ブルーロック

登録日:2021/01/01 Fri 3:00:00
更新日:2025/04/22 Tue 23:43:08
所要時間:約 3 分で読めます





想像しろ

舞台はW杯決勝、8万人の大観衆、お前はそのピッチにいる

スコアは0-0、後半A・T(アディショナル・タイム)

ラストプレー。味方からのパスに抜け出したお前は―…

GKと1対1、右6mには味方が1人。パスを出せば確実に1点が奪える場面

全国民の期待…優勝のかかったそんな局面で―…



迷わず撃ち抜ける



そんなイカれた人間(エゴイスト)だけこの先へ進め



『ブルーロック』とは、週刊少年マガジンにて連載されている漫画作品。
2018年35号より連載開始。

原作は金城宗幸、作画はノ村優介。

概要

『神さまの言うとおり』の金城氏が手掛けたサッカー漫画という時点で想像がつく人がいるかもしれないが、これは高校サッカーで選手権優勝を目指したり、ユースでプロを目指すような漫画ではない。
サッカーを題材に氏の得意とするデスゲームの味付けを多分に加えた異色作である。
具体的に言うと「日本代表をW杯で優勝させるために、300人の高校生を隔離された施設に閉じ込めて蹴落とし合いを強制し、最終的に299人を生贄に超自己中(エゴイスト)な革命的ストライカーを誕生させましょう」という話である。

しかし、悪名高き第1話で本田圭佑香川真司といった当時の日本を代表するサッカー選手を名指しして「W杯で優勝していないカス*1*2と中傷したり*3、ペレはともかく、そもそもW杯に出場すらしていない*4エリック・カントナの言葉を引き合いに出して日本のサッカーを全否定したりと氏のサッカーについての知識が不足している点が見受けられる。
上記以外にも「アンタGK出来んのー?川島(ミス)すんなよー?」という台詞の酷さも話題となった
実在選手を扱き下ろすような言い方をした一方で持ち上げる選手はノエル・ノアという架空の選手だったりする点も批判を呼んだ。
当時は監督解任などもあり前評判もあまり良くなかった日本代表のワールドカップでの善戦などといった要素も起因していると思われる。
さらに『神様の言うとおり』の頃にも問題視されていた「担当編集者のT屋による、漫画の内容とは関係ない変なアオリ文」も合わさって「完全な炎上商法だ」との批判の声も初期には多かった。

そのような批判を受けてか、作者も早々に発言を謝罪、早い段階で話の展開を現実のサッカー業界を安易にパロディする芸風から、熱さと派手さを強調した雰囲気へと軌道修正し、ついでにT屋のアオリ文も肉眼で読めないくらい小さくするといった改善を図り、さらにTwitterの公式アカウントで地道に宣伝を行ったこともあり、口コミで徐々に人気となり、単行本の累計販売数は2021年7月に400万部、2023年12月には3000万部を突破し、『呪術廻戦』や『【推しの子】』を抑えて2023年で最も売れた漫画となった。
今では「史上最もイカれたサッカー漫画」として独自の地位を築くに至り、『化物語』や『炎炎ノ消防隊』と並ぶ週刊少年マガジンの看板作品である。

イカれたサッカー漫画の名は伊達ではなく、
「チームワークより突出した個人のスキルが重視される」
「限界を超えた才能や奇跡の逆転勝利よりも『再現性のある成功』が重視される」
「口を開けば罵り合うような柄の悪い選手ばかりでスポーツマンシップは皆無」
「チームメイトは基本的に踏み台で、あるのは利害の一致によるバディ関係だけ」
「そのバディ関係すら容易に裏切りが発生」
「主人公が自分が生き残るためなら、仲のよい友人や共に分かり合えた仲間ですら平気で蹴落とす」
「ぬるい青春ごっこをしてる二人を主人公が率先して引き裂きに行く
スピンオフが一本作れるくらい深い絆で結ばれているコンビを『ただの共依存』とバッサリ」
「特殊能力が主人公特有のモノではなく、サッカーIQの高い選手なら誰もがたどり着ける領域でしかない
など、既存のサッカー漫画のお約束に背を向けた攻撃的な作風が持ち味となっている。

