王属特務・零番隊(BLEACH)

登録日:2020/02/07 Fri 00:41:00
更新日:2024/01/12 Fri 15:01:37
所要時間:約 10 分で読めます





零番隊に隊士はいない

構成人員五人は全員が隊長
そして─────
その五人の総力は


十三隊全軍以上だ



王属特務・零番隊(ゼロばんたい)とは、漫画『BLEACH』に登場する集団。

●目次

◆概要


簡単に説明すると現実世界におけるシークレットサービス(アメリカ合衆国)やセキュリティポリス(SP)、皇宮警察本部(いずれも日本)に相当すると思われる集団。

普段は尸魂界のはるか上空にあり、王鍵(おうけん)の無い者たちが立ち入れない別次元にいる霊王を守護する集団。
霊王を守護する立場にあるため、護廷十三隊と中央四十六室の管轄である尸魂界や現世には基本的に関わらない。
ただし、『千年血戦篇や』痣城剣八の独断の横行など、尸魂界以外に虚圏、現世の三界に大きな影響を及ぼす案件が予見された時等には出動する可能性はある。

作品序盤で朽木ルキア大虚(この時はギリアン)は王属特務が対処すると驚愕しながら発言していたが、
これは小説『BLEACH Spirits Are Forever With You』によれば、真央霊術院がとりあえずそう教えているらしく*1、実際は大虚程度なら護廷十三隊の隊長や副隊長が対処する。
もっとも、一般隊士では相手にならない・相手するべきではない相手なので、その脅威度や警戒心・行動指針(逃走)を教える目的ではあながち間違った教えではない。

また、小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』においては、元々『千年血戦篇』序盤から魂魄バランスが危険域に達していたために、
ティア・ハリベル達「大虚クラスが霊王宮(尸魂界)で死亡すると魂魄のバランスが乱れる」と送り出す場面も見られるなど、本来は護廷十三隊の死神の仕事である調整者(バランサー)としての役割の一端も担っていた。

世界の維持を主目的としているため、機会があればそういう仕事もしているものと思われる。

勘違いされやすいが「王『』特務」であり「王『』特務」ではない。

隊花は「沈丁花(ジンチョウゲ)」。
彼等の旗に描かれている。


◆選抜方法


「何事か」を創りだし、その成果が霊王より直々に“尸魂界の歴史そのものである”と認められること。
護廷十三隊隊長より位階が上のようで、隊長から零番隊へ移籍することは「昇進」となる。
零番隊になることで霊王よりその成果に類した「二つ名」と巨大なお盆のような零番離殿という街一つを賜り、普段はそこで待機・独自の仕事をしている様子。
「歴史そのもの」と謳われるだけあってその技術力はすさまじく、一護や阿散井恋次朽木白哉、ルキアらはここで傷を癒やし零番隊指導による修行にて短時間で凄まじいパワーアップを遂げた。

零番隊に選別された際に彼らの肉体は、霊王の力によって変質し、霊王宮へ入るための「王鍵」となる。
黒崎一護は零番隊の毛髪や骨から作られた外套のような「王鍵」を纏っていた。
兵主部は「藍染惣右介は零番隊自身を造り出し、霊王宮を侵攻しようとした」と話している。

零番隊自体は5人だが、麒麟寺のように内弟子を連れていたりする者もいる。
肉体が「王鍵」に変質している上に零番離殿は隊員の霊力とリンクしており、戦死したとしても離殿が無事なら兵主部一兵衛の能力で復活可能。

全員が“隊長”であることから斬魄刀の最終奥義である卍解(真打)を修得しているものと思われる(作中では兵主部の卍解(真打)のみが登場)。

また、有事の際には霊王直属の部隊である「神兵」の動員も許可される。


◆用語


  • 霊王宮
霊王がいる尸魂界の遥か上空にある、霊王が鎮座する空間。
瀞霊廷との間には72層もの障壁があり、「死神たちの普通の瞬歩で1週間かかる」ほど霊王宮と瀞霊廷間の距離は離れている。その障壁故、ユーハバッハですら強行突破はしなかった。
ゆえに基本的には後述の“王鍵”を持つ者か、零番隊が許可を出した者しか立ち入ることのできない空間。
これは護廷十三隊隊長・四十六室のような尸魂界の最高クラスの権力者ですら同様である。

