登録日:2024/08/01 Thu 00:38:28
更新日:2025/05/03 Sat 22:26:23
所要時間:約 21 分で読めます
準備完了! これより必殺技に入る!
必殺技 原材料〈チョコレート菓子〉
カカオマス カカオバター
乳成分(一部) カシューナッツ(一部)
みんなの応援 悪を憎む心 思いやり
砂糖 不使用
この拳は、甘くない! 必殺!
カカオ 100%
『カシバトル』とは、ウェブコミックサイト・週刊
コロコロコミックにて連載されている漫画作品である。
X(旧Twitter)の公式アカウントも、ゴクオーくんとの共同アカウントとして運用されている。
概要
タイトルの通り、お菓子の能力を身につけた能力者が、お菓子を支配する悪の王と戦う物語。
基本的に登場するチョコやポテチなどは架空のものだが、一部の技には実在する固有名詞や名産品などをモチーフにしたものが使われる。
但し、実在の商品がそのまま登場した例は現状、バンダイの『発掘恐竜チョコ』のみ。
菓子ごとに能力にも特徴や相性があり、熱を操る辛み系の菓子はチョコでは不利、ガムはチョコで溶けるので相性が最悪といった特性、
その逆に複数の菓子能力者同士の合わせ技「トッピング」による合体攻撃など、
能力バトルの醍醐味も豊富。
見ていて腹の減るバトル漫画と言えよう。
特殊な連載形態であり、当初は第1部として雑誌の月刊コロコロコミックで連載されていたが、後に週刊コロコロコミックに移籍している。
移籍後には正式表記が「KASHI BATTLE」となったが、週刊コロコロコミックでは元のカタカナ表記のまま、「新⚪︎話」という形式で同じ漫画として連載が続いている。
また、単行本は月刊版と週刊版の途中まで紙で発行され、その後は電子版でのみ配信されている。
媒体上アーカイブは直近しばらくの話数しか残らないが、頻繁に全話無料公開をされる新規読者に優しいマンガであり、2024年だけでも3回全話無料公開されている。
特に、
2024年9月1日の9時から「漫画の世界
にもお菓子で戦う者たちがいた!」と、あからさまに同日同時間に放映開始した
仮面のアレに便乗した形で無料公開するというフットワークの軽い遊び心もかましている。
コラボ希望。
元々は『ウソツキ!ゴクオーくん』において、生徒の1人である田塁一郎の描いた作中作として登場したのが初出。
設定やデザインの差異はあるが、話の大筋はほとんど同じである。
また、田塁にとっても自信作のようで、クラス内でウチダ・イルロイの名で作品を広めた後、最初の持ち込みでは別作品を用意したものの、厳しい評価を受けて自信喪失。
しかし、次の持ち込みで自信に満ちた表情でカシバトルを持ち編集部へ向かっている。
その際にはデザインもリファインされ、主人公チョコのデザインなどは本作とほぼ同じになっている。
もっと元を辿ると、「担当編集が昔考えていた漫画のアイデア」を(当然本人承諾で)拝借したものであるとのこと。
あらすじ
2118年、世界各地で起こった謎の大爆発によりエネルギー不足および物流の乱れが深刻になり物価は上昇、特にお菓子は高級食品となり一部の権力者や富豪が独占を始めていた。
そして時は2121年。突如現れた「オアズーケ王」によりお菓子禁止令が発令され、世界中からあらゆるお菓子が奪われてしまった。
すっかり荒廃した日本で、人々から菓子を守る少年「鐘木チョコ」の戦いから、物語は始まる事となる。
世界観
年代設定が2121年となっていて、地域性のようなものは乏しいが、地理的には日本が舞台。
当初はヒャッハーが跋扈してそうな世紀末感のある寂れた街も多かったが、ぽた子の学校やレモネドの故郷クッピィ都市など、平和な場所も多い。
用語
オアズーケ王により下された、あらゆるお菓子を奪う命令。
表向きには「お菓子は選ばれし者だけが食べるべきだから」という名目だが、「菓子能力者の戦力を独占する」という真の目的もある模様。
お菓子に関する判定は厳しく、お菓子の材料として重用される食材や甘いフルーツ、菓子パンなども原則的には禁止される。
とはいえあくまでお菓子が対象であるため、贅沢な食べ物や甘い玉子焼き等でもお菓子とかけ離れていれば問題ない。
グレーゾーンも広く、例えばとうもろこしは普通の食料として認められているので禁止されておらず、それを使って
ポップコーンをこっそり作る者もいる。
一方で惣菜パンや素揚げした野菜、スポーツドリンクなどは微妙なライン、厳しい菓子取団相手だとNGかもと解説されており、厳密な判定は菓子取団それぞれの判断次第らしくはっきりとしない所が多い物である。
世界中に支配力を及ぼせる力を持っていながらやってることはなんかショボいというホビアニ的なお約束を感じるが、
それこそ「お菓子に関する生業で生活している人」はそんなふざけた行為で人生をぶち壊され、
パティシエの夢を踏みにじられた子供やせんべい屋を廃業に追い込まれたぽた子のおばあちゃんなど様々な人間の想いを踏みにじる外道の行いには違いなく、その悪辣さは作中で強調されている。
この物語における特殊能力者のこと。元々は異能者と呼ばれていた模様。
お菓子禁止令発令の1年ほど前(本編開始からは3年前)から世界各地で発現が確認され始め、お菓子に関する思い出が発現のきっかけになっている事や気持ち次第で強さが左右される事などは判明しているが、分かっていない事も多い。
菓子能力者のほとんどはレジスタンスかオアズーケ王国のどちらかに所属しているが、力を誇示したり犯罪に利用するためにどちらにも所属していない野良菓子能力者も存在している。
菓子能力者の能力は人それぞれで、また、同じ種類の菓子でも操る人間によってその能力も変化する。
なお、能力で発生させた菓子はいわば刃物や毒のようなものであり、本人以外が食べると危険が伴うらしい。それにしてはしばしば味を気にする場面があるが……
対応する菓子が能力を操るエネルギー源となるが、肝心の菓子が不足しているという問題に対してレジスタンス側は「菓子能力者専用お菓子」を開発して対応している。
この菓子は見た目こそ普通の菓子と変わらないが、菓子能力者以外が口にしても味がしない。
序盤から当たり前のように登場していたが、後にその秘密が明かされている。
- 航行する船の中に工場を用意することで隠れて生産している
- 『他の菓子能力者に能力を分け与える能力』をおまけ能力として持っている菓子能力者を集め、調味料は僅かにしか使っていない代わりに、能力者の力を込めることで作られている
- 品質による「菓子能力者のエネルギー源」としての性能の差異もある
菓子能力者の実力は本人の体術、能力、そして菓子の美味しさの3つを数値化した合計値「
菓子力」で表される。
かしちからではない。
なお、その菓子力は作中に出てくるQRコードを実際に読み込む事で確認可能。
少しの間くらいしか出なかったが。
あくまで合計値であるため、能力で優っていても身体能力でゴリ押しされる事や、その逆も起こり得る。
また、菓子の能力は本人のイメージが強く関わっている。
好きなもの、馴染みあるものであればその能力も遺憾なく発揮されるが、苦手な味、存在しない菓子をイメージしても実力は活かしきれない。
菓子能力者が本来の能力とは別に得ることができるもう1つの能力。全員が全員持っているわけではなく、菓子能力者の中でも一部にしか発現しない。
菓子そのものからは少し離れた能力であり、菓子の梱包を操る、相手の肉体に影響を与えるなど多岐にわたる。
チャーリーの残したとされる言葉。
弟子であるチョコのポリシーであり、よくその言葉を引用している。
主な語録
