桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~

登録日:2020/11/27 Fri 21:36:01
更新日:2025/05/04 Sun 01:22:23NEW!
所要時間:約 10 分で読めます




桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』とは、2020年11月19日にコナミデジタルエンタテインメントから発売された『桃太郎電鉄シリーズ』の作品である。
対応機種はNintendo Switch

概要

3DSで発売された『桃太郎電鉄2017 たちあがれ日本!!』からカウントすれば4年ぶり、据え置き機としては『2010』(Wii)からおよそ 11年ぶり となる『桃鉄』。2020年代及び令和時代になって初めてのシリーズ作品でもある。
前作『2017』は任天堂から発売されたが、本作は『WORLD』までの『桃鉄』シリーズを発売していたハドソンを吸収合併したコナミからの発売となった。

基本的なゲーム内容はこれまでの作品とほぼ変わらないが、本作において情報発表時から最も話題になったのはキャラクターデザインの刷新だろう。
本作ではこれまでのシリーズでキャラデザを担当していた土居孝幸氏に代わり、『スーパーボンバーマンR』や『ぷよぷよフィーバー』などのキャラデザを手掛けたイラストレーターの竹浪秀行氏が新たな担当となった。そのためキャラクターの名前こそ従来と同じだが、外見はほとんど別人レベルに様変わりしている。
シュッとしたイケメン風になった「桃太郎」、いかにもな美少女になった「夜叉姫」など、令和の時代に合わせた時代相応のデザインに変貌しているのが特徴。
特にシリーズおなじみの「キングボンビー」は今までの作品にあったどことなく間の抜けた感じが一切なくなり、紫色の仁王像のような完全なる恐怖の象徴というデザインになっている。


また、キャラクターデザインだけでなくBGMについても『X』以降長らく制作に携わってきた池毅氏が制作を外れたため、氏が制作したBGMは軒並み差し替え、もしくはイベントごと削除されている。
しかし新たに前山田健一(ヒャダイン)氏と樹原孝之介氏がBGMスタッフに加わった。

売り上げは好調で、発売年だけで約250万本、2024年現在では約400万本のセールスを記録し、シリーズ最大級のヒットとなった。


本作の特徴

前作『2017』からマップが拡張され、登場する物件駅は339駅、物件数は2201件と国内が舞台の作品では歴代最多に。
また、時代に合わせて原宿の「タピオカティー屋」などの流行の物件も多数登場しているのが特徴。

なお、旧作にあった物件の「増資」システムは数作前から廃止されているが、本作も引き続き廃止されたまま*2となっている。
「増資」の廃止については、原作者のさくまあきら氏のサイトのブログによると、ライトユーザーからは増資がわかりにくい等、いろいろな理由があったためのようだ。
正直、本作の膨大な物件数だといちいち増資して回っている余裕がないという実情もあるので、この辺りは仕方ないか。

マップの移動関連としては前作『2017』で空路が大幅に拡充し、帯広・成田・中部・関西・宮崎・那覇の各空港間を飛行機で一気に移動できるようになったが、本作では新たに「ヘリポート駅」が登場。止まると全国に複数あるヘリポート駅のうち、ランダムに掲示される4カ所のヘリポート駅から好きな駅へぶっとぶことができ、
前作までの「ワープ駅」と違い利用しても持ち金が0円にならない(確定ではないものの、借金を帳消しにしてくれることはある)。これにより、広大なマップをよりスムーズに移動しやすくなった。
なお、前作までにあった「ワープ駅」や「ぶっとび駅」は廃止された。

また、四国と九州をつなぐフェリーのルートも廃止されたため、四国から九州への移動にかなり手間取るようになった。
実質、瀬戸内海ルートでしか四国に行けないので、四国は以前とくらべると孤島のような地形になっている。
ただし、尾道~生口島~今治ルート(しまなみ海道)が追加されたため、広島から四国に渡れるようになった。