その作風からアンサイクロペディアをして「梶原一騎を模したAIが原作」とまで言わしめている

2022年10月からテレビアニメ第1期がテレビ朝日系で2クール放送。最終回では第2期の制作が決定したことが発表され、2024年10月から放送された。
2024年4月には『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』が公開されている。


あらすじ

日本代表がサッカーW杯をベスト16で終えた2018年、日本をW杯優勝に導くストライカーを養成すべく、計画の全権をもつ絵心甚八が選んだユース年代のFW300人を対象とした青い監獄(ブルーロック)プロジェクトが起ち上がる。
失格者は日本代表入りの資格を永久に失うという条件の中、無名な高校生プレイヤーである潔世一は同じ頂を目指すライバルと時に戦い、時に協力しながら、世界一のストライカーを目指し、試練に挑む。

主な登場人物


潔 世一(いさぎ よいち)

CV:浦和希
ランク:299位/300位→274位(チームZ)/275位→15位/125位→1stクリア/7チーム
主人公。
1人は皆のために的な一般的チームプレイの精神の中で育つが、県大会決勝でゴール前でフリーの味方にパスを出して敗北した(自分で勝負しなかった)ことを後悔し、青い監獄に参加する。

入寮当初は自分だけの武器を見出せずにいたが、空間把握能力と思考力、ダイレクトシュートという才が開花していく。

吉良 涼介(きら りょうすけ)

CV:鈴村健一
ランク:289位/300位→…
U18に飛び級召集された実力者で、県大会決勝で潔を破って優勝した高校のメンバー。
どんな相手にも友好的に接する好青年で強い正義感を持っており、ブルーロックの計画と絵心の意向に猛批判していた。
青い監獄入寮テストで蜂楽のパスを受けた潔のダイレクトシュートが顔面に直撃し、あっけなく脱落する。自身が失格と告げられたことに納得いかず絵心に猛抗議するが、「勝負から逃げたお前の負けだ」と告げられ、去り際に潔に怒りと憎悪の表情を向け去っていった。
顔立ちが良く、主人公に最初から好意的で、正義感を持ち、普段は余裕があるが本当の窮地には脆いという絵に描いたような最初の犠牲者キャラ。

五十嵐 栗夢(いがらし ぐりむ)

CV:市川蒼
ランク:300位/300位→275位(チームZ)/275位→108位/125位→7thクリア/7チーム
通称イガグリ。
実家の寺を継ぐのを嫌がり、「日本代表になれれば継がなくても良い」という条件でブルーロックに参加する。口癖は「南無三」。見るからに雑魚だが死にそうで中々死なない。ボールが友達なサッカー少年の最初の友人に顔が似ているがまったくの別人。
ブルーロックランキングが最下位のため、おかずはいつもたくあんのみ。
一次選考では自身の武器を諦めない心と語っていたが、二次選考で相手からファールをもらうマリーシア(ずる賢さ)を習得した。

蜂楽 廻(ばちら めぐる)

CV:海渡翼
ランク:290位/300位→265位(チームZ)/275位→16位/125位→1stクリア/7チーム→総合評価No.7
自分の中には「かいぶつ」がいて、サッカーしてる時はいつもその声に従ってるとか言う不思議ちゃん。一次選考における潔の事実上の相棒となる。
ドリブラー兼パサーであり、蜂楽のパスには脳に発想をブチ込むような創造性がある。

國神 錬介(くにがみ れんすけ)

CV:小野友樹
ランク:291位/300位→266位(チームZ)/275位→50位/125位→…
子供の頃から戦隊ヒーローやロボットでも、海賊王でもなくストライカーに憧れ、「自分も彼らみたいにサッカーでスーパーヒーローになる」と言ってのける真っ直ぐで誠実な男。
武器は左足のミドルシュートと強靭なフィジカル。
二次選考2ndステージで御影玲王と共に士道龍聖・五十嵐栗夢と対戦するも5-2で敗北。玲王が引き抜かれた事で脱落となった。