「許せない気持ちと許せる気持ちが半分ずつなら、そいつを許せ」
「自分の夢は100%他人には壊せない」
「自分の弱さを他人のせいにするな」
「人に笑われる失敗をしたら一番に笑ってやれ」
「弱点はむしろ強さに繋がる」
「憎しみで生きているものは不幸にしかならん」
「ウソくさいヤツにはウソでかえせ」
「他人にバカと言った時点でそいつはバカになる」
「どんなに嫌いなヤツでも全てを嫌いになるな」
「疑う心は100%悪ではない」
登場キャラ
【レジスタンス】
オアズーケ王国に立ち向かう菓子能力者の集団。
チョコ、ポップン、レモネド、ぽた子の四人。
組織としての本来の所属は、ぽた子はチームグミ、他三人はチームキャラメルであり、
交流戦で一時的に組まれただけのチーム。
しかし、チョコとしては今でもそのチームが続いていると思い、その名で絆を結んでいる。
ちなみに交流戦での対戦相手はもちろん
たけのこチームであり、後述のベッコウ・ブガジン・ワタワ、そして人数合わせに呼ばれたオガキと、それを倒して代わりに乱入した噛木が所属していた。
チョコレートの菓子能力者。13歳。
菓子取団と戦い人々の菓子を守る少年。
いかにもコロコロ主人公感のある吊り目で鉢巻をした濃い顔立ちで、年相応に幼さを残すが軍服風のきっちりした装い(レジスタンスの制服)が特徴。
生真面目かつ実直な性格で何事にも全力投球な人物。声もいちいち大きい。
納得のいかない事にはとことん逆らう頑固な面もある。
しかし、実は親も兄弟もいない天涯孤独の身であり、物心のついた頃から親族をたらい回しにされた挙句、10歳の頃から菓子能力者を育成する施設に預けられていたが、実はその施設はオアズーケ王国の前身組織であり危うく菓子取団に仕立て上げられそうになった所をチャーリーによって救われ、彼のもとで人生観を培うと共に菓子能力者として鍛え上げられた。
生死不明となった彼を追うように単身で王国に反旗を翻し、後にヒトツブにスカウトされてレジスタンスと合流する。
チョコレートの刀「チョコレー刀」を使った剣技が主な技で、必殺技は「気刀カット」や「
黒き稲妻」など。
なお、斬った後の血飛沫のように見えるのは
チョコレートの飛沫である。
また、ガントレットのパーツで出来た板チョコを出し、それを装着して様々な想いを載せ、チョコレートの拳で殴りつける「カカオ100%」という技もあり、想いの力によって数値はさらに伸びる。
当初は刀とガントレット、それに板チョコ状の壁など硬いものしか扱えなかったが、ヒトツブやぽた子との出会いで「とろける剣術」を身につけ、
体から刃を生やして扱えるようになった。
そして、スナッキングやホワイ・Tとの戦いで相手の能力で出した菓子を喰う「能力喰い」のおまけ能力を身につける。
ただ、それは何が起こるかわからない物であり、ホワイ・Tのチョコレートに変化させられた人を元に戻したり、相手の気持ちを感じ取る事もできる一方、ポップン達の菓子能力では暴走するなど、チョコ自身も何が起こるかわからない諸刃の剣でもある。
また、成長したチョコのために新たに生み出された菓子能力者用チョコレート「感謝味」を食べると、今まで以上の菓子能力を発揮し、
マフラーとパラソルチョコのような突撃槍を装備する。
ただし、その能力の消耗が激しいことと「贅沢は敵」ということで、ここぞという時にしか使わないようにしている。
名前は
チョコレートで有名な
ベルギーからだろう。
チョコが旅の途中で出会った少年。15歳。
名の知れた富豪の長男であったが落ちこぼれとして家出し、旅の中で
ポップコーンの菓子能力に目覚めた。
気さくで明るく面倒見のいい性格なのだが、過去を引きずり逃げ腰で言い訳をしやすい一面もあり、教会にいる子供のためと言って道を誤ることもあった。
しかし、その
自分の弱さを認める事で菓子能力を使いこなせるようになり、改めてチョコの仲間として旅に同行する事となった。
その後も能力はまだ未熟で逃げ腰なメンタルもすぐには変わらないが、咄嗟の機転やいざという時の勇気で幾度となくチョコ達の危機を救っている。
立ち位置が名前含めてどっかの大魔道士を思わせる。
名前は
ポップコーンの原料であるトウモロコシに含まれる
コーンスターチからだろう。
ラムネの菓子能力者。16歳。
ちょんまげヘアのにこやかな少年。一人称は「オイラ」。
ラムネの弾ける風味を電撃のような球にして蹴り飛ばす「バブルボルト」が主な必殺技。お菓子じゃなくて飲み物の方じゃねーか
ブドウ刀という剣を作り出す技もあるが、そちらも蹴り技がメイン。
そして残りのラムネの数が7つになった時に限り、ランダムに選んだラムネの色に応じて様々な技を放つ「虹錠菓」という技を持つ。
素の性格は一人称が「オレ」のクールで冷徹なものであり、敵に対して一切の容赦がなくなる。
名前は飲み物の方のラムネの名前の由来となったレモネードと同じく炭酸飲料のスカッシュからだろう。
元々母子家庭だったのだが、仕事の蓄えが溜まって母子の時間が増えると思った途端に母が入院。
ラムネもその頃からの好物で母がずっと贈り物として用意してくれたものだが、やがてそれにも飽きて、ほとんど手をつけずに他人に譲るようになる。
そして菓子取団によって襲撃を受けてラムネは没収されてしまい、襲われた人々からの非難を受ける事になる。
レモネドはやり場のない怒りを一方的に母にぶつけて飛び出すが、やがて母の主治医に呼び出されて母に会いに行くと、母は自分のことを一切覚えていなかった。
レモネドに責められ、親として失格であるという自責の念から、レモネドへの記憶のみを無くしてしまったのだった。
そこまで母を追い込んでしまったレモネドも自分への怒りから、それまでの自分を捨て、明るい性格のレモネドとして新たな人格を生み出してしまうのだった。
それからは菓子取団を襲い、菓子を売った金で母の面倒を見ているうちにヒトツブと出会い、そしてチョコにも出会った。
しかし、ホワイ・Tの圧倒的な力へのトラウマからレジスタンスを続ける意思が折れて、母のために堅実な仕事をするべくレジスタンスを抜けようとする。
一度はチョコ達も引き止められず別れを告げたが、チョコ達の戦いを母と見て、改めて母と話し合うことで記憶を取り戻した母と和解し、再びチョコ達の前に姿を現し共にサン・タロ達を撃破。
レジスタンスに復帰することとなった。
なお、使用する技も錠菓のラムネと飲料のラムネの2種類があるが、髪を下ろした本来の姿ではブドウ刀や虹錠菓、髪を束ねた明るい人格で弾ける炭酸のような電撃のバブルボルトなど、使い分けがされていた。
クッピィ都市より戻った後はチョコ達の前でも2つの性格を使い分けるようになっている。
せんべいの菓子能力者。17歳。
本作のヒロインと言え、明るく面倒見のいいお姉さん。
一見誰とでも仲良く優しくなれそうに見えるが、「許せない相手がいる」と暗い表情で語った一面も持つ。
お菓子禁止令のせいでお店を潰されたおばあちゃんの笑顔を取り戻すために戦っている。
おばあちゃんっ子で、「お年寄りだから」という理由で敵であるはずのお梅と戦う事を戸惑うほど。
本来はゼラチ率いるチームグミに所属しているが、チョコ達とはよく行動を共にしている。
女子高生らしい制服姿だが、オフの時にはジャージで済ませるだらしない部分もある。
最初からレジスタンスに所属していた人物であり、組織の立場としてはチョコ達の先輩に当たるが、あくまで学生である為、戦士としては常に戦い続けたチョコの方が覚悟が強く決まっている。
煎餅の定義が広いことや、煎餅に親しんで育ってきたことによるアイデアの多さもあって能力は多芸で、サポートも撃ち合いも殴り合いもこなす。
