志波海燕

登録日:2022/11/18 Fri 02:39:11
更新日:2025/02/12 Wed 13:06:31
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俺が思うに 心ってのはここにあるんだ

俺とお前がふれ合うとき
心は初めて俺達の間に生まれるんだよ

心は体の中には無え

何かを考えるとき 誰かを想うとき
そこに心が生まれるんだ

もし 世界に自分一人しか居なかったら
心なんてのは 何処にも無えんじゃねえかな



志波 海燕   
しば かいえん


[身長/体重] 183cm/68kg
[誕生日] 10月27日
[斬魄刀]捩花(ねじばな)
(解号) 水天逆巻(すいてんさかま)
[CV] 関俊彦



漫画『BLEACH』の登場人物。






【◇概要】



護廷十三隊で十三番隊副隊長を務めていた死神。作中では既に故人。
襟足の長い黒髪短髪にタレ目、下まつ毛が特徴の青年。左腕には志波家の家紋「墜天の崩れ渦潮」の刺青を入れている。
流魂街の出身ながら1回目で入試に合格し、真央霊術院を2年で卒業。入隊してからわずか6年で副隊長の地位に就いた秀才。
既婚者であり、同隊第三席の都を妻に持つ。

性格は無遠慮で大雑把だが、仲間想いで面倒見の良い兄貴肌。
体が弱く不在がちな隊長・浮竹に代わり、隊を実質的に取りまとめており、
身分や立場に関わらず自然な態度で分け隔てなく接するため、虎徹清音、古椿仙太郎を始め多くの隊士に慕われている。
海燕死後の十三番隊は長らく副隊長を置かず、第三席が業務を代行していた事からも存在の大きさがうかがえる。
特に朽木家に引き取られてから家では孤立、外では貴族の養女で特別扱いと陰口を叩かれ居場所が無かったルキアを自身の部下、そして一人の死神として扱い、心の支えになっていた。
一方でその奔放な気質から「掟」を大事にする白哉からは疎ましがられていたようである。

荒っぽい雰囲気とは裏腹に「誇り」や「心」を大事にし、ルキアに対しては最も大切な"心"の在り処と、その心をどうすることが死神にとって大切かを説いており、その精神は現在も彼女に受け継がれている。
万が一尸魂界篇まで生存していたならば、助けに来た一護達の心強い味方になってくれたのは想像に難くない。

また、五大貴族である志波本家の長男であり、空鶴、岩鷲の兄。
空鶴の家にいる中華風のおっさん二人組の金彦、銀彦は海燕の教育係を務め、志波家に仕える家臣。
浮竹や白哉は海燕と主人公である黒崎一護が似ていると仄めかしていたが、その父親の黒崎一心は元十番隊隊長志波一心である事から本当に親戚関係(一心は分家)。
志波家は心を持った虚を滅却ではなく浄化する道を探った一族の末裔とされ、志波三兄弟や黒崎親子の気質は先祖代々から続くものだった。
元々五大貴族の中でも扱いが良くなかった中、海燕の死亡や一心の現世での行方不明も重なって格下げされ、除いて四大貴族と呼ばれるようになった。



【◇能力】




その疵深し、海淵の如し

その罪赤し、死して色無し

(BLEACH31 THERE IS NO HEART WITHOUT YOU)


作中ではメタスタシアに斬魄刀の消滅や身体を融合するという常軌を逸した能力で翻弄されたが、本来は高い実力の持ち主である事がうかがえ、死神の学校である真央霊術院を本来6年必要なところ2年で卒業した天才(本人は天才ではないと否定しているが)。
入学時点で三席並みの六等霊威を有し、護廷入隊から5年で副隊長まで登りつめた。
浮竹は将来的に海燕に隊長の任を託して隠居しようと考え、一部例外を除いて隊長は卍解修得が必須である事からその域に至ると期待されていた模様。

◇─ 斬魄刀「捩花(ねじばな)

解号は「水天逆巻(すいてんさかま)け〜」。
三叉槍の形をした流水系の斬魄刀。
独特の高い構えから片手首を軸にした回転を主体とした舞を思わせる流麗な槍術で、槍撃と共に巻き上げた波濤で敵を圧砕・両断する。

回想では解放する寸前に斬魄刀自体を消滅させられてしまったため本人によるお披露目機会は無かったが、アーロニーロが海燕の記憶を再現する形で使用した。


【◇活躍】



本編では故人なため主に回想で登場。
護廷十三隊十三番隊副隊長として活動していたが、岩鷲の幼少期に鬼のような形相をした死神によって殺害され、岩鷲の死神嫌いの一因にもなった。
尸魂界篇では再び捕まったルキアが処刑を待つ中、生前の様子が語られる。