  • 霊王宮表参道
天柱輦」と呼ばれる零番隊専用の乗り物でたどり着く霊王宮の入り口。
ただし、天柱輦は落下するだけで自力で浮遊することが出来ず外部の力で打ち上げてもらわなければならない。作中では帰還のために空鶴の花火発射台を使用した。もし志波家が断絶したりしたら大丈夫なのだろうか。

滅却師との零番隊の戦闘は大体ここで行われた。

  • 霊王宮大内裏
霊王が祀られている建物
ここで霊王の身の回りの世話を行っている者たちもいる(滅却師侵攻の際に大部分の者たちが殺害されたようではあるが)。

  • 零番離殿
霊王より零番隊の面々が賜った街々。お盆のような形状をしており、大内裏の周りを取り囲むように守護している。
隊士の仕事場であり普段はそれぞれ、内弟子や部下とともに仕事をしている。さらに各離殿は上述した様に隊士の霊力とリンクしている。
それぞれの離殿に移動するにはハンマーで足場のスイッチをぶっ叩き足場を吹っ飛ばして、空を飛んで移動するまともな移動手段はないのか

尸魂界篇で瀞霊廷に軽い気持ちで侵入しようとした時に降りてきた瀞霊壁は普段は霊王宮を守護しており、
緊急時に瀞霊廷に降りてくるとのこと(尸魂界篇以降はアニメオリジナルエピソード含めほぼ常時、瀞霊廷に貸し出されている)。
瀞霊壁には東西南北それぞれに尸魂界で選抜された門番がいるが、
この門番に関してはあくまでも緊急時に瀞霊廷を守護する者であり(瀞霊壁には出入りのための門がついているので門番が必要)、
少なくとも兕丹坊は死神の間でも有名ではあるが、住民に慕われていたり冬獅郎と友人だったりと流魂街を主な拠点としている様子*2

  • 王鍵
ビジュアル自体は破面篇の日番谷冬獅郎山本元柳斎重國との対話で登場。
藍染はその在り処を探そうとしたものの、王鍵の在り処は代々総隊長への口伝でしか伝えられていない*3ため、
いくら文献で探しても見つからなかったために「見つける」から「創り出す」方向へシフトした模様。
王鍵の作成方法は2種類あり、
零番隊の肉体の一部を加工する」「半径一霊里の重霊地(時代によって移りゆくものらしく今回の場合はBLEACHの舞台の空座町)と10万の魂魄を元に創造」の二つ。

『千年血戦篇』時、一護(とルキア・恋次・白哉にも渡されたと思われる)は外套のような王鍵を貰っている。
白哉はこの外套のおかげでぺぺ・ワキャブラーダの「ラヴ・キッス」やナナナ・ナジャークープの「モーフィーン・パターン」を防ぐことができた。
ユーハバッハ曰く「霊王宮から尸魂界に下る際、七十二層の結界層の突破と落下時の空気との摩擦から身を守るためには“王鍵”以外では不可能で尸魂界の中でも最高クラスの防御性能を誇る」だそうでリルトット・ランパードに普通に食い破られてるけどさらには結界を突破すると6000秒間閉じることが出来なくなり、その隙を突かれてユーハバッハ達滅却師が霊王宮への侵攻を許してしまった。
アニメ『千年血戦篇-訣別譚-』#21・#22ではわざと侵攻させたかのように描かれている。

ちなみに「代々総隊長が口伝でしか伝えられていない」とあるが、護廷十三隊は山本が立ち上げて以降戦死するまでずっと総隊長を務めていたため、「代々」の部分に矛盾が生じているが……そういう掟やら法やらが出来ているのであれば矛盾はしないだろうか。

  • 神兵(しんぺい)
零番隊に仕える兵士。神兵「霊王の(やいば)」・二級神兵「霊王の盾」などが存在。仮面をつけており素顔は不明。
原作ではユーハバッハ直属の聖兵と戦ってそのまま霊圧が消えて出番が終了。
しかしながら、アニメ版#24にて「霊王の刃」はユーハバッハに選抜された聖兵(ゾルダート)を一蹴する強さを見せるシーンが追加された。
小説『Can't Fear Your Own World』では、滅却師達に多くの神兵などが殺されたため新たに補充されたことが語られている。離殿の住人なのか、下から補充したのか詳細は不明。