主な技は短時間ながらボード状のせんべいに乗って空中を移動する「しあわせターン」や、硬質のおかきのような拳の一撃を放つ「拳骨堅揚げ醤油味」など。
また、ロングスカートの下にはスパッツ海苔を巻いた棒おかき状のトンファーが仕込んである。
名前(とおばあちゃんっ子設定)は亀田製菓が展開する「おばあちゃんのぽたぽた焼き」からだろう。
チョコはその慈愛の心に触れて以来「少しでも気を抜くとぽた子さんのことを考えてしまう」「服や髪型が違うそれだけで目が離せなくなってしまった……!!」等と完全に惚れてしまっているが、
青春と程遠い人生を送ってきたチョコは恋という概念すら知らず、その感情を真剣に打ち明けられたポップン(恋愛未経験)は必死に遠回しのアドバイスをして乗り切った。
そして、当のぽた子は「なついてくれてかわいい」「弟ってかんじ」と思っており、いまいち脈はない。
ただ、この反応が示すように年下の男の子という部分が要因として大きいのか、年齢操作の効果を受けて年齢差が逆転した時にはときめきを感じていた。
その明るい笑顔の裏には、菓子取団への凄まじい憎しみが渦巻いていた。
前述の通り彼女の祖母は営んでいた店を菓子取団により潰されている。
それどころか、そのショックで祖母は感情を無くした廃人同様の状態となってしまっていた。
そしてある時、偶然その団員の一人と出会ってしまう。
……しかし、その男は改心をして、人々のためにキッチンカーを営んでいた。何か裏があるわけでもないことも証明済みであった。
それでもぽた子としては許せるはずがなかったが、一般人に矛先を向けるのはレジスタンスにあるまじき行いとしてベッコウから制止される。
一連の出来事を見ていたチョコはなんとか言葉を絞り出そうとするも、憎悪と自己嫌悪に染まってまるで別人に成り果てたぽた子に対し、温かい思い出を忘れないように促すことしかできなかった。
その場は矛を収めたが、翌日、ぽた子は復讐の手を止められずレジスタンスを追放されても仕方ない覚悟で、男と再び話すために一人キッチンカーへと向かったが、本人は不在。
出直そうとしたその瞬間、裏切り者が生意気にも営むキッチンカーを破壊しようとする菓子取団が現れた。
そう……ここで自分がちょっと見て見ぬふりをするだけで、「過去の罪のせいで、菓子取団に自分の店を潰される」というまさしく因果応報の苦しみを味わわせられる、最高の復讐のチャンスが訪れたのだ。
だが、頭ではそう思っていながら、ぽた子は無意識のままに戦い、店を守ってしまった。
そして店が守られたことを喜ぶ子供の姿を見て、自分が戦わなければこの笑顔は守れなかったのだと感じ、復讐心と決別する。
なお、その元団員も改心したとはいえ決して褒められた人物ではなく、ぽた子のことに気がついても家族のために菓子取団をやっていたから仕方なかったと目の前の被害者への謝罪より先に自己弁護・保身に走ってしまう、
全てが終わった後、チョコから経緯を告げられると「(ぽた子が恨みに支配されなかったことで)とにかく(自分が許されて)よかった」と安堵してしまう、悪とは言えないがとことん弱くちっぽけと言える人物である。
それを指摘したチョコの厳しい叱責により彼はようやく自分の罪に本心から向き合い、ぽた子への手紙を残して姿を消した。
【チームキャラメル】
チョコたちが所属しているレジスタンスの支部。ヒトツブが指揮をとっている。
チョコ達と共に勧誘された菓子能力者の一人。24歳。
極度の恥ずかしがり屋のために能力で作ったバケツ状の兜で素顔を隠しているビジネスマン風のスーツの青年。
その素顔は作中ではゼラチしか見た事がないが、可愛い顔をしているらしい。
少し気弱なものの礼儀正しく真面目な性格の持ち主で、ゼラチの補佐役として彼女と行動を共にする事が多い。
飴の菓子能力者であり、飴を固めて剣のように操る。
菓子能力は新人にしては高い方であるようで、ブガジンやワタワの異変に気付いてヒトツブに相談していた人を見る目やホワイ・T襲撃時に見せた度胸も買われヒトツブが負傷した後のチームキャラメルのリーダー代行に任命された。
名前は飴の一種であるべっこう飴からだろう。「純黄」はUHA味覚糖の「純露」を意識しているのかもしれない。
チョコ達と共に勧誘された菓子能力者の一人。19歳。
麩菓子の菓子能力者で、巨大な麩菓子を振り回すパワーのある戦い方をする。
元々は大柄で優しそうな表情の青年だったが、菓子能力者として戦ううちに荒んだ表情となる。
しかし本来は戦いを好まない優しすぎる性格の持ち主で、菓子取団の被害者だけでなく、自分が打ち倒した菓子取団の苦悶の表情にまで心を痛め続けていたのであった。
交流戦でポップンと戦い、その中でポップンにアドバイスを残しつつ敗北する事で、菓子能力者からは足を洗う事となる。
名前は麩菓子と麩菓子にコーティングされる黒糖からだろう。
チョコ達と共に勧誘された菓子能力者の一人。14歳。
わたあめの菓子能力者で、わたあめを霧のように撒いて相手を捕らえ、苦しめる。
ブガジン同様戦いの中で荒んでいくが、彼の場合は幼い頃から周りにバカにされてきたコンプレックスと、菓子能力者として人々の賞賛を受けて生まれた傲慢さによるものであり、菓子能力者である事が唯一の心の拠り所となっていた。
しかし、レモネドとの戦いと話し合いの中でどんな時でも自分の味方をしてくれていた母の事を思い出し、自分の過ちを認めて菓子能力者からは足を洗う事となった。
名前はわたあめの原料となるザラメ糖からだろう。
【チームグミ】
ナッツの菓子能力者。16歳。
ぽた子とは先輩後輩の関係であり、レジスタンスも同じチームグミに所属している。
表情に乏しいが落ち着いた性格で、明るく感情をストレートに出すぽた子とはいいコンビとなっている。
名前は豆菓子を多く製造しているでん六と菓子能力のナッツからだろう。
キャラメルの菓子能力者。18歳。
キャラメル型のコンピュータで探知や分析などを得意とする。
名前は焦がしキャラメルからだろう。
同じキャラメルの菓子能力者であるヒトツブに好意を寄せているらしい。
マカロンの菓子能力者。24歳。
マカロン型のシェルターで安全な空間を用意する事ができる。
ポップンに一目惚れされるが、その直後に新婚ほやほやである事を明かして無意識のうちに
1コマという爆速で失恋させた。
意外にも物凄い腹筋の持ち主。
名前は
彩り豊かな
マカロンからだろう。
【ハイシャの会】
レジスタンスの幹部で、元々は菓子能力を悪用し世界を支配しようとしているとある国と戦うためにゴデバに集められ、育成されていた菓子能力者たち。硬い絆で結ばれているが、ホワイ・Tなど後にオアズーケ王国側に寝返った者も……
チョコレートの菓子能力者。28歳。
レジスタンスのリーダー。
幼いチョコを菓子能力者に育てた後、オアズーケ王国に潜入して行方不明となっている。
交流戦中のホワイ・T襲撃時にチョコを助けに現れるも、すぐにまたチョコ達の前から姿を消した。
名前はかの名作映画『チャーリーとチョコレート工場』からだろう。
キャラメルの菓子能力者。27歳。
レジスタンスのサブリーダーで、菓子能力者の勧誘もしている。
飄々とした気さくな性格だが、裏切り者のホワイ・Tに対しての怒りは強い。
直接的な戦闘能力以外にも、高速移動が可能な「1粒300キロダッシュ」や相手の菓子能力を封じる「封印キャラメル」、糸のようなキャラメルを操る「キャラメル巻芸術」、出た目に応じた打撃を相手に与えるが、1が出ると発動者に致命的な一撃が帰ってくるギャンブル技「ダイスキャラメル」など、多彩な技を持つ。
名前はどう見ても「一粒300メートル」でお馴染みの「グリコ」からだろう。
