アース


「貴様がロックマンか!私の名前はアース!!
 貴様の力、見せてもらうぞ!!」

CAPCOMのアクションゲーム『ロックマンワールド』シリーズの最終作品である『ロックマンワールド5』に登場するキャラクター。
スペジェネの天使でもマグマ大使の創造主でもない。

スペースルーラーズのリーダーであり、同作のオープニングでロックマンのロックバスターを全て弾き返して完勝し、
プレイヤーに強烈なインパクトを与えた。
その後もイベントシーンで度々登場するなど、劇中の要所で出番がある今作におけるロックマンのライバル的キャラ。
アース自身とは8大ボスを全て倒した後で戦闘に入るため、以前の『ワールド』シリーズのロックマンキラーに相当するポジションとよく言われる。
潔癖症で自分以外のロボットは汚いと考えているため、常にテレポートで敵から離れて攻撃する。派手な髪型が自慢で、髪形を崩す帽子を嫌っている。
敵には容赦ないが、ダークムーンを差し向ける時にロックマンに「仲間の敵は倍にしてとらせてもらう!!」と豪語するなど、仲間思いな部分を見せている

+ 敵勢力「スペースルーラーズ」
突如地球を襲い始めた地球外文明製のロボット。
和訳すると「宇宙の支配者達」。海外版での名称は「StarDroids(スタードロイズ)」。
一部オリジナル要素を除き、ファミコンのゲーム内容をゲームボーイ作品として移植する形式が恒例だった『ワールド』シリーズでは異端となる、
唯一ナンバリング作品に由来しないオリジナルの敵組織である。
所属しているボスも全員が太陽系の星(冥王星含む)に由来した名前であり、「○○マン」というシリーズのお約束に当てはまらず、異彩を放っている。
また、アースとは英語で地球のことで、白と水色と緑を基調としたカラーリングも宇宙から見た地球を思わせる。
ちなみに「ガイア」はギリシャ語。
海外版ではアースが地球だけでなく大地なども意味する英単語なので、ラテン語の「Terra」に改名されている。
星の名前が由来という点は『美少女戦士セーラームーン』と共通するが、
スペースルーラーズと違ってセーラー戦士には地球と太陽が由来の戦士がいなかったため、
当時は「アースってなんの星だ?」と気になった子供も多かった
(セーラー戦士ではないが、地球由来の戦士としてはタキシード仮面ことプリンス・エンディミオンがいる)。

元々は彼らのプロトタイプであるサンゴッドと共に封印されていたのをDr.ワイリーが発見し、復活させたものである。
各ロボットが、ロックバスターをも跳ね返す地球外物質の合金で作られているため、
ロックマンはこいつらを物理的にブン殴ってダメージを与える「ロックンアーム」で戦うことを強いられた
(もちろん、ゲーム的にバスター無効は厳しいからか、バスターは効くように設定されている)。

また、ゲームでいきなり8大ボスの全てと戦うことはできず、まず地球侵略前線隊を率いるマーキュリー、ビーナス、マース、ネプチューンを倒した後で、
舞台が宇宙に移り、各惑星に侵略基地を構えていたジュピター、サターン、プルート、ウラノスと戦える仕様になっている
『ワールド』シリーズでは恒例だが、ハードの関係があった&外伝作品とはいえ
初出のボス達が出る作品で二部構成は当時は異例であり、正規ナンバリング作品では後の『7』まで無かった形式である。

出自からして従来のナンバリングタイトルの8大ボスとは完全に異質な存在であり、「バスターが効かない」という設定なども加味して、
ファンの間ではロックマンの敵の中でも、デルザー軍団的な強豪勢力と見なされることが多い。
有賀ヒトシ氏のコミック『ロックマンギガミックス』では、正にこの認識通りの別次元の強さを誇る敵として、
宇宙と言う共通項のある デューオ や『3』の設定も絡めて壮大なスケールで描かれている。
ただし、『6』のロボット達が手も足も出なかった反面、マーキュリーが再生する暇もない速さで切り刻まれるなどしており、
設定上は圧倒的な性能差を持っていても相性次第で完封される『ロックマン』シリーズのお約束も再現されている。

