新名/ウルフアンデッド

登録日:2020/08/30 Sun 10:32:35
更新日:2025/03/30 Sun 09:27:49
所要時間:約 7 分で読めます






余計なものを見たな…!

面白い事をしているのね。手を組みましょうか?

そのつもりはない!


(しん)(めい)とは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー剣』の登場人物である。
本項目では彼の正体であるウルフアンデッドについても記述する。


演:加々美正史



【概要】

第24話・第25話に登場。
現代において解放された不死生物アンデッドの一体であり、ハートスートのカテゴリーJ(ジャック)に分類される上級アンデッド。
普段は「新名」という名の、ピアスを身に着けた若い青年に化身している。
一人称「俺」または「私」

バトルファイトにはかなり積極的で、あくまでアンデッドを敵として打倒する為に行動している他、
理性的な者が多い上級アンデッドの中では飛び抜けて残忍な性格の持ち主で、襲撃した人間「ワーウルフ」に変貌させる能力を活かして、次々と犠牲者と手駒を増やしていた。
これだけだとやっている事が下級アンデッドと大して変わらないように見えるが、自らを「BOARDの生き残り」だと偽って『アンデッドハンター』という自警団を組織し、そこを隠れ蓑にする事で周囲を欺きつつ、
BOARDが対アンデッド用に開発していた最新鋭バイク・ブラックファングに、仮面ライダー達の専用マシンであるブルースペイダーやレッドランバスのデータを組み込む為に剣崎一真橘朔也の2人をまんまと騙して信用を得るなど狡猾な一面も併せ持っている。


【劇中での活躍】

遊園地にて仮面ライダーレンゲルとワーウルフとの戦いに人間態のままでアンデッドハンター達を率いて参戦し、ワーウルフを手早く退治する。
そして現場に居合わせたオーキッドアンデッドと交戦の末、その場から逃亡した彼女を今度はウルフアンデッドの姿で追撃。
本項目冒頭のやり取りを繰り広げながらオーキッドアンデッドと小競り合いを展開するも、うっかり大地=エレファントアンデッドのテリトリーに侵入してしまう。
そこへ睦月に加え、剣崎や橘も駆け付けて変身した事で3対3の戦いに発展。
戦況が不利になったと悟ったのか、ライダー達の相手を大地に押し付けてオーキッドアンデッドと共にその場から撤退した。


もうすぐお前達を倒す力を手に入れる。楽しみにな…!

ここはあなたに任せたわ!


後日、睦月からアンデッドハンターの存在を聞かされた剣崎及び橘と対面。
ブラックファングを完成させる為に「我々は一時的にアンデッドの活動を停止させる方法を見つけました」と対アンデッド用の銃を見せると、剣崎と橘に協力を要請。
次々と増えていくワーウルフに疲弊していた事や、アンデッドと戦う仲間が増えて心強かったのか、剣崎と橘の協力を得る事に成功。
その後は彼らと共に夜通しでマシン作りに着手し、首尾よくブラックファングが完成すると用済みとなったアンデッドハンター達を始末し、ブラックファングを自身専用のマシンに改造。
マシンを取り戻すべく変身したブレイドとギャレンと交戦すると、ブラックファングの力で2人を圧倒し、その場から逃走した。

その後は新名の姿でアンデッドに襲われながらもブラックファングを取り戻した体を装って剣崎と合流し、完全に油断した彼を背後から襲撃しようとするが、すんでのところで駆け付けた橘に阻止され、正体が露呈する。


正体を現したな!新名……。

まさか…?

このファングを完成させる為、俺達を利用したのか…!

噓でしょ、新名さん?

アンデッドハンターなどというのも、人間社会に潜り込み、効率よくアンデッドを始末する為……!

……ハハハハッ……!信じていたか?BOARD再建など…ハッ!
俺の目的は最初からBOARDから盗み出した
コイツ(ブラックファング)の完成だけ。そして今、お前らのおかげで俺は最強になった…!

…ふざけんな!!


激怒した剣崎は新名を殴り飛ばすと、奪い取った対アンデッド用の銃で攻撃する。
しかし、これも新名が剣崎達を信用させる為に作ったただのガラクタであり、全く効果は無かった。
2人を嘲笑した後、剣崎を突き飛ばすと再びブラックファングに乗り込んで姿を消した。


このマシンは俺の為にある……!