◆メンバー


●麒麟寺 天示郎(きりんじ てんじろう)

誕生日:5月31日
身長:193cm
役職:零番隊第一官・東方神将
零番離殿:麒麟殿
異名:『泉湯鬼(せんとうき)
選抜理由:回道の発明。
斬魄刀:金毘迦(きんぴか)
解号:(きらめ)け(本誌掲載時)→天照一閃(てんしょういっせん)「金毘迦」
卍解:不明

CV:志村知幸

煙管を咥えた腹巻リーゼントの耐荷重量はなんと120kgのおっさん。
スマホゲーム『BLEACH Brave Souls』によれば、湯治での回復を司るメンバーであり、「回道」を生み出し、卯ノ花烈に治療の技を教えた師匠。
卯ノ花ですら治療できないほどの重傷を負った白哉を治療し回復させ、彼の血と霊圧をお湯と入れ替えることで能力も向上させた。
さらに、「雷迅の天示郎」と呼ばれていた程の瞬歩の達人で砕蜂に全く気付かれずに後ろを取るほどの腕前。

容姿同様に性格もヤンキーそのもので、卯ノ花の回道の師匠ということもあり彼女に突っかかっていた。
割とノリも良く、一護にボケたり、ノリツッコミ待ちで構えてみたりもしている。
「数男」と「数比呂」という眼鏡をかけたマッチョな部下がいる。

ユーハバッハとユーグラム・ハッシュヴァルト石田雨竜が霊王宮へ侵攻してきた際、最初に立ちはだかる。
白骨地獄で滅却師の雑兵を蹴散らし、ユーハバッハに斬魄刀を解放し切り込んだ。
しかし、ニャンゾル・ワイゾルの能力と相性が悪かったために一太刀も浴びせることが出来ず、千手丸に戦闘を交代。

その後、出番は無かったが、アスキン・ナックルヴァールの能力に苦戦する王悦をサポートした。

だが、「聖別」により蘇りパワーアップした親衛隊たちに倒される。

原作ではお世辞にもバトルでの活躍は多いと言えなかったが、アニメ版の#25では戦闘シーンが追加。
砕蜂を圧倒したスピードを生かし、ハッシュヴァルトの身代わりの盾(フロイントシルト)を弾いてあっさり一度撃破している。
回復させるお湯を操ることもあり、ナックルヴァールには「致命的に相性が悪い」と評された。
後、ニャンゾル戦は全カットされた。

  • (きん)毘迦(ぴか)
麒麟児の斬魄刀。
普段は先端に「きりんじ」と書かれた湯かき棒のような状態で封印されており、先端の板部分に刃が隠されている長刀。
詳細な能力は不明だが、解放するとその名の通り刃先が光り輝く。

解号は「天照一閃」。
本誌掲載時は「煌け」であったが、とある美しき漢女のそれと一文字違いだったため単行本収録時に変更された。

アニメ版では光らせることで目くらましができ、それによって一瞬ではあるが親衛隊ですら動けない隙を作っている。
また金毘迦をふるいながら湯を操っており、湯かき棒のような見た目もしているのでもしかすると「捩花」以来久々に登場した流水系斬魄刀なのかもしれない。

  • 「白骨地獄」
体内から血と霊圧を絞り出す湯。
湯に浸かっている間は特殊な手ぬぐいを頭に載せていないと頭から霊圧の芯が抜けて死ぬリスクがある。
強力な治癒効果の代わりに、浸かる人物にある程度以上の力量がないと過回復で皮膚がグズグズに腐り破裂してしまう。
この性質は攻撃にも転用可能で、原作ではユーハバッハに選抜された滅却師の雑兵軍団聖兵(ゾルダート)を一掃した。
後述の血の池地獄と合わせることで卯ノ花ですら治療できない重傷者も治療可能。

  • 「血の池地獄」
白骨地獄で抜いた血と霊圧を補充する。
白骨⇔血の池と交互につかることで傷んだ血液を交換し、治療する。
そのまま血液の代用になるため、王悦がナックルヴァールを突破する鍵となった。