ゲームモードとしては、オンライン対戦機能が追加されたのが最大の特徴。
最長で100年プレイできる「いつもの桃鉄」と短期間で勝負する「桃鉄3年決戦!」の2つのモードでオンライン対戦が可能。
ちなみに、オンライン対戦は本作がシリーズ初ではなく、過去のDS・Wii版の『桃鉄』でも実装されていた(現在はサービスが終了している)。
当初は自分のフレンドのみとオンライン対戦できたが、のちのアップデートで、見知らぬ人ともパスワードを共有する形式でマッチングして対戦できる「ゲストと対戦!」モードが追加。
また、ローカル通信・インターネット通信での対戦では「キャラスタンプ」を送って相手とコミュニケーションをとることができ、キャラスタンプは通信対戦で1試合終えるたびに1コずつ新しいものをもらうことができる。
通信はやや不安定な面もあるが、途中でだれかが抜けてもCOMが代わりにやってくれる上、通信が復旧した時点で「つづきから」を選んで復帰可能という救済措置もある。

また、一人プレイ用の「桃鉄10年トライアル!」モードもあり、こちらはCOMキャラのエンマとようきひ相手に10年間で総資産の最高記録を目指すモード。
ネットランキングもあり、全国のライバルと総資産を競える。

JR東海JR東日本が許諾に参加しており、高輪ゲートウェイ駅は実名で登場した*3他、大都会鉄道購入時の画面のE259系とE353系のロゴもそのまま再現されている。
また現実でも車両の世代交代が進んだことから急行系カードと大都会鉄道購入時の車両も殆ど刷新され、特急は281系から271系(はるか)、新幹線はE2系からE7系、のぞみは500系からN700S系、リニアは架空の車両からL0系改良試験車に変更されている(急行だけは相変わらず221系)。
大都会鉄道の車両もE231系500番台→E235系0番台(山手線)、E231系0番台→E231系500番台(中央・総武線各駅停車)、253系→E259系(成田エクスプレス)、103系→E531系(常磐線)、E351系→E353系(あずさ)、201系→E233系0番台(中央線快速)、205系→E233系7000番台(埼京線)となった。


貧乏神

本作の貧乏神や変身形態は以下の6種類。

  • 貧乏神
目的地にだれかがゴールしたとき、その目的地からいちばん遠いところにいた人にとりつく、おじゃまキャラ。
前述の通りキャラデザは大きく変更されたが、やることは以前と変わっておらず、さまざまな悪行でプレイヤーの足をどんどんひっぱってくる。
「猿みたい」とよく言われるが、それは発売前のメインビジュアルが口を大きく開けたデザインだったためで、作中ではあまり猿っぽくはない。
オレンジ色の着物を着て腹と尻を出し、大きながま口を背負ったひょうきんな姿をしている。
また取り憑いているプレイヤーの場所によっては、その地域の特産品*4を取り出したり、都市部や観光地では自撮り棒で自撮りをしたり、冬の北海道内では寒さで震えたりするなど、待機中の挙動がいくつか存在する。

  • ミニボンビー
貧乏神が変身するキャラ。キャラデザは変更されたものの、印象はそれほど変わっていない。
被害はかなり少なく、毎月お金をちょっとだけうばっていく。たまに急行系カードをくれたりもすることも。
相変わらずの癒し枠。

非常に恐ろしい姿になった、シリーズおなじみの恐怖の象徴。貧乏神が変身するキャラで、左手で常に黒いサイコロをいじっている。
キャラデザは大幅に変わったが、悪行の凶悪さはこれまでと相変わらず(むしろ強化)。
おなじみのサイコロ10振り(年数が進むと30個振らされることも)やカード全捨て、ボンビラス星拉致(拉致直後、カードはちゃんと蒸発)など、強烈な悪行でプレイヤーを苦しめる。
尚今作では新悪行が存在せず、前作にあった行動不能と気に入った(とハリケーン)が削除されたため悪行のバリエーションは前作と比べると減っている。
だが、「……へ行け!カードフルセット」「あめ玉時限爆弾カード8枚プレゼント」「デビルプレゼント」などの悪行の直後に「カード全捨て」で救済?してくれることもあるなど、たまにお間抜けな一面を見せることもある(逆の順番だと悪夢だが)。
最凶形態なるものも存在し…。