グミの菓子能力者で、ぽた子のいるレジスタンスのリーダー。27歳。
チャーリー、ヒトツブに次ぐレジスタンスの中心人物である女性。
強く厳しい姐御肌な性格だが子供には優しく、理不尽から子供を守るためにお菓子禁止令の詳細を広めて回っている。
手のひらサイズだが非常に強い力を持った動物型の「野獣グミ」を操る。
名前はグミに欠かせないコラーゲンとゼラチンからだろう。
タブレットの菓子能力者。20歳。
人の良さそうな見た目をしているが、噛木に気付かれず彼に追いつくなど、身体能力は一級品。
「RPGでいう魔法使いや賢者のように主役を影から支えて裏でほくそ笑むのが好き」という信念から直接的な戦闘に関する能力はなく、
ミント味タブレットの冷気によるサポートを得意とする。
ただし、その冷気は能力に不慣れなダブリの攻撃を無力化する程度には強力。
名前はタブレットによって
吐息が
涼しく爽やかになるイメージからだろう。
ポテチの菓子能力者。24歳。
おまけ能力でポテチのパッケージを操る事を得意としており、大きなポテチの袋を使った人員輸送や連なるポテチのパッケージで相手を拘束する「パッケージロック」という技を持つ。
ジャンボ、クリンと3人1組で行動する事が多いが、2人が無口な方なので必然的によく喋る。
名前は、包装用品などを専門に扱っている商社のシモジマと、ポテチのパッケージによく使われるアルミからと思われる。
モナカの菓子能力者。19歳。しばしば他のお菓子を食べたがっている。
モナカで相手を包む事で、相手を捉えたり、ものによっては負傷者の治療にも使える。
名前はモナカの漢字表記である「最中」からだろう。もしかしたら「チョコモナカジャンボ」も意識しているのかもしれない。
アイスの菓子能力者。18歳。
触れるだけで凍りつくほどの極寒のアイスを操る。
お菓子が貴重な世界でちょいちょいアイスを舐めているが、冷気を保つ為だろうか。
名前はサーティワンアイスクリーム+アイスクリームの古風な呼び方である「あいすくりん」からだろう。
【レジスタンスの関係者】
チョコレートの菓子能力者。61歳。
海に浮かぶ船で菓子能力者用の菓子を作る工場長。
見た目は温厚そうなご老人だが並外れた菓子能力の持ち主であり、その船も彼の能力でコーティングされた偽装船である。
かつてチャーリー達を集め、のちにハイシャの会となる組織を結成した張本人でもある。
名前は世界的に有名なチョコレートブランドの
ゴディバからだろう。
チョコレートの菓子能力者。
本来は彼もオアズーケ王国と戦いたかったが、人に能力を分け与えるというおまけ能力を持ったばかりに、裏方である菓子能力者用のお菓子工場で働くこととなった。
最初はチョコにその事の恨みをぶつけるも、チョコも自分の能力用の菓子の大事さ、そこに込められた想いを感じて成長を遂げた。
珍しく名前の由来が公式Twitterで明かされており、
中島みゆきの『地上の星』と『流星』から取られているとのこと。(
ソース
)
せんべいの菓子能力者。30歳。
レジスタンスの一員ではあるのだが、所属チームは不明。
乱暴な性格で、菓子取団との戦いで大暴れしては行く先々で迷惑をかけていた。
交流戦のメンバーとして呼び出されるが、噛木に倒されて戦闘不能となり、最終的に警察に突き出される。
名前は顎が痛くなるほど堅いおかきということだろうか。
レジスタンスの幹部の一人。35歳。コイツだけゴクオーくん世界の様なネーミングである。
能力は不明。
太り気味かつ陰険な性格で、グッドテイス島で敗れた王国の兵に高圧的に接してチョコ達の反感を買った。
レジスタンスの幹部の一人。39歳。
パティシエだった経歴を持つケーキの菓子能力者で、ショートケーキ型の船での移動やクリームを使った攻撃を得意とする。
クールかつ現実的な性格で、教会のクリスマス回に参加した際子供達に面と向かって「期待させて悪いがケーキは無い」「禁止令が出ている以上我慢してもらうしかない、これは現実だ」と非情に言い放ったが、それと同時に「だが、必ず私達がお菓子を取り戻す」「取り戻したら必ず君達にケーキを作る」と約束したり、アレルギーを持つ子供でも食べられるケーキをリクエストされた際に笑顔で承諾するなど優しい一面も持っている。
これは子供達に辛い現実と暖かな夢を平等にかつ徹底的に叩き込むのが彼のポリシーである為。
上記の現実主義な性格でありながら子供らしい無茶なリクエストのケーキを1つ残らず「出来るぞ」と即答する辺り、一流と言うだけあってパティシエとしての腕もかなり良い様子。
そんな彼もオッサン呼ばわりされたり呼び捨てされるのは嫌な様子。
【オアズーケ王国】
お菓子禁止令を発令し、世界中からお菓子を奪った謎の国。
いくら探しても見つからないらしく、何かしらの能力で場所を隠しているとされている。
ある日突如として、全てのお菓子を独占した悪の王。
この世で最初に生まれた菓子能力者と言われており、他の菓子能力者がせいぜい4桁台の菓子力しかない中、少なく見ても1億近い菓子力を誇っている。
長年お菓子を食べれてない人々の目の前でお菓子を貪り食ったり、大金を積んできた者にはお菓子をあげると見せかけて食べかすを寄越して絶望させ、その顔を見ながら食べるお菓子が最高にウマいという悪辣非道な男で、菓子能力者をお菓子のパッケージに封印する「キング・オブ・プロデュース」という能力で恐怖に染まった顔の人々や部下をコレクションしているという悪趣味さをも持つ。
その気になればいつでも相手を封印できることから、「菓子を奪うだけで許してやってる」と国民を恐怖で縛り付けている。
一方で何かしら重大な仕事に掛かりきりらしく、王国に戻ってくるのは稀なようだ。
本物のオアズーケ王は三糖士ライオネスで、今のオアズーケ王は偽物だと判明。
また、そんな彼ですら何か得体の知れない存在に菓子を捧げて仕えている様子が描かれている。
オアズーケ王の息子にしてビスケットの菓子能力者。15歳。
ポケットを叩くと増えて飛び出すビスケットの弾丸を操る能力で、そのために戦う時には全身に無数のポケットがついたアホみたいな服を着ている。
ちなみに、あくまで「ポケットを叩く」という工程が重要であり、叩くのは本人でなくてもいいので、男爵やシュマロに手伝わせることもあった。シュマロには頭を引っ叩かれていたが。
更には他人の服のポケットを叩いて騙し討ちをする、逆に相手に叩かれる事で内側にビスケットを出してエアバッグの様にダメージを軽減するという事も可能で、ビスケット弾の特性と合わせて応用の効く能力と言える。
悪の王子らしく高慢な性格をしたボンボンで、実力の割に権威を傘に来て威張る様は四天王からも内心見下されている。
どちらかと言えばギャグ寄りのキャラだが、チョコの放ったカカオ100%を受けても上記の能力の応用で耐えて自力で立ち上がれる辺り、単なる口だけのボンボンではない。
王が姿を消している間実権を握っていたが、すぐに王が戻ってきた事で役目を失っていた所へ次の任務が幽閉されている妹・クッキー姫に関わることだと知り、幼い頃に幽閉されるクッキー姫を助けられなかった負目から、クッキー姫の救出のために勇気を振り絞る事となる。
上述の様に自分が立場以外に何も持っていない臆病者である事は理解しており、島での数々の困難に何度も挫けそうになるが、クッキー姫の救出を通じてチョコ達とは奇妙な友情を築き、精神的にも成長していく。
オアズーケ王の娘で、ビスケット王子の妹。14歳。
クッキーに関する菓子能力者であり、割れると「フォーチュンゲート」というワープゲートを生み出すクッキーを作る事ができる。
