「我が剣が通用せぬとは! 恐れいった 恐れいった!
この先の森を抜けた岩山に隠し砦があると聞く
向かふは貴公の勝手なれども 命は無いと知るが良い!」
テクノスジャパンのベルトアクションゲーム『
ダブルドラゴン』シリーズの登場人物。
原作シリーズには存在せず、リメイク作『ダブルドラゴン アドバンス』にのみ登場する。
第三次世界大戦後、荒廃したニューヨークに突如現れた侍かぶれの集団(のリーダー格)。
日本文化を勘違いしたキャラというのは
ただの日本かぶれから
侍、
忍者、
相撲、
カブキ、
地蔵など様々に作り出されてきたが、
そこに
バカ殿という新機軸でダブドラ界に乗り込んで来た変人。その発想は無かった。さらに口調は公家が混ざっている。
基本的に『1』と『2』の要素を再構成して製作された『アドバンス』で唯一の完全オリジナルキャラクターで、
その
世界観の合わなさは一際異彩を放つ。
雑魚は竹光(木刀?)だがボスは真剣を持っており、
斬られると一発で死ぬ。
「
熱血硬派くにおくん」の
最終面のヤクザから続くテクノスの伝統「
刃物で斬られると人は死ぬ」を本当にやってくれる。あと異様に足が速い。
なお、その後も『ダブドラ』シリーズは幾度も新作やリメイクが作られており、
中には舞台が日本に移った『ダブドラ4』や、シリーズの登場キャラが数多く集まった『ダブドラ外伝』などがあるが、
こいつの出番は『アドバンス』以降一度も無い。当たり前か。
『ダブルドラゴン アドバンス』は「ダブルドラゴンを作りたくてテクノスジャパンに入社した」という、
筋金入りのダブドラファンであるプロデューサーが並々ならぬ力を入れて作っており、
「ストIIのコマンドを入れろ!」「ファイナルファイトみたいにしろ!」などの『ダブドラ』のコンセプトに沿わない意見には抵抗して、
泥臭いバイオレンスアクションの世界を大切にしたという逸話がある。
『アドバンス』自体は
くにおことテクノスジャパン元社長・滝邦夫氏も、
最終的に「お前、いい仕事したな」と褒めた良リメイクなのだが、
キクチヨだけ何か浮いてる。
日本文化を勘違いしたボスとして
『ファイナルファイト』リスペクト説もあったが、
開発者コメント「ダブルドラゴン アドバンスへの道」によれば、
名の由来は時代劇映画の傑作『七人の侍』の登場人物、世界の三船敏郎氏演じる菊千代からであり
*1、
「核戦争後の荒廃した世界で1人戦国時代をなりきっている侍集団のリーダー」、
「ルックスは戦国時代の殿様ですが、
イメージはだんだんにシリアスな侍から志村けんのバカ殿になっていってしまいました!」
……との事である。
前半はまぁ分かるが、後半は
いや何でだよ!?
「ダブルドラゴン アドバンスへの道」自体は興味深い情報が盛りだくさんとなっており必見である。
MUGENにおけるキクチヨ
キャノン娘氏が製作したものが公開中。
スプライトは『ダブルドラゴン アドバンス』のものを、音声はユーフルカ氏のフリー素材を使用している。
大ポトレの時点で既に敗北しているのだが、他に大きなイラストが存在しない。
原作同様
斬られると一発で死ぬが、攻撃は刀を振り下ろす1種類だけで、その発生は35
Fもかかるので攻撃前に止めるのは難しく無いはず。
あと
ジャンプできないので遠くから
飛び道具を撃っていれば完封できる。
こんな性能なので真面目な対戦では使えないだろう。
AIはデフォルトで搭載されている。
歩いてきて、近付いたら斬り掛かってくるだけなので、攻撃してくる範囲に来たら追い返せばいい。
AI戦では、対戦相手がきちんとバカ殿を始末するか、ついうっかり斬られて即死するかを眺めて楽しむ一発ギャグみたいな試合になる。
出場大会
*1
世界のミフネが演じたキャラクターのオマージュキャラがこんなバカ殿で良いのかと疑問を抱く人もいるかもしれないが……。
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+
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菊千代の真実(『七人の侍』ネタバレ注意) |
野武士の集団に狙われる寒村を守るため、僅かな報酬で立ち上がった六人の侍達。
その六人を仲間になるでもなくニヤニヤ笑いながら付け回す侍が菊千代なのだが、
この菊千代、 侍のふりをしている農民である。
何処ぞで武家の家系図を盗んだらしく、騙っている菊千代の名もその末子から拝借した幼名(※元服(現代でいう成人済みの意)前の子供としての名)である。 それではお主は、当年とって13歳だ
歴戦の侍達は早々に菊千代の正体を見抜いており、その腕っぷしと陽気さは評価しつつも問題外の存在と見ていたのだが、
農民出身であるが故に怯える農民達を侮蔑しながらも理解できる菊千代の活躍で、侍と農民達との間が取り持たれ、
これによって菊千代は侍達から仲間と認められ、此処に「七人の侍」が集う事になるのである。
性格は豪快で 猪突猛進、深い事を考えず大雑把、明るくひょうきんといったもので、
ムードメーカーであると共にトラブルメーカーなキャラクターなのだが、こと戦闘においては滅法に強く、
当初はその腕っぷしだけだったが、実戦経験を重ね、侍達の指揮官である勘兵衛ですら感心するほどに頭を使うようになるなど、
全編通して成長し活躍する、『七人の侍』の主人公(の一人)と言っても過言ではないキャラクターとなっている。
『七人の侍』リメイクアニメ『SAMURAI7』にも菊千代は登場し(そちらもカタカナ表記)、 コング桑田氏が演じている。
こちらのキクチヨは、家系図を盗んだ事に加えサイボーグ化することで 超人的戦士である「サムライ」を自称する若者となっている他、
西部劇翻案作品『荒野の七人』では、未熟な若侍である勝四郎と設定を合わせ、若き駆け出しガンマンのチコとして登場。
他にも対戦型ゲームブック『 クイーンズブレイド』では、ほぼ菊千代の設定そのままに美少女化した自称侍の「戦神の侍 イズミ」がおり、
菊千代をモチーフにしたキャラクターは、総じて「腕っぷしだけはある憎めないトラブルメーカー」といったキャラ付けにされる事が多い。
日本被れの勘違いキャラでも知っている著名な「サムライ」の名前であり、同時に「本物のサムライではない」という意味も含めて、
見た目はともかく『ダブルドラゴン アドバンス』のキクチヨもまた、割と真摯に原典の菊千代をオマージュしたキャラクターなのである。
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最終更新:2026年04月08日 01:57