浦原喜助の遊び場にある湯は麒麟寺のこの二つの湯を何とか再現させようと試みたものである。
しかし麒麟寺のそれは効能が強すぎる故に入る者が隊長格クラスに限られているため、汎用性は浦原のものが上なのかもしれない。


●曳舟 桐生(ひきふね きりお)

誕生日:12月16日
身長:174cm
役職:零番隊第二官・南方神将
零番離殿:臥豚殿
異名:『穀王(こくおう)
選抜理由:「仮の魂」である「義魂」の概念と、それを「体内に取り込む」技術の創造
斬魄刀:不明(形状は巨大なしゃもじ)
解号:不明
卍解:不明

CV:恒松あゆみ

仮面の軍勢(ヴァイザード)の猿柿ひよ里が慕っていた元護廷十三隊十二番隊隊長の女性死神。
平子真子も面識があるのだが…以前より凄く太ってしまっていたので名前を聞くまで素で分からなかった
名前だけは早くに出ており、本編の110年前に十二番隊隊長から昇進した。その後釜として浦原が隊長に就任した。

ひよ里が慕っていたり、平子と仲良く話したり*4、一護が尸魂界に帰還する際におにぎりを渡したりと、穏やかで優しい性格をしている。

一護と恋次とついてきたコンに義魂の神髄を込めた料理を食べさせた。

本来の姿は爆乳の美女であり、あまりの変貌ぶりゆえ一護と恋次から「アンタ誰だよ!!!」と突っ込みを受けていた。
太っていた理由は「料理に全霊圧を使うため」であり、霊王の食事のたびに痩せる⇔太るを繰り返しているらしい。身体は大丈夫だろうか…
作中では料理を出した後は体型の変化はなく、デザートを作り終えた途端に激痩せしてたので、もっとも霊圧を消費するのはデザート作りのようである。
ことによると、食後のデザートの方が実はメインの可能性もある。
命を操ることが出来、彼女の作る食材は全て彼女の体内で造られたもの。

滅却師霊王宮侵攻時は親衛隊の登場に合わせて登場。
「命の檻」でユーハバッハたちを閉じ込めて戦局を見守っていたが、復活したペルニダ・パルンカジャスに檻を破壊された。
リジェ・バロに狙い撃ちされる王悦を守るために麒麟寺と連携し斬魄刀を盾にするも「石物万物貫通」の反則的な能力の前では意味をなさなかった。
倒されたときに痩せているので、戦闘中に全霊圧を使い切った模様。

アニメ版では戦闘シーンが追加。
樹木を操ってバトルステージを作ったり、破壊された「命の檻」を容易く修復させている。
戦闘では斬魄刀は用いず、大量の樹木を操って相手を押しつぶす戦法を行っており、中距離主体だったこともありペルニダ相手でも瞬殺されなかった。
斬魄刀は大きなしゃもじ。いざというときにはしゃもじ部分が小さくなり抜刀して刃を見せるが、劇中では自害にのみ刃を用いている。

  • 「義魂の神髄を込めた料理」
義魂の神髄とは、自身とは別の魂(霊圧)を取り込む事で自らの力の階層を上げる霊王のスケールの食事

  • 「命の檻」
樹木の檻を形成し敵を閉じ込める脱出不能の結界。
霊圧を食らって育つ性質を持ち、隙間を狙っても枝がそれを吸収し、連撃されてもその威力を上回る速度で再生する。
弱点として聖別による「霊子ではない“力の移動”」には対応出来ない。
もっとも、これは弱点というよりはそんなとんでも能力(※現世ではなく尸魂界なので尚更)には対応していないという方が正しいが…。


二枚屋王悦(にまいや おうえつ)

誕生日:8月18日
身長:172cm
役職:零番隊第三官・西方神将
零番離殿:鳳凰殿
異名:『刀神(とうしん)
選抜理由:斬魄刀の創造
斬魄刀:不明
解号:不明
卍解:不明

CV:上田燿司

ラッパーのような口調のNICE GUY
全ての斬魄刀の生みの親でその在り処を把握しているという人物。
双極などの刑具や伊勢家の八鏡剣や上級貴族が代々所持している刀など、そもそもこれらが斬魄刀であるかは不明だがこれらの刀たちを製作したのかは不明。
初台詞前はなんか危険人物みたいなことも言われていて、実際に容赦無しなところを多々見せたり、つかみどころのない様子が目立つ。
とはいえそれ以上に職人(クリエイター)気質が強いため、彼に付き合うのは大変であることは確かだが、話が通じないとか悪人だとかというわけではない。
詳細は個別項目を参照。