しかし脱落して出口に向かう途中、彼の目の前に出口と“もう一つの入口 ”ワイルドカード“(敗者復活戦)の扉が出現。一縷の望みを掛けてワイルドカードの扉に進んだ。

千切 豹馬(ちぎり ひょうま)

CV:斉藤壮馬
ランク:292位/300位→267位(チームZ)/275位→44位/125位→2ndクリア/7チーム
長い赤髪を靡かせるワガママお嬢(※男です)。
屈指の最高速と加速力で知られるスピードキング。
潔に空間認識能力があることを最初に教えた人物。
だが青い監獄に来た当初は全くその片鱗を見せておらず…

雷市 陣吾(らいち じんご)

CV:松岡禎丞
ランク:294位/300位→269位(チームZ)/275位→95位/125位→6ndクリア/7チーム
金髪とギザギザした歯が特徴で我が強く高圧的な性格だが、共に戦う内に彼なりにチームへの献身を見せるようになる。
武器は“セクシーフットボール”と称する華麗なシュートテクニックであると自認しているが、一次選考中はディフェンスだったためその武器が日の目を見ることはなかった。実はスタミナと体幹の強さ、そして國神にも競り合えるフィジカルを発揮した荒々しいプレイが本領。

我牙丸 吟(ががまる ぎん)

CV:仲村宗悟
ランク:296位/300位→271位(チームZ)/275位→88位/125位→6ndクリア/7チーム
食べ物を素手で食べたりしているため、「野生児」と周囲から呼ばれている。
休日は竹林で瞑想したり山の動物と話しているそうなので、あながち間違いでもないかもしれない。
よくおかずを鳴早に取られている。
武器は肉体のバネを活かした肉弾戦で、それが転じてGKとしての適性を見出され、気がつけば本職の如き貫禄を放っている。

久遠 渉(くおん わたる)

CV:中澤まさとも
ランク:293位/300位→264位(チームZ)/275位→97位/125位→…
チームZの作戦の立案・司会進行役で、作戦名にもこだわりがあるがネーミングセンスは微妙。
青い監獄に来る前もサッカー部を立ち上げ本気で全国優勝を目指す熱い男だった。
武器はジャンプ力。朝食はコーンフレークに牛乳派。

伊右衛門 送人(いえもん おくひと)

CV:綿貫竜之介
ランク:298位/300位→273位(チームZ)/275位→101位/125位→…
頼まれると断れないお人好しな性格。
結局一次選考ではずっとGKを引き受けてくれたエゴの欠片も無い優しい人。つまり絵心が理想とするストライカー像から最も遠い人物といえる
武器はオールマイティーなところらしいが、キーパーを務めていた為にその武器を見せる事はできなかった。
二次選考1stステージを101位で突破後、久遠・今村とチームを組むがその後脱落した。

成早 朝日(なるはや あさひ)

CV:梶田大嗣
ランク:297位/300位→272位(チームZ)/275位→38位/125位→…
よく我牙丸のおかずをつまみ食いしているやんちゃチビ。
事故で両親を亡くした6人兄弟の長男なので、実は料理が得意。
武器は裏への飛び出し。DFの目線を読み、DFラインの裏へと抜け出すステップワークを得意とする。
二次選考では馬狼照英・西岡初とチームを組むが敗北して2ndステージに降格。その後潔・凪との対戦で、潔の武器であるダイレクトシュートをトレースしようとするがものにはできず、逆に自身の武器を潔に喰われてしまい敗北。馬狼を引き抜かれて自身は脱落した。

今村 遊大(いまむら ゆうだい)

CV:千葉翔也
ランク:295位/300位→270位(チームZ)/275位→104位/125位→…
女好きの軽い奴。
彼にとってサッカーは恋愛と同じらしい。
影が滅茶苦茶薄い。
二次選考1stステージを104位で突破後、久遠・伊右衛門とチームを組むがその後脱落した。

馬狼 照英(ばろう しょうえい)

CV:諏訪部順一
ランク:?位/300位→250位(チームX)/275位→18位/125位→2ndクリア/7チーム
王様(キング)を自称し、他人は全て自分を引き立たせる脇役と言って憚らないエゴイスト。
神経質な一面があり、トレーニングメニューはきっちり遵守し私室の掃除、整理整頓は欠かさない。
武器は強靭なフィジカルによる突破力と長射程のミドルシュート。
人中(鼻の下)がチャームポイント(?)

