ガンダム開発計画

登録日:2009/06/02 (火) 11:46:16
更新日:2023/09/01 Fri 22:41:31
所要時間:約 6 分で読めます





① 『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する計画のこと。

一年戦争での反省を踏まえつつ軍備強化・ジオン再攻を防ぐために、U.C.0081に地球連邦軍アナハイム・エレクトロニクス社と共同で極秘に新型ガンダムの開発を行い、誕生したのがGPシリーズと言われる5つの機体である(劇中では4機登場。うち1機は意匠をジオン軍風に変えられた)

戦後の連邦軍のMS開発は、まずジオン軍から技術を吸収する事から始まっている。
ビーム兵器や教育型学習コンピュータと言った分野は連邦軍がリードしていたものの、「連邦はジオンに比べて10年は遅れている」と言われるくらいには総合的な技術格差が存在していた(10年は流石にやや誇張だが)。
こうして接収した設備や機体などの研究により技術格差の是正におおよその目処が立った頃、MSの更なる高性能化を目指して一つの計画が立案された。
それがこのGP計画こと「ガンダム開発計画」である。

試作2号機がもたらした大惨事を隠蔽するためデラーズ紛争後に開発計画は全て抹消され、唯一現存していた3号機も破棄した。またアナハイムは連邦軍地球至上派からは監視され、冷遇されるハメになる。
(GP-02Aやデラーズ紛争における裏工作等)

だが技術だけは残り、後のMS開発に受け継がれた。
そして兵器開発部、いや社運を賭けたΖプロジェクトで実を結ぶことになる。

またこの計画は抹消されたわけだが流石に全てを消し去ることはできなかったらしく、U.C.0099年11月には一部の資料が公開され、GPシリーズはこれまで謎とされてきた第1世代〜第2世代MSのミッシングリンクとして注目された……
筈なのだが、一部界隈を賑わせただけで殆ど話題にならなかったのか、あるいはすぐに公開が差し止められてしまったのか、約30年後のF90FFザンスカール戦争の時代にも「噂」程度にしか語り継がれていなかった。
しかも核搭載型ガンダム拠点防衛用の超巨大ガンダムは「流石にそれは与太話」として切って捨てられた。事実は小説より奇なりというとはまさしくこの事を言うだろうか。




全高:18.0m
重量:65.0t
装甲:ルナ・チタニウム合金

〔武装〕
60mmバルカン
ビームサーベル
ビームライフル
90mmマシンガン
シールド


RX-78をベースに最大の力を発揮することを目標に作られた。地上強襲用としても作られた為、機動力も高い。
GP01の「駆動機器を四肢側に移して四肢側から駆動する機構*1」は後の「ムーバブルフレーム技術」の前身の一つとなりガンダムMk-Ⅱ以降のMS開発の標準機構になるなど技術は多いに活かされた。
本機は珍しいことに地上用のガンダムだが、これは換装によって様々な環境に適応する高い汎用性を得る設計思想だったため。




全高:18.0m
重量:74.0t

〔武装〕
80mmバルカン
ビームサーベル
ビームライフル
シールド


大破したGP01を修繕することも兼ねて、宇宙用に 魔改造した機体
本来構想していた宇宙戦仕様とは異なる大規模な改修となったが、そんな突貫工事を二日で済ませてしまっている。
後のグリプス戦役を最後まで余裕で戦い抜けるスペックのため、よくオーパーツ扱いされている。
合計8基のスラスターが生み出す加速性は圧倒的でシーマ様を驚かせた。




全高:18.5m
重量:83.0t
装甲:ルナ・チタニウム合金

〔武装〕
80mmバルカン砲
ビームサーベル
アトミックバズーカ
ラジエーターシールド


の運用を目的とした機体。ガンダムらしくない顔をしているのはジオン系技術者が製作し、またドムの技術を参考にしているため。
核の熱波から機体とパイロットを守る為に機体の装甲は厚く、冷却装置がありシールドにも搭載している。
2号機の技術はリック・ディアス他のスラスターバインダーなどに受け継がれた。

当時運用された仕様では通常兵装はバルカンとサーベルだけだが、デラーズ・フリートは2号機にビームバズーカなどの武装を用意していたという設定が生まれ、ゲームガンプラに付属されている場合がある。

アーケードゲーム「戦場の絆」にあわせて幻の中距離支援プランとして背部マルチミサイルランチャー装備タイプが後付けで登場した。

スーパーロボット大戦EXでは核はやたらめったら使うものではないというガトーの意向(当然過ぎる話だが*2)に加え、
ラ・ギアスでは結界により核兵器が無効化されるため、核ではなくプラズマリーダーを装備している。




全長:140.0m
全高:38.5m
全幅: 62.0m
重量:226.4t



RX-78GP03S 試作3号機 ステイメン

全高:18.0m
重量:70.0t

  • GP03
オーキスユニット本体武装
大型ビームサーベル
フレアディスペンサー
メガ粒子砲
コンテナ内内蔵武装
爆導索
大型集束ミサイル
マイクロミサイル
ビームライフル
フォールディングバズーカ