なお、非常にレアな能力である為か、自分で作ったクッキーでなければ上記の効果を発動できない。
その能力を危険視されて幽閉されていたが、ポップン達と出会う事で救出される。
彼女自身はワープで脱出することはせず、邪悪を封じ込めるという「異次元のクッキー」を作るため、日々クッキー作りに励んでいる。
とある出来事からポップンに惚れた様で、「ポプ」と呼んで懐いている。
コミックス7巻の扉絵ではコミックス収録話はおろか、発売時点で配信されていたエピソードですらチョコとは面識がなかった為、当然と言えば当然だが双方が「誰…?」と言いたげな顔をしていた。
三糖士
オアズーケ王の側近にして最高幹部であり、三糖士の一人。
ライオンの仮面に全身を
マントで覆った謎の多い人物。
菓子能力者としても、キャンディーの能力者で「飴細工」という技があること以外は長らく不明だったが、文字通り飴を様々な形に加工して操ることができる。
竜や獅子、更にそれらを合体させて直接戦闘に使うほか、周囲を一瞬で極寒の世界に変える氷世界という技を持つ。
キャンディーの中でも飴細工に能力を特化させたそれらの強力な技を扱うため、菓子力は四天王のお梅すら大きく上回っている。
正体は本物のオアズーケ王。
ホワイ・Tに挑まれた三糖士入れ替え戦で彼に敗北して正体が明らかになり、同時にオアズーケ王として振る舞っている存在が偽物だと判明した。
偽物のオアズーケ王に関しては自分の知り合いだと言っている。
名前は「きえちゃう!!キャンディー」などを製造しているライオン菓子株式会社からと思われる。
三糖士の一人。
オネェ口調でしゃべる科学者。
ウエハースを材料に特殊な科学技術を用いた菓子の研究をしている。
スッパ仮面の仮面や甘太郎に使ったAIウエハースなど、オーバーテクノロジーの産物といえるだろう。
三糖士の一人。
丸いボディに手足の生えた、人とは離れた姿をしていて、年齢は
0歳。キャンディの能力者らしいがほんのり
チャーリーとは異なるカカオの香りもする。
長らくイメージのみでの登場だったため単なるキャラデザ未定のシルエットではないかと思われたが、本当にゆるキャラのような人間離れした姿をしている。
名前はサクマ製菓の販売していたビターチョコレート入りキャンディの「チャオ」からと思われるが、詳細は不明。
【菓子取団】
この作品における戦闘員ポジションの敵。
菓子能力者ではない一般人がほとんど。
ただし、鼻が効くとか足が速いとか変わった特技を持つものも多い。
中にはそれぞれが菓子能力者レベルのエリート集団「ブランド菓子取団」も存在し、実際に菓子能力者である「鉄拳のカヌレ」も所属している。
過去にチャーリーと共に菓子能力を悪用する者を取り締まる組織で子供達を鍛えていた男。回想の時点で35歳。
実は組織は菓子取団及びオアズーケ王国の前身であり、菓子能力者を独占する目的で子供たちを育成していたのだった。
能力を使用する際の描写から、チューイングガムではなくチューイングキャンディーの菓子能力者だと思われる。
ブランドではない普通の菓子取団の中では現状唯一のネームドキャラ。
名前通りグミの菓子能力者で忍び装束を纏っている。
忍法・グミの糸でチョコを拘束したが、ぽた子に一撃で敗北。
その後、同行していた部下の歯子妙に助けを求めるも三流と罵られた上にトドメを刺された。
…要は歯子妙の
かませ犬である。
菓子能力者並の実力を持つと言われる「ブランド菓子取団」の一人であり、その中でも彼は実際に菓子能力者でもある。
手首にカヌレを纏った「カヌレの拳」による攻撃を得意としているようだが、その威力を発揮することなく、レモネドとぽた子にワープゲートに吹っ飛ばされ続けてオーバーキル状態となった。
下記4人とは仲間ではあるが、別行動している間にすっかりポテト男爵を慕う様になっていた彼らに困惑していた。
名前はそのまま高級スイーツ「カヌレ」から。
- 剛力のプロテ、瞬矢のアロウ、跳躍のバネ、石頭のガッツン
ブランド菓子取団のメンバー。
エリート集団らしいが菓子能力者ではないらしく、ポテト男爵に一蹴される。
菓子能力者ではないせいか名前もごく普通の単語だが、プロテに関してはプロテインが関わっているのかもしれない。
島での黒き流星騒動の際になんやかんやあってポテト男爵を慕うようになった。
【甘軍】
甘軍の軍団長であり、オアズーケ四天王の一人。29歳。
元ハイシャの会の一員であり、本名は「
白黒偶麗」。
物腰柔らかな好青年だがその実力は凄まじい。
死を極端に嫌う性格であり、自身の技も相手を
チョコレートで固めて無力化するものに留まっている他、決死の覚悟で挑んでくる相手とは戦わずに退散する等、殺すのも殺されるのも嫌いというこの手のキャラには珍しいタイプ。
ホワイトチョコレートで作った巨大な刃を振り下ろす「断罪白書」という技を使うが、それも相手の命までは奪わないように使っている。実はホワイトチョコレートはおまけ能力で、本来は準チョコレートの菓子能力者。準チョコレートを使う際は、ホワイトチョコレートは傷やダメージを癒せる鎧に使う。
爽やかな言動の裏で冷酷極まりない一面を持ち、そして重度のチャーリーオタク。
髪も服も白くしているのはチャーリーもそうだったからであり、元は黒髪の黒い服だった。
チャーリーの話題が出るだけで子供のように顔を輝かせて楽しそうに話をしたり、かと思えば会えない辛さに怒ったり悲しんだりと情緒が非常に不安定となる。
また、チャーリーの気配を感じるという話をした際に「本当にいるのか?」と確認のために尋ねられただけで「はァ?僕がどんな気持ちでチャーリーくんを探していたのか疑ってるのですか?」と微妙にズレた所にマジギレする地雷だらけのメンタルの持ち主でもある。
最初に邂逅した時には単独でレジスタンスを圧倒するが、その際にヒトツブの封印キャラメルを食らってしまい、一時鳴りを潜めることを余儀なくされる。
ただ、困ったことに能力なしの素手でも菓子能力者とやり合えてしまうほど強い。
チョコ達の存在がチャーリーの呼び水になるのではないかと考えて休戦し助言を与えたりと、独自の意図を持って暗躍。
その後、自分の成り上がりのため三糖士を倒すことを代価にチョコの「能力喰い」で封印を解除するよう持ちかけるが、その際の上半身裸で胸に手を当てながら「コレ食べてください」と笑顔で迫る姿は、流石のチョコでさえ恐怖で震え上がる程のインパクトのある姿であった。
1番の被害者は彼がそんな奇行に走るたびに性癖が心配される田塁先生だろう。
彼はそれなりに裕福な家庭に生まれ、幼い頃から何をやっても完璧にこなし続け、なんの不自由もない恵まれた普通の人生を生きていた。
だが、一方で彼は感情が完全に欠落してしまっていた。
ふとそれを自覚するも、まあ仕方ないのでこれまで同様「人間のふりをして」生きていこうと思っていた大学生のある日、唐突に菓子能力に目覚める。そのまま流れで菓子能力者たちのグループに入って腕を磨き、そこでもやはり最強だった。
が……優秀だが自分ほどではないと思っていたチャーリーと初めて戦い、そこで想定外の完敗を喫する。
その時、彼は初めて「悔しい」という感情を知った。
化け物だと思っていた自分を「人間に変えた」のがチャーリーであり、これが今の彼を形作った出来事なのだった。どっちかというと人間になったというよりは化け物が生まれたと言った方が正しい気がするが……
甘軍の副軍団長であるマシュマロの菓子能力者。9歳。
幼く可愛らしい見た目と振る舞いをするが、その本性は作中でも随一の腹黒さをしている。
猛毒状のマシュマロを放つ「ポイズンマシュマロ」など、技も禍々しい。
三糖士と繋がり暗躍しているようだが……?
