黒鋼スパナ/ヴァルバラド/仮面ライダーヴァルバラド

登録日:2023/10/14 Sat 16:37:12
更新日:2025/03/02 Sun 18:17:25
所要時間:約 5 分で読むといい


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錬金術師もどきが仮面ライダーだと?

笑えないジョークだ……



黒鋼(くろがね)スパナとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーガッチャード』の登場人物。VTuberみたいな名前をしているが、れっきとした本名である。
本項目では彼が変身するヴァルバラドウィールマルガム、及び仮面ライダーヴァルバラドについても記載する。

演:藤林泰也



【概要】

錬金アカデミーの上部組織「錬金連合」からケミー回収のために派遣されてきた超A級錬金術師。
銀杏蓮華からは「黒鋼パイセン」というあだ名で呼ばれている。
黒をベースに紫をアクセントに配したスーツと紫色のネクタイを着用した*124歳の青年で、彼自身もアカデミーの卒業生であり、ミナトの後輩に当たる。

組織内でもかなりの実力者として有名らしく、蓮華によれば「何でも完璧にこなす男」
指輪「アルケミストリング」に嵌め込まれた宝石の色は赤に次ぐレベルので、錬金術の腕前はもちろん、生身でも一ノ瀬宝太郎を圧倒する程の身体能力を誇る。
さらには料理もお手の物で、「キッチンいちのせ」を訪れた際に紫色のオムライスを振る舞い、その毒々しい見た目に反して加治木涼や一ノ瀬珠美、そして宝太郎から好評を得た事も。

連合の開発者・枝見鏡花を師匠としており、ケミー回収に加えて、彼女の指示でドレッドライバーの回収と九堂りんねの監視のために動いている。


【人物】

基本的にクールで真面目だが、エリート意識も強い人物。
「笑えないジョークだ」が口癖で、主に自分にとって好ましくない状況に陥った時や、自分に意見してきた相手への返事として用いている。
しかしながら表向きの礼節は弁えており、「キッチンいちのせ」に赴いた際に出会った一ノ瀬珠美からはその爽やかさや料理の腕前もあって、「うちでバイトしてくれないかしら?」と彼女のハートを掴んでいる。

ケミーに対しても基本的には道具扱いで、扱い方次第では人類に害を及ぼすとみなしており、この考えもあってケミーを仲間だと認識している宝太郎とは対立し、ライバル関係となっている。
スパナ自身も錬金術師や戦士としてまだまだ未熟な宝太郎からガッチャードライバーを寄越すよう要求し、剣術で圧倒した事も*2
とはいえ、彼の事を全く認めていないわけではないようで、仮面ライダーガッチャード アッパレスケボーの初陣の後にはその戦いぶりを賞賛したり、
彼がピンチの際にマッドウィールやガッツショベルを寄越したり*3、宝太郎お手製の「スペシャルモーニング定食」を「不味い」と辛辣に評価しながらもきっちり完食している。

自分なりの美学を大切にしている一面もあり、基本的に荒事は好まないが、場合によっては実力行使も辞さない。食事を残さないのも美学の一つなのかもしれない。
一方で女性には紳士的で、特にりんねを事あるごとに気にかけており、時に回収したケミーをプレゼントする事も。なので結果的にガッチャードのパワーアップに貢献している。
ただし、彼女に恋愛感情を抱いているというわけではなく、あくまでも彼女の父・風雅との接触を狙っている鏡花の命を受けて監視しているに過ぎない。

反面、興味のない相手にはとことん冷淡なようで、自分と超A級錬金術師の昇格を賭けて争って敗北した鉛崎ボルトが自分を恨んでマルガム化*4までしたにもかかわらず、スパナ自身は彼の事を全く覚えていなかった*5
このように人を寄せ付けない振る舞いや、上述の完璧超人じみた器用さもあって人と打ち解けやすい性格とは言えず、それ故に彼を妬んで恨みを抱く者も少なくない。