修多羅千手丸(しゅたら せんじゅまる)

誕生日:11月1日
身長:158cm
役職:零番隊第四官・北方神将
零番離殿:???
異名:『大織守(おおおりがみ)
選抜理由:死覇装の創造
斬魄刀:刺絡(しがらみ)
解号:不明
能力:不明
卍解:娑闥迦羅骸刺絡辻(しゃたつからがらしがらみのつじ)


三日月に装飾を施したような髪飾りと六本の義手を付けた人物。常に義手を使うため本人の腕の有無は不明。
義手の腕六本に三日月のような装飾だがノイトラ・ジルガとは恐らく関係ない。一人称は(わらわ)
見た目通り女性。

非常に“手の早い”人物で、一瞬で敵の服に糸を縫い付けたり、技術開発局のセキュリティをさも扉をただ開けるかのごとく突破したりしている。

経歴について謎の多い人物であり、技術開発局では「修多羅スケール」という言葉が使われている。
涅マユリとは知り合いで、現在の技術開発局のセキュリティの脆弱さをからかっており、マユリとしてはかなり嫌っている様子だが、流石に空気を読んで逆らうことはしなかった。
ユーハバッハとも面識があるようで、彼が霊王宮に乗り込んできた際には「久しいのうユーハバッハ」と話している。
例によって劇中で説明は無かった。

尸魂界に降り立った時は、皆が会話している間に「白哉」「ルキア」「恋次」「天鎖斬月」を回収した。
修行では恋次の回想で登場。離殿は反物であふれかえっている玉座の間のような場所である。
死覇装のサイズを測る際に全裸になることを強要し、従わなければ一物を切り落として採寸すると脅迫した。
びゃっくんとルキアの回想も欲しかった

滅却師霊王宮侵攻時には麒麟寺の次に交戦。神兵を引き連れて戦わせるも、神兵がニャンゾルに敗北。
────が、ニャンゾルが神兵と戦っている間にニャンゾルの服に細工し、彼を内側から串刺しにして倒した。

親衛隊との戦闘ではジェラルドに針を折られ、二級神兵「霊王の盾」を招集し迎撃させるもペルニダにやられてしまう。さらにリジェに頭を撃ち抜かれて死亡した。
さらに、霊王宮内裏以外の零番隊離殿をリジェに撃ち落された上に、さらなる侵攻を許してしまった。ついでに死体はペルニダに肉団子にされ脇へ転がされてしまった。

───と思ったら、倒された千手丸と撃ち落した霊王宮は千手丸の反物による幻影で、曳舟が檻を形成し、兵主部が本物の霊王宮を隠すまでの時間稼ぎであることを明かした。

滅却師の聖別後は戦闘したようだが、王悦・麒麟寺・曳舟と共に敗れた模様。


アニメ版では戦闘シーンが大幅に追加。零番隊随一の「手の速さ」を披露している。
雨竜相手に義腕と糸の縫製で即興で傘を作って攻撃を防ぎ圧倒した他、リジェの狙撃で王悦が貫かれた際には糸を用いてすぐさま彼の肉体を修復して復活させている。
聖別でパワーアップした親衛隊に敗れた際には、もっとも親衛隊と相性のいい相手ということで王悦に後を託され、零番隊他メンバーの自害と引き換えで封印が解除されたことにより、卍解を披露した。


  • 「反物の幻影(仮)」
特に技名はないが一応記載。
本物と遜色ない偽物を作る。幻影というには語弊があるがあり、正確には景色を模した柄の反物を囲うことで場所を錯覚させることが出来る。
ただしどのタイミングで仕込んだのかは一切不明。麒麟寺が迎撃に当たっている最中であるとは思うが、いずれにせよとてつもなく手が早く、巧妙である。

  • 始解「刺絡(しがらみ)
アニメ版で名称が判明。針の形状をしており、ジェラルド・ヴァルキリーに「小刀」と馬鹿にされた際には刺絡(しがらみ)…舐めればその舌穴が空こうぞ」と述べている。
即興で糸を織ることができる様子。