大川 響鬼(おおかわ ひびき)

CV:新祐樹
ランク:?位/300位→254位(チームY)/275位→…
熊本県大会得点王。
そのシュートテクニックからYチームのエースと見られている。

二子 一揮(にこ いっき)

CV:花江夏樹
ランク:?位/300位→255位(チームY)/275位→63位/125位→5ndクリア/7チーム
大川の影でチームYを操っていた司令塔。
武器は潔と類似した空間認識能力と頭脳。

鰐間 淳壱(わにま じゅんいち)

CV:鈴木凌汰
ランク:?位/300位→233位(チームW)/275位→74位/125位→6ndクリア/7チーム
表情はわかりやすいが言葉を発しない無口な性格で、弟の計助に言いたいことを代弁させている。
武器は計助との以心伝心コンビプレイ。
こいつ1人になったらどうするんだろうか…と思ったら、以降も彼なりに他人とのコミュニケーションを取れているようだ。口癖は「~と俺が言っている!」

鰐間 計助(わにま けいすけ)

CV:鈴木凌汰
ランク:?位/300位→232位(チームW)/275位→…
淳壱の双子の弟で兄弟共に千切と同じ高校に通っていた。
兄とのコンビネーションプレイを得意とする
口癖は「~とお兄は言っている!」

凪 誠士郎(なぎ せいしろう)

CV:島﨑信長
ランク:?位/300位→221位(チームV)/275位→7位/125位→2ndクリア/7チーム→総合評価No.6
無気力めんどくさがり屋。
玲王と出会った頃はサッカーに興味が無かったが、才能を見込まれる形で始めることになる。
青い監獄入寮時点でサッカー歴はたった半年だが、それでも伍号棟のトッププレイヤーに位置づけられる天才。
凪がサッカーの本当の面白さを知るのは初めての敗北を知ってからになる。
武器はトラップ。ファーストタッチでボールにDFの予想外の軌道を吹き込んだり、逆に完全に威力を殺せる超技能を持つ。

主人公を差し置いて映画版の主役になった。

御影 玲王(みかげ れお)

CV:内田雄馬
ランク:?位/300位→222位(チームV)/275位→10位/125位→7ndクリア/7チーム
幼い頃からすべてに恵まれて育った御曹司。
だが一方でそんな人生を退屈に感じていた中で「自分で勝ち取ること」を望み、両親に反対されながらもW杯優勝を夢にする。凪の才能を見い出しサッカーの道に誘った。
武器はオールラウンド。苦手分野がなく能力のバランスがいい。

剣城 斬鉄(つるぎ ざんてつ)

CV:興津和幸
ランク:?位/300位→223位(チームV)/275位→53位/125位→2ndクリア/7チーム
メガネだが頭の方はよろしくなく、よくわかっていないくせに難しい言葉を使おうとする。
(例)「つまり物事のプライオリティーがイニシアチブなメソッドってやつだ。」
武器は爆発的な加速力で、初速なら千切をも凌駕するスピードを出す事が可能。

糸師 凛(いとし りん)

CV:内山昂輝
ランク:?位/300位→?位/275位→1位/125位→1stクリア/7チーム→総合評価No.1
「青い監獄」のトップランカー。糸師冴の実の弟で、日本代表となって兄を超えるために青い監獄に参加した。
全ステータスに秀でている上に潔と同等の空間把握能力と思考力、更に青い監獄最高のキック精度を併せ持つスーパーオールラウンダー。
メンタルにも隙は無く、格上相手の勝ち目がない勝負でも最後まで全力で戦う。

蟻生 十兵衛(ありゅう じゅうべえ)