しかし、自身の使命や錬金術師としての役目には忠実だが、意外にも錬金連合への忠誠心は高いというわけではなく、
ミナトが冥黒の三姉妹に拉致された鶴原錆丸を助けようと上層部に掛け合うも一蹴された際には「図体ばかりでかくなった組織は何もしようとしない、ただの木偶の坊だ」と皮肉交じりの苦言を呈した他、
加えて、最終手段として洗脳されて仮面ライダードレッドになった錆丸を殺さなければならなくなった際には自分がその役目を担おうとするなど、汚れ役となる事も厭わない責任感の強さも垣間見せた。
また、鏡花に対しては10年前に命を落としかけた自分を救った上に育ててくれた事もあってか、彼女の前では穏やかな表情を見せるなど心を許している様子。

それ以外では第6話で冥黒の三姉妹の三女・ラケシスと初めて顔を合わせ、第8話で一戦交えてからは因縁が生まれており、彼女からは「猟犬」呼ばわりされる一方で「じき忠犬にしてやりますわ」と興味を持たれている。
彼女が味方になってからも共闘したりするなど何かと絡むことが多く、最終的には彼女の方から淡い気持ちを寄せられるようになり、スパナの方も何か想う所があった様子。そのせいでグリオンへのヘイトがまた上昇することになった。

子供の扱いは苦手なようで、金剛アカデミーの少女・亜琉美(というか彼女の持つアイザック)にはいいように弄られまくっていたが、火事の中彼女を救出したことで認めてもらえた模様。


【家族構成】

  • 黒鋼レンチ
演:尾崎右宗
  • 黒鋼スズ
演:大賀埜々

それぞれスパナの父と母で、息子と同じく錬金連合に所属する錬金術師達。
中でも戦闘に特化した「武装錬金術」のエキスパートだったらしく、鏡花によればその実力はグリオンをずっと上回っていたらしい。
特別任務を与えられて長らく息子の元を離れていたが、第20話に久々に帰還して再会した。


【ヴァルバラド】



大切なのは……

ガキン!

……美学。


ウィール!

MADWHEEL!

ゴキン!


……鉄鋼!


ヴァルバラッシュ!

ウィール!!


TUNE UP! MADWHEEL……!!


美学なき者は……このヴァルバラドが消し去る。


スーツアクター:今井靖彦(第7話まで)→中田裕士(第8話以降)


スパナが自ら開発した専用武器「ヴァルバラッシャー」と、ライドケミーカード「マッドウィール」を用いて変身する戦士。
対マルガム用の強化スーツであり、上半身に赤紫を基調としたケミー錬成装甲「アーマジスト」、下半身にボロボロの作業着のような白い錬金強化服「ヴァルバラシュラウド」を纏っている。
そして、そのマスク「レンチフェイス」は彼の名と同じくスパナをモチーフとしている。

一応本作における2号ライダー的立ち位置ではあるが、本作における仮面ライダーはガッチャードのような人とケミーの多重錬成に成功した者の通称であるため、ビークルケミー単独で変身するヴァルバラドは仮面ライダーには分類されない。
スパナが仮面ライダーヴァルバラドに変身できるようになったことでお役御免となった。


《スペック》

身長:213cm
体重:113.8kg
パンチ力:8.1t
キック力:9.8t
ジャンプ力:12.3m(ひと跳び)
走力:7.3秒(100m)


ライドケミーカード1枚での変身の為か、スペック自体はガッチャード スチームホッパーより劣る。
だが、スパナ自身の戦闘力とそのマッシブなスーツによるパワフルな戦闘を得意としている。


《装備》

  • ヴァルバラッシャー
スパナが開発したヴァルバラドの変身アイテム兼専用装備となる特殊錬成具。
巨大なレンチを模したような見た目で、「リベルタラチェット」を押し込んで鋼鉄錬金刀身「ラッシャーブレード」を折り曲げると、読み取り機となるトレー「ライドケミーカードハンガー」が出現。
そこにマッドウィールのライドケミーカードを装填してラッシャーブレードを閉じた後、トリガー式錬金術発動装置「アルケミートリガー」を引く事でヴァルバラドへと錬成する。
また、マッドウィール以外のビークル属性のライドケミーカードを装填する事により、追加装備を得る強化錬成の発動も可能。

基本的には刀身の「ラッシャーブレード」を利用した白兵戦で扱うのがメインだが、遠距離攻撃にも対応しており、先端にある銃口「ケルビムマズル」からエネルギーを錬成した光弾「フォトンバレト」を発射する事が可能。
もちろん、変身せずに生身でも武器として振るう事ができる。
後に鏡花により量産型が開発され、冥黒側から離反してきたラケシスが使用する。

