ドクター・バイル


「理想だと!? 戯言だ!!」

CAPCOMのアクションゲーム『ロックマンゼロ』シリーズに登場するキャラクター。
初登場は『3』で、シリーズ完結編である『4』ではラスボスを務めた。
担当声優はOVA版のとらジョセフなどを演じた 大塚周夫 氏。

なお、本家シリーズの悪役であるDr.ワイリーと名前の響きが似ているが、特に関係は無い模様
(Wはドイツ語読みをするとVの発音になるため、意識して設定したと推測される)。
ちなみに、海外では「バイル(Vile)」という名前が既に別のキャラに使われていたため「Weil」という表記になっており、
芋づる式に『ロックマンゼクス』の「モデルV」も「モデルW」に変更されている。

元々は『ゼロ』時代の約100年前(『X』時代の少し後辺り?)、イレギュラー戦争末期の「妖精戦争」と呼ばれる時代に活躍した科学者。
かつては純粋にイレギュラー戦争終結のための研究をしていたが、いつまでも争いを続ける人間やレプリロイドに愛想を尽かしたバイルは、
「人間もレプリロイドも一度滅び、残った僅かな者達で新しい世界を作る」という選民思想に傾いていった。
そして、世界を救うために作られたサイバーエルフ「マザーエルフ」を「ダークエルフ」へと改造し、
同時に当時イレギュラーウイルス研究のために保管されていたゼロのオリジナルボディの人格をオメガに置き換え、二つを戦場に投入した。
妖精戦争はそれから4年後に終結したものの、その代償はレプリロイドの90%、人間の60%が死滅という非常に甚大な物だった。
その責任を取らされたバイルは身体を機械に改造されネオアルカディアを追放、オメガは封印され宇宙に追放された。
戦争の後の、光も緑も何もない世界で生きる事も死ぬ事も許されず、バイルは全ての人間とレプリロイドへの憎悪を募らせていった。

それから100年後、『ゼロ2』ラストでダークエルフの復活を感じ取り活動を再開し、『ゼロ3』にてオメガが地球に落着したのに合わせて表舞台に帰還。
『1』でゼロに倒されたコピーエックスを再生させ、その信任を得る事で裏から政治を操った。
更に再生したコピーエックスに自爆装置を仕込み、ゼロとの戦いの中でコピーエックスを爆死させる。
コピーエックスが再びゼロに倒されたように見せかける事で、まんまとネオ・アルカディアの指導者へと上り詰めた。
その際、ダークエルフとオメガの力を使い、全てのレプリロイドを自らの支配下に置こうとするが、ゼロと四天王の決死の攻撃によりオメガは撃破され、
ダークエルフはマザーエルフに戻り、何処かに去って行った。
『4』の頃には「人間もレプリロイドも、自分に従わない者は全て「イレギュラー」として処分する」
という凄まじい暴政を敷き、ネオ・アルカディアは地上の地獄となってしまった。
さらに、衛星砲台ラグナロクによって宇宙から地球を支配しようと目論むが、ラグナロク内部に侵入したゼロと戦い、敗れた。
改造により生身の部分がほぼ無くなっているとはいえ、シリーズを通して主人公の手で倒す(殺す)べきボスで人間であるのは、
後にも先にもバイルただ一人である。
ゼロとの最終決戦の際にも、「守るべき人間であるこのわしを倒そうと言うのか」とゼロに叫ぶなど、自身が人間である事に強い拘りがあったようだ。
まあ実際人間なんだが。

この後、何やかんやあって『ロックマンゼクス』に続くのだが、それはまた別の話。




「レプリロイドの支配など生ぬるい…!
 人間の抹殺など一瞬の苦しみでしかない…!
 生かさず…! 殺さず…! ワシと共に…永遠に…!
 苦しみの歴史の中を歩き続けさせてやるのだ……!!」

+ 理想=戯言の件
ページ冒頭の「理想だと!? 戯言だ!」という台詞は第1形態との戦闘開始時のものなのだが、
対するゼロは会話の中で理想がどうのこうのという話は一切していないため、
「おじいちゃん突然何言ってんのww」というような感じにネタにされる事もある。
スタッフ側もちょっと気になったのか、後に発売されたサントラCD「リマスタートラック ロックマンゼロ・ピュシス」に収録されたボイスドラマでは、
ゼロの「それがお前の理想か」という台詞に対応する形に変更されている。

「このワシが教えてやろう…!
 愚か者共に逃げ場なんか無いという事を!
 豚共の居場所は…このワシのもとにしか無いという事を!
 この…ラグナロクを使ってなぁ!!」
「それが…お前の理想か…!」

「理想だと!? 戯言だ!!」

また、余談ながら次作『ロックマンゼクス』のエール(女主人公)編でもラスボスが全く同じ台詞を口走っている
8:20~


ゲーム中の性能

ラスボスなだけあって攻撃パターンは非常に豊富。
第1形態では酸の弾をバラ撒く「アシッドレイン」、画面上部から岩を降らせる「メテオイリュージョン」など、攻撃範囲の広い攻撃が多い。
体力を回復させる技「エナジーリカバリー」もあるが、出てきた緑色の弾をバイルが吸収する前に破壊すれば回復を阻止出来るため、さほど脅威ではない。
隙が大きいため敢えて無視して攻撃しまくるのも良いかもしれない。

そして最大の脅威は『ゼロ3』に登場したバイル八審官(所謂8大ボス)を召喚して攻撃させる「エネミーインフェルノ」及び「エネミーインフェルノネオ」。
慣れない内は回避しづらいのはもちろん、発動時は本体が姿を消しているため、
スピードクリアや高得点を狙っている時に連発されると、精神的にかなり辛いものがある。

第1形態を撃破すると、会話イベントの後お約束の第2形態へと変身(変形?)する。
こちらは120秒の時間制限があり、その上巨大な角で弱点部分が塞がれているため攻撃のチャンスがかなり少ない。
特にハードモードではプレイヤー側の攻撃手段が減っているため、非常に辛い戦いを強いられる事になる。


「この…ワシが…人形如きに……
 滅べぇ! 滅んでしまええぇー!!」


MUGENにおけるドクター・バイル

ARU氏の製作した物が存在。
現在氏のブログへはアクセス出来なくなっているが、公開先のOneDriveが健在なので入手自体は可能。

『ゼロ4』の第1形態をアレンジした物で、アーマーなどは所持しておらずガードも可能。
攻撃方法は第1形態と第2形態が入り混じっており、非常に多彩。
3ゲージ技の「ラグナロクによる砲撃」はガード不能な全画面無差別攻撃となっており、色んな意味で脅威。
ラグナロク・コアと合体したバイルがそこにいるのになんで外から砲撃が来るんだ
少量のゲージを消費してバイル八審官を召喚する技も所持しており、全てが個々に食らい判定とライフを持っている。
召喚中も自分は行動出来るため、同時攻撃を仕掛ければ相手を封殺する事も可能。
ただし、破壊されると相手にゲージを献上してしまい、その上自分のゲージが減少するというデメリットもある。

AIもデフォルトで搭載されており、AIレベルの他にもラグナロク砲撃を使用するか否か、八審官の同時召喚可能数なども設定する事が出来る。
召喚数はデフォルトでは1体までだが、8体同時召喚可能などにした日には、それはもうえらい事になる
ただし、制圧力が自身を上回るようなキャラが相手だと、「召喚したそばから破壊されまくって全然ゲージが溜まらない」なんて状況になる事も。

出場大会

出演ストーリー

プレイヤー操作



最終更新:2021年06月14日 03:12
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