  • キングボンビーJr.ポコン
キングボンビーの息子という小さなボンビー。
ミニボンビーみたいな姿だが、やることは過去作の「ハリケーンボンビー」と同じで、とりつかれたプレイヤーの所有物件をハリケーンでどんどん吹き飛ばすという凶悪なキャラ。
もちろん、近くにいるほかのプレイヤーもまきぞえで物件を吹き飛ばしてしまう。
ただし、1度目、2度目の変身ではまだ未熟なため、吹き飛ばす規模は小さめ。
3度目の変身からは本気を出して、すさまじい数を吹き飛ばしてくる。
巻き添えの場合は最初からかなりの数の物件を吹き飛ばすため、初期の段階では近くにポコンがいる場合はあえて取り憑かれに行ったほうが被害が少なくて済む。
「キングボンビーの息子」という扱いになったのも池氏の降板でハリケーンボンビーのBGMが使えなくなり、キングボンビーのBGMを流用する口実にするためだろう。

  • ビッグボンビー
唐草模様の袋を携えた、サンタクロースと泥棒を足して2で割ったような姿の新ゲストボンビー。
借金を背負っている時のみという特殊な条件で出現し、毎ターンサイコロを1コ振って、出た目に応じて借金を倍プッシュしてくる。
1の目を出した場合は「1倍」、つまり現状維持となり影響はないが、6の目が出ると借金はなんと「6倍」に。
連続で6が出ると一気に36倍の借金を背負う羽目になる。
ただ、借金さえなければそもそも出現しないという性質上、「物件を売却せざるを得なくなる」といったような被害は皆無で、借金をなくすか借金を負っていない社長になすりつければ即座に貧乏神に戻ったりする他、(そもそも借金のカンスト額でもあるが)マイナス10兆で踏みとどまってくれるなど、有情な面も。
借金を倍増させるだけなので、上記のポコンよりは被害は少ない。また、物件やカードにはなにもしない。
「徳政令カード」を1枚持っておけばいつでも復帰できるし、ほかにも借金を帳消しできるイベントは結構多いので、とりつかれてもじつはあまり困ることもなかったり。ぶっちゃけボンビーキャラとしては甘い方ではある。100年モードですら、100年間一度もお目にかかることがないまま決着してしまう(そしてエンディングの結果発表では数秒間だがしっかり出てくるので「誰?」となる)こともしばしば。
だが、コイツの悪行で借金をめいっぱい増やしてから「たいらのまさカード」なんてものを使った日には……。
のちのアップデートでちょっと強化され、コイツにとりつかれていると「徳政令カード」が使用不能になった。

