仮面ライダーガッチャード

登録日:2023/09/24 Sun 11:48:27
更新日:2024/04/28 Sun 00:00:08NEW!
所要時間:ホッパー!(約 5 分で読めるよ!)


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《錬金術》によって生まれた奇跡のモンスター《ケミー》!

《ケミーカード》の封印が解き放たれた時、1人の少年に運命が託された!*1



つかめ!最高のガッチャ!



『仮面ライダーガッチャード』とは、2023年9月3日よりニチアサキッズタイムで放送されている仮面ライダーシリーズの特撮テレビドラマであり、「令和仮面ライダーシリーズ」第5作目にあたる。

本編開始前には映画『映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』にも主人公であるガッチャードと、ケミーの1体であるホッパー1が登場した他、
その前作『仮面ライダーギーツ』最終話ラストでも、ガッチャードの変身者である一ノ瀬宝太郎とホッパー1が先行登場している。



【概要】

古今東西のファンタジー作品のモチーフとしては定番とも言える「錬金術」を主題とした作品。
錬金術で生まれた人工生命体・ケミーと、ケミーを巡る戦いやその中で成長する主人公達の姿を描く。

仮面ライダーゼロワン』から始まった令和ライダーシリーズだが、それまでが10名近い仮面ライダーが登場する「多人数ライダー」路線であり、勧善懲悪よりもライダー同士の戦いを通した人の不安定な内面や社会風刺が少なからず作品に反映されていた。
それに対し、本作では「仮面ライダーのヒーローとしての価値を改めて見直す」という目的の下、序盤に登場する正式な仮面ライダーはガッチャードのみで、戦闘シーンも善悪の区別がはっきりと分かるようになっている他、
ストーリーの軸もケミーとの交流やそれによる主人公や登場人物の変化を重点的に置いており、仮面ライダーシリーズ以前に子供向け番組としての原点回帰とも取れる作風になっている(過去作で言えば『仮面ライダーW』~『仮面ライダーウィザード』までの第二期平成ライダーシリーズ初期4作品に近い)。
一方でストーリーや玩具展開の都合上、「対象年齢である子供達に好かれてもらうため、ケミーを悪者にしない」という暗黙の了解があり、
それによって話ごとに登場する怪人に変身する人間達の大半が揃いも揃って自己中心的な悪人、及びそれと同等の性格の持ち主となっている。
また、敵組織が仮面ライダーシリーズ全体を見渡しても初となる初期メンバーが全員女性という挑戦的な側面もある。
他にもこれまでの令和ライダー4作品では流れる事が減っていた戦闘中の挿入歌も本格的に復活している。
通称「キックソング」と呼ばれるこれらの曲は、制作スタッフが『仮面ライダーアギト』に色濃い影響を受けたからか、曲自体の音量も従来の作品と比較すると非常に大きく、変身音やSEに遮られる事なくきちんと聴き取れる点も特徴的。

チーフプロデューサーはテレビ朝日から芝高啓介、東映からは『ゼロワン』『仮面ライダーセイバー』『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』でプロデューサー補を務め、本作が初のチーフプロデュース作品となる湊陽祐が担当。
メイン監督は平成仮面ライダーシリーズでお馴染みかつ、令和ライダーシリーズでのパイロット監督は初となる田﨑竜太が務め、以降山口恭平、渡辺勝也、柴﨑貴行、杉原輝昭らが参加。
アクション監督は長年スーパー戦隊シリーズに携わり、仮面ライダーシリーズは本作が初となる福沢博文*2が担当。
メインライターは『W』以降、ライダーシリーズでは一貫してサブライターを務めてきた長谷川圭一と、
『セイバー』でライダーシリーズに加わって以降、『仮面ライダーリバイス』のクロスオーバースピンオフや『仮面ライダーアウトサイダーズ』を手掛けた内田裕基が共同で担当。
ちなみに、長谷川氏と内田氏は両名共に本作が仮面ライダーシリーズ初のメイン担当となった。
さらに第19話からはあの井上敏樹の娘にして、過去に「鐘弘亜樹」名義で『小説 仮面ライダーディケイド 門矢士の世界~レンズの中の箱庭~』を手掛けた井上亜樹子が参加。
これにより、かつて初代『仮面ライダー』を始めとする昭和ライダーシリーズに参加した伊上勝を含め、昭和・平成・令和と親子三代で仮面ライダーシリーズの脚本を手掛けるという偉業を成し遂げた。
劇伴は『侍戦隊シンケンジャー』や『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』などを手掛け、本作がシリーズ初参加となる高木洋。
ナレーション及び変身ベルトのガッチャードライバーのシステム音声は『天装戦隊ゴセイジャー』のゴセイナイト役で知られる小西克幸が担当しており、
仮面ライダーシリーズへの出演はてれびくん超バトルDVD仮面ライダーエグゼイド 【裏技】仮面ライダーパラドクス』のハテナバグスター以来2度目である。

