スクラッチメン・アプー

登録日:2020/06/02 Tue 17:19:56
更新日:2024/11/28 Thu 21:41:04
所要時間:約 7 分で読めます






ケンカは「壁」の向こうへお預けにしようぜ 

オラッチの強さ知らねェな?



漫画ONE PIECE』の登場人物。

●目次

【プロフィール】

本名:スクラッチメン・アプー
異名:海鳴り
肩書:最悪の世代
年齢:29歳→31歳
身長:256cm
懸賞金額:1億9800万ベリー→3億5000万ベリー
所属:オンエア海賊団船長・百獣海賊団傘下(情報屋)
船:ステイチューン号
種族:手長族
悪魔の実:オトオトの実(超人系
覇気武装色見聞色
出身地:偉大なる航路
誕生日:3月19日
星座:魚座
血液型:XF型(現実だとAB型)
初登場:単行本51巻・第498話・『11人の超新星』
趣味:DJ、サーフィン
好きな食べ物:トムヤムクン
嫌いな食べ物:マヨネーズ
イメージ国:中国
イメージ職業:DJ
イメージ花:ポピー
イメージ動物:オランウータン
CV:真殿光昭


【概要】

シャボンディ諸島に集結した11人の超新星の一人で現「最悪の世代」の一角。
オンエア海賊団の船長を務める。
手長族であり、腕の関節が人間より1つ多い。中華服っぽい衣装を身に纏い、眼鏡とヘッドホンを装着したDJ風の男。
海賊旗はアプーの顔を模したガイコツで、上歯の部分は鍵盤を模しており、後ろには稲妻マークがあしらわれている。


【性格】

陽気で目立ちたがり屋な性格。相手にちょっかいをかけることが大好きで、
相手がどんな強敵だろうと手を出そうとするバカで無鉄砲な所もあり、船員達も困り果てている。
とはいえ船員達からは「アプーさん」と呼ばれており、上下関係もそこまで気にはしておらず、仲は悪くない模様。

だが、新世界での2年間で、そんな彼でさえ四皇との格の差を思い知らされた様子。
キッドホーキンスと同盟を組む前からカイドウの傘下に加わって二人を罠に嵌めたり、キッドに「現実に気づけ、俺たち程度が束になったところでカイドウに勝てると思っているのか」と声を荒げたりした。

同じ億越えのルフィキッドローらとは異なり、新聞に載るような大事件は起こしてないようだが、
初登場時からそれなりに高い懸賞金額を掛けられていることから、海賊としてやることはやってきたことがうかがえる。

相手見ればおちょくりからかうその性格から、ユースタス・キッドX・ドレークロロノア・ゾロら同世代からは厄介者扱いされている。自業自得。
強さはともかく忠誠心などは百獣海賊団幹部から信用されていないようで、疫災のクイーンからはいざという時あっさり捨て駒のように扱われた。


【戦闘能力】


エッビッバッリー!!
聴いてけ “戦う音楽(ミュージック)”?
スクラ〜〜〜〜〜〜ッチ!!!

超人系悪魔の実『オトオトの実』の能力者。
体の各部を楽器に変えて実際に演奏することができる能力を持つ。
部位ごとに変化させられる楽器の種類は決まっているようで、103巻SBSにてどの部位がどの楽器に対応しているかが明かされた。
頭頂:シンバル、歯:ピアノ、髪:ホルン、顎:「パフー♪」と鳴るラッパ、肩:タンバリン、肘:マラカス、掌:カスタネット、指:笛、
右上腕:ギター、右中腕:ベース、右下腕:ヴァイオリンの弓、左下腕:トランペット、胸:ドラム、腹:アコーディオン、
股間:トライアングル、右脚:ターンテーブル&スピーカー、左脚:ヴァイオリンとなっている。

これだけならただ愉快な能力だが、勿論それだけではない。
それは「体の楽器で鳴らした音が、そのまま攻撃となって相手を襲うというものである。
曰く、“戦う音楽(ミュージック)
音を単純な遠距離攻撃にするだけでなく、音故に攻撃の軌道が相手には視認されないという強みを持つ。
当然相手は防御どころか回避も困難であり、たとえ「見聞色の覇気」を用いたとしても「音を見ること」は不可能なのであまり役に立たない。
それが「少し先の未来を見る」ことができるまで熟練させていたとしても同じである*1
最初の戦闘が物理攻撃の通用しない黄猿だったのでそこまで強くなさそうな能力のイメージがあったが、
実際に対峙してみれば、「ピンポイントで発生する不可視の遠距離攻撃」という性質から、ルフィやゾロをして一度退かなければならないほどかなり厄介な能力であったことが証明された。
とはいえさすがに防御的な能力はなく、黄猿やキッドの真正面からの攻撃をモロに喰らってしまう場面も見られた。