  • デストロイ号
本作における最凶のボンビー。
キングボンビーの顔をした凶悪な列車(プレイヤーの汽車と同様に空路では飛行機に、海路では船に変化)そのものであり、コイツに憑りつかれるとプレイヤーの行動後、デストロイ号が追加で 3個(3回目の登場からは4個。しかも目は3~6。サイコロ3個でも9~18マス移動する) サイコロを振り、プレイヤーを連れて勝手に移動してしまう。
そして、 通過した物件駅だけでなく、その周辺の物件駅の物件をどんどん破壊し尽くす
破壊された物件はだれも所有していない状態になる。しかも、無差別に物件を破壊*5していくので、ほかのプレイヤーにも莫大な被害が発生する可能性がある。
歴代ボンビーでも珍しく、憑りつかれた本人ではなくマップそのものに影響をもたらすため、憑りつかれたプレイヤーから逃げても被害を軽減できないという特徴を持つ。
独占している物件が多いトップ層ほど被害が甚大になるため、むしろ下位プレイヤーにとってはコイツの登場は逆転のチャンス。持ち金への直接的な被害がないのもポイント。
戦況にもよるが、桃鉄では珍しく憑りつかれた人に有益な面の強いボンビー。
首位のプレイヤーと差が開いているときは、そのプレイヤーの所有物件の多い地域で思い切り暴れてもらおう。
もっとも、ヤツの行動を完全にはコントロールできない以上、うまく利用するのもなかなか困難なのだが。
対処法としては、コイツを連れたプレイヤーを「屯田兵カード」や「最果てカード」でとにかく遠いどこかに吹っ飛んでもらうのが一番だが、該当するカードを確保していない場合なら「あえて自分から取り憑かれに行きつつヘリポート駅から遠方に飛ぶ」というのも選択肢となる。
物件駅が密集している関東や近畿で暴れられると被害の桁がヤバいことに。
ビジュアルやその笑えるほどの凶悪な破壊活動により、多くのプレイヤーに衝撃とトラウマを与えた。
なお、32年目以降は絶対に出現しないので、100年プレイで物件コンプリートを目指す場合も安心。
また、一度変身するとその後5年間はデストロイ号に、2年間はキングボンビーには変身しない。
「桃鉄3年決戦!」や「桃鉄10年トライアル!」モードでは一切登場しないようだ。

  • サンタボンビー
「ももクロ桃鉄」モードで登場する、特別なゲストボンビー。見た目はビッグボンビーにソックリ……というか、衣装が違うだけ。実際、登場シーンで言い間違えている。
とりつかれると、サイコロを1個ふって出た目に応じて自分のプラスの持ち金を倍に増やしてくれる。
要するにビッグボンビーとは逆の悪行……もとい善行をしてくれる、とりつかれたプレイヤーにとってはうれしいキャラである。

  • ミニボンビーすし
「スシロー桃鉄」モードで登場する、特別なボンビー。ミニボンビーの顔が描かれたすし。サイコロの出目に応じてお金が貰える。

  • キングボンビーすし
「スシロー桃鉄」モードで登場する、特別なボンビー。キングボンビーの顔が描かれたすし。ミニボンビーすしよりも多額のお金が貰える。

カード

「桃鉄」でゲームを左右するのがカード。
本作は前作『2017』に引き続き、ひとりにつき同時に8枚まで所持できる形式で、旧作のように「急行系(進行系)」「便利系」に分類されていない。
どれだけよいカードを集めつつ、適切なタイミングで使っていけるかが勝負のポイント。
周遊系カードは紀伊半島に集中している(と北海道の渡島半島に1箇所だけある)「周遊駅」で回数リセットが可能(名前に「周遊」が含まれなくてもOK)。
ここでは本作で新登場のカードを中心に特徴的なものを紹介。

  • ロイヤルEXカード
前作『2017』にあった「グランクラスカード」の名称及び使用車両が変更されたもの。
伊豆急行2100系R5編成のような形状にJR西日本87系のような塗装と2つのクルーズトレインを掛け合わせたような見た目となっている。変更の理由はキングボンビーがデストロイ号を「今流行の特別列車(=クルーズトレイン)」と称しており、それに合わせるためだろうか。
サイコロを6コふって出た目の合計移動でき、何回かつかうとなくなる。
周遊系カードなので期間延長カードや周遊駅で使用回数を回復可能かつ、名前に周遊が入っていないので周遊禁止カードの対象外(スペシャルズカードや6大都市カードも同じ性質を持つ。)。
1年目から東北の宮古駅で販売されているため、お金さえ貯めれば序盤から入手できるなど、周遊禁止カードの対象外という点も含めて「リニア周遊カード」の下位互換に収まっていないのもポイント。
高性能なあまり、「のぞみ周遊カード」が完全下位互換なのに価格は高いわ、カード売り場で購入できるようになる時期も遅いわで、割りを食う羽目に……
ちなみにカード使用時のBGMは「リニア(周遊)カード」と同じ曲。このカードで気持ちよく、日本列島をスイスイ進もう。