主題歌はBACK-ONの「CHEMY×STORY」。
この楽曲は途中からバージョンアップされる事が制作発表会見の時点で明かされており、第17話からはFLOWとコラボしたリニューアル版に変更された。
前作『ギーツ』では42話の挿入歌である「Chair」を提供しており、2年連続で仮面ライダーシリーズの楽曲制作に関わることになった。


【あらすじ】

富良洲高校2年生の一ノ瀬宝太郎。
彼は3年生への進級が迫るも、目標や夢中になれるものが見つからず、進路を決められずにいた。

そんなある日、宝太郎はひょんなことから不思議な生命体・ケミーや彼らを率いる謎の男・九堂風雅と出会い、ケミーに錬金術師としての素質を見出された他、風雅からガッチャードライバーと「仮面ライダー」の(あざな)を託された。
そして同時に、ライドケミーカードに封印されていた101体のケミー全てが人間界に解放され、世界はそんなケミーと人間が融合して生まれる怪物・マルガムによって混乱に陥ってしまう。

一連の事件に巻き込まれた宝太郎は「仮面ライダーガッチャード」となり、ケミーを回収しつつ「全てのケミーと友達になる」という目標のために知られざる錬金術の世界へと足を踏み入れる。
だが、それはケミーやマルガムの力を悪用し、世界を支配しようとする悪の錬金術師「冥黒の三姉妹」との戦いも意味していた。

果たして宝太郎は自分の見つけた「ガッチャ」を叶える事ができるのか?
そしてケミーを巡る錬金術師達の激しい戦いの行方は如何に?


【登場キャラクター】

《錬金アカデミー/キッチンいちのせ連合》

一ノ瀬宝太郎
演:本島純政

本作の主人公。蓮華からのあだ名は「お宝ちゃん」
どこにでもいる普通の男子高校生ながら、自分にとっての「ガッチャ」を日々追い求める好奇心旺盛な青年。
ケミーとの出会いによって錬金術の世界を知り、アカデミーの新入生として日々邁進する。
詳細は個別項目を参照。

九堂りんね
演:松本麗世

本作のヒロインで、公式では「もう一人の主人公」扱い。蓮華からのあだ名は「優等生ちゃん」
宝太郎のクラスメイトだが、第1話まではそれ以外に接点が無かった*3。お互いを知ってからは苗字で呼び合っている。
先祖代々錬金術師の家系の生まれで、普通の女子高生として過ごす裏ではアカデミーの生徒として錬金術師の研究に精を出してきた。
自分の使命以外には関心を持たない内向的かつドライな性格のリアリスト。
部外者だった宝太郎もあまり歓迎していない為、何かと辛辣な態度で突き放す姿が目立つ一方、その純真無垢な振る舞いにはどこか思うところもある様子。
加えて、あくまでも錬金術を使命としか認識できず、使命以外に自分のやりたい事を見つけられた宝太郎に対して内心ではどこか羨ましさも感じていたらしく、
第4話でそんな心中を打ち明け、彼からある種の励ましをもらってからは少しずつだが彼に心を許しつつあり、同時に人としての明るさも得ていくようになる。
それ以外では歴史マニアとしての一面も持つ他、お化け屋敷のお化けにも動じないという意外な側面も。

