ハネジロー

登録日:2018/02/04 Sun 01:57:40
更新日:2025/03/27 Thu 21:48:01
所要時間:パムー(約 7 分で読めるよ)






パムー


ハネジローとは、『ウルトラマンダイナ』に登場するキャラクターである。

●目次

【データ】

別名:迷子珍獣
身長:33センチ
体重:5キロ
声優:河島順子

【概要】

メラニー遊星に取り残されていた小型の怪獣。

尖った長い耳と丸くて大きな青い目、そして背中にはカブトムシの前羽のように折りたためる白い羽が生えているのが特徴。
パムー」と鳴くが小学校2年生ほどの知能を持っているため少しずつ言葉を覚え、物語の終盤ではパソコンを使いこなして自身のホームページまで持っている。
背中の羽で空を飛べる他、記憶を映像化して目から投影したり、敵の弱点を透視したり、束縛された相手を解放する青色解放光線を発射したりすることができる。

名付け親はアスカ。由来はかなり単純で羽が生えているから。名付ける際も、「羽が生えてるし、ハネジローでいっか!」と適当な感じであった。
これにはハネジローもガク、と呆れる始末。
後に『ウルトラマン列伝』でもウルトラマンゼロに呆れられていた。


【本編での活躍】

◆出会い

初登場は第11話「幻の遊星」。
調査のためにメラニー遊星を訪れたスーパーGUTS。2手に分かれたアスカとナカジマの前に現れた。当初は2人の周囲を飛んで不安を煽っていたが、2人にモンスアーガーの存在とメラニー遊星の真実を教えるべく、地下の施設へと連れて行った。
この洞窟にはかつての飼い主の遺体があり、さらに目からの投影能力でモンスアーガーの姿を見せて、飼い主がモンスアーガーにやられた事を伝えた。

その直後にモンスアーガーが覚醒し、リョウとカリヤを襲う。アスカはダイナに変身しようとするが、洞窟が崩れて動けなくなってしまい、リーフラッシャーも落としてしまう。
そこをハネジローがリーフラッシャーをアスカの元に転がして手渡し、ダイナへの変身を助けた。
その後はモンスアーガーに苦戦するダイナにモンスアーガーの弱点である頭頂を教え、勝利に貢献、メラニー遊星が爆発した際にアスカと一緒に脱出した(この時通信機越しにみたその姿にマイは「かわいいー!」と言っていた)。この時に『ハネジロー』という名前を付けられ、アスカに自分がダイナである事を秘密にするよう、やんわりと口止めされた。

その後、第16話「激闘! 怪獣島」に再登場。
TPCの生物工学研究所で調査を兼ねて飼育されていたが、オオトモ博士によってザリーナ地帯の無人島に連れ去られ、ネオザルスを完成させるために利用されてしまった。
アスカの活躍で救出され、オオトモ博士はネオザルスの暴走で踏み殺されてしまうがネオザルスはダイナによって倒される。以降はスーパーGUTSのマスコットキャラクターとして指令室に居つくようになった。

アスカやマイと遊んだり指令室を自由に飛び回ったり*1、隊員の肩に止まる*2等している姿が見られ、アスカと一緒に寝ている場面も見られた*3他、
リョウにパンチされピヨったアスカの頭をくるくる回るイメージとしても出てきた*4
第31話「死闘! ダイナVSダイナ」ではピーナッツを食べたり、モニターでモンスアーガーⅡを見て「あーがー!」と叫んでいた。
第32話「歌う探査ロボット」のラストでは、ラブモスの暴走した原因であるソルビーノの彫刻について昔ソルビーノに住んでいた『民』であるかのような描写が見られるが不明。
第46話「君を想う力」ではホームページ「PAMPAM NET」を開設していた。

◆別れ

そして第47話「さらばハネジロー」では…。

母星を失い、バルタン星人(20億3千万人)を上回る80億の同胞と共に新天地を求めて旅するファビラス星人が地球に来訪。地球を新天地にしようとしたが、そこにハネジローがファビラス星人に近づくと、ファビラス星人はハネジローをムーキットと呼んで連れて行ってしまった。

ハネジローの正体は、ファビラス星人から『守り神』として崇められているムーキットという生物であった。
ファビラス星人は新天地を探すうちにメラニー遊星を見つけ調査団を派遣したのだが、そこをモンスアーガーに殺されてしまったのだ。

