を加えるもの。一連の師範大会が元祖とされる。
出場キャラ全員に同じ仕様を積んだ上で行うことが多いが、キャラごとに異なる魔改造を施したものもある。
味方殺しでもそうだが、魔改造を伴う大会では勝敗よりも見た目の派手さ、面白さが重視される。
動画製作者のアイディアおよびキャラ改造の腕前が問われるため、カニミソ流の大会を開ける人は限られている。
  • 力が・・・勝手に・・・系/暴発系
カニミソ流派生のルール。力が・・・勝手に・・・トーナメントを端緒として広まった。テンプレートの記述をcnsに挿入するだけで良いと言う手軽さも相俟って、
多くの大会に取り入れられている。場合によっては、大会内の一部のキャラだけに特殊能力として付けられている事も。
試合中に一定の確率で超必殺技が暴発する設定。喰らい中であろうと操作不可であろうと容赦なく暴発するため、妙なコンボが発動したり、
負けている筈が一気に逆転する場合がある一方、暴発が原因で負けたりと、派手かつコミカルな試合になり易いのが特徴と言える。
中には一撃必殺が暴発するキャラもいるため、開幕直後に阿鼻叫喚となることも…。
また、中には超必殺技どころか通常技まで暴発する大会もある。

また、ほっといても勝手に技が出るため「AIがまだ作られていない」「何らかの事情によりAIが公開停止されており入手不可・大会動画で使わないでほしいと公表されているAIしかないなどでAIが用意できない」などの事情でAIが無いキャラでも大会に参加させられるという利点もある(一人だけであればうp主操作という手段もあるが)。
  • オワタ式
どんな弱い攻撃であっても、1撃喰らえば死ぬ。
ニコニコ動画の様々なゲーム動画の縛りプレイで採用されているルールでもある。
主にF2キーを使うかキャラのLIFEを1に設定して行われる。
スペランカー式という場合もある。こちらはダメージのほかに高所からの落下でも死ぬ場合がある。
最終更新:2015年11月14日 11:59