銀杏蓮華
演:安倍乙

アカデミーにおける宝太郎とりんねの上級生。
関西弁で喋る明るく社交的な姐さん気質で、周りの人にも独特なあだ名をつけて呼んでいる。
一方、ケミーに対しては良くも悪くも「便利な生き物」程度の認識で、ケミーの回収も「成績に影響するから」というややドライな動機で行っている。
また、関西人らしくがめつい一面もある。
錆丸とは基本的にコンビで行動しており、彼女がケミーを見つけて錆丸がそれを捕まえるという役割分担を徹底している。

鶴原錆丸
演:富園力也(アイザックの音声も兼任)

蓮華のクラスメイトで、彼女の相方的存在。彼女からのあだ名は「サビー」
大の人見知り(蓮華曰く「人嫌い」)で、常に他人とはか細い声でしか話せず、携帯しているタブレットに内蔵されたAI・アイザックに代弁させているが、その時の口調は妙に粗暴で毒舌。
しかしながら実際には宝太郎と同じくケミーには愛着を抱いており、それ故にケミーの特性にも詳しい。
また、意外と乗せられやすい性格でもあり、宝太郎に先輩と呼ばれた際には本人もアイザックも目に見えて喜んでいた。


《錬金連合》

ミナト
演:熊木陸斗

宝太郎とりんねの担任教師で、担当科目は世界史。
普段は覇気のない飄々とした振る舞いだが、その正体はアカデミーの指導員で、錬金術師の掟に厳格な姿を見せる。
詳細は個別項目を参照。

黒鋼スパナ
演:藤林泰也

ケミー回収の為に派遣された錬金術師で、錬金アカデミーのOB。
「ケミーは道具」と見なす冷徹な性格で、仮面ライダーに選ばれながらも、未熟かつ自分と真逆の考えを持つ宝太郎を冷笑的に見ている。
詳しくは個別項目を参照。

釘宮リヒト
演:本宮泰風

組織に潜む「内通者」を探すべく派遣された調査官で、どうやら連合の中でもそれなりの権力者である模様。
ミナトと同じく錬金術の掟を重視しているが、宝太郎の柔軟さに一種の可能性を見出している彼と違い、
「ケミーの扱い方に無駄が多くて非効率的」とみなすなど厳格というよりは堅物で排他的な側面が強く、周囲に軋轢や摩擦を頻繁に生む姿勢はスパナにすら難色を示されている。
かつて孔雀の不死生物で、30分後の世界強敵前世と因縁があった。
詳細は個別項目を参照。

針馬汐里
演:吉良彩花

釘宮の助手として共に派遣された調査官。
剣呑な釘宮とは対照的に柔和な笑顔を浮かべるどこか軟派な女性で、アカデミーの面々にも軽々しく接する。

枝見鏡花
演:福田沙紀

連合の技術者。
見た目は美人だが、「プロフェッサー鏡花様」を自称するサバサバとした自信家で、常に作業着姿でいるなど雰囲気は破天荒。
研究に没頭すると寝食を疎かにする悪い癖もあって生活能力は皆無に等しく、料理や片付けといった家事方面についてはスパナに依存している。
しかしながら、10年前に孤児となったスパナを錬金術師として育て上げており(右腕にはその時に負った傷が残っている)、彼にとっては師匠であると同時に育ての親と呼べる存在でもある。
組織を裏切ったとされる風雅の無実を信じる数少ない人物にして、同時にそれを証明するべく行方を追っており、その一環としてスパナにドレッドライバーの回収とりんねの監視を命じている。


《周辺人物》

加治木亮
演:加部亜門

宝太郎の親友でクラスメイト。
眼鏡にロン毛かつ典型的なオタクファッションのオカルトマニアで、未確認生物や超常現象、都市伝説の類に目がない。
幼少期にUFOを目撃するが誰にも信じてもらえなかった過去があり、その存在を証明しようとオカルトに傾倒するようになった。
また『超常惑星』というオカルト雑誌の大ファンで、私服時にはロゴ入りシャツを愛用するほどの筋金入り。
頻繁にケミーやマルガムの騒動に巻き込まれては興奮しているが、そのままろくでもない目に遭う不運体質。
それ以外ではカップルに少なからず嫉妬しているあたり、そういった方面の出会いについては縁遠い模様。