  • 卍解「娑闥迦羅骸刺絡辻(しゃたつからがらしがらみのつじ)
アニメ版で初登場。和尚以外の零番隊メンバーが死亡した際にのみ使用できる卍解。
三界の維持に悪影響を及ぼしかねないため零番隊の卍解はお互いに封印を交わして封じられていた。実際に使用した際には三界を震わせている。
巨大な機織り機が出現し、相手を孤立させてしまう。
「千の手を持つ」と評される千手丸だけあって、相手に有効な様々な攻撃を展開する。


兵主部一兵衛(ひょうすべ いちべえ)

誕生日:1月1日
身長:181cm
役職:零番隊
零番離殿:???
異名:『真名呼和尚(まなこおしょう)
選抜理由:尸魂界のあらゆる事象の名前を付けた
斬魄刀:「一文字(いちもんじ)
解号:(くろ)めよ「一文字」
真打:「しら筆一文字」

CV:楠見尚己

禿頭に濃い髭を蓄えた気のいいおじさん。全員が隊長である零番隊の中でもリーダー的な立ち位置にいる。
霊王から賜った名は「真名呼和尚」。彼は尸魂界のあらゆる事象の名付け親である。
普段は好々爺のような態度を見せるが、本質は「霊王に仇名すものには一切容赦しない」性格。
基本は敵を吹き飛ばすなどして殺生を控えているが、いざ本気の戦闘となれば、好戦的な表情を見せ、容赦はしない。
戦闘力は高く、「見えざる帝国(ヴァンデン・ライヒ)」でも「未知数の叡智」を有する特記戦力の一人として数えられていた。
詳細は個別項目を参照。

ちなみに、冒頭のセリフは京楽春水のセリフであるが、『Brave Souls』の零番隊参戦PVでは兵主部役の楠見尚己氏が読み上げている。


◆小説『BLEACH Can't Fear Your Own World


前述の通り離殿と霊力がリンクしており、兵主部が名前を呼ぶことで零番隊のメンバーは全員が復活した。
そしてユーハバッハの亡骸が霊王の代わりとしてうってつけだったため、これを新たな霊王とすることで楔を打ち世界の維持に成功。
本編最後の出番で和尚が見せた怖い表情の意味についてようやく明かされており、元々はユーハバッハに敗れるであろう一護を霊王に仕立て上げるつもりだった様子。

もちろん、あくまでも世界維持の手段であり、一護達に対して悪意や敵意があったわけではないため、ユーハバッハの亡骸を利用できるのならばこれはこれでむしろ良しと思われる。

全くの余談だが技術開発局について、「創設者浦原喜助と二代目涅マユリは、もはや尸魂界(ソウル・ソサエティ)の歴史そのものと切り離せぬ存在」と評されている。
両名が「尸魂界の歴史そのもの」と認められるのか、認められたとして勧誘を受諾するのかはまた別問題であろうが。


◆アニメ版『千年血戦篇』



我らが能力は、袖振るだけで三界天地を震えさす。

故に我らは互いの命を結び合うて真の剣を封じておった。

そして今、三つの命と引き換えに血盟の封印は解き放たれた。


前述の通り、零番隊の戦闘シーンが大幅に変更・追加されており、麒麟寺がハッシュヴァルトを撃破する、王悦の欠損した肉体を瞬く間に修復させて戦線に復帰させるなどの実力を披露した。


そして和尚を除く零番隊の卍解は、守るべき三界そのものを揺るがし不安定にさせるため、普段はお互いの命で以て封じあっているという設定が判明。
普段の彼らは「護廷一隊ほども力を出してない」と王悦が軽口を叩いていたが、いざという時には一人を除いて自害して封印を解除し、残った一人が卍解を行うとのこと(万一、零番隊の誰かによる反乱を防止する意味もあるのかもしれない)。
つまり「零番隊の戦力は十三隊全軍以上」というのは、「和尚を除き残った1人の卍解」ということでもあった。
劇中では千手丸が卍解「娑闥迦羅骸刺絡辻」を披露し、三界を震わせつつユーハバッハの聖別でパワーアップした親衛隊を圧倒している。