ファビラス星人の円盤に捕まっていたコウダとカリヤを解放するがファビラス星人の1人に見つかってしまう。そこで、ハネジローはスーパーGUTSの皆との平和な日々の記憶を投影すると、ファビラス星人は長い旅で荒んでいた精神が安らぎ地球を去ることを誓う。
しかし、もう1体のファビラス星人は何が何でも地球を手に入れようと、デビルファビラスに変貌し巨大化して破壊活動を開始してしまう。
実は彼はムザン星で手に入れた魔石の影響で精神が暴走していたのだ。

アスカはダイナになって戦うも、魔石の生成した鎧によって攻撃が効かない。
そこでハネジローは透視能力でダイナに魔石の位置を教え、ダイナはその箇所の鎧を砕いて魔石に攻撃、レボリウムウェーブで魔石と鎧を完全に破壊してファビラス星人は元に戻った。

ファビラス星人は地球に多大な迷惑をかけたことを詫び、これからはムーキットを支えに旅をしていくと話した。

ダイナ、ボク、イク………
ダイナ、サヨウナラ………

ファビラス星人と共に宇宙に旅立つ決心をしたハネジローはダイナに別れを告げると、ファビラス星人の円盤に乗り込み、地球を旅立って行った。

ハネジローとの別れに悲しむアスカであったが、そこに「PAMPAM NET」へハネジローからメッセージが届く。

アスカ、
マタ、アエル。
ゼッタイニ、
マタ、アエル。

そのメッセージを見たアスカは宇宙に行ってしまったハネジローに、思いをはせるのであった。

ハネジロー、約束だぜ。絶対また会おうな!



◆再会

OV作品『帰ってきたハネジロー』(時系列は本編第47話と第48話の間)で、地球に帰還する事となった。
デハドー星人の地球侵略の危機を知ったファビラス星人が、その事実を伝えるべくタマゴ型のカプセルにハネジローを入れて地球に送るが、それをミジー星人が拾ってしまったがために彼らと行動を共にする羽目になってしまう。
ミジー星人はムーキットを知っており、「地球人は宇宙人に厳しいから」という、ある種の善意からハネジローを鳥かごに入れてしまい、そのまま連れられる形で彼らと逃亡する事となってしまった。

その夜、彼らが寝静まった隙に抜け出し、携帯電話でスーパーGUTSに連絡を取り、ファビラス星人の伝言を伝える事が出来たが、ダイナはデハドー星人の怪獣兵器ワンゼットの凝結液で凝結させられてしまった。

ダイナを救出すべく、スーパーGUTSとミジー星人の共同作戦が開始され、ハネジローもぽちガラオンを機能停止したワンゼットに運搬する役割を受け持った。

ダイナの救出には成功したものの、ワンゼットがミジー星人のコントロール下に置かれてしまう。ハネジローがひやひやしながら見守る中何とかダイナが勝利すると、ほっとしたように頷いていた。

その後は怪我をして寝込んでいたアスカのベッドに潜り込み、目覚めたアスカとの再会を喜んだ。
曰く、ファビラス星からの迎えが来るまで暫く地球に滞在できるとのこと。

…この後、最終回でアスカが遥か彼方へと飛ばされてしまうのとどっちが先だったのだろう。



【その他の登場】

映画『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』では、おもちゃ屋の人形として登場した。*5
なお、『ダイナ』の第48話「ンダモシテX」でも、ハネジローのぬいぐるみが発売されている。

さらに、『ティガ・ダイナ&ガイア』公開前の特番『集合!ウルトラ3大戦士・映画ガイアの秘密』ではナカジマとリョウと一緒に我夢と共演。
ナカジマとリョウにウルトラマンガイアについて教えるために地球に帰還しており、ナカジマの発明した「なんでも翻訳機・あ、そうか」で人語をペラペラ喋るほか、独力で次元ワープを行い別宇宙のガイアの世界へと両者を連れ出した。
『帰ってきたハネジロー』とはパラレル世界であり特番ならではのゆる~い世界観だが、後の『ウルトラマンサーガ』に先駆けてアスカ消滅後のネオフロンティアスペースのその後を描いている貴重な作品である。