CV:小西克幸
ランク:?位/300位→?位/275位→2位/125位→1stクリア/7チーム
美しい自分が大好きなナルシスト。下の名前がコンプレックス。
彼のいうところの「オシャ」であれば敵であっても尊重する。
武器は高いジャンプ力と日本人離れした四股による長いリーチ。

時光 青志(ときみつ あおし)

CV:立花慎之介
ランク:?位/300位→?位/275位→3位/125位→1stクリア/7チーム
常に後ろ向きな発言を繰り返すネガティブマン。欲しいものは自信。
武器はケタ違いの俊敏反応(クイックネス)。さらに馬狼にも当たり負けしない強靭なフィジカル、無尽蔵のスタミナを持つ。

士道 龍聖(しどう りゅうせい)

CV:中村悠一
ランク:?位/300位→?位/275位→111位/125位→7ndクリア/7チーム→総合評価No.2
気に食わない相手には平気で暴力を振るうが、サッカーを生命活動に例え「俺ほどサッカーを正々堂々愛する男はいない」と言い切る独特の美学を持つ男。
武器は超空間感覚。P・A付近なら背中越しでも正確にゴールマウスを捉え、どんな体勢からでもシュートが撃つことができる。
フィジカル・洞察力も高いが、ゲームメイクや守備は荒い。

鳥 旅人(からす たびと)

CV:古川慎
ランク:?位/300位→?位/275位→69位/125位→3rdクリア/7チーム→総合評価No.3
相手の弱点を看破し、徹底して弱みを攻めるリアリスト。曰く「勝てる勝負しかせぇへん主義」。
情報収集にも余念はなく、準備時間があれば試合前から敵チームの弱点(選手)に狙いを定めている。
武器はボールキープ能力。相手の重心をずらすフェイント技術と、腕を使って間合いを制するハンドワークに長ける。

乙夜 影汰(おとや えいた)

CV:河西健吾
ランク:?位/300位→?位/275位→33位/125位→3rdクリア/7チーム→総合評価No.4
一見ダウナーな雰囲気をしているが「アガる」「サガる」が判断基準のノリがいい男。
5歳の時に保育園の女子の95%とチューして50%から告白された逸話を持つプレイボーイ。
実は忍者の末裔らしい。
武器は相手の死角をすり抜けるかのごとき俊敏性と隠密。烏とは入寮当初から組んでおり、コンビネーションの完成度は青い監獄内でもトップクラス。

雪宮 剣優(ゆきみや けんゆう)

CV:江口拓也
ランク:?位/300位→?位/275位→23位/125位→3rdクリア/7チーム→総合評価No.5
丸眼鏡に柔らかで謙虚な物腰が特徴。サッカーの傍ら、モデルとしても活動している。試合時はゴーグルを着用。
武器は強力なパワーとスピードで押し切るドリブル。本人は「1on1なら日本最強」とまで自負している。

絵心 甚八(えご じんぱち)

CV:神谷浩史
日本をW杯優勝させるために雇われたコーチ。詳細は不明だが、かつてはサッカー選手としても活躍していた模様。
曰く日本サッカーの組織力・MFとSBの質は世界に誇れるとし、故に今のままでは革命は起きず、だからこそエゴイズムが必要だと主張する。
前述の通り、実名の選手を挙げて「そいつらはW杯で優勝していないカス」と暴言を吐いた問題の人物でもある。

帝襟(ていえり)アンリ

CV:幸村恵理
日本代表のW杯優勝を夢見る熱い女性で、現在は絵心の家政婦アシスタントのような仕事をしている。
この漫画における貴重な女性キャラで顔もスタイルも悪くない*5が、潔たちとの関わりはほとんどない。
名前の由来はフランスの名ストライカー、ティエリ・アンリから。

糸師 冴(いとし さえ)

CV:櫻井孝宏
新世代世界11傑に選ばれた若手有望選手。ポジションはMF。
ただし日本サッカーに対しては何の期待もしていないので、日の丸を背負って戦う気は微塵もない。曰く「この国には俺のパスを受けられるFWがいない」。
夢はヨーロッパのチャンピオンズリーグで優勝すること。
しかし青い監獄プロジェクトには多少の関心があるようだ。