  • スペシャルズカード
1~6マスの任意の数だけ進める「スペシャルカード」のいわゆる周遊版カード。何回かつかえる。
目的地に止まったり、相手に貧乏神をぴったりなすりつけたいときなど、1枚あればなにかと便利だが、カード売り場解禁が50年目以降と遅いのと、カードそのものの価格が高いので注意。

  • 連帯保証人カード
持っていると、自分の持ち金がマイナスになる支出を食らった際に自動的に発動してそのプレイヤーは持ち金0円で踏みとどまれるが、残りの借金はほかのだれかひとりに1回だけ強制的に肩代わりさせる*6。旧作に存在した「身代わり地蔵カード」の上位互換で、防御と妨害をかねたカード。
肩代わりさせる相手はランダムに選ばれる。キングボンビーの悪行や台風などの被害金の大きいイベントでこれが発動すると凶悪。
全員がこのカードを持っており、なおかつ全員発動条件を満たしていると、たらい回しの末、全員持ち金0円になるのと引き換えに 帳消しになる ため、「ダビングカード」と「刀狩りカード」を組み合わせると…?

  • 6大都市カード
つかうと札幌・東京・横浜・名古屋・大阪・福岡(博多)から1カ所を選び、そこまでぶっとべる。
さらに選んだ行き先が目的地ならそのままゴールでき、おまけに何回かつかえるというなかなかチートなカード*7100年モードの終盤はみらい超特急の開通によって札幌と福岡が数マスの距離になるので、元々距離の短い東京&横浜を併せて実質「4大都市カード」だが
入手できたらだれかに奪われたり壊されたりしないように注意して、積極的につかいたい。
ちなみにCOMは積極的に入手しにいく一方で、行き先が目的地となっている状況以外ではまず使おうとしないため、ある意味損害系カード並みにCOMのカード枠を圧迫する代物となる。
仙台や広島に飛べないのは「地方へ!」系カードの立場が無くなることを危惧したのかもしれない*8

  • 1が出るまでカード
入手すると、次の自分の番からサイコロを1コふり「1」が出るまでカード使用を含めた通常行動ができなくなってしまう、たちの悪い損害系カード。
カード使用も封じられてしまう性質上、損害系カードをまとめて処分可能な「シュレッダーカード」でも対策できないので、できれば一度も引きたくない*9
1が出るとこのカードは消滅し、そのターンから普通に動けるようになる。

  • リニア周遊カード
サイコロを8コふって出た目の合計移動でき、しかも何回か使えてしまう、急行系最強のカード(ただし前述のとおり周遊禁止カードの対象にはなってしまうので、「ロイヤルEXカード」の完全上位互換というわけではない。)。
これまでは入手手段がかなり限られていた貴重なカードだったが、本作では「ナイスカード駅」などでも入手可能に。急行系カードをパワーアップさせてくれる歴史ヒーローの伊達政宗が仲間になっていれば、のぞみ→のぞみ周遊→リニア周遊、なんてことも起こり得る。また前作では「グランクラスカード」は伊達政宗の能力の対象外だったが、本作では「ロイヤルEXカード」も対象になった。

  • ダビングカード
手持ちの好きなカードを1枚えらんで複製できる、地味ながらうれしいカード。
昔からあるカードだが、前作に引き続き使用しても自分の番が終了せず*10、つづけてサイコロをふるかカードをつかうことができる。
また九州の佐多駅にて販売されており(49年目まで)、1枚4,000万円という低価格で購入できるのもポイント。そのため大量に購入しより高値で売れるカードに変換した上で売却するという戦法が強力。
流石に強すぎたので、次回作では切ったら再行動不可、価格も序盤ではなかなか高い8億円に値上げされるという弱体化を受けた。

  • 屯田兵カード
えらんだほかのひとりを北海道のどこかのマスにぶっとばす。さらにぶっとばされた相手は1カ月お休みとなり、行動できない。
だれかが目的地に到着して自分がピンチになりそうというときなどに、心を鬼にしてつかおう。
ちなみに行動できなくなる月が1月となるタイミングでこのカードを使用し、ぶっとばした先が陸別だと……!?