一ノ瀬珠美
演:南野陽子

宝太郎の母親。
「キッチンいちのせ」を一人で切り盛りする肝っ玉母さんで、日々色々な事に挑戦する息子を温かく見守っている。
もちろん、息子の行動をただ放任しているわけではなく、彼が期末テストで目も当てられない点数を採った際にはきっちりと叱責していた。
夫は冒険家であり、海外を飛び回ってなかなか帰ってこないが、そんな夫の事も信頼して心配しておらず、その帰りをいつでも待っている。
ちなみに演じた南野女史は特撮自体は本作が初なものの、東映関連では80年代に実写映画版『はいからさんが通る』・ドラマ『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』と2つの東映が制作に関わった作品で主演を務めた経歴を持っている。

九堂風雅
演:石丸幹二

りんねの父親で、宝太郎にガッチャードライバーを託した謎多き男。
元々は高名な錬金術師だったが、10年前のある時101枚のライドケミーカードとガッチャドライバーを持ち出して失踪。
ドライバーを宝太郎に託した直後、三姉妹の攻撃を受けて消滅してしまった……かに見えたが、アトロポスはその生存を仄めかしており、現状詳しい事は不明。
錬金術の秘具を持ち逃げしたとして、術師達の間では「裏切り者」として扱われている。


《冥黒の三姉妹》

本作の敵組織。
ケミーや人間の悪意を利用して世界を混乱に陥れようとする悪の錬金術師達で、黒と金を基調とした中東風の衣装に身を包んでいる。
その目的はマルガムやガッチャードライバーの力を使って「禁断の錬金術」を発動し、出現させた「闇の扉」を開いて世界を永遠に闇で覆い尽くす事。
錬金連合やその関係者しか所有していないはずのライドケミーカードを所持しているという不審点もあり、錬金連合からは協力者や内通者の存在が疑われていた。
3人ともギリシャ神話の運命の三女神「モイライ」の名をそれぞれ冠している*4
衣装デザインは『仮面ライダーリバイス』でデッドマンズ3の衣装デザインを手掛けた石川紗希氏が担当。

アトロポス
演:沖田絃乃

長女。
一人称は「僕」で、長女でありながら年端も行かない幼女の姿をしている。
だが、その振る舞いは冷静沈着でどこか達観しており、時折その幼い見た目を利用して周囲を翻弄する事も。
ガッチャードライバーを「絶望への鍵」と称し、その奪取を目論む。
前線に出る事はほぼないが、周囲の人間の自我を消して洗脳する強力な錬金術を操る。
現状表立った活動は妹達に任せ、裏で「友達と遊んでくる」と称してりんねと接触するなど謎が多い。
演じる沖田嬢は撮影開始時9歳。

クロトー
演:宮原華音

次女。どこぞの最高神と名前が似ているが、気にしてはいけない。*5
血の気が多い粗暴な気質の武闘派で、生身でもその身体能力の高さを活かして荒々しく相手に挑みかかる。
第1話での初戦早々に自分を負かした宝太郎に対し、「たっぷり地獄見せてから、消してやる……!」と目の敵にするようになり、平時でも「仮面ライダーの(クソ)ガキ」と呼んでいる。
一方で、自分達姉妹が仕向けなくてもマルガムに変身する悪人達に「マジやべぇな、人間の悪意…」とドン引きしたりする常識的な一面も。
第22話にてグリオンから力の一端を与えられてパワーアップを果たし、格闘能力の向上はもちろん、先にミクスタスに至っていたラケシスでも不可能だった多重混合錬成による強力なマルガムに変貌できるようになった。