また、悪魔の実のルールとしての欠点もいくつか存在する。
まず、アプーが操る音は単純な物理現象ではなく、相手に聞こえなければ効果がないという特性がある。
ゆえに耳を塞ぐなどの対策を講じられると相手に技が通用しなくなってしまう。
そのため、なんらかの防音措置(モチモチの実などの耳栓、ナギナギの実など)を取れば対処ができると考えられる。
それでも耳を塞ぎながら(聴覚を捨てて)戦うのは集団戦では非常に面倒な事態となる。

次に、攻撃の照準はアプー自身の目線で合わせる必要があるという制限も存在する。
この特性上、効果範囲内の相手に無差別に効果を発揮することはできず、攻撃するには対象を視認していなければならない。
たとえ視認できていたとしても、攻撃が発生するまでの間に視界から大きく移動されると誰もいない場所に攻撃が発生するだけとなる。
とはいえ、不意打ちで攻撃するとなればまず避けようがなく、相対していても常に回避行動を強いられるため厄介な能力であることに変わりはない。


また、トンファーの使い手でもあり、能力なしの近接戦闘も非常に高いレベルでこなせる。
その実力は防戦に徹しているとはいえ、二刀流のゾロと人獣形態のドレークの猛攻を捌ききる程。
さすがに長時間しのぐ自信はなく、すぐ「お前ら二人がかりはダメだろ」と悲鳴を上げていたが。
絶え間なく攻め続けられると体の楽器を奏でる暇もないため苦手とする様子。


◆技

  • (シャーン)
頭をシンバルのように鳴らし、着弾点に斬撃を発生させる。
「斬撃を飛ばす」のではなく「斬撃がその場に発生する」ためか、自然系の能力者だったとはいえ黄猿の腕を容易く切断し、頑強なゾロの体にも切り傷をつけ出血させた。

  • (ドーン)
胸をドラムのように鳴らし、着弾点を爆発させる。
自然系とはいえ黄猿の胴体を真っ二つに吹き飛ばし、ルフィに白目をむかせるほどの威力を誇る。

  • (ボン)
右手首の弦を鳴らし、着弾点に衝撃を発生させる。
衝撃なので、ゴム人間のルフィも吹き飛ばしてダメージを与えることができる。


【劇中での活躍】

◆偉大なる航路編

シャボンディ諸島編

初登場。
からかい好きの彼はユースタス・キッド挑発していたようで、キッドと殺し合い寸前の状況までいがみ合っていた。

その後、ルフィが天竜人を殴ったことで海軍本部大将黄猿が襲来。
アプーは船員が止めるのも聞かず、黄猿と他の船長達の戦いを見物するという常識外れの行動に出る。
その内我慢しきれなかったのか、無謀にも自らも黄猿に挑む。
自然系なので技は全く通用しなかったものの、少しちょっかいをかけてからかいたかっただけのようで早々に退散……とはいかず追いつかれた黄猿に蹴り飛ばされてしまい敗北。

だが直後に、黄猿が(あの男の存在もあってか)標的であるルフィの元にすぐ向かったことでどうにか逃げ出せた様子。

マリンフォード頂上戦争編

頂上戦争を見届けた後新世界に入る。
そこで上陸した春島ではイノシシから逃げ回っていたが、その島がリスキーレッド島/ミストリア島のどっちかだったのか、別の島なのかは不明。

◆新世界編

2年後では他の船長共々最悪の世代と呼ばれ世間の注目を集めていた。
懸賞金も3億を超えるまでに上がっている。

パンクハザード編・ドレスローザ編

ある島でキッド・ホーキンスと話し合いが行われ、「赤髪のシャンクス」を討伐するために、3海賊団による「海賊同盟」を結成。
だがその直後、空から大男が降ってくる。



それは、シャンクスと同じ「四皇」の1人である、「百獣のカイドウ」だった…



ゾウ編・ワノ国

その後の音沙汰は不明だったが、カイドウにジャックと連絡が取れなかったことを報告する電々虫に、アプーの容姿が浮かび上がっており、カイドウの傘下になったことが示唆されていた。


同じく、カイドウに敵わず生き残るために渋々カイドウ傘下となったホーキンスによると、アプーはキッドらと会う前からカイドウの傘下に入っていたとの事。
あの会合も、キッドとホーキンスを罠にはめるためだった模様。
大看板のクイーンとは仲が良いようだ。

金色神楽
その後、百獣海賊団とオロチの一味による金色神楽の大宴会に参加すべくワノ国にナンバーズ10人と共に帰還。
知能が低いナンバーズらを、音楽を用いて誘導する指揮官を務めており、ナンバーズ10人によっていくつもの街を破壊してきたという。


