登録日:2011/07/10 Sun 12:37:04
更新日:2024/10/06 Sun 18:29:27
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坂口「この償いはきっとする。俺を信じてくれ!」
エゴスのやり方はどこまでも汚かった!
卑劣な手段でバトルフィーバーの秘密を聞き出したエゴスは、
力と獰猛この上ないバッファローロボットで粉砕せんとするのであった!
ロボット
大空中戦
みんなで見よう、バトルフィーバーJ!
鉄山将軍「一刻の猶予がならん!巨大ロボット・バトルフィーバーを出撃させる。お前たちは、巨大ロボット『バトルフィーバー』に乗り込み、エゴスの悪魔ロボットと戦うのだ!」
将軍!バトルフィーバーロボが完成したんですか?
鉄山将軍「うむ。操縦は、コントロールタワーから私が指令する。急いでカプセルに乗れ。早く行け!」
一同「はっ!」
本項目は、当機を搭載する万能戦艦・バトルシャークについても記載する。
目次
◆概要
倉間鉄山将軍の設計・指揮の元、国防省が総力を結集して造り上げた
バトルフィーバー隊の切札。
それが、万能戦艦・バトルシャークと巨大戦闘
ロボット・バトルフィーバーである。
特に、後者は
長い歴史を持つスーパー戦隊シリーズ初のスーパー戦隊が乗り込んで戦う巨大ロボットである。
この頃はまだ変形機構や合体機能のような目立つギミックは無いが、かえってそれが単体の
ロボットとしての完成度を高めていて、歴代戦隊ロボの中でも少々異質で、孤高の存在感を放っている。
ちなみに上半身は日本の鎧武者、下半身は西洋の鎧騎士をイメージしたデザインとなっている。
世界の国々をモチーフとした本作のコンセプトにマッチしたデザインと言えよう。
鉄山将軍「全計器・オートコントロールに作動!
戦艦・バトルシャーク発進!
諸君、健闘を祈る!」
◆バトルシャーク
全長:150m
体重:5000t(バトルフィーバーロボ格納時は8000t)
飛行速度:マッハ5
バトルフィーバー隊の移動要塞ともいえる万能戦艦。
海底移動基地・ビッグベーサーからハッチが展開、そこから発進し海底浮上。
秘密結社エゴスの悪魔
ロボットが暴れる戦場へと向かう。
基本的にオートコントロールで行うが、状況に応じて
バトルフィーバー隊も搭乗可能。その際、ジャパンが艦長的存在で、コサックと
ケニアが兵装、フランスとミスアメリカが索敵を担当する。
バトルシャークには国防省が持てる限りの最新鋭の装備が積まれており、エゴス戦闘機を迎撃する際に各武装が展開。
エンジン部からの船尾
ミサイルと爆雷、翼部からのウイング
ミサイル、そして機首部からの超熱線砲・ナバロン砲といった装備で迎え撃つ。
甲板部には伸縮自在のマジックハンドが仕込まれており、エゴスロボットの脚を封じることも可能。
後述するバトルフィーバーロボ出撃後は、状況に応じた各種武装を射出する移動倉庫的役割を持つ。
この存在を危険視したエゴスは第6話「万能戦艦発進せよ」にて「ホコラ作戦」を実行。
怪電波を流して潜入したドグウ怪人が国防省の大古岬レーダー基地を占領、コントロールタワーから
イタチみたいなおじちゃんヘッダー将軍がニセの情報を垂れ流してドグウロボットのいる戦場の到着を遅れさせた。
同話では
バトルフィーバー隊の中原ケイコ隊員と青葉ミドリが搭乗していたが、慣れない操縦に四苦八苦。あれやこれやと計器を操作していた。
鉄山将軍「『巨大ロボット・バトルフィーバー』にチェンジするんだ!
『BFC』を押せ!」
BFC、スイッチオン!!
