ジャミラ(ウルトラ怪獣)

登録日:2016/10/18 (火) 08:18:53
更新日:2019/12/17 Tue 23:53:21
所要時間:約 10 分で読めます









ジャミラてめえっ! 人間らしい心はもうなくなっちまったのかよー!!





■概要


ジャミラとは円谷プロの特撮ドラマ『ウルトラマン』を始めとするウルトラシリーズに登場する怪獣。

別名:棲星怪獣
身長:50m
体重:1万トン
出身地:地球/宇宙*1
演:荒垣輝雄


元々は宇宙開発競争の時代に某国が打ち上げた『人間衛星』に乗っていた宇宙飛行士。
純粋な地球人の男性であり、怪獣ではなかった。
しかし、事故で水や空気のない過酷な星に漂流してしまい(後述するPOP版の漫画では地表温度は460度の環境だった)、
生き残るため色々しているうちに肉体が星に適応して怪獣になってしまった。

某国は国際批判を恐れ、事故を隠蔽しジャミラを見捨てていた。
ジャミラは母国に対する憎しみを全人類に対する憎しみにまで増幅させながら、宇宙船を修復、地球へ帰還し国際平和会議の会場を襲う。


怪獣化したジャミラは肩と頭部が一体化した特徴的な姿をしている。
この姿になった事で知能は大幅に上昇しているが、その代わり凶暴性が増してしまっている。
人間の男性だった頃の名残か、口の周りには髭が生えており、小脳は発電細胞で囲まれている。

両腕のパワーは地味にインド象の5000倍を誇る。ポケモン図鑑もビックリ。
宇宙船を修理出来るほど、見かけによらず手先が器用。

水のない過酷な環境に耐える為か肌は白くなり、粘土質の耐火・耐熱性能が高いものに変わった。
この皮膚の裂け目からでも火を吹くとされている。
しかしこの皮膚に変わってしまったため、人間時代に渇望したであろう水が致命傷になるほど苦手。

体内に水素袋と酸素袋があり、それを使って炎を吐く。
口から吐く火炎は100万℃に達するほどで、その温度はゾフィーM87光線を軽く上回る。
ウルトラマンF』ではジャミラの火炎の温度はプラズマの温度であり、大気で拡散するから遠くまでは届かないとフォローされている。


■本編での活躍


23話『故郷は地球』に登場。

詳しい活躍は項目参照。


ウルトラマンタロウ

なにかの間違いなのか、エレキングサドラともどもエンペラ星人率いる怪獣軍団に紛れ込んでいる。
また『小学一年生』で連載された石川賢の漫画版『タロウ』でもウルトラの国を襲った怪獣軍団に紛れ込み、
本編以上に血の気多めなウルトラ兄弟に容赦なく倒された


ウルトラマンパワード

米国リメイク版。玩具展開などでは初代と区別してパワードジャミラと呼ばれる。
大量のチタンを含んでいる謎の宇宙生命体に寄生された宇宙飛行士ジャミラが異形の姿に変異した存在で、
フォルムは初代と共通しながらも「宇宙服そのままを怪獣化した」という意匠のデザインとなってるのが特徴的。
一人娘に遭いたいが故の一心で人間の心をギリギリ繋ぎとめつつ、何とか地球にまで帰還するも……。

シチュエーションや一部の設定は後の『ULTRAMAN』に登場したビースト・ザ・ワンに近い。


かがやけ ウルトラの星

メフィラス星人率いる怪獣軍団に参加していたが、TVシリーズで水が弱点だったにも拘わらず
堂々と海上を闊歩するという中々衝撃的なシーンが存在している。
最後は新マンの奥の手「ウルトラダブル」で蹴散らされた。


ウルトラマン THE FIRST

映像作品とは設定が大きく異なり、怪獣墓場の調査中に「黒い影」を発見した宇宙飛行士ジャミラが
バルタン星人の操るブルトンに捕まって改造され、地球に尖兵として送り込まれた設定。
事情を知らないイデ隊員がマルス133で射殺し、死に間際のジャミラがウルトラマンにバルタン星人の再襲来を伝えて息絶えた。


ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント

ウルトラマンメビウス』の外伝作品にも名前が登場。
作品は初代より時を経た『メビウス』時点の時系列でありジャミラは既に故人だが、
かつての事件で彼に関わった元科学特捜隊隊員アラン・ビロッツのその後の身の振り方が作中で言及され、
その中でジャミラの存在が如何に隠蔽され続けてきたかが語られている。
また、この小説の一連の描写で、ジャミラの祖国にして彼を裏切った某国がフランスである事はほぼ確定的になった。


マウンテンピーナッツ

ウルトラマンギンガS』の外伝小説(舞台はTVと同じ様な経緯を辿ったパラレルワールドと見た方が良いだろう)にもスパークドールズとして登場。
初代の個体との関係性は不明だが、マルチバースは広大だし、ジャミラになってしまう者が複数人いたとしても不思議ではないだろう。
ダークスパークウォーズに参加してないで、さっさと故郷に帰れよと思わないでもないが……。

ウルトラマンタロウはジャミラの生い立ちを知っており、久野千草にそれを教えていたらしい。
そのため千草はジャミラに攻撃するのを躊躇うが、テロ集団・マウンテンピーナッツの日本支部代表の原動は、
「開発の名の元に宇宙環境を破壊しようとしたのだから、お前が悪い」と言って問答無用で人工降雨で攻撃した。
そしてジャミラは溶解した内臓を吐きながら苦しそうに泥と化した。

話の流れからワンゼロがモンスライブしていると思われるが、チブル星人に実体化させられているのかもしれない……。


ウルトラマンF

某国の元帥が利用していると思っていた子供に逆に利用され、ジャミラの細胞を移植されてジャミラそのものになってしまった。


ウルトラ怪獣擬人化計画

ウルトラ怪獣を美少女にさせちゃお!という企画にも勿論参加。POP版・KADOKAWA版の二つとも擬人化されている。
しかし怪獣になった元人間がさらに擬人化されるとは……このシリーズは業が深い。

POP版では絵柄の関係でロリっぽい雰囲気を持ちつつ、邪悪な笑みを浮かべている。

KADOKAWA版では渡まかな氏がデザインを担当された。
肌の露出が多いナイスバディの美女で、黒目の中に黄色い目という人相の悪さが目立つ。
頭頂部に大きなリボンをしているが、ジャミラの復讐心愛国心をデザインに反映したのだろうか、このリボンはフランスの国旗の色をしている。

POP版・KADOKAWA版共にジャミラの特徴的な頭部は肩パッド的なもので再現されている。

余談だが、ジャミラは元々女性名であり、名前の元ネタもアルジェリアの女性独立運動家ジャミラ・ブーパシャ氏のため、名前的には女性で違和感がない。


ウルトラ怪獣擬人化計画feat.POP Comic code



皆は怪獣から女子高生にしてもらって良かっただろうけど~、私は~元々人間なんで~、人間に戻して欲しかった~~。


POP版の漫画でも1巻から登場。
初代のジャミラが怪獣墓場に送られて美少女にされた。
人間に戻れたのはいいけど中途半端なうえに、何故か女体化していたので嘆いている。
人間に戻れたので体質的に水は平気になったのだが、精神的な問題で水が苦手のまま。
女子高生らしい心はもうなくなっちまったのかよー」と言われると、数秒間動きが止まってしまう。

この姿でもとりあえず地球に帰ろうとしており、あと一歩という所まではいくのだが、何かしらのトラブルで地球に帰れない。
完全に不憫キャラとして定着している。
また作中ではジャミラが怪獣になるまでの惑星漂流時の体験が少しだけ描かれている(当時の一人称は俺だったようだ)。


ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ



1兆℃ってなんだよ! ありえないだろ! 私の100万℃の火球の何倍だよ!


