クルツ・ウェーバー

登録日:2009/05/29(金) 12:18:59
更新日:2025/06/16 Mon 09:23:46
所要時間:約 5 分で読めます





フルメタル・パニック!』の登場人物。
陸戦コマンドSRT所属、階級は軍曹(のちに曹長)。
コールサインはウルズ6。


主な搭乗機
M9 ガーンズバック

人物

明るく陽気でスケベなドイツ人だが、生身、AS問わず超人的な狙撃技術をもつ(1km先の500円玉をドーナツ状に射抜く位は朝飯前)。
その反面AIの補正を邪魔だと言ったり、「マニョマニョ」等と珍妙なニュアンスで注文を付ける為、整備兵からの受けはあまり良くない。
また格闘能力はマオ曰く「チンピラ」。ただし、これはマオや他のSRTが優秀過ぎるだけで並の兵士よりは強い。

主にマオや宗介と行動を共にする。
宗介とは性格の違いのため時に争いを起こすが、互いに人格と腕を認め合っており、その狙撃技術で宗介の窮地を幾度となく救ってきた。

作中ではその超人的な狙撃技能のおかげで主人公の宗介に次ぐ活躍を見せており、その活躍と彼の気取らないカッコよさから読者人気は高い。
またフルメタの外伝シリーズのサイドアームズでは、彼を主役にした『音程は哀しく、射程は遠く』で彼の悲しい初恋と別れが描かれいる。
またミスリルに入隊する前にレバノンで宗介と戦った事があるが、ミスリルに入ってもお互いにそのことを知らないでいる。

雑誌のモデルを務める程の美形だが、スケベで下品な性格のため、千鳥やマオ、テッサ、その他女性からの評価はイマイチである。
とはいえ彼の人格や彼の戦闘スキルについては仲間達からも高く評価されており、彼とあまり仲が良くないクルーゾーにも信頼されてる。
作中、クルーゾーの提案で曹長に昇格した。

狙撃にかけては冷徹な面を見せておりマオですら怖いと思わせる程。
ただし本人曰く「フェミニスト」とのこと。ナンパ野郎とどう違うのか。

昔は新聞の特派員だった父親の仕事の関係で日本に住んでおり、日本の事情については宗介よりはるかに詳しい。
またドイツ語より日本語のほうが流暢であり、本人もドイツ人よりむしろ日本人という認識を持っている。
また好物は納豆と焼き鳥、好きな野球チームはヤクルト

かつて自分の復讐劇に巻き込んでしまったラナという少女がいる。
彼女を生き長らえさせるため医療施設へと収容させていて、現在でもその医療費を援助しており、そのせいでかなりの借金を抱えている。

ガンダム00』のロックオン・ストラトスと共通する部分が多い(狙撃が得意、戦いを始めた理由、声優リアルタイムで退場した時期と退場時の状況など)。



作中での活躍

長編シリーズ

『戦うボーイ・ミーツ・ガール』
ガウルンに追い詰められた宗介を空からのM9での狙撃で助けに入る。
その後ガウルンの駆るコダールと戦闘(時間稼ぎ)、フェイントによりコダールを射程に捉えるが、ラムダ・ドライバの力により返り討ちにされ機体は大破し、本人も重傷を負ってしまう。

『疾るワン・ナイト・スタンド』
ケガから復帰。
生身でライフルを担ぎなおかつ走行中のボロボロのトラックの荷台から、迫りくるベヘモスの20mm機関砲の砲門を狙い撃つという神業を披露している。

『揺れるイントゥー・ザ・ブルー』
ガウルンのコダールとの再戦ではチームの連携やガウルン側の事情もあって勝利。
その際マオが負傷したため、責任感から意気消沈してかなめにキツイ言葉で返してしまった宗介を修正した。
潜水艦ジャックでは捕虜がいる状況にも関わらず発生した(偽の)避難訓練に不信感を抱き、宗介と合流してスパイの1人を乱入したマオと共に片付けた。

『終わるデイバイデイ』
序盤の潜入任務、終盤のコダール討伐と出番は多いが目立った活躍はなし。
中盤では前巻で死亡したマッカラン大尉の後任として着任したクルーゾーに格闘で気絶させられるなど全体的に不遇。

『踊るベリー・メリー・クリスマス』
序盤の海賊討伐で奇襲を仕掛けてきた海賊の首領を機銃で射殺するが、情報収集のために捕獲する予定だったこともありクルーゾーからイヤミを言われる*1。また、この時アーバレストが発動させたラムダドライバを「妖精の目」で検知している。
マオの少尉昇格に合わせて曹長への昇格も検討される。
メインの客船ジャックでは自動小型ASの襲撃を受ける。かなめからの報告がなかったかかなり危なかった。

『つづくオン・マイ・オウン』
彼のM9にラムダ・ドライバの力場可視化装置「妖精の目」が搭載される。
メリダ島に襲来したベヘモスに対して、SRTメンバー数名による2重3重の攻撃を繰り出してラムダ・ドライバの死角を作り出し、「妖精の目」でそれを看破して狙撃しベヘモスの中枢を破壊すると言う作戦の要を任される事になる。
一発でラムダ・ドライバの穴を突く事には成功するも致命傷には至らず、同僚のスペックがその命と引き換えに作り出した隙で仕留める事に成功した。
なお、ミスリルのASがアーバレスト抜きでラムダ・ドライバ搭載機を撃破したのはこれが初となる。