その後、とあるレース会場にブラックファングに乗ったまま乱入すると、その衝撃波でレーサー達や追ってきたブレイドとギャレンを次々とコースアウトさせていく。
すると、レーサーの1人である山口辰也選手がなんと無謀にもウルフアンデッドとのデッドヒートを繰り広げようと試みたのだ。
ブラックファングの衝撃波に耐えながら必死に食らいついていく山口選手の姿を見たブレイドとギャレンは、「ブラックファングの真後ろにつけば、攻撃を受ける事なく相手の速度を利用してついていける」と気付くと、今度は街中でウルフアンデッドを追跡。


『スリップストリーム』だ。その一点に賭けろ。

はい!


ブラックファングの衝撃波をスリップストリームで受け流しつつ、♠️9・MACHのラウズカードをブルースペイダーにラウズしてマッハスペイダーを発動するブレイド。
そしてデッドヒートの末、遂にブラックファングを追い抜く事に成功し、埠頭まで先回りするとリザードスラッシュの一撃でウルフアンデッドをブラックファングから叩き落とし、続けざまにブレイラウザーで切り掛かっていく。


俺達の──俺達のファングよ……。

さらばだ……。


ブレイドとウルフアンデッドが戦う中、ギャレンはいいように利用されたブラックファングを惜別の念と共にギャレンラウザーの銃撃で破壊。
切り札となるブラックファングを失った挙句、ブレイドの猛攻とギャレンの銃撃で追い詰められ、苦し紛れの咆哮と共に2人に飛びかかるウルフアンデッドだったが、
2人が同時に繰り出した「ライトニングブラスト」と「バーニングスマッシュ」を食らって完全に敗北し、アンデッドバックルが展開。
そのままブレイドが投げつけたコモンブランクに吸収され、W(ワイルド)J・FUSIONのカードとして封印されたのだった。


俺は…ジョーカーには戻らない……。

何?


変身。

Fusion!

お前、何故その姿に……!?


カードはそれ以降、長らく剣崎が所持していたが、第33話にて相川始が♥2・SPIRITを除いたハートスートのプライムベスタを奪われ、ジョーカーとしての闘争本能を抑え切れなくなった際に彼から譲り渡され、
続く第34話にてレンゲルとの戦いの際にジョーカーラウザーにラウズして*1ウルフアンデッドの姿に変貌し、圧倒的な力で彼を退けてみせた。


本当に強いのは……!強いのは……!

……人の想いだ!!


【ウルフアンデッド】



俺の敵はお前らではない!

アンデッドだ!まずは一人残らずアンデッドを倒す!

その為に…大勢の命を奪っておいて、何を言う!?

黙って見ていろ!邪魔をするな!

身長 223cm
体重 119kg
種族 アンデッド
生物モチーフ
スート ハート
カテゴリー J(ジャック)
特色・力 人間への化身
不思議な力がある両手の爪
カード名 フュージョンウルフ
クリーチャーデザイン 韮沢靖
初登場回 『剣』第24話「謎のハンター」


新名の正体である、ハートスートのカテゴリーJに分類される上級アンデッド。
の祖たる不死生物であり、凶悪な面構えや全身に生えた無数の鋭利なナイフ「ナイファー」が特徴。

両手の爪による攻撃や並外れたジャンプ力、スピーディーなキックを駆使した格闘戦を得意とする。
また、両手の爪は殺害した人間を「ウルフヴィールス」に感染させてワーウルフに変えるのみならず、ブラックファングを自分専用に改造させる力も備えている。
飛び道具は所持していないからか、レース中にはブラックファングのみの攻撃でブレイドやギャレンと戦っていた。
「特に武器を持っていない山口選手の時はバイクから降りて襲えよ」とか言ってはいけない。

ラウズカードとしての能力は、仮面ライダーの融合能力を高める「ウルフフュージョン」。
単体では戦闘で消費したラウザーのAPを2400チャージするだけであり、仮面ライダーカリス自身はラウズアブゾーバーを所持していない為にジャックフォームへの強化変身は不可能だが、
その代わりに上記にある通り、ジョーカーラウザーにラウズすればウルフアンデッドの姿と力を借りる事が出来る。

ワーウルフ


これはアンデッドじゃありません。アンデッドの犠牲者です。

“犠牲者”……?

アンデッドが人間を殺し、その死体を自分の仲間にして操っている……!