KADOKAWA版の漫画でも登場。こちらは2巻の終盤から。
相変わらず水が苦手のようだ。それも命にかかわるレベルで。
その弱点は怪獣図鑑に載るほどだが、その事を何度告げてもゴモラは水を掛けようとしてくる。ゴモラちゃん、マジ鬼畜。

火ならどれだけの高温でも大丈夫と豪語したら、危うくゼットンの1兆℃を食らう所だった。
ちなみにゼットンの火球はジャミラの100万倍の温度。そりゃ耐えられない。


ウルトラマンとすごそう!クリスマス☆パーティー2010

ジャミラにスポットが当たったヒーローショー。詳しくは項目へ。


▲水際のジャミラ

約55mmのガシャポン用デスクトップフィギュア。1回300円。
水が苦手なジャミラをあえてコップなどの淵に置く出来るフィギュア。
自殺しようとしているとしか思えない『ぶらさがりVer.』もある。

例のプールで水着の美女から「泳ごう」と誘われたジャミラが、プールに入りたくても入れない切ないCMがある。


ウルトラ警備隊(アーケード)

幾つかのステージで敵として登場、しかも雑魚敵として大挙
いったいどんな異変が起きたのやら……。


▲怪獣バスターズ

火の惑星アペヌイで遭難した調査隊員という設定で、姿はオリジナル同様だが、サイズは人間大のまま。
救助に成功すると、最初は自分の変化に戸惑うが、
カネゴンに「新しいお友達」と呼ばれて状況を受け入れ、データルームの管理者としてS4の一員となる。


■余談


終盤に映るジャミラの墓には「1960-1993」とあり、享年33歳になる。
なお、その場合1975年が時代設定のウルトラマンはその時点で18年間、第26.27話の放送当時の現代(1966年)からだと27年間も地球に滞在していたことになるが、
ウルトラマンの時代設定は話によって変わったりするので本話限定の可能性が高い。
M78ワールドの世界観として考える場合は生年月日などは気にせず享年33歳を参考にするくらいでいいだろう。
本話を監督した実相寺昭雄は、後年のNHK BS2の特番によるインタビューで、「(美術に)そういう指示をした覚えはない」と語っている。

断末魔の際の声は赤ん坊の泣き声を加工したものを使用している。

演じた荒垣氏は「ジャミラになったけど、人間に戻りたい」という気持ちで演じたという。

ジャミラの特徴的なデザインは成田亨氏が担当されているが、デザインをするのに気が進まなかったと古谷敏氏に話したらしい。

シャツの首の部分を頭に被せる遊び『ジャミラごっこ』は昔から非常に有名。
今日も何処かで父親が息子のスペシウム光線で死んでいる事だろう。
雨の日に傘を忘れた学生やサラリーマン等も時折『ジャミラごっこ』の姿になる事があるという。
しかし、この姿で帰れる雨量なのか確認しないと風邪をひくだけなので注意。
たまにサッカー日本代表にも真似をされる。
人によってはかぶせる位置が変わってザラブ星人になる……というか、
インタビューにてジャミラが一番好きな怪獣を選んだ田口清隆監督も言っていたが、上記のタイプだとジャミラよりもザラブ星人のものまねになってしまう。

2016年に火星に調査に行ったものの、火星に一人取り残されてしまった人物を描いた映画、
『オデッセイ』が公開された際にはこのあらすじに多くの人がジャミラとTOKIOを連想したが、
当の公式Twitterは「日本の人達が「これはジャミラになるパターンだ」と反応しているけど、僕アメリカ人なんで分かんない(意訳)」と呟いていた。

大海獣ビヒモス』で知られるピート・ピーターソンは、
ジャミラに似たモンスターが登場する『ザ・ビートルマン(The Beetlemen)』という映画を企画していた。
内容は「特殊な環境下に置かれた宇宙飛行士が怪物に変異する」というもので、もしも実現していればジャミラの先輩になっていたかもしれないが、
しかし残念なことにテストフィルムが作られたっきりでお蔵入りになってしまった……。

水木しげるの貸本漫画デビュー作『ロケットマン』(1958年)には、
「ライバルの陰謀により燃料の不足しているロケットで宇宙に飛んだ科学者が、
宇宙で寄生された謎の生物のためにクラゲと融合し怪物「グラヤ」になる」
という展開がある。
「終盤に科学者の息子が研究していたひょうたんのエネルギーで表題のロケットマンとなり解決する」
という展開が、ライバルの改心による解決になるなど
改作を繰り返し、ゲゲゲの鬼太郎 大海獣のルーツとも言われている。




追記・修正はウルトラ水流を浴びてからお願いします。

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