  • 最果てカード
えらんだほかのひとりを「その位置からもっとも遠いマス」へぐぐいーんとぶっとばしてしまうカード。
どこにぶっとぶかは対象にしたプレイヤーの位置次第だが、北海道の利尻島・礼文島や青森の大間、長崎の五島・対馬、沖縄の石垣島(みらい超特急開通後は紀伊半島や佐渡島)にぶっとぶことが多い。ターゲットの場所を考えて使わないと、目的地に近づけてしまう。
自分に使うことはできないが、これも自分がピンチのときに有効な1枚。

  • 豪速球カード
ほかのプレイヤー全員の所持カードを数枚ずつたたき割ってしまうカード。
昔からある攻撃系カードだが、今回はひとりにつき最大で8枚、つまり手持ちのカードを全部破壊してしまうこともある。状況も考えないと、相手が持っている損害系カードまで破壊し、アシストすることにもなりかねないが。
相手がいいカードをたくさん買ったり手に入れたときにつかうとよい。……ん? 友情破壊になるって?
大丈夫、これはゲームだ。エンリョなくつかおう。
みんなの大事なカードをパリンパリン割るの楽しいYo!

  • 坊主丸儲けカード
ほかの全員の持ち金をぜんぶ自分のものにできるカード*11。ムシの良いカードだが、失敗する場合もある。
決算直後など、みんなの持ち金がタップリあるときにつかうと有効。

  • 持ち金ゼロカード
指定した人の持ち金を問答無用で「0円」にする、無慈悲なカード。
自分にも使えるのを利用し、全員借金している中で「自分のみ効果がある徳政令カード」としての使い方もあるが、やはり持ち金の多い相手にお見舞いしてやりたいところ。上記の「坊主丸儲けカード」をやられたときの報復としても。

  • 君がすべて!カード
カード袋にあるすべての所持カードを同じカードに変化させられるカード。どのカードに変化させるかは、手持ちのカードから指定することができる。
ちょっとややこしいが、たとえば「エンジェルカード」を1枚とほかのカードを数枚持っていれば、ほかの所持カードをすべて「エンジェルカード」に変化させることができるのだ。さらに、エンジェルがミカエルに進化した際に使えば、莫大な収入に。QuizKnockの山上大喜氏はこの戦法を駆使した。
カード袋の空きを埋める効果はないので、所持カードがなるべく多いときにつかうとよい。全てのカード売り場で0円で何枚でも手に入る「徳政令カード」が数を増やすのに有効。

  • 銀河鉄道カード
つかうと銀河鉄道マップへワープでき、終点に到着するとそのまま目的地へゴールできる、『桃鉄』シリーズではおなじみのロマンあふれるカード。
終点の駅はこれまで通り、サイコロの目がぴったりでなくても止まることができる。
また途中には止まるとお金をもらえる「銀河駅」がたくさん設置されているが、本作ではなんと「プラス駅」の5倍の金額をもらえるようになった*12。「桃鉄3年決戦!」モードなら、これ1枚で一気に1位になれるかも……?
更に、デストロイ号に憑かれた際はこのカードを切れば地上マップへの被害をゼロに抑えることもできる。
ただ、「(ボンビラス星を除いて)目的地から一番遠い場所」扱いなので、ここにいるときに地上の誰かが目的地に入れば貧乏神は普通に来るし、「サミットカード」や「屯田兵カード」、「場所がえカード」を使われたり、ボンビラス星連行が発動したりすれば問答無用で銀河鉄道マップから飛ばされてしまう*13
加えて、ここにいると自分のターンでは地上のマップの様子や他のプレイヤーが目的地まであと何マスなのかが確認できなくなるのも地味に面倒。