また、マッドウィールを始めとしたビークル属性のライドケミーカードを装填すれば個別の変身音声、オカルト属性のライドケミーカードを装填すれば個別のケミー名と専用の技名が流れるが、それ以外の属性は「属性名+バースト」の共通音声となる。

  • ヴァルバラドローバックル
ヴァルバラドが腰に装備しているライドケミーカード携行用のバックル。
錬成と同時に自動的に出現し、ライドケミーカードを最大20枚まで収納できる。

  • ケミーライザー(黒鋼スパナVer.)
スパナがヴァルバラドへの錬成前から所持する特級エージェント専用のケミーライザー。
錬金アカデミーの面々が使用するものと同じく、ケミーの捜索・捕獲・召喚や各種ケミーに応じた能力の部分錬成機能を持つが、こちらは先端部の錬成装置がガトリングガンを思わせる形状の「ミニガンケミーキャプチャー」となっており、
これによって上述の機能がケミー3体分同時に行えるようになった他、ライドケミーカードを使わずともミニガンによる射撃が可能な点で異なる。


《強化錬成》

ヴァルバラッシャーにマッドウィール以外のビークル属性のライドケミーカードを装填する事で追加される装備。

ガッツショベルカスタム



ガキン!

GUTSSHOVEL!

ゴキン!


ヴァルバラッシュ!


TUNE UP! GUTSSHOVEL!!


身長:213cm
体重:166.6kg
パンチ力:13.5t
キック力:9.8t
ジャンプ力:7.2m(ひと跳び)
走力:10.1秒(100m)


ヴァルバラッシャーにガッツショベルライドケミーカードを装填して追加される装備。
左腕にガッツショベルを再錬成したショベルカー型のケミー錬成アーム「ショベルバーサーク」が追加されており、スーパートルクと掘削力で強化されたパンチ技が持ち味。
また、「オーラショベル」を展開する事により、最大出力時にはショベルカー20台分にも及ぶ量の掘削も可能となる。

ゲキオコプターカスタム



ガキン!

GEKIOCOPTER!

ゴキン!


ヴァルバラッシュ!


TUNE UP! GEKIOCOPTER!!


身長:213cm
体重:135.1kg
パンチ力:9.3t
キック力:9.8t
ジャンプ力:11.2m(ひと跳び)
走力:9.6秒(100m)


ヴァルバラッシャーにゲキオコプターライドケミーカードを装填して追加される装備。
右腕にゲキオコプターを再錬成したヘリコプター型のケミー錬成アーム「コプターバーサーク」が追加されており、飛行能力に加えて先端部のガトリング砲による射撃を行える。
しかし、馬力はそこまで高くはないのか、瞬時に高高度まで上昇する事はできない模様。
そのため、第6話ではガッチャードの「スチームホッパーフィーバー」で蹴り上げてもらう形で上空にいるホークマルガムに急接近した。

トライカスタム



二重錬成如きで、いい気になるな……!


ガキン!

TUNE UP! GUTSSHOVEL!!


ガキン!

GEKIOCOPTER!


ヴァルバラッシュ!


TUNE UP! GEKIOCOPTER!!


身長:213cm
体重:187.9kg
パンチ力:13.5t
キック力:9.8t
ジャンプ力:6.1m(ひと跳び)
走力:12.4秒(100m)


ヴァルバラッシャーにガッツショベルとゲキオコプターのライドケミーカードを連続で装填する事で強化錬成した、ヴァルバラドの重層強化型形態。
ラケシス曰く(マッドウィールと合わせて)「ビークルケミーの三重錬成」で、左腕に「ショベルバーサーク」、右腕に「コプターバーサーク」を装備しており、ガッツショベルとゲキオコプターの能力を同時に運用する事が可能。
ただし、スペック値を見るとパンチ力はガッツショベルカスタムと同等になった一方、重量増加の影響かコプターバーサークによる飛行能力が使えるとはいえ、ジャンプ力と走力は各形態の中で最下位となってしまっている。

第9話ではラケシスが変身したクローバーマルガム バンブーミクスタスとの戦いで使用し、コプターバーサークのローターで飛行しつつ、ショベルバーサークから「オーラショベル」を展開しての打撃技を披露した。
また、映画『仮面ライダー THE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦』でも使用し、仮面ライダーバッファ相手に電撃を放出し尽くしたリクシオンに一撃を見舞った後に捕獲した。


《必殺技》


これでチェックメイトだ…!