オリヴァ・愛空(あいく)

CV:日野聡
U-20日本代表の主将。ポジションはCB。
身体能力・技術・視野の広さを兼ね備えた世界レベルのDFであり、チームメイトからの信頼も厚い。
反面、私生活はかなりだらしなく、スキャンダルになるほどではないがオフで複数の女性と遊んではそれがバレて修羅場になる場面があった。

閃堂 秋人(せんどう しゅうと)

CV:若山晃久
U-20日本代表所属。ポジションはFW。
日本代表FWとして高いプライドを持っているが、残念ながらFWとしての能力は青い監獄の上位陣と比べてかなり見劣りする。
ただし冴が「士道と閃堂のソリが合わないなら閃堂を外せ」と要望した際はチームのほとんどから「閃堂が外れるなら試合には出ない」と言われるほどの人望を持つ。

ノエル・ノア

潔の憧れであり、作中で現在世界一のストライカー。ドイツのクラブチーム「バスタード・ミュンヘン」のエース。ポジションはFW。
「味方にアシストして1-0で勝つより俺がハットトリック決めて3-4で負ける方が気持ちいい、そんな感情どこにも売ってないだろう?」という、ヨハン・クライフの名言を捩ったエゴ発言を残した。
新英雄大戦では、バスタード・ミュンヘンの指導者ストライカーとして青い監獄に参戦し、潔を指導する立場となる。印象や感情を度外視した「数値主義」を掲げる冷徹な合理主義者だが、納得のいく「理論」を持ってくれば選手の意向も汲む。

ミヒャエル・カイザー

CV:宮野真守
バスタード・ミュンヘン所属。
冴と同じ新世代世界11傑に選ばれた若手有望選手。ポジションはFW。
首から左腕にかけて青い薔薇のタトゥーを刻んでいる。
新英雄大戦では同じチームになった潔世一に興味を示し、U-20日本代表戦を制し世界で注目を集める青い監獄の顔である彼を叩き潰し自身のアピールに使おうと画策している新英雄大戦における潔の最大のライバル。
優れた空間認識能力とシュート力という潔の上位互換と言える能力を持ち、バスタード・ミュンヘンからは3億円の年俸を勝ち取っている。


青い監獄(ブルーロック)プロジェクト選考テスト全容

〇全般的なルール
参加者は入寮時にスマホ含む私物を没収され、一次選考での振り分けを元に共同生活を送る。
選手の能力は、トレーニングや試合での成果に絵心の独断と偏見を加味した独自評価「ブルーロックランキング」によって順位付けされており、それぞれの順位はユニフォームの右肩に張り出される。
寮内での待遇はブルーロックランキングによって左右され、上位者には食事メニューの選択権や没収された私物の返却などの特権が与えられる一方で、下位の者に支給されるのはパックの納豆、たくあん一切れ、梅干し一個等最低限の食事のみである

当初は、選別を生き残ったブルーロックランキング最終順位5名はそのままU-20W杯日本代表のFWとして編入されるという報酬が提示されていたが…(後述)

〇入寮テスト「オニごっこ」
集められた300人を12人×25チームに分け、仕切られた空間でボールを用いたオニごっこが行われた。
制限時間は136秒で、タイムアップの瞬間オニだった1名が失格となる。
部屋の広さはPAエリアと同じサイズであり、ここでの身体捌きでストライカーとしての資質とエゴを試す。
絵心曰く「この"オニごっこ"におけるオニはボールを持ち続けることで敗者にもなり得るが、誰かに当てることで自らが勝者にもなることができる有権者」

残存選手数300名→275名



〇一次選考「総当たりグループリーグマッチ」
25チームが5チームずつ5つの棟に分けられ、「B」~「Z」・壱号から伍号棟にランク付けされる。
壱号棟にはBチームからFチーム、個人ランクだと1位から55位までが在籍するので、従って伍号のZチームである潔たちは底辺の底辺という扱いになる。
ランキング上位者ほど良い飯と良いトレーニングにありつけるらしい。