ラケシス
演:坂巻有紗

三女。
口琴を用いて発動する特殊な錬金術を使い、自身も剣術を駆使するなどクロトーほどではないが、直接戦闘も得意。
ケミーを取り込んで自らマルガムと化す事も可能だが、彼女はさらに同属性のケミーを取り込む事で能力を重ね掛けする「ミクスタス」という固有能力を持つ(ものとしてはヴァルバラドの強化錬成に近い)。
普段は一見上品な口調で話すが、その本性は常に相手を嘲笑って弄ぶ陰湿な性格で、時には人質を取るような卑怯な手段も厭わない。
また姉達に比べて現代人的な感覚を持っているのか、風雅を「イケオジ」、宝太郎を「クソガキ」と呼んだりと軽薄な部分も垣間見せる。
第6話でスパナと顔を合わせ、第8話で初対決してからは彼を「猟犬」と嘲笑しつつ、自分に跪かせようと目論んでいる。
表向きはとある教会のシスターに変装しており、そこに駆け込んできた人間をマルガムにする事もある。
当初こそグリオンの意志に忠実だったが、自分達を「お人形ちゃん」呼ばわりして捨て駒のように酷使する姿勢に反感を抱き、いつ切り捨てられてもおかしくない現状に危機感を覚えるようになる。
そして第26話ではミナトに一緒に逃げるよう懇願した事で裏切り者と見なされ、姉達に命を狙われる事態になってしまった。
グリオン撃破以降は鏡花の助手として雇われ、半ば正式に宝太郎達の味方に。しかし、クロトーへの情は捨てきれないようで、第30話ではスパナに撃破されそうになった彼女を庇っている。
第31話にて鏡花から複製版ヴァルバラッシャーを授けられた。

グリオン
演:鎌苅健太

三姉妹を支配している闇の錬金術師。
黒いスーツとモノクルを身に着け、全ての面が金一色のルービックキューブを手にしている。
当初はアトロポスの口から名前が明かされたのみだったが、第16話にてその姿を現した。
物腰は一見落ち着いているが、その本性は一般人はおろか、配下の三姉妹すらも自分の「実験」に利用する事に何も感じない冷酷な人物。
元々はアカデミーで教師をしており、同僚の風雅やミナトや鏡花などの教え子達と研究をしていた。
また、記憶操作を始めとした錬金術を駆使して自身の悪行を隠蔽してきたため、今なお連合と繋がりがある。
他者の意識を乗っ取る錬金術を行使し、風雅と同じ金赤のアルケミストリングを所有している。


【登場ライダー】

仮面ライダーガッチャード
一ノ瀬宝太郎がガッチャードライバーと2枚のライドケミーカードで変身する仮面ライダー。
人型の他、ケミーの特性を色濃く反映したワイルド態と呼ばれる姿にも変身できる。
この姿への変身は「多重錬成」と称され、120年間行われた事はなかったらしい。

仮面ライダーマジェード
九堂りんねがアルケミスドライバーとハイアルケミストリング、2枚のライドケミーカードで変身する仮面ライダー。
ごく一部の上級錬金術師のみが制御できるコズミックケミーとファンタスティックケミーの力を宿すだけあって、魔法の力を無力化させる事が可能。
公式では2号ライダーとして扱われており、なおかつ女性ライダー初の2号ライダーでもある。

仮面ライダーヴァルバラド
黒鋼スパナがヴァルバラドライバーと2枚のライドケミーカードで変身する仮面ライダー。
ガッチャードやマジェードと異なり、ガッチャンコケミー同士ではなく同じレベルナンバーのビークルケミーとオカルトケミーの組み合わせで変身と戦闘を行う他、
スパナの「黒い炎」を利用した「黒紫強化多重錬成」により、仮面ライダースーパーガッチャードにも迫る戦闘スペックを獲得。
加えて疑似ライダー時代に備えていた強化錬成も、変身と同じく同一レベルのビークルケミーとオカルトケミーのカードを同時に使った「カスタムアップ」と呼ばれる形態へ強化された。

仮面ライダードレッド
ドレッドライバーとレプリケミーカード「レプリスチームライナー」で変身する仮面ライダーで、アトロポス曰く「暗黒の破壊者」
ビジュアルはスチームホッパーを禍々しく歪めたような造形で、ライドケミーカードを模造した「レプリケミーカード」による錬金術を行使する。
詳しくは個別項目を参照。