ガムの菓子能力者。29歳。
元々はお菓子屋を営んでいたが、お菓子禁止令により全てを奪われる。
そして、そんな理不尽を受けた腹いせにオアズーケ王国に下り、何も知らない子供をお菓子禁止令に背いたとして突き出そうとしていた。
チョコとの戦いで改心し、オアズーケ王国から足を洗う。
その後はスナッキングが解放されたシーンなどたまにモブとして登場している。
名前はガムによく使われるキシリトールとモンデリーズ・ジャパンが展開する「リカルデント」からだろう。
ドリンクの菓子能力者。24歳。
…「菓子」能力とはとツッコみたくなってくるが、ゴルマの腕の形状を見る限り「面白ボーイ」のような駄菓子としてのドリンクを意識しているのだと思われる。
元々は
格闘技の世界チャンピオンだったが、より強い相手を求めて旅に出た結果、オアズーケ王国に迷い込んで菓子能力に目覚めた。
強さが全てという価値観から自分の強さと戦い以外に興味のない性格で、オアズーケ王国に加担する事で人々を苦しめたり、自分から去っていく仲間を気にも留めなかった。
しかし、チョコ達に敗れたことであっさりと改心。チョコとポップンを師匠と慕うように。
後にはレジスタンスに保護され、ポップンのトレーニングのコーチとなる。
ジムの経営も始めたようで、才能のない他人を見下す癖は変わらないが、それでも努力する姿には心動かされるようにはなったらしい。
名前はジュースなどのドリンクの宣伝文句に書かれがちな「
のどごし」と駄菓子ジュースのブランド「
マルゴ」からと思われる。
食玩の菓子能力者。28歳。
お菓子ではなく、そのおまけである食玩を具現化する自称超激レアの能力を持っている。
しかし能力としてはかなり扱いづらく、具現化にはかなりの精神力とイメージ力を要し、しかも食玩は引き当てた1つずつしか具現化できない。
更に巨大ロボを出しても動きのイメージを強めると関節部分が貧弱になってしまい、女児向けの食玩を引いてしまえば戦闘中でもオシャレに興じてしまうなど融通が利かない。
最後の切り札として一番の憧れである「ライダーヒーロー」を召喚したがオアズーケ王国の一員である自分自身が悪と判断され斬り伏せられてしまい、とことん能力に振り回されて終わってしまった。
勿論彼を派遣したシュマロもそれは見抜いており、援軍到着までの時間稼ぎとしか考えていなかった。
だが、ライダーヒーローに斬られた事とチョコに論された事でヒーローに憧れていた自分の心を思い出し、ヤオギン戦で勝利に繋がる一撃を食らわせ、戦いの後は涼風にスカウトされレジスタンスの一員となった。
ちなみに、彼もチョコやアルミと同じく「おまけ能力者」なのだが、食玩を具現化する以外の能力が今のところ描かれていないため詳細は不明。
名前は食玩を
箱買いしてオマケが
ダブるイメージからだろう。
【辛軍】
「辛」を名乗ってはいるが、塩辛い、しょっぱいお菓子もここに括られている模様。
辛軍の軍団長であり、オアズーケ四天王の一人。21歳。
細長く穴の空いたスティック状のコーンスナック「なが〜い棒」の菓子能力者。
コーンスナックからエネルギーの刃や双剣、ハンマーなど、多彩な味により様々な武器を操る事ができる。
なが~い棒の味に習って全部で10種類あり、好みの味である程武器も強力になる特性を持つ。
恐ろしいのは「好みの味」であって「好き嫌い」ではない為、
順位が下の味の武器=嫌い・弱いとはならないこと。
事実、「下から3番目」と称されたメンタイブレード(めんたい味)ですら単純な斬撃の他、剣の纏うメンタイパウダーでガム等の拘束能力を跳ね除ける、剣の放つ熱気で熱に弱い菓子相手にも少々影響を与えられる等、彼の戦闘センスもあってかなり多芸に立ち回れる。
幼い頃、ケンカを売ってきた不良を返り討ちにしたことで友人達に賞賛され、強さで仲間たちを増やしていくうちに今の地位を手に入れたため、自身の力に絶対の自信を持っていた。
それだけに見下していた相手であろうと強弱については非常に真摯で、チョコ達が自分を打ち破った際には、それは奇跡ではなく実力だと強さを賞賛して倒れた。
その後は特製の拘束ガムに縛られレジスタンスに引き渡されたが、縛られた状態のまま呑気に寝ていたり、尋問相手のゴデバを一目で強いと見破り勝負を希望するなど、四天王らしい底の知れなさを見せている。
名前は「うまい棒」の発売元の
やおきんからだろう。
辛軍の副軍団長で、
ポテトチップスの菓子能力者。40歳。
まるまるとした体にピエロのような赤い付け鼻をつけている。
1話から登場する悪役で、幾度となくチョコの前に現れてはぶっ飛ばされている。
ビスケット王子が現れてからは王子の側近となるべく行動を共にしたり、ヤオギンが敗れてからは新団長になれると意気込むもクビを宣告されるなど迷走していた。
しかし、オアズーケ王が戻って役目を無くしたビスケット王子の頼みを受けたことで、立場などを抜きにした仲間として改めて忠誠を誓うことになる。
なお、あくまでチョコ相手に敗北を重ねただけであり、後に登場するムーチョ伯爵よりよっぽど強いと称されたり、エリート集団であるブランド菓子取団を4人相手にしてもまとめて勝利できるほどの実力者でもある。
名前はジャガイモの品種の1つ・
男爵芋からだろう…が実際の男爵芋は余りポテトチップスに向いた品種ではないらしい。
スナック麺の菓子能力者。27歳。
細かな麺を針のように飛ばしたり、麺を固めて棒状にする、水を飲んで麺を伸ばし鞭のように操るなど、多彩な技を持つ。
性格も苛烈で子供相手でも容赦しないほど。
名前は「ベビースターラーメン」からだろう。
スナックの菓子能力者。13歳。
ヤオギンの敗れた後の新生辛軍軍団長となる。
「ブワーカ」が口癖の生意気な子供。
「グリッツ・チェンジ」の掛け声でスナック菓子を様々な形状に変化させて操る。
更にスナックの粉を自分に纏わせてトウモロコシの魔人の様な姿となる「グリッツアーマー」を切り札に持つ。
この姿を見てまともに立っていた相手はいないらしいが、野心のある実力者を軍団長にしてみるという実験に選ばれただけで野心と実力以外は大したことはなく、1度は人質がいたのもあってチョコ達を追い詰めるが、レモネドが合流した事であっさりと敗北。
上記のグリッツアーマーも慢心しきっていた所を挑発の言葉すら最後まで言わせて貰えずチョコとレモネドの合体技を受けて鎧を砕かれ敗れるという醜態を晒した。
オアズーケ王のキング・オブ・プロデュースによりムーチョ伯爵と共にお菓子に封印された。
ちなみに、袋タイプの菓子が好きだが彼は箱タイプの菓子に封印されている。
名前は菓道が展開する「○○さん太郎」シリーズからだろう。技のモチーフになっている中でこのシリーズに該当するのは「さん」がつかない「キャベツ太郎」くらいしかなかったが。
辛いお菓子の菓子能力者。31歳。
サン=タロと共に新生辛軍の副軍団長となる。
辛い菓子による炎や山椒の痺れなど、色々な辛さを操る。
しかし、その能力にあぐらをかいた結果、後先考えず辛いお菓子を食べまくったせいで自分の対応できる辛さのレベルを超えて口からの炎を制御できなくなり自滅。ポップンに「副軍団長の器じゃない」「ポテトのオッサンのがよっぽど強い」と評されてしまった。
彼もまたおまけ能力者なのだが、具体的にどの能力がおまけ能力なのかはイマイチ分からないまま退場してしまった。
名前は湖池屋の「カラムーチョ」からだろう。
【酢軍】
酢軍の軍団長であり、オアズーケ四天王の一人。80歳。
カリカリ梅や酢こんぶなど酸っぱいお菓子の菓子能力者。
酸っぱい梅を食べた勢いで相手の年齢を吸い取る「年紀吸引」によって、年齢を奪って相手を幼くする、または老いさせる、どちらも可能。
シワだらけの小柄な老人だが、その眼光は非常に鋭い。
しかし、幽閉されていたクッキー姫には度々会いに伺っており、彼女の教育係のように面倒を見ていた。
年紀吸引は自他共に効果を及ぼす技であり、奪えばその分、自分の年齢も変動する。
後述するサンミの正体も、お梅が若返った姿である。
また、お梅としての姿も仮のものであり、普段から王国の者から少しずつ年齢を奪って偽装している。
シワだらけの顔もDr.ウエハースによって作られた特殊な仮面であった。
その真の姿はオアズーケ王の妻にしてビスケット王子、クッキー姫の母、「オアズーケ王妃(60)」である。
前述の通り酸っぱいお菓子全般の能力者であり、酸軍の全ての技を扱うことが可能。
彼女自身は体力がないと言うものの、ぬめりと弾力で攻防に優れた昆布人形と、その人形や他の人間を操る昆布糸は非常に強力。
彼女の目的も王国を潰す事ではあるものの、その真意はオアズーケ王を救う事であると語っており、レジスタンスへと戻ったジョージとも手を組まず一人で戦いを続けようとしていた。
また、年紀吸引で吸い取った相手の菓子能力をコピーする事もできるが、ただコピーしただけでは奪った本人より大きく劣ってしまう為、鍛錬しなければその力を使いこなす事はできない。
王妃は夜な夜なクッキー姫の能力を吸い取っては修行をし、姫に変わって邪悪を封じ込めようとしていた。
当たりの強い様に見えていた王子に対しても本心では過保護な程愛していたが故に傷付いて欲しくないと思っており、黒き流星が島に迫った際は自分はどうなっても構わないから姫と王子だけでも助けて欲しいと土下座でチョコ達に懇願するなど、一人で全てを背負って戦い続けるつもりだっただけであり、家族に対する愛情は本物。