映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』にも登場。
ダイゴとレナの娘・ヒカリの遊び友達として登場し、一緒に遊んでいた所、赤い靴の少女と出会った。
上記の映画では人形であったため、短い時間とはいえハネジローの登場はおよそ10年ぶり。

ウルトラマンクロニクルD』では3話と19話に登場。
3話ではデバンの友達という設定になっており、モコと共に旅行をしている途中でマルゥルの家に勝手に上がり込み、マルゥルにペットと間違えられて捕まえられそうになった(マルゥルの家はペット禁止だった)後、2週間ほど泊めてもらう事に。
19話では旅行から帰ってきて2人にお土産の超(すーぱー)ガッツまんじゅうを渡し、アスカやスーパーGUTSに会えたと話していた。つまりマルチバースを渡り歩いて旅行していたという事に…

怪獣人形劇『ウルトラP』ではムーキット三兄弟の次男として、水色の兄・ハネタロー、太くてオレンジ色の弟・ハネサブローと共に登場。闇堕ちして「ハネダーク」と化したことも…

ウルトラ怪獣擬人化計画』でも擬人化された。デザイナーは娘太丸。
「小学2年生程度の知能を持つ」という設定からか、赤いランドセルを背負って眼鏡をかけたロリっ子になった。
これはこれでかわいい。

4コマ漫画ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』にも第32話に登場。
パソコンを使いこなしてカチャカチャカチャ…ッターン!とホームページを制作していた他、歩きスマホならぬ飛びスマホをしてザンドリアスに注意されていた。
その後、偶然出会ったマグマ星人を気に入ったのか、彼女のスマホにアドレスを追加してあげた。

ウルトラマン超闘士激伝新章』では観客の一人として登場している。


【余談】

  • デザインはバンダイ側が提示したものを丸山浩が調整し、黒岩和幸が丸山氏の指示で描き直したものが決定稿となっている。

  • 第16話で登場したオオトモ博士の助手ヤマザキ・ヒロユキは、後に「青春の光と影」にて再登場する事となる。

  • 『帰ってきたハネジロー』で入っていたタマゴ型のカプセルは、結構かわいい見た目のデザインをしている。
    これをファビラス星人が用意したと考えると、結構和む。
    彼らも、荒んだ心をかわいいもので癒したかったのだろう。


  • ハネジローはソフビ「ウルトラ怪獣シリーズ」で商品化されており、これはソフビとファーとフェルトで作られているのが特徴である。
    2022年には『ウルトラマン クロニクルD』での再登場に併せて他のソフビと同じ素材で販売されている。

  • ハネジローのぬいぐるみは商品化される案も出ており、本編と劇場版でおもちゃ屋に置かれていたのはその試作品であったが、諸事情で中止となっている。

  • 作品終了後、円谷プロのホームページにハネジローの掲示板が開設されていた時期があった。もちろん元ネタは作中の「PAMPAM NET」である。

  • ニュージェネ版ダイナである『ウルトラマンデッカー』では彼そっくりな姿を持つロボット「HANE2」(エイチエーエヌエーツー)が登場しているのだが、彼も後に「ハネジロー」のあだ名が付けられる事になった。また劇場版『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』では後継機の「HANE3」が、前述の人形劇に登場したハネジローの兄弟と同じ「ハネサブロー」というニックネームで登場している。

  • ダイナ版ハネジローはCGが使われる初期の時代だったため、操演・合成に手間がかかりマスコットキャラという扱いの割に出番は多い方とは言えなかった。デッカー版ハネジローことHANE2は防衛チームのAIユニットということで頻繁に出番があり、ソフビやぬいぐるみのみならず、プレミアムバンダイから「動く!話せる!光る!鳴る!ハネジロー」が発売された。いうなれば、HANE2はオリジナルのハネジローの25年越しのリベンジを果たした存在ともいえる。



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最終更新:2025年03月27日 21:48

*1 第19話『夢幻の鳥』、第30話『侵略の脚本』

*2 36話『滅びの微笑(後編)』、44話『金星の雪』

*3 第19話『夢幻の鳥』

*4 第28話『猿人の森』

*5 『ウルトラマン列伝』放送時は諸事情によりこのシーンがカットされた。