登録日:2021/08/11 Wed 22:44:00
更新日:2025/04/27 Sun 22:35:11
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ウチの部下いじめんのやめてくれるか?
「元七武海」"海侠のジンベエ"が大人げねェ
●目次
【プロフィール】
通称:フーズ・フー
異名:
飛沫のフー
所属:
CP9→フーズ・フー海賊団船長→
百獣海賊団飛び六胞
年齢:38歳
身長:336cm
懸賞金:5億4600万ベリー
覇気:
武装色・
見聞色
悪魔の実:ネコネコの実 モデル“サーベルタイガー”(
動物系古代種)
能力:
六式
誕生日:3月15日
星座:魚座
血液型:F型(現実だとB型)
初登場:単行本97巻・第978話・『飛び六胞登場』
出身地:北の海
趣味:カードゲーム(ギャンブル)
好物:カニの
パエリア
CV:野島裕史
【概要】
カイドウ率いる
百獣海賊団の大幹部である「
大看板」に次ぐ、幹部格や実力者が選ばれる「
真打ち」の中でも選りすぐりの実力者からなる六人の精鋭幹部
「飛び六胞」の1人。
目まで覆う角の付いた仮面のような赤い帽子を被ったピンク色の長髪の男。タバコを嗜む描写がある。
非常に長い鞘を下げているが、その中身は
ナイフ(本人が3メートルを超える巨漢であるため、それに見合ったサイズのナイフは常人には相当大振り)と言えるほど短い短剣であった。しかし、原作第1014話でジンベエと交戦中の一コマでは長刀を片手に戦っているため、鞘に納まる範囲内で刀身が伸縮自在、また細かいことを言えば長刀時と短剣時で刃先の形状が違うため、鞘に納めることで刀身を変形または交換できる「
絡繰刀」だと思われる。
鬼ヶ島城内4Fに
「ネコ科フェ」と呼ばれるテリトリーを持ち、部下として自分の元海賊団メンバーらしき猫耳覆面をつけた面々を引き連れている。ビブルカード「圧倒的戦力! 百獣海賊団!!」では「
CAT'S」と呼称。
部下は
ライオンの
SMILEとおぼしき4本腕の男や、
キャットウーマンのような姿の艶やかな2人の女性など。
ネコ科の能力者の姿か、猫耳の装飾をつけている特徴がある。
【過去】
その正体は
元CP9の構成員。
本人曰く
「天才ロブ・ルッチに引けを取らねえ有望」と高い名声を誇っていたらしい。
ロブ・ルッチとは8歳も差があるが、フーズ・フーと1歳差の
ジャブラが
0巻にてルッチや
ブルーノと一緒に修行する描写もあるので、ルッチやジャブラとは同期だったのかもしれない。
しかし今より12年前(本編開始からすると10年前)に輸送中だった
ゴムゴムの実を
シャンクスに奪われた責任を取らされ投獄された経験を持つ。
投獄され、CP9の地位を失い
拷問のような罰を受け続ける地獄の日々の中、看守からあざ笑われながら
「太古の昔、奴隷達がいつか自分達を救ってくれると信じた伝説の戦士『太陽の神ニカ』にでも祈れ」と言われ、永遠にも感じる絶望の底にいたフーズ・フーはその伝説にすがり
「助けてくれ」と思ったという。
しかし、なんと
ニカのことを話した看守は後日消されてしまった。
ニカの存在が冗談や与太話などではなく、ニカの名前を知る自分の命も危ういと感じたフーズ・フーは命がけで脱獄。
その後、独自に「フーズ・フー海賊団」を結成し、カイドウに屈服して彼の傘下に入ったらしい。
【人物】
飛び六砲では最年長で、冷静沈着な性格。
自身より一回り以上年下で何かと騒がしい
うるティ・ページワン姉弟を
「クソガキ共」と発言して疎ましそうな反応をしていた。
一方、気分が乗ると饒舌になる一面を持ち、話を聞きたいと思っていた
ジンベエと会った際は口数が増えていた。
ササキや
スクラッチメン・アプーなどと同じくカイドウに屈服した元海賊団船長であり、現在はカイドウに忠誠を誓いつつ次の大看板の座を狙い仮に
クイーンが“ポックリ”死んだのなら自分だと考えている野心家の顔も持つ。
だが同時に
百獣海賊団の幹部という現状には満足しているため忠誠心は固く、組織内の裏切りに関しても目ざとい。
内心
X・ドレークの裏切りにも感付いており、クイーンが飛び六胞のイスをひとつ空ける話を聞いて真っ先にドレークの件を察し、普段は馬が合わないクイーンと結託してドレークを罠に嵌め抹殺しようとした行動力の高さも特徴である。
この辺りの警戒心と行動力はさすが元CP9と言ったところか。
アニメ995話では、
ルフィと
ヤマトを追っていた部下達から報告を聞いた際、深追いした部下達が返り討ちに遭う音を聞いて
「部下に何手を出してんだ」と怒るなど部下思いな面が強調されている。
上記のたった一度にして重大なミスによる投獄は
「辛い過去」と苦々しく語っており、そのため
赤髪のシャンクスや、そのシャンクスから麦わら帽子を引き継ぎゴムゴムの実を食べたルフィには恨み心を持つと本人は述べている。
とはいっても、金色神楽でルフィを見かけても任務である
ヤマト捜索をフーズ・フーは冷静に優先するなど、長年の疑問である「
ニカの名前の意味」以外は大分踏ん切りがついてはいる様子。
この経歴から
CP-0には
「10年以上前なので持っている機密情報にはもう価値はないが、逃亡しても生きていけるという前例が良くない」として未だ抹殺対象。その為か飛び六胞の中では懸賞金が一番高い。
たった一度の失敗とニカの名前を聞いたこと・脱獄によって一生追われる身になってしまったという少し不憫な人生。
【戦闘能力】
何が起きてんのか知らねェが
マジメに戦わなきゃならねェじゃねェか…!!!