+ さあ、これで残るはお前だけだ。この星を何度も救ったというその力、見せてもらおうか!!
『ロックマンギガミックス』では前述の通り、スペースルーラーズが物語最後の敵勢力となったため、そのリーダーとして登場。
謎の白いロボットの体内に全員まとめて封印されていたが、ロックマン達がこれを倒した影響で復活し、地球の破壊に乗り出す。
体内の超エネルギー結晶によって地球製のロボットとは比較にならない性能を発揮しており、
スパークチェイサーは原作同様の追尾性能に加え、視認不可能なミクロサイズから辺り一面を焦土と化す最大出力までの調整を可能とし、
更に糸状にしたエネルギー被膜で他者と連結させた状態でのテレパシーや、破壊神の卵であるダークムーンの召還など、
指揮官機ならではの機能も備わっている。
原作で見せた仲間思いな一面は微塵も感じさせない冷酷なキャラになっており、
特に逃げ帰った罰としてサターンの右目を抉り取って喰らう姿はロックマンのコミカライズ全体を通しても随一のえげつなさである。
また破壊神の孵化に必要な絶望を集めるためには手段を選ばず、
街やロボット達を破壊する様子をテレパシーで全世界の人々に見せつける悪辣さも併せ持つ。

当初は世界中から集められた戦闘ロボット軍団をわずか30分で壊滅させ、同じく超エネルギー結晶を搭載したブルースも軽くあしらっていたが、
予想以上に絶望が集まらない状況に苛立ち、その原因であるロックマンに直接対決を挑む。
圧倒的な性能差で追い詰めていき、ワイリーの作戦でロックマンが仮死状態になった際も、
密かにミクロサイズのスパークチェイサーで電子頭脳を破壊し、勝利を確信したまま宇宙空間に消え去った。
最終決戦ではある方法で復活したロックマンと再戦し、序盤こそ優位に立っていたものの、次第に追い詰められていき、
超エネルギー結晶によるパワーアップに加え、
全世界の人々やロボット達の期待を背負って戦うロックマンのバスターを食らった事で活動不能の状態へと追い込まれた。
そして敗北を悟ったアースは自害を選び、自身の絶望をダークムーンに喰わせる事で孵化した破壊神とロックマンの最後の戦いが始まる……。

「フフフ…観客は多い方がいいだろう?
 何せお前の最期は──…

 地球の最後なのだから!!」


原作中の性能


テレポートで距離を取りながら、ロックマンの動きを止める光線と、追尾レーザー「スパークチェイサー」で攻撃してくる。
この「スパークチェイサー」が非常に曲者であり、球のような待機状態とレーザー状態を繰り返しながら徐々にロックマンを追いかけてくる。
待機状態でも当たり判定があるため、プレイヤーは常にアース本体とこのスパークチェイサーに気を配る必要がある。

+ …のだが
…のだが、前述の通りOPでのアースはロックバスターを全て弾き返してロックマンに完勝しているにも拘らず、
ゲーム中での再戦時においては普通にロックバスターでダメージを与えられる。
しかも、弱点となる「ディープディガー」の発動条件となる岩が地面に敷き詰められているため、
初見で攻略法が容易に看破できてしまう。
慣れてしまうと、この再戦において実はその場から動かずにロックバスターを連射しているだけで倒せたりしてしまう。

これが分かるとシリーズ全体を通じても屈指の弱さに成り下がってしまう。ありえん(泣)

入手できる特殊武器「スパークチェイサー」は5回屈折しながら敵をホーミングする高性能な代物。
少々燃費が悪いという難点を除けば、同作の特殊武器の中でも際立って使い勝手が良い。
後半ステージで条件を満たせば無料で入手できるアイテム「パワージェネレーター」があれば、燃費も改善される。


MUGENにおけるアース

SpaceMouse氏によるMUGEN1.0以降専用のキャラが公開中。
スプライトは原作『ワールド5』のものを使用している。
主な攻撃は「スパークチェイサー」だが、いくらなんでもそれだけでは格ゲーできないため、
『ワールド5』に登場する雑魚キャラ達を次々と呼び出して戦う人間弾幕ならぬロボット弾幕的なキャラに仕上がっている。
ちなみにブロッキングも使用可能だが、GBのドットなので絵面が凄くシュール。
必殺技では仲間のスペースルーラーズを呼び出してくる
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

  • 「[大会] [アース]」をタグに含むページは1つもありません。


最終更新:2024年06月15日 22:34
添付ファイル