  • シンデレラカード
物件駅でつかうと、その駅の物件を1件だけ無料で入手できてしまうカード。「WORLD」の「無料カード」(1億円以下の物件1つを無料で入手できる)の完全上位互換。
名前のとおりまさに夢のようなカードだが、さすがに岡山の「桃太郎ランド(10兆円)」には使用できない。
また、これを持ったまま12月になると売値が0円である「徳政令カード」に変化してしまう。つまり使用期限があるので、現在の月に注意しよう。
なお12月に手に入れた場合には即座に「徳政令カード」にはならず、来年の11月まで猶予がある。一方で一番意味が無いのは11月に引いた場合。使う余裕も無いまま翌月の行動開始時点で「徳政令カード」と化してしまうのだ。この月にも12月に引いた時と同じ措置を適用してほしかった……。
なお、ゲーム序盤でこれを入手し高額物件につかうと、以降はその物件の奪い合い勝負となる。
というのも、物件駅でつかうと他人の物件を横取りできる「乗っ取りカード」が一部のカード売り場駅で販売されているため。
なんにせよ貴重で強力な一枚なので、よーく考えてつかおう。
ソフトのアップデートで入手確率が修正され、めったにお目にかかれないレアカードに。

  • 乗っ取り放題カード
駅で使えば無料で物件を奪える「乗っ取りカード」の繰り返し使えるタイプ。
使い切らない限り、1ターンでの使用回数に制限は無いので、失敗してもまたやり直したり何件も奪ったりできる。高額物件をいただいて一発逆転を狙おう。余程のことが無い限り先に「刀狩り」で取られたり相手にも「乗っ取り放題」で取り返されたりするけど。


ゲームバランスについて

歴代でもかなり「攻め」のバランスといえる。
マップはかなり広くなっているが便利なカードが多いため、目的地にも到着しやすい。
また従来にくらべて逆転要素も多くなっており、イベントやカードで勝負の行方があっさり大きく変わることもしばしばある。負けていても、最後まであきらめずに闘おう。
  • 移動系カードが大盤振る舞い 。普通のカード駅でも急行カードや特急カードが結構出る。ナイスカード駅などに止まれば周遊カードもかなり出る。リニア周遊カードも登場し、2〜3ターンで本州縦断も夢じゃない。 下位のときには普通のカード駅でもロイヤルEXカードやリニア周遊カードがバンバン出まくる。 まさにバランスブレイカー。
  • 8年目に新カード売り場の高輪ゲートウェイ駅開業。開業当初はラインナップが少なく、年数が経つにつれて追加されていく仕様であるものの、値段は相応に高いが非常にレアなカードを序盤から購入可能。
  • 目的地に到着し援助金を受け取っても(援助金を加算しても借金が残る場合は借金が帳消しとなるが、それを含めて)なお最下位の場合、「見かねた住民がカードを持ってきた」ということで、スペシャルカードやロイヤルEXカードなどのカードももらえる。
  • 好きな物件を一つタダで買える「シンデレラカード」などの強力なカードも多数追加(ただしシンデレラなので12月になると消えてしまう。使い時が重要)
  • ダビングカードが購入可能になった。また、ダビング駅という、カードを1ターン1枚限定だが0円でダビングできるというぶっ壊れ駅(北海道の日高地方と沖縄本島に点在)も登場。ゴールドカードを複製すれば、高い物件を年1単位で買い放題になることも(さすがに桃太郎ランドはゴールドカードでは買えない。また、プラチナカードはリストラ)。
と、プレイヤーに有利な要素が多くなった一方で、
  • 最強ボンビーのデストロイ号の存在 。これによりどれだけ物件を買い占めても崩される危険がある。
  • 「豪速球カード」が強化され、一気に相手の手札をすべて割れることも増えた。
  • 従来僻地かつ行き止まりにある行きにくい売り場でしか買えなかった「刀狩りカード」がそこら中で売られるようになった。これにより先に刀狩りカードを手に入れたプレイヤーが大きく有利になる他、刀狩りカードによる刀狩りカードの奪い合いが多発するようになった。
  • モモトラマンやメカボンビーは廃止されたまま。これらは以前から「金のある人だけが有利なイベント」と言われていたので、バランス調整としては妥当か。ただやはり伝統的な要素だったので新作に登場しなかったのを寂しく思う声も多い。
など、割と理不尽な要素も多めで、盤石な資産を作っても崩されやすくなっている。