出典:バトルフィーバーJ/東映/第6話「万能戦艦発進せよ」/1979年3月10日放送
◆バトルフィーバーロボ
全高:58m
体重:3000t
飛行速度:マッハ10
出力:500hp/t
◆概要
普段は巨大母艦バトルシャーク内部に格納されており、出動時には現場まで輸送されて空中で射出、自動で地上に降り立つ。
バトルフィーバー隊はこれに向かって
「ジェットオン!」の掛け声を合図に腰のハッチから乗り込んで頭部のコックピットから操縦を行うのだ。
基本的に操縦は5人で行うが、バトルジャパン1人でも操縦が可能。
この為に後半からはエゴス怪人と悪魔ロボの二面作戦にはバトルジャパンのバトルフィーバーロボと他の4人に分かれて戦う場面も多々あった。
ちなみに登場初期はシートベルトが装備されておらず、倒れた衝撃でバトルフィーバー隊の面々がコックピットから投げ出されたことさえあった。
流石に危なかったためか、第11話「ペット誘拐大事件」から4点式シートベルトが備え付けられた。
ボディは世界で最も軽く、強度の高い金属であるISO合金製であり、巨体ながら機敏な動きが可能。
飛行能力も備えており、マッハ10のスピードで空を駆け、空中戦もお手の物。
登場自体は第1話「突撃!! 球場へ走れ」からだが、設計図を巡る
秘密結社エゴスとの攻防の末に第5話「
ロボット大空中戦」で完成。
同じく完成したエゴスの最初の悪魔
ロボット・バッファロー
ロボットとの戦いで初陣を飾った。
それ以降も細かい改良を加えられつつ、サタンエゴスを倒すまで戦い抜いた。
◆主な装備
非常に多彩な武器を持つが、その殆どはバトルシャークに収納されており、ロボ自体にはソードフィーバーとチェーンクラッシャーとクロスターン(未使用)しかない。
これは当初からバトルシャークとのコンビネーションを前提として開発されたからである。
◇
電光剣
バトルシャークから鞘に収められて投下される巨大な
日本刀。
刀身には「電光剣」、柄には
バトルフィーバー隊のメンバーを表す「ACFKJ」と刻まれている。
電気と宇宙エネルギーを吸収することが出来る為、攻撃以外に防御にも使われる。
◇
フィーバーアックス
巨大な
斧。初期には
投げて使うことが多かった。
◇
スティックアタッカー
槍。柄の端には防御に使うトゲ付きの円環がある。
取り回しが良かったのか、必殺武器以外では最も使用された。
◇
チェーンクラッシャー
両手首に内蔵されたISO合金製の鎖。悪魔
ロボットに絡ませて武器を奪ったり転倒させる。
◇アタックランサー
こちらは三又の槍。厚さ12mの鉄板を貫く威力がある。
チェーンクラッシャーと繋げて豪快に振り回したこともある。
◇
バトルシールド
バトルフィーバー隊のロゴと赤い円が書かれたISO合金製の長方形型の
盾。
その耐熱温度は2万8千度である他、投げつけて使用した事もある。
◇ケーンノッカー
バトルシャークから投下される錫杖。
第24話「涙!ダイアン倒る」のドラキュラロボ戦にのみ使用された。
◇ナックルパンチャー
巨大メリケンサック。劇中未使用。
◇
クロスターン
頭部に装備された角。
戦闘時にはこれを取り外して
ブーメランのように扱う事が可能だが、劇中未使用。
◇
日本刀(正式名称不明)
上述の電光剣とは別の巨大な
日本刀。最初期に敵
ロボットとの白兵戦で使用されていた。
最終盤でも幽霊ドグウ
ロボット戦で久々に用いられている(過去登場話の流用)。
◆必殺技
◇
クロスフィーバー
ソードフィーバーを数度交差して打ち鳴らすことで起爆装置を作動、相手に投げて突き刺して爆破する技。
電光剣・唐竹割り登場前の第1クールでは決め技として使用。第14話「美女と野獣の結婚」から
BGMが流れるようになった。
中期以降は繋ぎ技として使用されたが、最終決戦時の幽霊悪魔ロボやヘッダーロボット、サタンエゴスには通用しなかった。
ちなみに、初期と後期ではソードフィーバーを交差させる際のポーズが違う。
◇
電光剣・唐竹割り
第15話「エゴスの地獄料理」から終盤に掛けて使用された
必殺技。
電光剣を眠狂四郎の円月殺法ばりに回転させて宇宙エネルギーを刀身に集め、上段から一刀両断する。
剣の名人である鉄山将軍の得意技を基に編み出されたもので、劇中では鉄山将軍、そして彼に伝授された渚マリアも等身大で披露している。