副隊長でありながら部下にも砕けた態度で接し、護廷十三隊に入隊しても貴族の養女と疎まれたルキアと正面から向かい合ってくれた恩人。
海燕の隣に居心地の良さを感じながら、隊長の浮竹、席官の仙太郎や清音にも可愛がられ、海燕の妻である都に憧れ、充実した日々を過ごす。
面倒見のいい海燕との修行により着実に力を身に付け、袖白雪の技である初の舞・月白と次の舞・白蓮は編み出された。
入隊しても自分の居場所を掴みきれなかったルキアに冒頭の心の在り方を語り、その後に強い影響を与えている。

ある日、数々の犠牲者を出した虚の偵察に行った第三席の都や隊士達が殺害される。
海燕は妻や隊士の無念を胸にルキアや浮竹の手を借りず、誇りを掛けて一人で姿を現した虚のメタスタシアと交戦。



いいか、よく覚えておけ 戦いには二つある

我々は戦いの中に身を置く限り、常にそれを見極め続けなければならない

命を守るための戦いと、誇りを守るための戦いと



藍染惣右介が関与したメタスタシアの触腕に触れた者の斬魄刀を消滅させるという初見殺しの能力を受けて劣勢を迫られ、鬼道や白打で応戦するも遂には触手から霊子を融合され体を乗っ取られる。
人の形を保ちながらも異形の姿に成り果て、醜悪な虚の人格を剥き出しにし浮竹と交戦。
戻って来たルキアに飛びかかった際に僅かに海燕が意識を取り戻し、自ら斬魄刀に飛び込んで殉職。
浮竹に礼を、ルキアには感謝を伝え笑顔で亡くなったが、この出来事は十三番隊と志波姉弟に暗い影を落とす事になった。特にルキアは決して裁かれる事のない大罪を背負っていく形となり、だからこそ自身を助けるために誰かの血が流れてはいけないとして処刑を受け入れる覚悟を固めてしまった。
そして、藍染が自ら生み出した虚やその能力を明かした事で偶然とはいえ海燕は彼の野望に巻き込まれた事をルキアは察した。藍染が尸魂界を離れてから1週間の間にルキアの過去は一護たちにも伝えられたらしく、結果的に岩鷲も海燕がルキアの手で意図的に殺されてなかった事実に気付いたのだった。

破面篇では虚園に潜入したルキアの前に破面第No.9十刃アーロニーロ・アルルエリを乗っ取ったとして姿を現すも…
詳しくはアーロニーロ・アルルエリを参照。

浦原喜助仮面の軍勢が護廷十三隊に所属していた110年前では市丸ギンが真央霊術院を1年で卒業したのを聞き、浮竹から早く副隊長になるよう要請を受けながらも自分よりも相応しい人は大勢いると断っていた。

アニメ斬魄刀異聞篇ではルキアの回想に登場し、袖白雪を始解できるようになって大喜びする姿に笑顔で拍手をしていた。



【◇関係人物】





貴様の中にあるのは、確かに海燕殿の体

だが、そこに海燕殿は居ない

海燕殿の心は…私が預けて戴いた!


詳しくは当人の項目を参照。
BLEACHの副主人公であり、海燕存命時の部下。
朽木家に引き取られてから孤立していたルキアにとってざっくばらんに接してくれた海燕は上官でありながら良い兄貴分でもあった。
しかし、自らの手で殺害するというトラウマを負い、長きに渡り自分を責め続ける原因となる。
死神代行篇で死神能力が全て一護に渡って霊力を無くしたのは崩玉が思いを汲み、尸魂界篇では海燕を救えなかった自分など救われる価値も無いという自責の念で処刑を受け入れていた。
藍染離反後に志波姉弟と和解し、破面篇ではアーロニーロ戦を通して海燕の心の在り処を受け止め、死神代行消失篇では長年空席だった十三番隊副隊長を継ぐまでに成長する。



  • 志波 空鶴(くうかく)

