ガモス(ウルトラ怪獣)

登録日:2015/07/15 (水) 18:52:29
更新日:2024/12/13 Fri 07:56:23
所要時間:約 7 分で読めます






危うし!ウルトラマン80!ザッカルの言った通り、ガモスは恐ろしく強力な怪獣であった!


ガモスは『ウルトラマン80』の第21話
「永遠(とわ)に輝け!! 宇宙Gメン85」に登場した怪獣。

プロフィール

異名:残酷怪獣
身長:60メートル
体重:3万トン
出身地:宇宙

劇中のテロップでは『怪獣ガモス』。


概要

アンドロメダ星系の宇宙人による怪獣捜査組織『宇宙Gメン』から、宇宙ナンバー2の指名手配犯として認定されている極悪非道の宇宙怪獣。
20年前に宇宙Gメンの老捜査官・ザッカルの妻と息子ジュピターを惨殺しており、その時よりザッカルからは追う者・追われる者の関係にとどまらず
個人的な復讐の対象としても狙われている。

破壊と殺戮を好み多くの星々を荒らし廻っていたが、新たな獲物として地球に狙いを定め、一夜の内に全世界の人口密集地帯を焦土と化し、住民を虐殺するという凶行を繰り返した。


この怪獣でありながら悪魔的な犯罪者でもあるというキャラクター造形はウルトラマンシリーズ最初の怪獣・ベムラー(あるいはそのリ・ボーン的存在であるザ・ワン)に通じるものがある。


全身漆黒一色、伸びた鎌首に鋭利なカーブのかかった襟飾り、背中を埋め尽くす無数の刃と棘、とコブラヤマアラシを混ぜ合わせたような攻撃的なフォルムが印象的。
…此方が先なので偶然なのだが全体的なシルエットは某殺人鬼ライダーが使役する融合モンスターにそっくり…


能力

残酷怪獣という物騒な二つ名の示すように、一般的な怪獣離れした狡猾で高い知性と異常なまでの残虐性を兼ね備えているのが最大の特徴。
当初ガモスの破壊活動があまりに巧妙かつ計画的なためUGMの緊急国際会議においても「怪獣ならもっと無差別な破壊になるのではないか」という意見が大勢を占め、一時は地球を狙う異星人の侵略行為と誤認されていたほどであった。

そんな異名と凶悪な外観に違わず大量殺戮に特化した多様な攻撃手段を持つ。
地中を高速で潜航する能力を持ち、これによって神出鬼没に破壊活動を行う。

口から噴射する白い泡状の溶解液『アトミックリキダール』は生物・無生物を問わず短時間でドロドロに分解してしまう効果があり、UGM謹製の中和剤をもってしても無力化できない。
ザッカルの妻子の命を奪ったのもこの能力。
その殺傷力は凶悪の一言で、劇中では逃げ惑う民衆へ虫をスプレーで殺すような感覚で噴きつけていた他、それまで一方的にガモスを叩きのめしていたウルトラマン80が全身に溶解液を浴びせられた途端に一瞬でカラータイマーが点滅する程の重篤なダメージを被るほどである。


背中からにかけて生えた棘はテールハンマーの威力を倍加させる凶器であると同時に任意で射出し、着弾と同時に炸裂する生体ミサイルでもある。
さらに目から破壊光線を発射することも可能。

狡猾で卑劣な知能や飛び道具のみならず肉弾戦もこなし、俊敏性に富む巨大化ザッカルとの戦闘ではUGMの誤解で銃撃を受けた際に負ったザッカルの左腕の傷を見つけるやそこに攻撃を一点集中させるというえげつない戦術を披露している。

その一方で打たれ強さにはやや難があるようで、UGMのミサイル攻撃を受けた時は結構な時間長々と苦しんでいた。
ただし、80からパンチキックの連打を浴びて投げ飛ばされた上にウルトラショットを喰らっても平然としており、全く怯む様子もなく棘のミサイルで反撃するなど、相当高い耐久力を持っていると見られる描写もある。


末路

そんな凶悪無比な凶悪怪獣にも弱点は存在した。
その最大の弱点とは高周波の音。
この事実は長年に渡りガモスを追跡していたザッカルしか知らず、自分以外の者にガモスを倒させたくない彼の想いから秘密にされていたが、ガモスとの戦闘に敗れ死に瀕したザッカルから彼の宇宙戦士魂と共に80に託される形で伝えられ、逆転の切り札となった。

80は身体を高速でスピンさせることでウルトラ高周波を使用。
その状態からさらにガモスの周囲を回り全方位から高周波音を浴びせかけガモスの無力化に成功した。
なお、全身を包む溶解液の泡も回転の効果で吹っ飛んでいる。


回ればなんとかなる。しかも今回は回転×回転である。負ける気がしない。


宇宙Gメン・ザッカルを返り討ちにし、一時はウルトラマン80すら追い詰めた凶悪犯ガモスもこれによりついに勝機を失い、最期は80のバックルビームでトドメを刺され、炎上しながら影のように消失した。

ガモスもまた人の心のマイナスエネルギーによって生まれた悪霊のような怪獣だったのかは定かではない。




余談

鳴き声はタッコング(初号プリント版)の流用。

宇宙の犯罪者という設定は『ウルトラマン』のベムラーのオマージュ

漫画作品「ウルトラマンメビウス外伝超銀河大戦 戦え!ウルトラ兄弟」では、時空波発生装置のある惑星にてノコギリンアストロモンス・ギラドラス・ザキラキーラ・ガロン・ドラコ・ペテロ・アロン・プルーマと共にウルトラ戦士と戦うが、最後はウルトラマンAの光線でアロンと共に倒された。

大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIEに登場する
ベリュドラの胴体を形成する怪獣の一体として登場している。

ザッカルを演じたのは『ウルトラマンレオ』のブラック指令役で知られる大林丈史。ガモスの溶解液から子供を守ろうとして一緒に溶かされてしまう母親、等身大と怪獣形態に巨大化するザッカルの設定等は『レオ』を思わせる描写多い。

また、別次元の宇宙ではガモスと同等あるいは勝るとも劣らない狡猾で凶悪な宇宙怪獣が現れており、その怪獣も宇宙人の母星を襲いその子供を殺害、といったガモスに似た描写も多い。



追記・修正は溶かされないうちにお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2024年12月13日 07:56