グッドテイス島で敗れた後は、そこにいたオアズーケ王国の人々と共に警察の尋問などを受けたのち、噛木の里に身を寄せて過ごしている。
酢軍の副軍団長。
仮面を身に着けた正体不明の男で、菓子能力も不明。
名前やデザインは「
スッパイマン」からか。あと仮面のデザインは
スパイダーマンも元ネタに含まれていると思われる。
酢軍団の一人。38歳。
オアズーケ王が法外な値段でお菓子を売るために作った「スナッキング」の店長。
酸イカの菓子能力者であり、イカの足を生やして戦う。
菓子力も非常に高く、当時のチョコの倍近い数値を持っていた。
お梅からも副団長として声をかけられるが、王国の暗部を警戒して断り続けていた。
昔は良き店長になるという夢を持って仕事をしていたが、その夢のために他人を蹴落として競争し続けたせいで、冷めた性格となっていた。
チョコたちに敗れた後は改心し、王国から足を洗いレジスタンスの支援に取り組むことに。
レジスタンスへの支援活動に取り組もうとした矢先にお梅の急襲を受け、酢軍副軍団長・スッパ仮面として洗脳されてしまう。
チョコ達と戦うが能力食いで経緯を理解された事で仮面を剥がされ洗脳が解けたことで正気を取り戻し、彼らに敗れ改心したマッチャスキー達と共に王国を離反する。
名前はそのままゲソとイカからだろう。
スナッキングのバイト。それぞれ19歳と20歳。
幼い頃からずっと付き合い続けた幼馴染。
共にスモモの菓子能力者で、スモモの種に酸っぱさのオーラを纏わせて放つ「ベーゼキャノン」が
必殺技。
チョコたちに敗れた後は改心し、他のメンバーと共に王国から離反。
こちらも名前はそのまま2人合わせて
スモモからだろう。
スナッキングのパート。31歳。
茎ワカメの菓子能力者で、髪をワカメのようにヌメらせて素早く移動する事ができる。
子供を6人も持つ大所帯の母であり、金欲しさにスナッキングで働こうとした。
本質的には優しい性格で、店のポップも客に見えやすい丁寧なものであった事をぽた子に見抜かれ、ほぼ戦わずに負けを認めた。
最終的には王国からも離反している。
彼女も名前はそのまま茎ワカメからだろう。
酢軍の1人で、スナッキングの社員。28歳
の割には老けて見える。
パートとバイトは使い捨てと豪語する酢昆布の菓子能力者だったが、レモネドの
虹錠菓・紫によってあっさりと敗北する。
なお、
回想シーンを見る限り王国入りする前から外祖店長の部下だった模様。
レモネドに瞬殺されたので明確に改心したととれる描写がないのだが、それでも外祖店長と共に王国から離反しているあたり余程慕っているのだろう。
後に再登場したが、
やっぱり能力を使う間もなく瞬殺されていた。不憫。
名前は酢昆布に付いている
酸っぱい
粉と原料の昆布が
海藻であることからだろうか。
酢軍の一員で、梅干しのような被り物をした3兄弟。3人一緒に行動している。
作中ではレジスタンスの菓子工場である巨大客船を見つけ襲撃を仕掛けるもゴデバに瞬殺される。
名前は駄菓子の「ウメトラ兄弟」からだろう。
ミニスカートのような着物を纏った女性。20歳。
口調だけは古風だがその実力は非常に高く、蹴り一つでチョコたちを文字通り一蹴した。
名前の由来は酸っぱさの分類である酸味からか。
【苦軍】
オアズーケ王国の軍団の一つ。
組織としては隠密部隊としての一面もあるようで、構成員は少ない。
苦軍の軍団長であり、オアズーケ四天王の一人。
コーヒーキャンディやゴーヤチップスなど苦いお菓子の菓子能力者。
得意技は四六時中あらゆる苦いお菓子を素手で食べ続けた事で身につけたという毒手「
苦手」で、触れられた菓子能力者は能力に苦味を加えられコゲた菓子しか出せなくなるなど大幅に弱体化してしまう。
名前はコカ・コーラが展開するコーヒーのブランド「
ジョージア」からだろう。
彼もまたホワイ・T同様かつてはハイシャの会の一員で、本名は「湾田ファイヤ」。
実年齢は32歳だが視力が衰えていて不便だという理由で、お梅の力で少しだけ若返っている。
だが、菓子能力者としては実年齢の今が全盛期であるため、本気で戦う時にはその姿に戻るようにしている。
チョコ達たけのこチームとの戦いで過去を語り、チャーリーが自分達ハイシャの会を見捨てた事、恩人である出見田がオアズーケ王国を静観し自分を突き放した事から、絶望して自身も「苦味のジョージ」としてオアズーケ王国へと降って、内部から王国を潰そうと目論む。
しかし、出見田は期を伺っていただけであり、レジスタンスの活躍と同時に警察も菓子取り団に立ち向かっているのを目の当たりにして、結局は自分が出見田を信じきれなかった事に打ちのめされる。
そして、仲間をどこまでも信じるチョコ達に自分の負けと弱さを認め、再びレジスタンスへと力を貸すこととなった。
島での騒動後に出見田と再会し、お互いに涙ながらの謝罪と共に和解した。
本名はアサヒの「WONDA」、キリンの「FIRE」と、各社が展開するコーヒーのブランドからと思われる。仮初の名前を含めて1つもお菓子要素がない。
苦軍の副軍団長を務める
抹茶菓子の菓子能力者。22歳。
抹茶チョコによって日本に憧れを持った日本かぶれの外国人だった。
しかし、日本に憧れて来日するも当の日本人との温度差に幻滅し、日本の文化を守るためにオアズーケ王国に加担することとなった。
その割に初登場時は女子高に合法的に侵入できることに浮かれていたが。
かつての学友から「マイケル」と呼ばれていたが、マッチャスキーがファミリーネームなのか自称している名前なのかは不明。
名前は
抹茶好きからだろう。
ゼリーの菓子能力者。17歳。
ぽた子と同じ学校のクラスメートで、見るからに暗くて目立たない少女だったが、明るく活発なぽた子への憧れを抱くようになる。
しかし、同じレジスタンスにいては仲間の一人としてしか見てもらえないと考え、敵に回ってライバルとなれば自分のことだけを見てくれるようになると考えた。
そして、隠れ菓子を配る事でオアズーケ王国を呼び寄せ、そのまま王国側についた。
しかし、本人は甘いものが好きなのに苦軍団のマッチャスキーと会ってしまったがために、苦い味のコーヒーゼリーなどを使う羽目になる。
当然実力は出しきれずぽた子にも敗北しかけるが、自分の好きなイチゴゼリーの菓子能力を持って改めてぽた子に戦いを挑んだ。
経緯からもわかるように、ぶっちゃけ敵というよりぽた子のファンであり、意外とチョコと話が合う一面もあった。
名前は魚や肉の煮汁がゼリー状に固まった煮凝りとゼリーのフニっとした食感からだろう。
【その他】
ガムの菓子能力者。16歳。
刺々しい雰囲気を纏った長身の少年。「
歯歯歯歯歯」という
変な笑い方をする。
忍者の末裔であり、彼ら噛木一族は王国と協力体制をとって立場を保っていた。
当初は復讐と称してあらゆる
チョコレートの菓子能力者を狙って戦いを挑んでおり、チョコもその標的となった。
噛木には食華という妹がいた。
真面目だが、エリートの兄とは対照的にへっぽこで何の才能もなく、かといってそれを補える菓子能力があるでもなく一族の恥として扱われ、羽子妙はそんな妹に興味すらなかった。
ある時、オアズーケ王国の重大な秘密を握ったという噛木一族。
だが、噛木がそれを知ることはなかった。
会議を開くはずだったその夜、王国から差し向けられた1人のチョコレート使いによって一族はチョコレートの彫像に成り果て、壊滅させられたからだ。
噛木は正体を隠したそのチョコレート使いと対峙するが、
「噛木一族は王国と対等の仲間なんかではなく、使いパシリの犬にすぎない」と貶されたうえ、そのあまりの威圧感に身が竦み、もはやプライドはズタズタだった。
だが、その刃が振るわれた時、食華はその身を投げ出して噛木を庇い、彫像となった。「自分より兄が生き残った方が一族のためになる」という一心で……
自分より遥かに勇敢だった妹に愕然とすると共に、敢えて見逃して挑発し去ったチョコレート使いへの復讐を誓うのであった。
彫像になった時に口からこぼれた、約束のガムをペンダントの中にしまい込んで……。
妹の噛みかけのガムを後生大事に持ち歩いてるやべーやつって言うな。
能力はガムそのものを使った攻撃ではなく、ガムを噛み続けることで身体能力や集中力などを向上させる、いわば自己強化型。
また菓子能力とは別にガムを用いた忍術も使えるらしい。
本来ガムは
チョコレートに対して相性最悪であるが、その能力によって
チョコレートの菓子能力者相手でも互角以上に戦う。
一度目の戦いでは敗れたが、二度目はチョコと相討ちになった噛木。
その直後にホワイ・Tが現れ、レジスタンスの面々を次々と彫像に変えていく。
その手口は紛れもない、あの時の「一族の仇」だった。
激昂して襲いかかるもあっさり返り討ちにされ、全滅する寸前、チョコが「能力喰い」の能力を有していて彫像化を解除できることが判明。
そして、チャーリーと元「ハイシャの会」の助太刀により難を逃れ、全員の彫像化を回復した。
この能力なら噛木一族を救えるかもしれないと意気込み、協力を申し出るチョコ。
渋々ながら了承し、元「ハイシャの会」からお目付け役として涼風を伴い、3人で敵地である噛木一族の里へ向かう。
しかし、戦いの中でもいがみ合いが抜けきらない2人、特に噛木は全く割り切ることができなかった。
イラつくんだよ…いや、ずっとイラついている!