一次選考では棟ごとに総当たり戦が行われ、勝ち点上位の2チームが勝ち残り、下位の3チームは失格となった。
ただし、チームが敗退しても最多得点者のみ次の選考に進むことができる。

そもそも全員がFW目指して参加した選手たちなので、真っ当なイレブンを組むことも難しい仕様である。
それでも誰かがDF・GKにならなければならないのだが、ここでわざわざGKを買って出てくれるような気のいいヤツは正直青い監獄に不適格と言わざるを得ない。



〇二次選考「奪敵決戦(ライバルリー・バトル)
1st~5thまでのステージから構成されている長丁場。
1stステージでは最新技術と監獄の予算の殆どをぶち込んだ、人口知能ホログラムGK「BLUE LOCK MANシステム」を相手にゴール前1on1バトルを行い、90分間で100ゴールを決めた者から次のステージに進む。
実はこの課題は選手によって内容が異なり、それぞれの武器を活かしてクリアできるように作られている。
そのため一概に上位ナンバー=シュート力が高い選手とは限らない。イガグリが通過できた理由もたぶんこれが大きい。

またこれ以降も「BLUE LOCK MANシステム」は常にGK(やられ役)を担ってくれる。
…こんな便利なものを初期段階ではなく、ポジション争いに負けて脱落した者がそれなりに出た段階で公開する辺りに、青い監獄及び絵心の性格の悪さが滲み出ている。

2ndステージで相談、交渉を行い3人1組が作れたチームから3rdステージに進む。3人1組からあぶれた者は失格と成り、後述の「敗者復活戦」への挑戦権を得る。
3rdステージでは3vs3のゲームを行い、5点先取したチームの勝利となる。勝ったチームは相手チームから1人を指名して4人のチームを作り4thステージに進む。負けたチームは1つ前のステージに戻る。
5人組を作れたチームが二次選考クリアとなり、2vs2のゲームで負けて相手チームに選ばれなかった選手は失格。



〇三次選考一次課題「世界選抜戦」
二次選考を突破した5人チームで絵心が招集した世界選抜チームとの5vs5マッチを行う。
二次選考同様どちらかが5点先取した時点で試合終了。
この試合は世界選抜チームによる査定が目的なので、敗北しても次に進める(当然活躍するに越したことはない)。
なお、ここで計画外のアクシデントによりプログラムを一部変更し、急遽青い監獄内でチームを編成するためその中心となる総合評価ランキング上位6名の選手を発表した。



〇三次選考最終課題「適性試験(トライアウト)
『TOP6』を2名ずつA・B・Cの3チームに分け、残った29人は3チームのうちどこに入りたいかを任意で選択。つまりチームAは凛・士道、Bは鳥・乙夜、Cは雪宮・凪が固定。
『TOP6』2名+加入希望者3名で5人チームを作り試合を行う。試合ルールは二次選考準拠。
鍵になるのは既に強力な個性と得点能力を持つ『TOP6』に対してどうやって自分の能力を主張し、代えの利かない存在として「共存」できるかである。
29名に与えられたチャンスは1試合のみだが、29名で3人ずつ組むと最後が2人組になってしまうため、特例としてNo.7の蜂楽が2試合に参加し帳尻を合わせる。

その目的は日本フットボール連合との対立が進む中で絵心が提案したU-20日本代表+糸師冴vs青い監獄選抜の特別壮行試合(スペシャルビッグマッチ)を行うためだった。
負ければ青い監獄消滅、勝てば青い監獄がU-20日本代表を強奪という過去最大の大一番。
選ばれた青の11傑(イレブン)は自らの存在を懸け、戦いに臨む。




〇EX「敗者復活戦(ワイルドカード)
二次選考2ndステージの敗退者が挑戦可能なステージ。
ノエル・ノアと同じ肉体を持つ"器"を創るため、これまでの青い監獄とは「違う哲学」を強制的にブチ込む狂気の人体実験。
世界一のストライカーの「数値」に最も近づくことが出来た1名が、絵心の特別推薦枠としての復活の資格を得る。