ウルフアンデッドに殺害された人間の遺体が、ウルフヴィールスの影響で人としての意思を持たないまま復活すると同時に変貌した姿。
劇中では名前は明かされず、剣崎からも「アンデッドもどき」としか呼ばれていない。
狼に似た顔や手を持つ半獣人……即ち、狼人間としてウルフアンデッドに操られ、本能の赴くまま人々に襲い掛かる。
ライダー達の通常攻撃でも倒せるが、アンデッドではない為にラウズカードへの封印は出来ず、倒されると炎上して消滅する。

ブラックファング


これ…凄いっすね!

『ブラックファング』…。俺達が作り上げようとしていた、最高のマシンだ。

じゃあ、BOARDの?

ああ。開発中だった、ライダーマシンを超えるマシン。
そして我々は、ライダーシステムとは別に、アンデッドを封印する方法を模索するチームだ。

BOARDがブルースペイダーとレッドランバスのデータを基に、対アンデッド用に開発していたライダー用の最新鋭バイクで、その最高時速はブルースペイダーを遥かに上回る420km。
ウルフアンデッドに改造されてからはアクセルを吹かして自身のパワーを高めたり、敵の攻撃も跳ね返す他、衝撃波や煙幕を放つ事まで可能になった。

烏丸啓「人類の未来を守る為の研究」と橘に語っていたが、人類の敵であるアンデッドにいいように利用された末、最後はギャレンの手で処分されるという真逆の末路を辿ってしまった。

恐らくはギャレン、ブレイドに続く新たなライダーシステム用のマシンとして開発されていたと思われる他、回想シーンでの橘と烏丸の様子を見るに、2人は『剣』本編以前はかなり良好な関係だったものと思われる。

アンデッドハンター


ブレイド…。剣崎一真か?

……睦月が言っていたのは、あなた達なんですね?アンデッドを倒せる人間が、いるなんて……。


一体、あなた達は…?

アンデッド…ハンター。

ウルフアンデッドが人間社会に潜伏する為に組織した架空の自警団で、劇中で判明している隊員の名前は平井のみ。
少数の男性隊員達で構成されており、カテゴリーQ(クイーン)の上級アンデッドであるオーキッドアンデッドにも怯まず果敢に立ち向かい、
剣崎や橘達と共に夜通しでブラックファング完成の為の研究を進めていたが、最後はウルフアンデッドの手で一人残らず始末された上にワーウルフに変えられてしまった。

誤解されやすいが、彼らは伊坂に従っていた研究員達のようにマインドコントロールされていたわけではなく、悪意や下心、打算など一切無しに純粋にアンデッドに立ち向かおうとした者達である。
その想いをウルフアンデッドに利用され、ブラックファング完成の為の捨て駒にされてしまった事はやりきれないとしか言いようがない。


【余談】


  • 実は始と全く絡んでいない上級アンデッドはこのアンデッドと『剣』本編の時点で封印済みのパラドキサアンデッドだけだったりする他、各回のラストに表示されるラウズカードでも、上級アンデッド絵札の中で唯一登場していない。

  • ウルフアンデッドと山口辰也選手がレースを繰り広げた場所は、三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキット。始役の森本亮治氏は鈴鹿サーキットにどうしても行きたかったようで、出番が無いにもかかわらずロケに参加していた他、
    剣崎役の椿隆之氏やみゆき役の肘井美佳氏とテニスをしたり、ボウリングをしたりと思いっきり遊んだ事をロケに参加出来なかった白井虎太郎役の竹財輝之助氏にジュースを飲みながらテレビ電話越しに報告したところ、キレられたという裏話も。
    そしてあろうことか、竹財氏は土産すら貰っていなかったらしい*2
    • 第24話では山口選手の他にも、『剣』に登場する仮面ライダー達のスーツアクターを務めた高岩成二氏(ブレイド役)や伊藤慎氏(カリス役)、押川善文氏(ギャレン役)、岡元次郎氏(レンゲル役)がピットクルーの面々として顔出し出演している。




もうすぐ項目を追記・修正する力を手に入れる。楽しみにな…!



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最終更新:2025年03月30日 09:27

*1 この時、カードをラウザーに近づけた際に自動的にワイルドベスタから、本来のスートが加わったプライムベスタに変化している。

*2 ちなみに同じくロケに参加出来なかった広瀬栞役の江川有未氏の方はというと、肘井氏から土産を貰ったとのこと。