  • ヴァルバラブレイク

スクラップ!

ヴァルバラブレイク!

ヴァルバラッシャーのボルト型緊急リミッターカット機構「タイテンスクラッパー」を締めて発動。
装填したビークル属性のライドケミーカードに応じた攻撃を繰り出す。
設定上は変身者となる錬金術師に凄まじい負荷が掛かるとされるが、スパナは鍛えているのか特に疲弊する様子は見せていない*6

マッドウィール
ラッシャーブレードに紫色のエネルギーを込めたヴァルバラッシャーを振るい、ねじ頭のディテールが入った漆黒のエネルギー刃を「X」字型にして撃ち出す。
また、第8話では発動直前にマッドウィールのオーラを具現化してクローバーマルガムの攻撃を防いだ。

ゲキオコプターカスタム
第4話では上空から急降下しながらヴァルバラッシャーによる一太刀を見舞った後、再度上昇してガトリング砲による連射を浴びせるパターン、
第6話では回転したローターで直接斬りつけるパターンを使用。

  • 〇〇バースト
ヴァルバラッシャーにビークル以外のライドケミーカードを装填して発動。

仮面ライダーバースト
レジェンドライダーライドケミーカードによる技。
バッファケミー
映画『最強ケミー★ガッチャ大作戦』にて、カードの状態となったバッファケミー(仮面ライダーバッファ)が強引にヴァルバラッシャーに入り込む形で使用。
ゾンビフォーム時の必殺技「ゾンビストライク」同様、地面からバーサークローを模したオレンジ色のエネルギー体を発生させて攻防に利用した。

ジョブバースト
ジョブ属性のライドケミーカードによる技。
サスケマル
第17話で使用。
ラッシャーブレードの切っ先を地面に突き立てて煙幕を発生させ、その場から逃れた。


【ウィールマルガム】



うわああああああっ!! あ"あ"あ"っ…

フハハハハ! 金色に、染まれ……!


ウィール!? ウィルウィール!!*7

うああああっ……!

ウィルウィール…!

ううあああっ…! ぐっ…!

うわああああああっ!ぐうううっ…うああっ!!


うあああっ!!


ケミー:マッドウィール
身長:221.4cm
体重:113.9kg
特色 / 力:内燃機関 / 突進力

スーツアクター:中田裕士


第20話にて、スパナが両親の死を目撃した過去を思い返したショックとグリオンへの怒りと憎しみにより、相棒であるマッドウィールを取り込んで誕生した自動車のマルガム。
誕生の際にグリオンからの干渉も受けた結果、その素体は悪意人形から生まれたマルガムと同じく金色に変色している。

その姿を一言で言い表すならボロボロに半壊したヴァルバラド。
初変身時には一度ヴァルバラドの姿になった直後、素体の右腕がレンチフェイスを剥ぎ取り、五つ目が覗くエンジンのような形状の頭部が露出する描写が確認でき、しかも剥ぎ取ったレンチフェイスを持った腕は右肩にそのまま残っており、その腕はレンチフェイスと合わせて見ると顔に手を当ててむせび泣いているようにも見える。
ヴァルバラドの名残とも言える赤紫色の装甲こそ残っているものの、他のマルガムと同じく素体から伸びる包帯で縛りつけられている他、そこからさらに腰蓑に見立てる形で車の配線が垂れ下がっている。

また、本来の右腕に当たる部位にもヴァルバラドを想起させる装甲が貼り付く一方で、自動車バイクの前輪部分にも見えるような形状に変化しており、戦闘ではこれを鈍器代わりにして相手を殴りつける肉弾戦を行う。
加えてスパナから溢れ出る憎しみをエンジン型の頭部に備わる内燃機関でエネルギーに変換し、超スピードと超火力と共に繰り出す突進攻撃が最大の武器。
他にも、右腕から黒と紫に彩られたのタイヤ型のエネルギー弾を発射しての遠距離戦も行う。

容姿もあわせて、今までのスパナのような冷静沈着な戦い方は見る影もなく消え去っており、
絶望を背負って感情のままに敵味方の区別なく暴れ回る様は、さながら交通事故によって車体が半壊してもなお暴走し続ける自動車のような状態と化している。


【仮面ライダーヴァルバラド】



ヴァルバラドライバー!