動物系古代種の悪魔の実
「ネコネコの実 モデル“サーベルタイガー”」の能力者。
元CP9構成員のため、戦闘では
六式を自在に使いこなす。
モデルは違えど、「ネコネコの実」による強化された身体能力と六式を組み合わせた白兵戦は
ロブ・ルッチを彷彿とさせる。
ルッチと違うのはサーベルタイガーらしい巨大かつ鋭利な牙で、人獣型でもその牙による攻撃を得意とする。
その威力は
「そこらの武装色ならば食い千切る!!!」と豪語する程の殺傷力を誇っている。
また、六式使いということもありその機動力は飛び六胞でも随一。
そしてジンベエ相手にワンサイドゲームにならないくらいには拮抗した戦いを見せるなど、飛び六胞中最高額の懸賞金を持つだけの実力を有している。
技
六式の基本技。
詳細は六式の項目を参照。
鞘に仕舞った
ナイフ(しつこいようだが常人にとっては脇差くらいのサイズはあるはず)を振るい、無数の小さな刃の弾丸を敵目掛けて飛ばす。
人獣型に変化し、「飛ぶ指銃」のように口から自身の牙を模した飛ぶ斬撃の弾丸を射出する。
武装硬化して弾丸を弾いたジンベエの腕を傷つけ流血させられるほどの威力を持ち、触れれば食い千切るように物体を大きく綺麗に削り取り切断してしまう。
連射も可能な上にドクロドームのフロアをぶち抜いて流れ弾が飛んでくるくらいには貫通力も高い。
鉄塊と武装色の覇気を併用しながら敵に突進し、武装硬化した牙で敵を噛み千切る技。
武装色の覇気を纏わせた鋭い爪の生えた両手の指で指銃の連続突きを行い相手を滅多刺しにする。
【劇中での活躍】
ワノ国編
カイドウ(の名を使った
キング)により召集され、金色神楽の日に行方知れずの
ヤマトを連れ戻す任務を受ける。
報酬は「倒したい大看板への挑戦権」と聞いて野心を燃やした。
金色神楽の宴会中に
ルフィらを目撃した際には特に気にしておらず、
ヤマト捜索を優先した。
その後、ルフィ達や侍の大騒動の中、
「この混乱に乗じてクイーンを殺しておきたい」と言って
X・ドレークを誘い出し、始末したい人物であった裏切り者ドレークをクイーンと共に瀕死に追い込むも取り逃がしてしまう。
その後は自身のテリトリーに待機。カイドウの元へ急ぐルフィを先に行かせたジンベエと上記の能力の姿になって対峙する。
ジンベエとは彼が
王下七武海に所属していた頃に会った事があるようだが、それはCP9として一方的に見ていたからであり、ジンベエの方は当然認識はなかった。
ジンベエと張り合う自身の戦闘力に加えて数の差もありジワジワとジンベエを追い詰めたが、
お玉の能力で
SMILEを食べていた真打ちやギフターズ達が
麦わらの一味の味方になったことで形勢が互角に。
ジンベエとタイマンをする羽目になるも、ジンベエの武装色の覇気による防御を突破する高い攻撃力で渡り合う。
長年の疑問の手がかりを得るチャンスにテンションが上がり口が軽くなったフーズ・フーは、『奴隷を救うといい、
世界政府からはタブーとされている様子の
太陽の神ニカ』についてジンベエが知っていることがないか聞き出そうとする。
……が、
「魚人でも地上で早く動けるんだなァ!」「タイヨウの海賊団には元奴隷がいた」「魚人の歴史は奴隷の歴史」といった魚人差別発言を乱発したためジンベエの逆鱗に触れてしまう。
(フーズ・フー自身は知る由も無いだろうが、ジンベエの若かりし頃はまさに魚人が政府からも一般人からも不当な扱いを受け続けていた頃なので、ジンベエからすればこれらの言い草は
地雷ド真ん中である)
結果、マジギレしたジンベエの猛反撃を受けてあっという間に形勢が逆転。
指銃の嵐も急激に高まったジンベエの覇気の前に弾き返されて逆に指がへし折られたことを皮切りに、
手首を凄まじい握力で折られ、至近距離からの嵐脚は愚か自慢の「牙銃」ですら通用しなくなる始末。
挙句、距離を取ろうとした矢先に尻尾を踏みつけられて動きを封じられる。
クソ!! 急にキレやがって!!