青い監獄第二段階(ブルーロックセカンドステージ)新英雄大戦(ネオ・エゴイスト・リーグ)
U-20日本代表選考の全権を掌握した絵心が、特別壮行試合の結果を見て青い監獄に興味を示した世界中のサッカークラブ及び、強欲なスポンサー達を巻き込み「超常娯楽」(スーパーエンターテインメント)へと魔改造した新たなる青い監獄。
ここまで勝ち抜いた青い監獄メンバー35名に加え、彼らに破れた「元」U-20日本代表10名、敗者復活枠1名の計46名が、改めてU-20日本代表の座を奪い合う。

まず敗者復活枠を覗く45名は、U-20日本代表の優勝に向けた強化合宿としてイングランド、スペイン、イタリア、フランス、ドイツの欧州五大リーグに挑戦する旨だけを伝え、上記5カ国の中から挑戦したい国を90秒以内に選択するよう迫られる(早い者勝ち)。
選手達は青い監獄内に集められたU-20最強チームのいずれかとの合同訓練に参加し、世界レベルの実力とエゴを兼ね備えた新世代世界11傑(ワールドイレブン)を含む外国人選手を押し退けてレギュラーを奪い取ることを目指す。
それぞれのチームには世界を代表するFWが在籍し、監督兼指導者(マスター)ストライカーとして指揮を執る。その中には、世界最高選手のノエル・ノアも存在する。

その後、5チームでリーグ戦を行う。試合展開を攻撃的にするため、以下の独自ルールが設けられる。
  • 試合は「3点先取」
  • 交代無制限
  • スターチェンジシステム(一試合につき3分間のみ指導者ストライカーが参戦できる

このリーグ戦の模様は、絵心がスポンサーを巻き込んで設置した配信サイト「BLUE ROCK TV」に(月額500円のサブスク)で全世界に生中継されており、また試合以外の選手のオフショットについても、これまで撮り続けていた監視カメラの映像に編集を加えた上で、フットボールの一番熱い場所を見せる「リアルタイムショー」と称して全てを映像コンテンツとして配信している。

各試合後、全世界のクラブチームによる「ブルーロックオークション」が開催され、選手達にオファーと入札年俸価格が提示される。
このオファーと年俸は青い監獄終了後に実際の契約として提示されるものであり、青い監獄メンバーはこの時点で既にプロとしての振る舞いを求められることになる。
映像配信も含め徹底的に監獄メンバーを金蔓と見ている構造だが、絵心曰く「元々クラブチームはお店で、選手は商品」であるとのこと。
そして、リーグ戦終了時の(海外選手を除いた)年俸価格ランキング上位23名が新たなU-20日本代表チームとなり、残り23名は失格となる。
生き残るためにはチームメイトすら踏み台にするエゴイズムが評価されるのは、これまでの選考と同様である。

若干形骸化しつつあるものの、一応「青い監獄」としての趣旨はFW枠の争奪戦なのだが、他のポジションに活路を見出しレギュラーを狙う道もある。
主義を曲げてでも試合に出るチャンスを掴まなければ、そもそもオークションで値段が付かない。






リーグ戦開幕時点の残存選手数46名*8









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最終更新:2025年04月22日 23:43

*1 名指しを抜きにしても、W杯優勝は強豪国の選手として出続けても経験できない方が多いくらいの事柄であり、あまりに短絡的。なお槍玉に挙げられた本田は某ネットニュースで本作について「罵倒には慣れてるから全く気にしていない(要約)」と一蹴している。

*2 この理屈で言えばかのクリスティアーノ・ロナウドリオネル・メッシすらカス扱いになることも話題となった。

*3 アニメ版では「日本代表? そいつらってW杯優勝してなくない?」と具体的な中傷にならない程度に改められた。

*4 実力は疑うべくもないのだが、間の悪いことに2連続予選敗退+不祥事が原因で干されたため。

*5 スリーサイズは上から88・57・84。

*6 このランキングはあくまでクリア順なので厳密な総合力ランキングではない

*7 世界選抜を相手に1ゴール決めることができたのは凛と士道のみ

*8 青い監獄35名+U-20日本代表レギュラー10名+敗者復活戦枠1名