MACHWHEEL!>> イグナイト!

<<DAIOHNI! イグナイト!


<<……変身。>>

ガッチャーンコ!バースト!

ウィール!!

オニオニオーニ!!


ヴァルバラド!!


(あざな)は“仮面ライダーヴァルバラド”。俺が地獄に送ってやる……!


スーツアクター:中田裕士


両親や鏡花の意志を理解し、憎しみを乗り越え、黒い炎を制御したスパナがヴァルバラドライバーにマッドウィール改めマッハウィールとダイオーニのライドケミーカードを装填して変身する仮面ライダー

本作における3号ライダーに当たり、その姿はヴァルバラドの面影を残しつつもヒーローらしいスマートな見た目になっており、まるで炎を纏う鬼のようにも見える。
変換内燃機関「コンバーティブコア」を備えた胸部装甲には車のマフラーのような意匠もあり、鬼と改造車を合わせたようなデザインとなっている。
また、頭部「ヴァルバラドマスク」の左上部には大きなボルトが備わっており、変身の際にネジ止めされる。
マスク自体の色はガンメタル、もしくは黒鉄色だが、よく見ると所々に錆びか機械油が付着したような茶色の染みが確認できる。

また、スパナが自身の黒い炎を制御した事に伴って、アルケミストリングに嵌め込まれた宝石の色がに変化した。


《スペック》

身長:219.9cm
体重:120.6kg
パンチ力:13.8t
キック力:18.6t
ジャンプ力:13.3m(ひと跳び)
走力:6.7秒(100m)


コンバーティブコアから生み出される、凄まじいまでのエネルギーを秘めた錬成黒紫炎「レイヴンブロウスター」の恩恵により、スペックは以前のヴァルバラドよりも上昇し、仮面ライダースーパーガッチャードにも迫る数値となった。
これにより、ダイオーニの力を反映した腕部「マッハサンクション」から音速パンチを放てる他、脚部「オーガトラクション」はギアを上げる事で攻撃力を上昇させる機能を持つ。
実際、初変身した第21話では映像でも数字を上げていくカットインが挿入されている(この演出は同エピソードを担当した杉原輝昭監督の発案によるもの)。


両目が透ける複眼はそれぞれ左右で機能が異なっており、右目の「ブロウヴァルバラドアイ」はレイヴンブロウスターによる視力の強化が施されているが、
左目の「メギスバイザー」は錬金連合が所有する文献といった各種データベースやケミーライザーの情報を表示する機能が備わっている。


《装備》

  • ヴァルバラッシャー
かつてのヴァルバラド変身時から愛用している特殊錬成具。
仮面ライダーの力を得て以降は完全な手持ち武器として使用されている。
47話では2本目を複製し二刀流を披露した。

  • ヴァルバラドライバー
仮面ライダーヴァルバラドに変身するためのベルト。
ガッチャードライバーをベースとする形で鏡花が開発を進めており、錬金連合が培ってきた技術の他、キッチンいちのせ連合の協力の下でガッチャーイグナイターとアルケミスドライバーの実働データも盛り込む事で完成した。
そのためか、ガッチャーイグナイター装着状態のガッチャードライバーと同一の見た目となり、変身プロセスも同じく左右の装填口「ライドケミーカードスロット」にライドケミーカードを2枚装填後、レバー式錬金術発動装置「セミアルトヴォーク」を引く事で行われる。
ただし、こちらは同じレベルのビークルケミーとオカルトケミーの組み合わせかつ、スパナの黒い炎を利用した「黒紫炎強化多重錬成」となる点で異なり、
それを示すかのように発火装置「バーストブイツイン」が展開すると、ヴァルバラドマスクを模した銀色の黒紫炎置換型錬金術式展開装置「ヴァルバラアルケミキサ」が露出する。