仮面ライダーガッチャードデイブレイク
CV:DAIGO

第16話にて姿を現した謎の仮面ライダー。
その見た目はガッチャードと酷似しているが、ボディはオレンジと黄色で彩られた炎や太陽を思わせるもの。
また、ガッチャードライバーにガッチャーイグナイターを装着する事により、背中にマントが追加された仮面ライダーファイヤーガッチャードデイブレイクに強化される。
そして、第17話と同日に放送された『芸能人格付けチェック』でリ・イマジネーション版結城丈二と一緒に「映す価値無し」になってしまった。

仮面ライダーウインド
九堂風雅がアルケミスドライバーとハイアルケミストリング、2枚のライドケミーカードで変身する仮面ライダー。
ギガバハムとクロアナの力、そして風雅自身の優れた錬金術が合わさる事により、気流を操作しての浮遊やブラックホールの生成など、本作に登場する仮面ライダーの中でもトップクラスの性能を誇る。


《その他》

ヴァルバラド
黒鋼スパナがヴァルバラッシャーとマッドウィールのライドケミーカードで変身した姿。
「鉄鋼」という独特の掛け声からも分かるように仮面ライダーとは別個の存在───いわゆる「疑似ライダー」だが、その戦闘能力はスパナの経験と技術もあって同等以上のものを誇る。
ビークルケミーのライドケミーカードを重ねて使う事で「カスタム」と呼ばれる姿へ強化錬成できる。
第17話にて変身とカスタムに用いるカード全てをミナトに奪われて変身不能となり、カードを取り戻した後も仮面ライダーヴァルバラドが登場した事で事実上役目を終える形となった。


【用語】

錬金術
本作のテーマとなる古の技術。
本作では「無機物に仮初の命を与える」として、その心得があれば葉や石といった自然物はもちろん、コンクリートのような人工物まで自在に操る事が可能なものとして描かれている。
もはや魔法の域に達しているが、劇中の錬金術師からは否定されている*6
基本的に一般社会にその存在が知られてはならず、ケミーやマルガムの騒動に巻き込まれた人々の記憶はこの術によって消されている。

錬金アカデミー
本作における主人公サイドの組織で、その名の通り錬金術師を育てる教育機関。
富良洲高校の地下に教室となる基地が設けられており、錬金術師の関係者か実技式の入学試験を合格した者しか通うことを許されない秘密組織でもある。
現在は解き放たれた101体のケミーの回収を最重要目標として、指導員と生徒が一丸となって動いている。
第17話にてグリオンと冥黒の三姉妹に乗っ取られ、ミナトによって宝太郎達も退学扱いになった事で一時的に廃校となるも、第27話でグリオンが打倒された事で宝太郎達も無事復学を果たした。

錬金連合
錬金アカデミーを管理する上部組織。
エンブレムは薬品の入ったビーカーとその前にかざした両手。
錬金術の掟故に一般には知られていないようだが、それでも大規模かつ相当の権力を有している模様。
だが、そうして不必要に肥大化していった結果、上層部には構成員やアカデミーの学生達の身の安全よりも自分達の行動方針を最優先する冷徹な空気が流れており、一部の構成員から密かに反感を買われている。

キッチンいちのせ連合
アカデミーを追放された宝太郎達が新たに結成した組織……もとい集団で、名付け親は蓮華。
権力も地位もない貧弱そのものの集まりではあるが、グリオンからアカデミーを取り返すべく、仮面ライダーに変身できる宝太郎とりんねを中心に独自に戦いを進めていった。

アルケミストリング
アカデミー生を含めた錬金連合の所属者に支給される、錬金術を行うにあたって媒介になる銀色の指輪。
この指輪をはめていると、錬金術による記憶操作を受け付けなくなる。
この指輪に嵌められた宝石の色によって錬金術師としてのランク付けもなされており、現時点では(宝太郎、りんね*7、蓮華、錆丸)→(スパナ*8)→(ミナト、リヒト、鏡花)→金赤*9(風雅、グリオン)の順に高くなる。
また、りんねは風雅に力を与えられた事から、宝石の色が彼女だけの特別なオレンジになっており、マジェード変身時には専用のハイアルケミストリングに変化する。
さらに第21話ではスパナが自身に宿る力を制御した事で、宝石の色が彼だけの特別なに変化した*10