一綛(ひとかせ)解かば万朶(ばんだ)の眼 見つめ返せば眼も潰れよう
二綛(ふたかせ)解かば刃金(はがね)の鎧 纏いて立てる者はなし
三綛(みつかせ)解かば黒砂(こくさ)(はらわた) 手繰るその手が命取り
四綛(よつかせ)解かば凍てつく(しとね) 立ち入りゃ二度とは目覚めぬ所
五綛(いつかせ)解かば焼け野原 灰となるまで抜ける道なし
六綛(むつかせ)解かば闇夜の星よ 捉わば終いの死出の星

悪玉(あくだま)共よ ()く見やれ
千緒万端整えて 放つこの(はた)
死出(しでの)六色(ろくしき)浮文(うきもん)(のはた)


◆関連人物


最重要守護対象。
水晶のような物質で固められているが、食事をしたり零番隊の面々が彼の意思を汲んでいるような発言がみられるので生存している模様

ユーハバッハに刺され、一護に(斬るように仕向ける命令を仕込まれていたとはいえ)ダメ押しの一閃を食らったことにより死亡。
三界が崩壊しかけるも浮竹十四郎のミミハギ様の回帰儀式により延命措置をなされる。しかし、その後ユーハバッハに力を吸収されてしまう。

ユーハバッハが霊王を「父」と呼んでいる。詳細な関係や過去については劇中で明かされなかった。
千年血戦後はユーハバッハの遺体が霊王となって祀られている模様。
詳細は項目参照。

  • 刳屋敷 剣八(くるやしき けんぱち)
小説『Spirits Are Forever With You』の登場人物。
七代目「剣八」。
最上級大虚を倒したことで戦闘力を買われ、零番隊に勧誘されるも断ったという剛胆な人物。
彼の斬魄刀『餓樂廻廊(ががくかいろう)』は卯ノ花と同じく生物召喚系の斬魄刀に分類され、羆ほどの大きさで巨大な口がついた生物でっかいパックマンを多数召喚し、対象を食い殺す斬魄刀で、他の死神の卍解にも匹敵するほど強力なモノだったという。

卍解も同じく名前は『餓樂廻廊(ががくかいろう)』。
こちらは半径一霊里に渡る巨大な(アギト)を出現させ、内部にあるすべてのものを噛み砕く非常に強力な能力。
ただし強力な分、味方をも巻き込んでしまうために四十六室より瀞霊廷内部での使用を禁じられており、さらに一度卍解すると半年は始解も出来なくなるデメリットも存在する。

小説『Spirits Are Forever With You』当時は零番隊の情報が無さ過ぎて判明していたことは
  1. とりあえず大虚を監視している組織
  2. 過去回想で曳舟が「昇進」した時、京楽が藍染に「四十六室より上の組織」と話している。

程度の情報や「護廷十三隊より強い組織なのかも…」程度の推測しかなく、零番隊選定理由に「霊王に“尸魂界”の歴史そのものであると認められること」なんてなかったのである……
敢えて無理やり理由付けするとすれば「初めて最上級大虚を倒した」だろうか*5
『Brave Souls』ではこの勧誘について刳屋敷自身がその理由に疑問を呈しており、京楽が「キミが気づいてないだけで何かしら功績があるのかもしれないし、単に神兵のまとめ役としての招聘かもしれないよ」と述べる形で補完された。



追記修正は零番隊に選抜されてからお願いします。

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最終更新:2024年01月12日 15:01

*1 メタ的には連載序盤の話なので初期はその通りだった可能性も高いが、連載長期化に伴って設定変更したと思われる。

*2 壁と共に空から降ってきたが、メタ的に言えばまだ連載序盤なので霊王や零番隊関連の設定が固まってなかったと思われる。普段霊王宮を守っているとはかなり考えづらいため、ただのジャンプや緊急出動用のびっくり発明道具などを考えた方が合点がいく。

*3 しかも実際は零番隊の肉体そのものだった。

*4 隊長同士だからといって仲が良いとは限らず、旅禍(一護たち)の襲撃まで疎遠だったり、険悪だったりな関係は数多かった。

*5 十刃と隊長の戦いを見ると、最上級大虚が破面化したと思しき第3十刃以上のものは隊長格すら連携で相手取っており、それより弱いとはいえ、最上級大虚を単独で倒したことは驚嘆に値することなので、戦闘力の高さを買われて零番隊に勧誘されるというのは十分あり得る話ではある。