ちなみに鏡花の構想によれば、本来はマッドウィールとダイオーニの組み合わせで変身する予定だったが、紆余曲折を経てミナトの手からスパナの下に戻ったマッドウィールがマッハウィールに変化し、そのまま変身に使用されるというイレギュラーな事態となった。

DX玩具版はガッチャーイグナイターと共用で、レバーを上に上げる事で音声がヴァルバラドライバーのものに変化する。
もちろん、同じレベルのビークルとオカルトのライドケミーカードを装填すれば専用の変身・カスタムアップ音声が流れる。


《カスタムアップ形態》

変身用のマッハウィールとダイオーニの組み合わせを除いた、同じレベルのビークルケミーとオカルトケミーのライドケミーカードをヴァルバラドライバーに装填する事で追加される装備。

オロチショベルカスタム



ジャマ~!


お前も共鳴したか…

ジャマ~!

ガッツ!


GUTSSHOVEL!>> イグナイト!

<<JYAMATANOOROCHI! イグナイト!


ガッチャーンコ!バースト!

オロチ~…!

ガーッツ…!


カスタムアップ!オロチショベル!!


チェックメイトだ……!


身長:219.9cm
体重:144.8kg
パンチ力:18.4t
キック力:16.8t
ジャンプ力:9.8m(ひと跳び)
走力:8.9秒(100m)


ヴァルバラドライバーにガッツショベルライドケミーカードとジャマタノオロチライドケミーカードを装填して追加される装備。
コンバーティブコア周辺にヤマタノオロチの首を模した左右対称の装甲と、両腕にヤマタノオロチの頭部とショベルを組み合わせたようなガントレット「ジャマタノティガー」が追加。
牙を穿つかの如きその掘削力は地形をも大きく変えるパワーを持つ他、オロチの首に当たる部位を自在に伸ばしての遠距離攻撃や相手の捕縛が可能となっている。
また、脚部も専用の「オロチクローラー」となり、外見上の変化は見られないながらも重量物を支えられるほど強靭になった足腰で悪路を走破する事や、音も立てず相手に忍び寄ってそのまま体術を繰り出せるようになった。

エンジェコプターカスタム



面倒だ。まとめて始末してやる……!

エンジェリ~!

オコオコ!


GEKIOCOPTER!>> イグナイト!

<<ANGELEAD! イグナイト!


ガッチャーンコ!バースト!

エンジェリ~!

ゲキオコプター!


カスタムアップ!エンジェコプター!!


身長:219.9cm
体重:131.7kg
パンチ力:10.8t
キック力:14.5t
ジャンプ力:19.2m(ひと跳び)
走力:8.1秒(100m)


ヴァルバラドライバーにゲキオコプターライドケミーカードとエンジェリードライドケミーカードを装填して追加される装備。
コンバーティブコア周辺に天使の羽根を模した左右対称の装甲と、両腕に天使の羽根とヘリコプターをイメージしたガントレット「エンジェリックデストロイヤー」が追加。
右前腕部に追加された天使の羽根を模った破魔翼弓「プテロエル」は高速飛行能力を備える他、ここから放たれる光矢は相手に命中するまでどこまでも追い掛ける自動追尾機能を持つ。
他方、左前腕部にはヘリコプターと天使の輪を組み合わせたような光弾天輪「ヘリクエル」が追加され、ここから赤い光弾を連射しての範囲攻撃が可能。
それだけに留まらず、設定上はエネルギーシールドを広範囲に展開する事もできるとされている。
また、脚部も専用の「アングリーパニッシャー」となり、外見上の変化は見られないながらも衝撃吸収力とジャンプ力が強化された事で緊急離着陸が可能になり、急降下と共に放たれるキックの威力も高まっている。


《必殺技》

  • ヴァルバラドクラッシュ

ヴァルバラドクラーッシュ!

ヴァルバラドライバーのセミアルトヴォークを一度押し込んだ後、再度引く事で発動。

通常形態
オーガトラクションのギアを上げつつ、レイヴンブロウスターを左足に集中させてその場でキックを叩き込む。
なお、初使用した第21話ではキックに合わせてヴァルバラッシャーも利用して攻撃している。
また、第25話では放り投げたヴァルバラッシャーを回し蹴りの要領で蹴り飛ばし、それと同時にレイヴンブロウスターを纏わせて撃ち出すパターンを披露した。

オロチショベルカスタム
ジャマタノティガーを伸ばして相手を捕縛して持ち上げた後、上空から猛スピードで強烈な飛び蹴りを見舞う。

エンジェコプターカスタム
天使の羽根と光輪のエフェクトと共にコンバーティブコアやヘリクエルから放出されたエネルギーをプテロエルに集中させ、上空に発射した無数の光矢を相手の頭上目がけて浴びせる。

  • オカルトヴァルバラバースト

ガキン!