余談

  • 鉄道会社の許諾を受けた作品ということもあり、後にJR東海や岡山電気軌道、東武鉄道、近畿日本鉄道と鉄道会社とタイアップしたリアルイベントを実施している。中でも岡山電気軌道では、9200形にデストロイ号のラッピングを施して運行を行っていた。

  • 2021年4月には、ファンにはお馴染みの『決算』の景色そのものの光景が見られる静岡県富士川市に『決算』の画面の看板が設置されるというプロモーションが行われた。

  • 2023年から、本作をベースにした『教育版』が小中学校向けに提供され始めた。長らく「地理は『桃鉄』で学べ」などとも言われていたが、ついに現実の教育機関でも活用されることになったのだ。近年は「GIGAスクール構想」のもと一人1台のタブレットが配布されているためこれを通じてSwitchではなくブラウザで遊び、またトラブル防止のため貧乏神は出ないようになっているなど、製品版とはいくつかの違いがある。なお、あくまで教育現場向けのものなので、個人では購入及びプレイができない。

  • 2024年には、アジア諸国ならびに地域向けの他言語対応版が製作されることが発表された。



追記・修正は10年トライアルで総資産1兆円を達成してからお願いします。

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  • 陣内智則
  • YouTubeで陣内がやったゲーム
最終更新:2025年05月04日 01:22

*1 この人物が陣内智則氏である。

*2 ただし、浜松を独占すると加勢する歴史ヒーロー・徳川家康の効果によって「既に独占しているランダムの1物件駅における物件全部について、数ヵ月後に収益率を永続的に2倍にする(テロップでも「総額○円の増資」と表記される)」という要素はある。

*3 ティザームービーでは「高輪G」名義。

*4 青森周辺ならリンゴ、岡山周辺なら桃、長崎周辺ならカステラ、鹿児島周辺ならサツマイモなど。

*5 桃太郎ランドも例外ではない

*6 既に借金している場合は発動しないが、カード消費もしない。

*7 『桃鉄Ⅲ』版「ちばばカード」と同様の効果であり、この時は1回しか使用できない。その為、「6大都市カード」は何回か使用できるカードとして進化したといえる。

*8 もっとも「地方へ!」系カードはぶっとびカードより範囲が絞られているだけで着地点自体はランダムな上、九州と沖縄がまとめて1地方扱いとなっている都合上、基本的に利便性はこちらの方が上。

*9 歴史ヒーローによる損害系カードの消去はターン開始時に発動するため、これによる対策は可能。また曲がりなりにもカードではあるので、(他人依存や運任せではあるものの)「豪速球カード」や貧乏神の悪行などで消してもらう手もなくはない。

*10 ただし「10年トライアル」では確定で使用後の再行動が不可能となっている上に、販売価格自体も大幅に上昇しているので、「いつもの桃鉄」モード並みに気軽に使用することはできなくなっているので注意。

*11 借金を背負っているプレイヤーについてはそもそも対象外。

*12 絶好調時の「プラス駅における収入増加」とも重複する。

*13 ちなみに「最果てカード」については、「既に最果てにいる」ということで、そもそも指名できない。