『迫るニック・オブ・タイム』
同作にてマオと男女の仲となり、同じチームという理由で宗介にのみ話した。
かつての狙撃の師であるカスパーと対峙するが機体は大破し、致命的な重傷を負う。
宗介たちを救うため生身でカスパーを上回る狙撃距離に成功するも、狙撃したあとに意識を失い、以後生死不明。

余談だが、上記の通り同時期に『ガンダム00』で同じ声のロックオンも死亡したため、謎のタイミングの一致に慄いたファンも多かった。

『ずっとスタンド・バイ・ミー(上)』
前回の後、生死不明なので登場しない。

しかしクルツをダシにしてマオが部下達に気合を入れさせた際に、マオに何らかの情報を持ってきたレイスが凄く微妙そうにその情報を取り下げている。
そして、その事について“誰か”と通信で口論している。
ということは…?


『ずっとスタンド・バイ・ミー(下)』
やっぱり生きてました☆
が、誰にもその生還を喜ばれないというオチが待っていた。
しかも、こいつがカッコ付けてマオと通信したために時間を食い、宗介がガチで死にかかるという……


短編シリーズ

『音程は悲しく、射程は長く』
主人公。クルツの中学生時代や音楽にまつわるエピソードが詰まっている。
本編でもほとんど語られなかった、テロに巻き込まれて家族を失った話が詳しく書かれている。

女神の来日
短編シリーズ第6巻の『女神の来日』では陣代高校メンバー、テッサ、マオと共に温泉に行った時、風間やオノDとのぞきを敢行。
しかし宗介の手によりのぞき対策された温泉に一度は挫折するものの、再び命がけで挑戦するが結局失敗に終わる。

他、書き下ろしでは高頻度で登場。ミスリルのメリダ基地で宗介と宝探しをしたり、ベリーズキャンプでの訓練生時代などが描かれている。


フルメタル・パニック!アナザー

本人は登場してなかったものの、マオと三回結婚して三回とも離婚し、現在もどっかをフラフラしているらしい残念なイケメンと言えば…?

四巻にてようやく登場。 一応DOMSの役員ではあるが無任所。
狙撃銃の没収とD.O.M.Sへの出禁を喰らった彼の娘のクララが転がり込んだ先の牧場に居候していた。
相変わらずの穀潰しぶりと名狙撃手ぶりで、泥酔状態にもかかわらず外したのは最初の一発のみという神業ぶりを披露した。

その後はマオを爆殺しようとしたミハイロフに狙撃で脅しをかけるなど冷徹さを見せたが、単純な連絡不足で新生Domsとの合流機会を逃すという残念ぶりを見せつけた。

フルメタル・パニック!Family

2巻で登場。現在ではマオとはヨリを戻している。
宗介・かなめ夫妻とは今でも交流があり、夏休みシーズンに合わせて"帰国"するも、お土産のビールセットで潜伏先をバラすという大ポカをかます。
敵の襲撃では責任をとって狙撃で対応。相変わらずの腕前だが老眼が進行している他、最新機材に頼り切った現代の狙撃環境には辟易しており、ロートルを自覚している様子。


スーパーロボット大戦シリーズ』において


射撃の能力が非常に高く、また搭乗機も射撃武器しかないので格闘にふる必要がなく存分に射撃能力を上げる事が出来る(乗換する場合は別)。
ヒット&アウェイをデフォルトで持っているため、宗介と足並みを揃えやすいのも利点。


スパロボW』においては、ダービットアカツキサブロウタと共にロン毛ーズを結成する(何気にロンゲーズは置鮎と三木で構成されています)。

また、『ガオガイガー』に登場する天海護くんのママ・愛さんをナンパする場面も。

「まさか旦那さんのみならずお子さんまでいるとは…」
「僕はてっきり女子大生とばかり思っていましたよ」
「では、マダム…あらためて…。どうです、僕とひと夏のアバンチュールなどは…」


第3次スーパーロボット大戦Z』ではロックオン(弟のライル)と共演。
ロックオン(兄のニール)とも狙撃対決をする仲だったらしい。
ミハエル・ブランとの共演は『Another Century's Episode R』に続いて2回目となる。
スナイパー組以外ではキタンヨーコに気があるのを察し、スナイパーとして(?)アシストする。
『天獄篇』において、原作小説終盤のように死にかけたところをマッカラン大尉(原作と違い生存している)に救われて事無きを得る。
…が、やはり一同から復帰に際してボロカスに言われるのであった。

スーパーロボット大戦V』では再びサブロウタと共演し、相変わらずのロン毛コンビぶりを見せる。
今回は死にかけたところをウォルフガングに救われた。





加筆修正はガッカリ男にお願いします。

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最終更新:2025年06月16日 09:23

*1 最終的にはヤンからのフォローで止む無しと判断された