主にクロスフィーバーから繋いで殆どの悪魔ロボを倒したが、ヘッダーロボットには片手で受け止められた。
2019年の『
スーパー戦隊最強バトル!!』では、何と
トッキュウ5号が自身のイマジネーションでこの技を使用している。
◇バトルフィーバーパワー
電光剣・唐竹割りが通じないヘッダーロボットを倒した技。
鉄山将軍が基地からゲージを操作し、ロボの全エネルギーを電光剣に収束させた後、横薙ぎで一閃する。
◇
電光剣ロケッター
電光剣に宇宙エネルギーを漲らせ、ロケット噴射による加速を利用して投げつける。
最終回「英雄たちの
交響曲」でのみ使用された最強最後の大技で、見事サタンエゴスを倒した。
この技を使うと電光剣を失うため、切り札として温存していた。
後に
ゴーグルロボ、
グレートファイブ、
ファイブロボ、
ギャラクシーメガも同様の技を使用したことがある。
◆その他の作品でのバトルフィーバーロボ
第44話「大脱走・ヘリ爆破」では、嵐山長官の設計した新兵器として、バトルフィーバーロボの設計図が流用されている(ただし、設計図のみでロボ自体は未登場)。
このため、「嵐山長官がバトルフィーバーロボの開発に関わっていた可能性がある」あるいは「時系列的には『デンジマン』→『サンバルカン』(この2作の順番は劇中で明言)→『
バトルフィーバーJ』の順番ではないか?」とファンの間で指摘されることもあるが、何分視聴者の想像の範疇なのであまり鵜呑みにしないように。
特別編(第51話)「スーパー戦隊大集合」ではタイムレンジャーの面々が
タイムジェットγをタイムマシン代わりに使って過去の時代を訪れた際、バトルフィーバーロボと衝突事故を起こしかける一幕があった。
一歩間違えていれば歴史を最悪な方向へと変えてしまっていたかもしれない。
Task.6「呪いの霧」に登場した埴輪武者モガリは、バトルフィーバーロボがモチーフ。
また、ミニコーナー「30戦隊大全集スペシャルファイル」にはバトルフィーバーロボが登場し、同時唐竹割りを披露した。
黒十字城との最終決戦に姿を現し、「30戦隊大全集スペシャルファイル」同様、
ダイボウケンとの同時唐竹割りを繰り出した。
スーツは現存しておらず、『
バトルフィーバーJ』時の映像を合成している。
バトルフィーバーロボをモチーフとした、バトルシーザーロボが登場。
ステイシーザーの専用ロボとして開発されており、各種武装にも元ネタへの
オマージュが込められている。
詳細はステイシーザーの項目を参照。
◆余談
ここで夢のない現実的な話になるが、バトルシャークとバトルフィーバーロボが設定されたことには理由がある。
前年に製作された『
スパイダーマン(東映版)』に登場した
レオパルドンは子供達に好意をもって受け入れられ、超合金を始めとするトイフィギュアは当時空前の大ヒット商品となった。
つまりバトルフィーバーロボは、レオパルドンの商業的成功を引き継ぐ目的で設定されたのである。
同様に母艦であるバトルシャークも、『恐竜探検隊ボーンフリー』の、タカラトミーから発売された「ボーンフリー合体セット」に対抗する形で生み出されたものである。
そうして発売された「超合金 バトルフィーバー(ロボとは付かない)」の玩具は「
ポピー DXバトルシャーク」と連動して遊べることもあって再販される程の大ヒットを記録。
2006年には
スーパー戦隊シリーズ30周年を記念してバンダイが誇るブランド・超合金魂シリーズの特撮ロボの第1号としてより完成度の高い「超合金魂バトルフィーバーロボ」が発売された。
その完成度の高さゆえに、映画『スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』でも現存しない着ぐるみの代用として脚をアップで撮るために超合金魂が使われた。
現実的な理由で設定されたものではあったが、バトルフィーバーロボは非常に格好良いものであり、人気をもって受け入れられることはもはや必然であった。
この成功を受けて後続のシリーズにも巨大母艦・巨大
ロボットを導入することが決定。
様々な発展を遂げつつ、一種の
「伝統」として受け継がれてゆくことになるのである。
遂に巨大ロボット・バトルフィーバーの項目が誕生した。
しかし、敵荒らしも、これから続々と強力な立て逃げロボットを繰り出してくるに違いない。
追記と修正を懸けた、Wiki篭りの戦いは続く!