悪りぃ兄貴…俺、死神どもの手助けすることにしたよ

もしあんたが生きてて死神どもの手助けしなかった俺を見たら、あんたは絶対俺を叱るだろう

死神を愛し、死神として死んだあんたなら

CV:平松晶子
海燕の妹。
流魂街を転々とする没落貴族志波家の当主で、職業は花火師。
一護や海燕似の顔つきと巨乳を併せ持ったオレっ娘
口調こそ乱暴だが、持ち前の姉御肌で流魂街には舎弟風の青年や兕丹坊のように慕う者も多い。
短気なため一護や岩鷲のような喧嘩っ早いタイプには容赦無く鉄拳を振るう武闘派で、二人からは心底恐がられている。
しかし、岩鷲に気合を入れて送り出した後に見せた姉としての表情は色っぽく必見。
少々変わったセンスの持ち主で、地面から伸びた2本の腕のオブジェ・大空鶴腕(千年血戦篇では岩鷲の像)は一護達の度肝を抜いた。
この時の一護と石田は知る由もないが、入るのを拒否していた家は親戚宅である。
浦原喜助や四楓院夜一とは親交があり、ルキア救出に来た一護達を霊珠核と花鶴大砲で瀞霊廷に入れるよう手助けし、尸魂界篇終盤では兕丹坊と共に瀞霊廷の危機に駆けつけている。
後に一護達に敗北して流魂街を彷徨っていた銀城空吾月島さん沓澤ギリコを岩鷲の修行相手に拾い、文句を言う彼らの尻をしばきながら面倒を見ているそうな。

右腕の肩から下が無く(アニメでは義手)、花火に纏わる特殊な霊術である花鶴射法や六十番代の鬼道を平然と使う、隊長格ですら滅多に会えない零番隊が訪ねても平然としているなど意外と謎の多い人物。
千年血戦篇では霊王宮から降りて来た王属特務・零番隊が一護達を連れて行く際に空鶴の元を訪ね、超霊術でもどうにもならない降りるだけの天柱輦を花鶴大砲で撃ち出してもらい帰っていった。
五大貴族の役割を考えるに志波家と霊王宮には何らかの関係があると思われるが、現状詳しい事は判明していない。
また、親戚の志波(黒崎)一心の息子が一護である事も知っていて、一心を「叔父貴」と呼んでいる。



  • 志波 岩鷲(がんじゅ)

悪りぃな兄貴…あんたの敵討ちはとりあえず後回しだ

恨むんなら仲間を見捨てて逃げるような腰抜けに育てなかった姉ちゃんを恨んでくれ

行くぜ、坊ちゃん てめえの相手はこの俺だ!

CV:高木渉
海燕の弟。
三兄弟の中で外見が一護と似ておらず、大柄のガッチリ体型。
性格面は家族を大事にし、喧嘩っ早くて情に厚いところはよく似ている。
4人の舎弟に慕われ、猪のボニーちゃんを乗り物代わりに連れているが、元は海燕が飼っていたのであまり懐いていない。
「砂になあれ」の掛け声で掌で円を描いた場所を砂に変える「石波」という術や、姉仕込みの花鶴射法、喧嘩慣れしている一護と互角に殴り合う等体術にも優れる。
当初は死神嫌いで一護に当たりの強い態度を取っていたが、無謀にも仲間を助け出そうとする彼らの心意気に触れ、兄の仇である死神とはまた違う一護を見極めるべく瀞霊廷侵入にも同行。
十一番隊第五席の綾瀬川弓親に斬魄刀の能力を使用されていないとはいえ勝利。
道中四番隊の山田花太郎と知り合い、尸魂界篇とアニメのバウント篇で行動を共にしている。
救出しようとしていたルキアが兄を殺した死神である事を知り動揺するも、仲間の想いを汲んで朽木白哉の前に立ち塞がるが、千本桜により全身に刃を受けた。
以降は治療され井上織姫チャド石田雨竜と共に捕まるも、更木剣八草鹿やちるの計らいで双極の丘を目指した。
事件終結後は後半役立たずとして空鶴から厳しい修行を言い渡されながらも、訪れたルキアとの和解を見届けている。
アニメではバウント篇などで出番があったが原作では千年血戦篇で久々に登場し、少し逞しい姿に成長しており、次の戦いに向けて銀城達を相手に修行に励んでいる。


  • 志波(みやこ)
CV:島本須美
護廷十三隊十三番隊第三席であり、海燕の妻。
隊士達から「都殿」と親しまれ、女性の身で三席に着いた実力や大和撫子の佇まいからルキアの憧れであった。
虚の調査に向かいメタスタシアに食われて絶命、アニメではその前に意識不明のまま十三番隊舎に帰還するも融合されており、自分を慕う隊士達をその手に掛けた。






朽木…俺の我儘に付き合わせてひでえ目に遭わせちまったな

悪い…キツかったろ

お陰で、心は此所に置いて行ける


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最終更新:2025年02月12日 13:06