鬼ヶ島にて宴会のDJを務めていた所、侵入者のルフィ・ゾロと対峙。
自前の能力で苦戦させるが、アプーを見つけたキッドが怒りを再燃させ、その一撃を喰らってしまう。
しかしアプーは、「四皇カイドウという怪物に海賊同盟程度で勝てるはずもないと理解しろ」「海賊同盟がハッピーエンドで終わることはない」と、嘲りつつもアプーもまた四皇に勝てないことを理解して降ったことを語り、能力でキッドに反撃。
百獣海賊団側が多勢だったこともあり、撤退を選んだルフィ達には逃げられてしまった。

その後、ナンバーズ十鬼(ジューキ)四鬼(ジャキ)五鬼(ゴーキ)が倒されたドーム内ライブステージに駆けつけ、まだ酒を飲んでいるナンバーズをドーム内へ呼ぼうとするが、百獣海賊団を離反したドレークに対し「弱小海賊団(・・・・・)に寄生するのか」と挑発したため、元々アプーが嫌いなドレークと怒ったゾロの百獣海賊団に対する一時共闘を成立させてしまった。

しかし、途中で大看板のクイーンが乱入して、裏切り者のドレークと侍達を始末すべく疫災弾(エキサイトだん)「氷鬼」を会場に無差別にばら蒔く。

疫災弾「氷鬼」とは、感染者を人間を襲ってさらに感染者を増やす氷の鬼にしてしまう細菌兵器であり、加えて感染者は一時間後に死んでしまうという凶悪な代物である。

その唯一の抗体をクイーンに投げ渡された挙げ句、他の誰かに渡したら殺すと宣言されてしまった為、「アプーvsゾロ&ドレーク」から「アプーvs会場の全員」になってしまい、必死に逃げまとうはめになった。
なんとかドレークの猛攻を裁こうとするが、屋上から落ちてきた「お菊の腕」を見て奮起したゾロの神速の居合切りで斬り伏せられて抗体を奪われる。

それでも「抗体を奪われればクイーンに殺されてしまう」となんとか立ち上がり抗体を持つチョッパーに襲い掛かろうとするが、獣型になったドレークにかみ砕かれてしまった。
ドレークと「氷鬼」の副作用で一時的に全盛期の力を引き出した花のヒョウ五郎に阻まれてチョッパーから抗体を奪えず、チョッパーにより「氷鬼」の抗体をばらまかれてドームにいたプレジャーズやウェイターズの大半が恩義ある麦わらの一味に味方する事態となって以降も、百獣海賊団の一員として奮戦する。
その後「岩戸の間」でX・ドレークの正体を看破し、ナンバーズ一美(インビ)二牙(フーガ)三鬼(ザンキ)を引き連れつつその目的から漁夫の利を得るために手を組む事を提案。
当然すげなく断られ交戦状態に入ったがヤマトが現れたのを見て蝙蝠のごとく即座にそちらへ媚を売ろうとする。
が、ナンバーズの二牙がヤマトを追いかけてしまったためにやむなく対応していると更に今度はロビン捕獲の命を受けていたCP-0が登場*2
これを見て写真をモルガンズにタレコミしようと企むも「首を突っ込みすぎだ」と彼らの抹殺対処となってしまい攻撃を受ける。
なんとか武装色で防御した後、倒れたフリをして“(ドーン)”で反撃。売られた喧嘩を買うべく(先に喧嘩を売ったのはアプーだが)同じく標的とされたドレークと共闘する事になる。
しかしドレークと三鬼が敗れたことで2人を見捨て、一美と共に敗走。
最終的にカイドウはルフィに撃破されワノ国天上決戦が終局を迎えた中で生き延びた。

決戦後は一美と共にルフィ・キッド・ローたちの前にのうのうと現れ、新たに発行された手配書と新聞を見せた後はさっさと撤収した。


映画『ONE PIECE STAMPEDE

本編とは時系列がつながらない(パラレル)のお祭り映画。

最悪の世代と共に、ダグラス・バレットと対決。
自身の能力で、いくつもの“(ドーン)”をぶつけたが、鍛え上げた肉体を誇るバレットにはまるで通用せず敗れた。


【余談】

  • 名前の由来
中国の海賊「チュイ・アプー」から。

987話では、キラーに対して「キラーはSMILEの失敗作を食ってプレジャーズになったんだぜ!」と言う役周りがモブキャラからアプーに変わっているなど、ヒール度が増している。




届いてるかー!?このミュージック
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  • 初登場がシャボンディ諸島編
  • 全世界人気投票169位
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  • 目立ちたがり屋
最終更新:2024年11月28日 21:41

*1 ただし、「自分が攻撃を喰らって負傷した」未来を見ることはできるので、攻撃の性質と対処法さえ知っていれば未来視による回避は可能。

*2 カン十郎が生み出した火前坊の乱入で目標であるロビンとは分断されてしまっていた