- 多数の武器を使い分けるのはこれと旋風神くらいか? たいていのロボは1種類の武器で戦うかマルチ合体システムで腕ごと別のパーツに換装することが多いし -- 名無しさん (2013-12-11 01:03:09)
- 必殺技は、レオパルドンと同じだったんだな -- 名無しさん (2013-12-11 09:17:20)
- 丸々戦艦の中に納まっていたんだよね。変形はデンジマンからだし合体はサンバルカンからだから。 -- 名無しさん (2013-12-11 09:48:38)
- 皆が投げ出されてしまうというリアルな内容に仰天した。スーツがなかったら死んでたな。 -- 名無しさん (2013-12-11 10:59:36)
- ↑まあ正直設計段階で付けとけよとは思うw -- 名無しさん (2013-12-11 11:24:37)
- 電光剣唐竹割り!このネーミングが凄くかっこよかった。 -- 名無しさん (2013-12-11 14:07:56)
- 日本刀でぶった斬る!って必殺技が、スーパー戦隊の源流は歌舞伎と時代劇だと気付かせてくれるな -- 名無しさん (2013-12-11 16:54:50)
- 放送当時の玩具には、多数の武器が同梱。でも翌年のダイデンジンは変形できる変わりに豊富なオプションは消えてしまった。 -- 名無しさん (2014-04-23 20:17:52)
- ジェットマン放送時にメディア誌で行われた人気投票では、現役を抑えて一位になったと聞いた -- 名無しさん (2014-04-26 21:19:28)
- 「電光剣空竹割り」といういかにも剣道のような日本風の必殺技だったな。 -- 名無しさん (2014-04-26 22:10:25)
- 一番プロポーションがいいとか言われている -- 名無しさん (2014-04-26 22:12:51)
- サンライズロボットにもいえるけど、日本のスーパーロボットのシルエットには鎧武者の遺伝子が連綿と受け継がれているんだね -- 名無しさん (2014-05-30 19:34:19)
- 戦艦がパカッと割れてロボット一体丸々出てくるインパクト(変形はデンジマン、合体はサンバルカンからなので) -- 名無しさん (2014-11-22 19:59:02)
- 嵐山長官もかかわっていたなら何で「合体式」にしなかったんだろう? -- 名無しさん (2014-11-22 19:59:55)
- 武神装攻(笑) -- 名無しさん (2015-02-05 11:16:45)
- 唐竹割り決めた後の「ビヨーン」って効果音は何なの? -- 名無しさん (2016-01-11 12:47:46)
- 最近というよりシートベルト付きロボ自体レアだよな -- 名無しさん (2016-09-01 12:57:51)
- 電光剣唐竹割りが最初からメインと思っていたので、クロスフィーバーこそ最初のメインだったと知った時は驚いた。 -- 名無しさん (2016-10-31 20:07:55)
- 武器を何でもかんでも持たせようという発想はある意味「スーパー系リアルロボット」って長谷川裕一が書いてたな。「ミサイルやビーム砲を内蔵させるより臨機応変に戦えるんじゃね?」的な。 -- 名無しさん (2016-11-01 17:28:14)
- ↑5その頃はロボット作るのがやっとでデンジマンを経てようやく合体式にできたとか -- 名無しさん (2017-01-02 15:47:41)
- 等身大の戦いと巨大戦を同時にやる、ゴーバスみたいな展開はこの頃からあったんだ。 -- 名無しさん (2017-07-10 15:32:50)
- >多数の武器を使い分けるのはこれと旋風神くらいか? ジェットイカロスもいる。 -- 名無しさん (2017-12-31 11:38:53)
- ロボソン集に収録されてるこの子のテーマ(?)がオンリーワン過ぎてびっくりする -- 名無しさん (2018-01-31 13:31:17)
- Wikipediaから丸写しの箇所を削除・修正しました。 -- 名無しさん (2023-07-17 19:48:04)
- 変形合体自体はしないけど、多彩な武器を次々に持ち替えて戦うスタイルは後のマルチ合体に通じる部分を感じないでもない -- 名無しさん (2024-01-24 21:03:03)
- 今のDXロボと比べると小さくて並べると可愛い -- 名無しさん (2024-01-25 23:00:46)
- 今思うとクロスフィーバーや電光剣ロケッターは地球の技術でソードビッカーを再現した結果なのかもしれない。当時の地球に巨大ロボットの技術はないだろうから、前年のレオパルドンを参考にしたのかも。 -- 名無しさん (2024-05-31 22:05:54)
- 制作の遅れの序盤5話を建造中という事にして盛り上げていく構成すごいなと思った。初の戦隊ロボの名に恥じぬカッコよさと思う -- 名無しさん (2024-06-12 12:47:42)
最終更新:2024年10月06日 18:29