○○!

ゴキン!

オカルトヴァルバラバースト!

ヴァルバラッシャーにオカルト属性のライドケミーカードを装填して発動。

ダイオーニ
ヴァルバラッシャーから紫色に輝く巨大な棍棒型のオーラを錬成し、勢い良く振り下ろして相手に叩きつける。


【余談】

  • 名前の由来は工具のスパナから、ヴァルバラドは「バラバラにする」や「ヴァルハラ」からだと思われる。

  • 2号ライダーではなく仮面ライダーに近い存在、及び主人公ライダーのライバル兼相棒という点では、電波人間タックルやがんがんじいを彷彿とさせる。
    なお、いわゆる疑似ライダーに分類される戦士としては『仮面ライダービルド』のナイトローグブラッドスタークリモコンブロスエンジンブロス以来、約5年ぶりの登場となる。
    さらに前述の通りスパナはマルガムや仮面ライダーにも変身したため、3種類の姿を経験した珍しいキャラクターとなった*8

  • 第21話放送後の東映公式サイト「富良州高校掲示板」によれば、企画陣も当初から「疑似ライダーの時の歪さがよかった」という思いを抱えていた事から、仮面ライダーヴァルバラドをデザインするにあたって疑似ライダー時代の「歪さ」を踏まえた方向性で行く事になったとのこと。
    また、アルケミストリングの色が変わる演出は当初両親やミナト、鏡花と同じ赤にする予定だったが、スパナ役の藤林泰也氏から「『スパナだけの力』を大事にしたい」という意見が出た事を受けて、「マルガムの力を宿しつつ、赤と同等のレベルに至ったイレギュラー」として紫に変更する事になったという裏話も明かされた。


  • 『ファイナルステージ』東京公演Day1 10時の部のトークショーでは3話の道場でのシーンの裏話が明かされており、NGテイクの中には宝太郎が頭突きする際にはスパナの腹部に当たるように演技指導が入っていたところを、"少し下"に頭突きが当たってしまい、本島純政氏は床に顔から落ちた痛み、藤林氏は恐ろしいその痛みにお互い悶絶していた、というものがあったそう。本島氏にとっては黒歴史になっている様子。


美学なき項目は……このヴァルバラドが追記・修正する。


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  • 仮面ライダーヴァルバラドGT
最終更新:2025年03月02日 18:17

*1 第21話以降は外している。

*2 その時は不意打ちの頭突きを喰らい、さらにはそのガッツに応えたアッパレブシドーが宝太郎を認めた事もあって、その場は引き下がった。

*3 前者では宝太郎と一緒にいたりんねがパイレッツを所持していたため、マッドパイレーツワイルドに変身して崩壊する建物からの脱出に成功、後者では一緒に渡されたドッキリマジーンと共にドッキリショベルに変身し、クローバーマルガムの拘束から逃れた。

*4 一応、マルガム化自体はラケシスの差し金ではある。

*5 もっとも、ボルトの恨み自体がほぼ逆恨みもいいところであり、スパナに非はないのだが。

*6 しかし、映画『最強ケミー★ガッチャ大作戦』にてバッファとの共同技で仮面ライダーギーツⅨの拘束を破壊した際にはかなり無茶をしたのか、強制変身解除してしまった。

*7 この時、マッドウィールは涙を流しながら、自らスパナの黒い炎に飛び込んでいる。

*8 前例にはプロトゼロ(怪人態)→仮面ライダープロトドライブ(仮面ライダー)→魔進チェイサー(疑似ライダー)仮面ライダーチェイサーに変化したチェイスと、ブラッドスターク(疑似ライダー)→仮面ライダーエボル→エボルト(怪人態/究極態)に変化したエボルトが該当するが、どちらも元々は怪人であり、人間がこのケースに当てはまるのはスパナが初。