万灯との会話で「アクセルを確実に倒せるなら手を出しても構わない」と解釈した一葉は行動を開始。
風都署のガイアメモリ研究所、通称G研の玄道修一郎/ディーバ・ドーパントを仲間に引き入れ、能力で照井を慕う研究員達を操り、万灯の目的である『シザーズメモリ』を回収。それを突き止めた仮面ライダー達と戦うという名目を作り出す。
照井への挑発目的で猟奇殺人を繰り返していたが、死体処理担当の光が訝しんだので経緯を説明するために喫茶店で一緒に一服。
フラストレーションが限界近くまで溜まっていること、照井を殺して最高の快楽を得ることを悍ましく語り、光を凍りつかせた。
「たとえばさあ、彼にはなんかチンチクリンの奥さんがいるみたいだけど、それを人質に取ったら多分、当たり前のように命を投げ出すと思うのよね」
「そんなんじゃあダメなのよォ。それじゃあアタシが撮りたい死体の写真が撮れないモン…!」
「強さをさらなる強さで踏み躙って!」
「ズタズタにして!」
「最後の瞬間まで自分の死を信じられないような絶望を顔に浮かべた…」
「細切れェっ!」
「そんな死体の写真じゃないと、もう濡れないんだ………アタシ。」
……凄い。 凶気に一点の曇りもない。
そして内通者の正体が明かされたG研へと侵入し、照井と対峙。
ドエロい勝負下着を披露するとスクリーム・ドーパントへ変身した。
「コロせちゃうと思ったから……今日は惨殺記念日!」
チャッ \スクリーム!/ カシャン
「今、望み通りにしてやる。」
チャッ \アクセル!/
「変ッ………身!」
\アクセル!/
仮面ライダーアクセルへ変身した照井に、全身を震わせながら興奮するスクリーム。
「ああ!」
「ああッ!」
「これが!」
「これがあなたの最後の勇姿なのね!」
「もうっ、最ッ高に!」
「好キィィィィィィィィィン!」
特大の高周波を放つスクリームに応戦するアクセルだが、G研の特殊な防護壁で密閉された空間は相性最悪であった。
音を反射させる性質により、四方八方から反響で威力の跳ね上がった高周波が襲い来る上、本体の攻撃も熾烈を極める。
トライアルにフォームチェンジするが攻撃に対処出来ず、ここでは勝てないと悟った照井はアクセルブースターへとアップグレード。
エンジンメモリの能力を重ね掛けしたマキシマムドライブでG研の天井を破壊してスクリームを外へと連れ出す。
この時点でかなりのダメージと体力を消耗したアクセルブースターへ、スクリームは奥の手のrexによるメモリのレイズ能力を発動。
左腕にレイズした
アームズメモリの
大剣で強化アダプターを切り落として通常形態に退化させ、次にシザーズメモリでアクセルをズタボロに斬り裂く。
更にはユニコーンメモリの巨大な角でアクセルを連続で突き穿った。
トドメにドリルのように回転させた角でアクセルへ襲いかかる。
その一撃はエンジンブレードをへし折り、アクセルの体に風穴を開けた。
変身が解除され、その場に崩れ落ちる照井竜。
スクリームは超感覚でその心臓の鼓動が止まり、命のオーラが尽きる瞬間を見た。
音がしない!
オーラも見えない!
闇! ヤミ! やみィ!
死んだ! コロした! アタシが!
とうとうこの、不死身の男をっ!
予想通り!
過去最高のエクスタシー!
「好キィィイィィィイイィィィイィィィイィィィン!」
狂い悶える五条一葉/スクリーム・ドーパント。
そのままズタボロ撮影会を開催しようとするが、G研がこれ以上照井の死体を傷つけないよう立ち塞がる。
一葉の異常性を知るときめはG研を逃そうとするが、スクリームは躊躇なく右腕を振り下ろした。
しかしスクリームの攻撃は、投げつけられたエンジンブレードによって逸らされる。
投げたのは、
立ち上がった照井竜だった。
「ウソ……」
「うそ……」
「嘘おおおっ………!」
「なんで? 死んでたよネ?」
「今回ばっかりはガチで死んでたでしょ!?」
「なんで起きて動いてるのよおおおお!」
完全に死亡していた照井の蘇生に動揺するしかないスクリーム。
照井は答えた。
再び仮面ライダーアクセルへ変身する照井。
怪我のせいか装甲がボロボロの状態ながらG研を避難させるが、スクリームはあまりの異常事態に錯乱中だった。
なんでえ!?
「地獄から追い返された」ぁ?
そのボケ、面白いと思ってんの!?
デタラメだわ、この男!
このアタシが…若干引いちゃってる!
この場でアクセルを殺さなくては今後殺人で絶頂出来なくなるという焦りから、スクリームはレイズしたアイスエイジメモリでアクセルを凍結させると、右腕を歯車のように回転させながら突進した。
\アクセル!/
\アクセル!/
\アクセル!/
\アクセル!/
だが冷静さを欠いたこの攻撃は愚策過ぎた。
深いダメージにより相手の攻撃を待つ以外に選択肢のなかったアクセルは連続でマキシマムドライブを発動させてエネルギーをチャージすると同時に凍結を解凍、スクリームの腕を見切って掴むと溜め込んだパワーを炸裂させた。
\アクセル!/
\アクセル!/
\アクセル!/
\アクセル!/
\アクセル!/
\マキシマムドライブ!/
凄まじい連続攻撃を叩き込まれるスクリーム。
「あ…………ああああああああっ!」
「…ズタボロの撮影会なら自撮りでやれ。」
トドメのアクセルグランツァーで蹴り上げられたその姿は、一葉の言っていた「強さを強さで蹂躙し、絶望の顔を細切れにする瞬間」そのものであった。
空中で大爆発を起こし、メモリブレイクされるスクリーム。
そして攻撃の余波で飛ばされた一葉のスマホは、主の無様な姿をバッチリ撮影していたのだった。
派手に吹き飛んだ一葉の行方は分からなくなっていたが、ときめがボロボロの彼女を発見。
メモリを失い、スマホも壊れ、街に戻るビゼルも破損した一葉に、記憶を取り戻したときめはお姫様だっこでどこかへ連れて行くのだった。