う!!! おい尻尾を!!!
おんどれ歴史に口を挟むなら…!!
ハンパな覚悟で踏み込んで来るな!!
ギャアアア~~~~~!!!
ジンベエの全力を前に、自身の武装色の覇気による攻撃や防御も意味をなさず叩きのめされ、「鬼瓦正拳」の一撃を受け大きく吹き飛ばされてしまった。
ニカの話題を振るにしてももっと穏当な言い方をすれば良かったものを、ゴムゴムの実以前にこの言葉選びの拙さは諜報員としてだいぶ失点なのでは?
扉絵(鬼の子ヤマト金稲荷代参)
ワノ国を後にしたルフィ達以降の物語。
戦いの後は拿捕されずに逃げていたようで、ホールデムといった百獣海賊団残党を加えて兎丼奥にあるアジトを拠点に活動していた。鬼ヶ島の時にいた取り巻き連中も健在。
女性を拉致していたりと悪行三昧していたが、ヤマトが奉納するために持っていた康イエの刀を隙を見て奪い取ったことでヤマトとお玉が刀捜索の末にアジトを発見される。
森深いところとはいえアジトには自身の顔をモチーフにしていた飾りをしていたのでバレバレであったが。
自己顕示欲強いなコイツ……。
また、自分達に反逆したうるティとページワンを捕らえて痛めつけていたが、突入したヤマトに雷鳴八卦を叩き込まれた。
【余談】
ビブルカード「圧倒的戦力!
百獣海賊団!!」によれば、ゴムゴムの実護送任務より前に
給仕のギャサリンにフラれている。
CP9の肉食獣の能力者って全員そういう枠なの?
前述の通り、ゴムゴムの実を奪われたことにより投獄されたと過去を持つが、これについても様々な考察が飛び交っている。
悪魔の実は
1億ベリーはくだらない貴重品であり、危険人物の手に渡れば、政府にとっても面倒な事態になるのは想像に難くない。
世界政府が悪魔の実を入手していた前例としては、
スパンダムがコネで入手していた
食べるまで能力不明の謎の2つの実や、世界貴族が
ゴルゴン三姉妹に余興で食べさせた3つの実といった例もあり、
オペオペの実に至っては裏取引で海賊から50億ベリーで買い上げようとした。
世界政府は
悪魔の実を購入などで入手し、
マーシャル・D・ティーチも暗記していた
悪魔の実図鑑の図説は更新されていっている様子。
そういう意味では、護送失敗にペナルティが課されるのは当然としても、それで「終わりのない刑と拷問」という懲罰は重過ぎるのではないか、という声も。
フーズ・フーへのあまりに重過ぎる懲罰が、
悪魔の実輸送の失敗への懲罰としては普通な対応なのか、「ゴムゴムの実を奪われたからこそ」なのか、もしそれならば世界政府がゴムゴムの実を重要視したの理由は何なのか、シャンクスがゴムゴムの実を奪う目的でその船を襲ったのか、それとも偶然奪いその後実の名前を知ったのか、フーズ・フーが語った101巻時点では不明。
テンポも意識されたのか、たった1話あまりの短い戦いでのわずかな会話という急展開の中、ゴムゴムの実・シャンクス・世界政府・『
太陽の神ニカ』などといった、ワンピース考察好きに大量の話題と謎を振り撒くフーズ・フーであった。
おかげでジャンプ掲載時は「倒れるな、もっと話せ」「倒すのが早えよジンベエ!」と、早すぎる敗北を惜しむ声も聞かれた。
その後判明した
ゴムゴムの実の正体を踏まえると、この重過ぎる懲罰も伏線だったのかも知れない。
追記修正は、批判されても「そうでもねェさ!」と落ち込みすぎずお願いします。
最終更新:2025年04月27日 22:35