ケミー
遥か昔、錬金術によって生み出された人工生命体。
大きさは手のひらサイズから巨大なものまで千差万別だが、現状どのケミーも自分の名前を取った鳴き声を発するのが共通の特徴。要はポケモンと同じと言えば分かりやすいか。
詳細は個別項目を参照。

マルガム
本作の怪人。
悪意を持った人間に引き寄せられたケミーが、そのままその人間と融合する事で生まれる怪人。
素体は銀一色の共通のもので、頭や腕、胴体に融合したケミーに応じた独自の装飾が追加される姿となる。
第17話からはグリオンから力を注ぎ込まれる事で誕生した金の素体のマルガムも登場する。
詳細はケミーの項目を参照。


【放映済みエピソード】



【劇場版】

映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐
2023年7月28日に公開された『ギーツ』の単独映画作品。
前述の通り、仮面ライダーガッチャードとホッパー1がゲスト出演。

仮面ライダー THE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦
2023年12月22日公開。
前作『ギーツ』とのクロスオーバー作品で、TV本編の第15話と第16話の間に位置する。


【スピンオフ】

●仮面ライダーガッチャードVS仮面ライダーレジェンド
東映特撮Youtube Official、東映特撮ファンクラブ(TTFC)他各プラットフォームにて配信。
並行世界に転移した宝太郎と、鳳桜・カグヤ・クォーツ/仮面ライダーレジェンドの邂逅を描く。
2023年11月5日にEPISODE1、11月26日にEPISODE2が配信された。
監督は柴﨑貴行、脚本は内田裕基が担当。


【その他媒体】

●仮面ライダーガッチャード【変身講座】
YouTubeのバンダイ公式チャンネルで配信のネットムービー。
例年お馴染みの仮面ライダーの変身ポーズのナビゲート動画。
アッパレスケボーが本編に先駆け、マッドパイレーツワイルドも映画『4人のエースと黒狐』の映像を流用する形で登場。実は制作発表会見時の映像の大元。

●冥黒の三姉妹プレゼンツ 仮面ライダーガッチャード 未完計画
TTFCで配信されるボイスドラマ形式のネットムービー。2023年12月31日に大晦日スペシャルとして配信された後、翌2024年2月11日からレギュラー配信が行われた。
冥黒の三姉妹が主役(?)を務め、これまでのエピソードを振り返りつつ、本編の裏設定や撮影時の裏話などをキャラ崩壊やメタ発言も交えて解説していく。
……タイトルで察した方もいるだろうが、早い話が『仮面ライダージオウ 補完計画』のガッチャード版である。

●てれびくん超バトルDVD 仮面ライダーガッチャード どうする!?宝太郎とりんねがいれかわっちゃった!!
毎年恒例『てれびくん』誌上販売の超バトルDVD
本作オリジナルフォームとして、ガッチャード マーズフェニックスが登場する。
監督は葉山康一郎、脚本は大西雄仁(監修:内田裕基)が担当。


つかめ!最高の追記・修正!



R04.ギーツ←R05.ガッチャード→R06.???

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最終更新:2024年04月28日 00:00

*1 第17話からは「奇跡のモンスター《ケミー》と《ケミーカード》を手にした3人の若き錬金術師達。それぞれの思いを胸に、彼らの戦いは加速していく!」。

*2 第11・12話では監督も兼任。

*3 りんねに至ってはそもそも宝太郎の存在を認知していなかった。

*4 本来の(とされる)モイライとは姉妹の順番が異なっている。

*5 名前の由来は同じ。

*6 ちなみに魔法と錬金術を含む科学の違いを大まかに区別すると「条件が揃えば誰であろうと行使可能(=科学)か否(=魔法)かの再現性」にある。

*7 第15話まで。

*8 第21話まで。

*9 宝石が赤色である事に加えて、指輪そのものが金色になっている。なお、赤の位が高いのは、現実世界に伝わる錬金術において術師達が求めた賢者の石が赤く、また卑金属を黄金、もしくは貴金属に変える力を持っているとされていた事に由来すると思われる。

*10 ランクは赤と同等。