オマエの現実を無視したヘドが出るその前向きな甘い言葉の数々…!
世の厳しさ…残酷さをまるで知らないヤツ特有の戯言!
暗黒のようなオレの人生にも、光がちゃんとあった…!!
だから誰の人生でも必ず光がある。そう信じているし、その光が届かなければ当ててやりたいのだ…!!
お互いの胸の内を曝け出し、そしてヤオギンを倒すために共闘する過程で和解を果たす。
噛木は一族の体制を立て直したら恩を返すことを誓って別れるのであった。
チョコ達と共にヒトツブにスカウトされたクラッカーの菓子能力者。32歳。
しかし、菓子能力を使って能力を誇示したいだけの人間であり、そのままグリオに追い返された。
名前はナビスコの「リッツ」からだろう。
オアズーケ王のおやつタイムを見せびらかされるために呼ばれた村人の1人。
コーンスナックの菓子能力者であり、とうもろこし型のハンマーを使うようだが、オアズーケ王のキング・オブ・プロデュースにより見せしめに近い形で封印される。
名前の由来は硬めのスナック菓子を食べる「ザクザク」という食感からか。
レモネドの友人。
昔はレモネドに反発していたが、倒されて舎弟となった。
名前の由来はドリンクメーカーの「キリン」、およびアサヒ飲料の「三ツ矢サイダー」からだろう。
サンミにゲートへと蹴り飛ばされたポップンが出会った謎の老婆。
お菓子禁止令のことすら知らない世捨て人のような境遇で趣味のクッキーを作り続けていた。
禁止令が出ている中で潤沢な材料でクッキー作りができている為、王国の関係者ではないかと怪しまれたが……?
名前はクッキー専門店の「ステラおばさんのクッキー」からだろう。
正体はお梅の能力で若さを吸い取られたクッキー姫。
と言っても、万が一レジスタンスの人間に嗅ぎ付けられた際に誤魔化せるようにと説明を受けた上で奪われたもの。
見た目に関係なく親切にしてくれたポップンに惚れたのもこの初めて出会った際だが、彼が正体を知るのはもう少し後になる。
老いたとはいえ肉体や精神はクッキー姫のままの為、この状態でもクッキーの能力は問題なく発動できる。
上記のお菓子禁止令を知らないと言うのもとぼけている訳ではなく、彼女が幽閉されて以降の出来事だったので本当に知らなかったのだ。
また、クッキーを作る材料や料理道具を手配したのはシュマロの様で……?
菓子能力を使って好きに暴れる野良菓子能力者。26歳。
指にはめられるものなら何でも武器とするおまけ能力を持っている。
作中ではもっぱら某とんがってるコーンのようなものを爪として使っていたが、他に指輪型の飴や小さいリング状のスナックもはめていた為、かなり応用の効く能力だったと思われる。絶対手ェベタベタしてそう。
菓子カも1500とかなり高かったが、傷の治療をしていたヒトツブに一蹴されてしまった。
菓子能力者ではないごく普通の警官。
万引きを疑われ、不満げな表情を見せる湾田を信じることで更生させた。
それ以降湾田に慕われて彼が警官となるきっかけを作り、出見田自身もそれなりの地位についたようだが、オアズーケ王国と菓子取団の横暴に静観を決め込み、その際に「お前は警官に向いていない」と言ってしまったことが、湾田がオアズーケ王国へと降る決定打となってしまう。
しかし、スナッキングが制圧された後警察が勢いを取り戻していた頃、積極的に菓子取団の逮捕に動いていたのが彼であり、決して諦めていた訳ではなかった。
警視長となった今でも当時湾田を勝手な都合を押し付け突き放した事は彼自身も深く後悔しており、ショート達と共にグッド・テイス島に訪れた際に再開した湾田に大粒の涙を流しながら謝罪し、和解した。
名前の由来は恐らく「デミタス」で、フランス語で他に比べて半分の大きさのカップを意味し、その分味の濃いコーヒーを指す。
前作の登場人物。旧第一話をよく見てみよう。
追記修正は歯磨きを忘れずにお願いします
- 島編のチームキャラメル/グミで分けるより、きのこチームとその他とかで切った方が分類として良くない? チョコポップンレモネドぽた子さんがまとまらないと違和感がある -- 名無しさん (2024-08-01 04:02:04)
- ↑ハイシャの会を分けてるせいでヒトツブとチームキャラメル/ゼラチとチームグミが別の場所にいるのと、フェードアウトしたブガジンとワタワがぽた子とかより上にいるのにも若干違和感があるからいっそ変に分類しないでメインキャラとそれ以外みたいな並べ方でもいいと思いました。 -- 名無しさん (2024-08-01 04:14:57)
- 正直ワカちゃんが即降参したのはかなり脱力物だった。降参したと見せかけて嘘だよ〜!ってやってくれてら面白かったのに -- 名無しさん (2024-08-01 06:56:03)
- お梅の能力はネタバレ扱いするのに湾田の説明文にはお梅の能力書くのか -- 名無しさん (2024-08-01 16:03:20)
- 舌に関する能力あるのいいよね ゴクオーくんにもチョコやコーヒーがカギになった回があったし -- 名無しさん (2024-08-03 10:31:48)
- ポテト男爵実力はかなり強いがいかんせん油断がね。敵対者が入るなかで武器(ポテチ)を忘れることがクビになった原因かも。 -- 名無しさん (2024-08-03 20:49:06)
- 星野大地の名前の由来ってなんだろう? 星のお菓子と言えば「星たべよ」とか「チップスター」が思いつくけどどちらもチョコレートじゃないしな・・・ -- 名無しさん (2024-08-04 00:18:54)
- ↑公式Twitterで言及されていたので追記しました。お菓子要素はなかった。ついでにジョージの説明もお梅に合わせて若干修正。 -- 名無しさん (2024-08-04 03:23:15)
- そのうち仮面ライダーガブとコラボとかしたりして -- 名無しさん (2024-08-06 06:41:34)
- あれが、劇中劇とは思えない、完成度の高さ、ゴクオーくん達も、太鼓判を押すと思うよ。 -- 名無しさん (2024-09-22 18:38:16)
- チョコの技の気刀カット、元ネタがキットカットなことに今更気付いた -- 名無しさん (2024-10-20 19:29:42)
- 子供向けのアイテムに少年マンガの王道なキャラ構成というコロコロのお手本のような設定だけど、展開は全然子供騙しじゃないから大人が読んでも本当に面白い。さすがゴクオーくんを10年連載した人の作品だなって思う。 -- 名無しさん (2025-02-04 12:35:45)
- ぽた子さんのエピソード、吉もと先生っぽさがすごかったな…「どうしようもない悪人ではないが善人でもない加害者」の描写があまりに上手すぎた -- 名無しさん (2025-03-01 22:22:01)
- 今月で週刊コロコロの連載打ち切りで電子版単行本のみに… -- 名無しさん (2025-05-02 22:31:11)
- ↑打ち切りィッ!!?( ゚Д゚) -- 名無しさん (2025-05-03 15:01:46)
- ↑詳しくは吉もと先生のXを参照されたし -- 名無しさん (2025-05-03 22:26:23)
最終更新:2025年05月03日 22:26