〔武装〕
  • GP03S
ビームサーベル
フォールディングバズーカ
ビームライフル
フォールディングシールド

宇宙拠点防衛をコンセプトに作られた機体。拠点防衛ということから圧倒的な火力が必要になりアナハイム社はジオンのMAに着目。
コアユニットであるMS「RX-78GP03S ステイメン」とアームドベース「オーキス」が合体することによってMSの汎用性とMAの機動力、火力を実現した。
さらにIフィールド搭載により防御面でも凄まじい性能を誇る。
またステイメン単体でも通常のMSとしても戦闘は可能な上に機動力も良好。

だがGP03の致命的な弱点として開発コストは通常のMSの100倍かかることや補給・整備などの問題が生じるためGP03の技術は活かされることはなかった。
(ディープストライカーには活かされているとも)
ちなみにステイメン単体の性能もグリプス戦役時の機体と同レベルだったりする。
GP01Fb以上にオーパーツ扱いされていることは言うまでもない。


その他にも設定が存在するRX-78GP04 試作4号機ガーベラは強襲用をコンセプトに計画されたもののGP01とコンセプトがダブっていたりした為に廃案にはなったが、
デラーズ・フリートとの裏取引によりGP04をベースに改造されガーベラ・テトラとして作られてシーマ艦隊へと引き渡されている。
(テトラはラテン語で「4」の意味)


後付け設定にRX-78GP00 試作0号機 ブロッサムも存在し、GPシリーズの試作MSでもある。
アナハイム・エレクトロニクス社の技術全てを詰め込んだ高性能機だったがジオン残党と交戦し大破している。
この運用データを検証した結果、完璧な万能MSの道を捨て各方面に特化した機体開発へ方針を変える。

因みにブロッサムの色は青


各機体の符丁が花なのはアナハイム兵器開発部に女性スタッフが多かったからである。
なお、符丁は社内内部の呼び名であり正式名称として連邦軍に登録されていないので注意。

またその裏では「ブロッサムの追加プランとして複数の試作機が開発されていた機体の一種」としてRX-78MS00Z ガンダム開発試験0番機 エンゲージゼロも存在する。
連邦とジオンの技術の融合(エンゲージ)によって生まれた高い拡張性を有するMSである。
またペーパープランに終わったが、ガンダム開発計画のフラッグシップ機にエンゲージゼロが採用されブロッサムとの技術が融合したMSとしてエンゲージガンダムがある。



HGUCのゼフィランサス、フルバーニアン、ステイメンは比較的古いキットであるため関節の曲がりが甘かったり緩かったり。
それにサーベルが真っ白だったりフォールディングバズーカが肩掛けで持てないなんてことがあっても泣かない。
サイサリスは割と新しいのでそうでもない

そしてスミ入れは大変。


またデンドロビウム(オーキス+ステイメン)も1/144スケールでキット化されているのだが

とてつもなくデカい

外箱もさることながら、組み立てた本体もかなりデカい
きっと置き場所に困ること請け合い。

地元の模型店なんかの高い棚の上などにひっそりと、そして異様な存在感を醸し出しながら売れずに長いこと居座っていることだろう。
あなたに少しでも慈悲の心があるならば、どうかその子に陽の目を見せてはやれないだろうか?

ちなみに価格は2万円前後。

1/250サイズのものもあるが、そちらはずっと小さい。
言うまでもなく、組み立てるならこちらをオススメする。



自衛隊のガンダム開発計画のこと。
自衛隊の防衛技術資料にガンダム開発計画と明記されていたのをきっかけに大盛り上がりを見せ、
防衛技術シンポジウム2007で詳細が発表されたが実際は18mのロボット…ではなく個人用装備の総称だった。
イメージ的には陸戦ガンダムの人間版。

頭にはスカウターみたいなのも装備している。
スカウターには隊員の体温や脈が表示されたり、GPSと地図機能を組み合わせて、自分や他の隊員が何処にいるか分かるなど、近未来的な機能が盛りだくさん。

中でも異彩を放っていたのが

スカウターがスコープの映像を映し出す。

要するにガンダムのビームライフルのようなものである。
しかし意外にこれは画期的で、曲がり角などのクリアリングを容易にしつつ攻撃も加えられるという優れもの。
どうしようもなく重いけど

自衛隊によるガノタへの盛大な釣りでした。




追記・修正よろしくお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダム
  • 0083
  • ガンダム0083
  • 計画
  • オーバーテクノロジー
  • グリプス戦役のMSを凌駕するスペック
  • ブロッサム
  • ゼフィランサス
  • フルバーニアン
  • サイサリス
  • ステイメン
  • デンドロビウム
  • ガーベラ
  • ガンダム開発計画
  • 自衛隊
  • 変態企業アナハイム
  • 黒歴史
  • 歴史の闇
  • アナハイム・エレクトロニクス社
  • 地球連邦軍

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年09月01日 22:41

*1 それまでは胴体側の出力を四肢に送ってそれで四肢を動かす機構が主だった

*2 ちなみに前作に当たる第3次スーパーロボット大戦においてガトーは核ブッパをやらかしたものの、これは連邦軍やプレイヤー部隊相手への攻撃ではなく「地球侵攻をたくらむ異星人とDCのキシリアの派閥(ガトーはギレン側の派閥)が手を組もうとするのを阻止するため」という原作に比べればよほど全うな理由でその行動に至っており、EXのこの場面でも「あの時はやむを得なかった」とガトーなりに核を使った事を反省している。